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ロボット刑事(6) [ロボット刑事・ドラマ]

第10話「バドーの皆殺し作戦!!」

(前回から続き)
葉山博士の開発した新型超音速ジェット旅客機あすか号の設計図とその家族を守るケイたちは、死闘の末にバドーのスパイロボット・コシカケマンを倒すが、新手のハリサスマンが現れて息子の葉山良一はさらわれ、ケイもハリサスマンの毒針で目をやられてしまった。

視覚回路の交換には24時間かかるため、待っていられないケイは一時的な回復修理をマザーロボットに願い出る。しかし、それはいつ見えなくなるか分らないという、時間との勝負でもあった。

オダとその手下の男は逮捕していたため、芝刑事と新條刑事は手下の男をまず取り調べ、その結果、黒幕は別にいることが判った。しかしその黒幕の名前をしゃべる直前、ハリサスマンに取調室内で殺害されてしまう。

もう一人の手がかりのオダを取り調べていたが、手下の男がバドーに殺害されたことを知り、口を割ろうとはしなかった。

一方、葉山博士はコシカケマンに電流を流されたショックによる一時的な記憶喪失症と診断され、警察病院に入院していた。オダの手下の男が口にしていた「社長に頼まれて」という言葉だけでは、主犯を絞ることはできない。オダは取り調べではいっさい口を割らず、留置場で頑張るばかり。

刺客ロボット・ハリサスマンがオダのいる留置場に現れて、主犯の男が直接バドーと契約したためオダは用無しだと告げると、口封じのために殺害してしまう。

アジトでは、顔を見られぬよう仮面をつけた黒幕が、葉山良一に設計図の隠し場所を問いただすが、良一は答えようとしない。実は良一も隠し場所を知らないので、答えようがなかったのだ。

バドーは入院中の葉山博士をハリサスマンに誘拐させて、良一の目の前で痛めつけて設計図の隠し場所を吐かせようと画策する。だがケイは、博士の寝間着に入れておいた反射板の電波を追って、博士の居場所を特定することに成功した。

仮面を付けた黒幕は、良一に設計図の隠し場所を言わせるため、葉山博士にもう一度電流を流した。しかしそのショックで、葉山博士は正気を取り戻す。今度は良一を攻めて、正気の葉山博士に設計図の隠し場所を言わせようとする、仮面の黒幕とハリサスマン。

だが間一髪、ケイたちがアジトへ乗り込み、無事に博士と良一を救いだすことに成功する。新條刑事は逃げた仮面の黒幕を追いかけるが、ビルの谷間に逃げられてしまう。だが良一は黒幕の仮面を蹴飛ばして、その男の顔を見ていた。

警察へ帰って、良一に仮面の社長の素顔を前科のある社長の写真の中から探させるが、見つからなかった。
芝;『すると社長って男は、前科が無いということになるな・・・』

バドーのアジトでは、黒幕の社長がバドーへ哀願していた。
黒幕;『バドー、あの小僧に顔を見られた。小僧を殺してくれ!』

バドーは契約者の安全を守るため、ハリサスマンに葉山良一を殺害するよう命令した。学校の登校時を狙って、ハリサスマンが良一を狙ってきた。間一髪、ケイの緊急ランプが危険を知らせると、正体を見破るケイ。

ケイとハリサスマンとの戦いのさなか、良一は走り去る黒い車の運転手の顔が、黒幕の社長であることを確認する。
良一;『ケイさん、あの車に社長が!』

ケイはハリサスマンを弾き飛ばすと、良一をジョーカーに乗せて、黒い車を追跡した。車のナンバーから、黒幕の正体は、日の出商事という超一流会社の黒沼社長であることが判明する。任意出頭で黒沼社長を連行しようとしたところ、わずかな隙をついてハリサスマンに殺害されてしまった。

ケイはすぐに後を追うと、赤い目の戦闘モードに変わって背広を脱ぎ捨てた。
『ゴー!!』

ハリサスマンは、なかなか強い。戦闘のさなか、ハリサスマンの投げた爆弾が爆発し、そのショックで応急処置の視覚回路が切れてしまった。
ケイ;『目がみえない!』

ハリを使って串刺しを狙うハリサスマン。必死によけるケイ。ハリサスマンは両耳からモリのように発射されたハリで、再びケイの両目をつらぬいた。釘づけにされたケイであったが、それはケイにとってはチャンスだった。この目に刺さったハリの先には、ハリサスマンがいる。

ケイは迷うことなく、必殺の破壊銃を見舞う。大爆発して粉々になるハリサスマンであった。良一の小学校の教室。芝、新條の両刑事と良一の担任の先生に、設計図の隠し場所を公開する葉山博士がいた。良一が工作の宿題で作った「粘土細工のロボット刑事」の中に、それは隠してあったのだ。

その隣では、児童たちがケイをぐるっと囲み、モデルにして粘土細工を作っていた。あちらこちらからケイに声がかかる。
児童;『ロボット刑事、こっち向いて!』

子供達の声がかかる方向にあちこち向くケイは、汗もかいてないのにハンカチで顔を拭っていた(笑) 
 (おわり)


★★★★★★★★★★★★
芝刑事役の高品 格氏といえば、刑事そのものというイメージがある。残念なことに、1994年3月に心不全のため死去。満75歳没。

特撮番組に出演した回を拾ってみると、
・ウルトラマンA
  第12話「サボテン地獄の赤い花」
・快傑ライオン丸
  第37話「狙われた男 怪人トドカズラ」
・ファイヤーマン
  第25話「帰る星なき宇宙人」
・恐怖劇場アンバランス
  第13話「蜘蛛の女」

など。ロボット刑事は1973年の作品であり、有名な大都会(石原プロ / NTV /丸山米三刑事)シリーズは、1976年から始まる。従って、3年前の「ロボット刑事」の芝大蔵役を見て、刑事にピッタリの高品氏を見初めて(笑)、大都会シリーズに呼んだということかもしれませんね!

改めまして、心よりご冥福をお祈りいたします。合掌

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ロボット刑事(7) [ロボット刑事・ドラマ]

原作;石ノ森章太郎
脚本;中山昌一
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;内田一作
今回は、第8話『雷が殺した?!』を取りあげます。

●学生の秋月一郎が、帰宅途中に雷に打たれて死亡するという事件が起きた。亡くなった秋月一郎は、秋月財閥の御曹司であった。秋月家には3人の兄弟がいるのだが、これで秋月家を継ぐ者は二郎か三郎のどちらかになってしまった。

秋月家では一昨日は父親、昨年は母親が他界し、長男の一郎が今回の事故で死んでしまった今、近親者は伯母の美恵子がひとりいるだけであった。

新條刑事は、ジョーカーに乗ってケイとパトロール中に謎のロボットを見かけた。職務質問をする間もなく、雷のような強烈な電撃に打たれ、新條刑事もケイもシビレて失神してしまうのだった。

警視庁の特別科学捜査室に戻ってきた新條とケイは、昨夜、ロボットを見て気を失った場所の近所で雷に打たれて死んだ学生がいたことを、ベテランの芝刑事から聞く。

それが秋月財閥の御曹司だと聞かされたとき、あの謎のロボットに殺されたのではないかと直感するケイと新條刑事。
『冗談も休み休み言え!そんな話を誰が信じると思うんだ!』

御曹司の死とロボットを結び付ける証拠は何もなく、ロボットに殺害されたなんて話はとても信じられないと、頭から否定する老刑事の芝大造。

新條刑事とケイは秋月一郎の事故現場へ行き、ケイの目から発する赤外線スコープを使って、付近一帯を調べ上げた。すると思った通り、ヒトの物ではない足跡を発見した。その足型と、新條らが出会ったロボットの足型とを比較して、二つが同一のものであることを突き止めた。

だが、足型が同じというだけでは証拠としてはまだ弱い。そこで新條とケイは、芝刑事に内緒で調査することにした。

秋月二郎と三郎は、ボーリング場で遊んでいた。弟思いの二郎が三郎を慰めるために、ボーリング場へ弟を誘ったのだった。それを知った謎のロボットはボーリング場を襲い、出口で待ち構えて、出てくる秋月二郎と三郎を襲撃した。

間一髪、ケイと新條が間に合い、カミナリマンの襲撃をかわすことができた。ケイはカミナリマンを追いかけ、マンション工事現場に追い詰めたが、カミナリマンの必殺サンダー・ビームを浴びて、体内の回路がショートして動けなくなってしまう。

ケイは足を引き吊りながら何とか海岸へたどり着き、故障した身体を修理してもらうために、そこからマザーロボットを呼んだ。
『マザー!教えてください。カミナリマンに勝つ方法を!』

すると、巨体を現わしたマザーロボット。その額からオレンジ色の光線が静かに出てケイの身体を包むと、光線と共にマザーの中へと回収されていくケイ。

カミナリマンの襲撃から何とか逃れた秋月二郎と三郎を守るため、新條刑事は二人の護衛に付くことになった。現場でケイは行方知れずとなり、今もって何の連絡も無い。新條自身、ケイの居所に心当たりがなかった。そしてこんな大事な時に、身内である伯母の美恵子はどこへ行ったのか、姿が見えなかった。

その頃、伯母の美恵子は暗い洞穴の中で、一人で祈祷をおこなっていたのである。
『竜神様、竜神様。この度は願いをお聞き届け下さり、ありがとうございました・・・』

一心に祈る美恵子の耳に、突然どこからか声が聞こえてくる。
『残る二人の子供も、殺したいというのだね・・・』

バドーの声だ。バドー犯罪組織と契約を結べば願いは叶えられると、バドーは悪魔のささやきを美恵子にした。契約条件は、手に入った秋月家の財産の半分をバドーがもらうことだ。美恵子の思いを知り、秋月一郎を殺害したのはカミナリマンだった。

財産の半分が欲しいバドーは、カミナリマンを使って残りの二人も殺害するからと、契約書にサインするよう美恵子に迫る。美恵子は財産欲しさに、契約書にサインをしてしまうのであった。

秋月家に一緒に住む美恵子は、その夜、窓を開けてカミナリマンを誘い込んだ。美恵子の悲鳴を聞いて駆けつける新條刑事。その間に二郎と三郎の寝室へ出現したカミナリマンは、二郎に襲いかかる。窓から逃げた二郎だったが、外で羽交い絞めにされてカミナリマンの電撃を受けてしまう。

病院に運ばれた秋月二郎は大ヤケドを負い、重体であった。また狙われる恐れがある二郎を、新條刑事が護衛することになった。まだ小学生低学年の三郎は、家で伯母の美恵子と二人になってしまうのが不安でたまらない。

そんな時、行方知れずだったケイが現れる。
『三郎君。私が来たんだ、もう心配いらないよ!』

秋月宅を警備する警官隊。だが、正面の警官二人を襲ったカミナリマンを、伯母の美恵子が窓から誘い入れる。三郎の寝室へ静かに近づいていくカミナリマン。だが、ケイがその前に立ち塞がる。

カミナリマンはケイがいたことを恵美子の裏切りだと思い、廊下で会った恵美子を襲い、逃走した。ケイは最後の戦いをカミナリマンに仕掛ける。

背中にある雷神太鼓が回転して、カミナリマンの左手先からサンダー・ビームがケイに発射された。だが、ケイはマザーによって修理された際に対抗策を得ていた。逆流コイルがケイの身体を電流から守ってくれていた。ケイとカミナリマンとの一進一退の戦いは続く。

ケイのドロップキックが炸裂し、カミナリマンがひるんだ隙に、ケイの右胸にセットされた破壊銃が火を噴いた。大爆発して吹き飛ぶカミナリマン。

ケイと三郎は、一緒にボートを漕ぎながら楽しそうに話をしていた。あんなに大変な目に遭った三郎が楽しそうに話すのを見ていると、ケイは苦しかった戦いや自分がロボットであることを忘れるほど、嬉しい気持ちになるのだった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
ロボットなのに、人間以上に人間的な感情を持っているのが、ロボット刑事ケイだ。

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ロボット刑事(8) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第11話『バドー基地の秘密!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;奥中惇夫

◆AB産業の重役である大岡は、社長の座を狙ってバドーと殺人契約を結ぶ。バドー殺人ロボット・ロッカーマンによって、現社長と重役たちは契約通り殺害されてしまう。

かねてから大岡をマークしていた新條刑事とケイは、大岡とバドーの関係をつかむため、大岡がバドーの指示通りに通信塔の下に置いていったアタッシュケースを見張る。やがてバドー工作員がそれを回収しに来ると、二人はジョーカー号でそのあとを尾行した。

だが、ロッカーマンは運び人の工作員があとをつけられていることを知ると、古いビルにおびき寄せるワナをしかけた。ケイの気転でロッカーマンのワナを逃れた新條刑事は、密かにバイクで逃げようとする工作員を見つけ、ロープを投げて丸めた先端をバイクの荷台に引っ掻けた。

だが、工作員はそのまま走り去り、ロープをつかんだまま放さない新條は、バイクに引きずられて大怪我を負ってしまう。バドー工作員は新條を振り切ったが、バイクが転倒して自分も大怪我を負い、たまたま近くで遊んでいたイサム少年にアタッシュケースを預けて自爆してしまう。

自爆間際の短い時間を使い、工作員はイサム少年に「このマークを描いておけば、取りに来る者が現れる」と言い残して、ドクロのような形のバドーマークを教えた。

ケイによって病院に運ばれた新條刑事は、しかし重体であった。、バドー工作員が、新條刑事発見現場からそう遠くへは行っていないものと踏んだケイは、赤外線スコープで探してみた。すると、近くの森の中で、工作員の消滅跡と子供の足跡を発見する。

少年が自宅の壁に描いていた妙なマークを見て、ケイは少年の家の張り込みをする。その晩遅く、マークを描いたイサム少年の寝床にロッカーマンが現れ、問いかけた。
『小僧、バドーマークをどうして描いた?』
『た、頼まれたんです。カバンを渡してくれって・・・』

イサム少年は、アタッシュケースをロッカーマンに差し出した。ロッカーマンは秘密を知ったイサムを生かしておくわけもなく、自分の腹部をロッカーのように開けると、その中へ無理やりイサムを押し込もうとした。この中へ入ったら最後、髪の毛一本残さずに跡形も無く処分されてしまうのだ。

イサムが悲鳴をあげると、外で見張っていたケイがイサムの部屋へ飛び込み、ロッカーマンと格闘になった。
『安心してください。警察です!』

悲鳴を聞いて部屋へ入ってきたイサムの両親へそう言うと、イサム少年を両親のもとへ渡した。ロッカーマンは車で逃げていき、ジョーカーでそれを追うケイ。ジョーカーが吊り橋を走行中に吊り橋は爆破されてしまうが、ジェット噴射で空を飛んであとを追い続けるケイ。そして、ある洞窟の前にたどり着いた。

ここがバドーの秘密基地なのだろうか。洞窟に入り、地下へ降りて行くケイ。真っ暗な洞窟の中を、赤外線スコープで入口のボタンを見つけて中へ入ると、そこは地下工場になっていた。

ケイが後をつけているとは知らずに、ロッカーマンは金庫へアタッシュケースをしまった。大金庫の部屋から出てきたロッカーマンに、ケイは飛びかかった。ロッカーマンは、自分の腹部のロッカーにケイを引きずり込んで、跡形も無く処分しようとした。

それをこらえたケイに、どこからか男の声が響く。
『よく来たな、ロボット刑事ケイ。私がバドーの首領だ』

大金庫の壁に突然、七色の複雑な模様が丸く浮かび上がり、それは生き物のように左回りに回転している。男の声は、その円盤から聞こえてくるのだ。
『我々は君を待っていたのだ!』

大金庫の分厚い扉が閉まり、閉じ込められたケイはバドーのワナにハマッていた。金庫室に並んでいる札束は、すべて偽物だった。
『君のマザーに、用があるのだ!』

バドーはケイを人質にして、マザーを取引に応じさせるつもりなのだ。ケイを助けたいマザーは、バドーの条件をのむだろうと読んだわけだ。

『マザーには、指一本触れさせはしないぞ!』
右胸の破壊銃で大金庫の扉を破壊したケイに、ロッカーマンが襲いかかった。だが、ケイはロッカーマンを逆さにして杭打ちのように地面に叩きつけ、破壊銃でとどめを刺した。

ロッカーマンを破壊されたバドー首領は、次の刺客スプリングマンを送りこんだ。全身がバネのように働くスプリングマンは、ケイに背負い投げで飛ばされても、壁にぶつかって強烈な勢いで戻ってきた。この室内では、四方八方の壁を自在に使い、投げ飛ばしても跳ね返ってくるスプリングマン。

腕がスプリングのように長く伸びて、パンチを繰り出してくるスプリングマン。攻撃するひまもなく、劣勢のケイ。バドー基地へ潜入したつもりが、逆にワナに堕ちてしまったケイ。バドーがマザーを狙う目的は、一体何か?
(つづく)


★★★★★★★★★★★★
「ロボット刑事」は石ノ森章太郎氏の原作であるが、デザインといくつかのアイデアの提供以外は、実質的な原作者は東映のスタッフたちである。本作を企画した平山亨氏によると、「あえて変身しないヒーローをつくってみた」とのこと。

企画書には「変身ブームの次はロボットブーム」と記されており、前年(1972年)に放送を開始したロボットアニメ『マジンガーZ』を意識したものと思われる。初期の案では、Kが合体する巨大ロボット・ファーザーの登場も予定されていた。

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ロボット刑事(9) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第12話『マザーが狙われる!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;奥中惇夫

【前回までの話は・・・
バドー基地にうまく潜入したケイだったが、実はロッカーマンに誘導されてバドーのワナにハマッていたのだった。バドー首領はケイを捕らえて、ケイの母であるマザーを狙うつもりであった。ロッカーマンを倒したケイに、新手のスプリングマンが攻撃をしてきた・・・】


◆体操選手のように自在に空間を飛び回るスプリングマンに、ケイは手こずる。バドーはケイのエネルギーを消耗させて、捕まえるつもりであった。それに気付いたケイはバドー基地を脱出するが、追っ手のバドー工作員がロボット破壊銃を使い、ケイの包囲網を少しずつ狭めていった。

エネルギーが残り少ないケイは窮地に立つが、追っ手の中に紛れていた根岸というロボット技師に助けられる。根岸はバドーを裏切って、脱走する機会を狙っていたとケイに話した。だが、ケイと根岸の行く手をスプリングマンに阻まれ、根岸はスプリングマンに絞殺されてしまう。

根岸は息子に万年筆を渡すようケイに託して、息を引き取った。ケイはスプリングマンの攻撃をくぐり抜けて、近くを流れる川へ飛び込み、川の流れに身を預けていればやがて海へ出ると考えた。海へ出ればマザーに合流することができるのだ。

一方、死んだはずの根岸技師はムックリと起き上がり、笑っていた。
『渡した万年筆に小型水爆が仕掛けてあるとも知らずに、フフフフフ・・・』

根岸技師は、バドー諜報員7号と呼ばれるロボットであった。オデコのあたりの皮膚をはがすと、バドー工作員と同じ黒い皮膚を露わにする根岸。ロッカーマンを追って連絡を絶ったケイを心配した新條刑事は、芝のオヤジさんに芝居を打ってもらい、行方不明のケイを探す作戦に出る。

バドーマークを芝家の塀に描き、やって来たバドー工作員と殺人契約を結ぶ芝。殺す相手は弁護士の新條敬太郎、新條刑事の兄だ。バドー工作員の車に忍び込んだ新條刑事は、殺人契約を結んだ16号を脅して秘密基地へと向かう。

一緒に芝刑事も車に乗り込み、ケイを助けに向かう。その様子を笑いながら見ていた新條に、
『ケイを助けるんじゃない。AB産業重役殺しの黒幕・大岡の証拠をつかみに行くんだ』
ケイのことを一番心配しているのに、素直にそれが言えない芝のオヤジさん。

工作員16号に連れてこられた小屋の中で、16号は自爆してしまう。芝と新條はバドー首領に見張られていた。
『バドーの秘密を嗅ぎまわる刑事か。ケイは今頃、この地上から消えている・・・』

その頃、エネルギーが残り少ないケイは、川の流れに任せて海へと流れ着いた。マザーにエネルギーを補給してもらわないと、もう立っていることもできないケイ。だが、ケイが持っている万年筆は、ケイがマザーと合体した瞬間に爆発するように仕組まれているのだ。

早くそれをケイに知らせないと、ケイもマザーも木っ端みじんに吹き飛んでしまう。ケイのジョーカーが、近くに停まっている。その無線を使い、ケイに連絡する新條。
『ケイ、バドーの罠だ!爆発するぞ!聞こえるか、ケイ!!』

その時ケイは、マザーの額から出るオレンジ色の光に包まれて、合体する直前だった。大きな爆発音がして、巨大なキノコ雲が沸き起こるのが海岸から見える。ケイとマザーは爆音と共にこの世から消えてしまったのか!?バドー工作員と戦う新條と芝に、スプリングマンが言う。
『ケイとマザーは、爆発して死んだぞ』

だが、その時ケイが現れた。爆発寸前に海中へ隠れて助かったケイとマザー。ケイはスプリングマンの動きを計算して次の動きを予測すると、先回りして待っていた。ケイのパンチでひるんだところを、破壊銃でとどめを刺した。

バドーの秘密基地へ潜入した時に見つけたバドーと大岡が交わした「殺人レンタル契約書」を、ケイは手に入れていた。大岡自身の署名が隠せぬ証拠となり、これが決め手となって大岡を逮捕できるのだ。新社長としてAB産業へ初出社した日、玄関から入る直前の大岡に手錠をかけた新條とケイ。

だが、バドー秘密基地への入口があった洞窟は埋められて、跡形も無かった。またバドーがマザーを狙う目的も分からないままであった。(終わり)


★★★★★★★★★★★★
ロボット刑事ケイの服装について。
捜査中、戦闘前の姿は、黄色のハンチング帽に、赤色ダブルのジャケット、ワイシャツに濃紺のネクタイ、白色ベルボトムのパンツ、黄色い手袋と黄色いブーツ。

ベルボトムというのは、パンツの形で腰から膝までは身体にフィットし、膝から裾に向かって広がっているもの。1970年代に流行っていたズボンの形で、金管楽器のベルの形に似ていることから「ベルボトム」と呼ばれた。日本では「パンタロン」や「ラッパズボン」とも呼称されていた。

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ロボット刑事(10) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第14話『光る眼の恐怖!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;中山昌一
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;内田一作


◆バドー犯罪組織は、あるビルの6階にあるKP新報という会社のタニムラとイケジマに、犯罪ロボット・ガンリキマンを近づかせた。目的は、二人が密かに練っている宝石強奪計画に力を貸して、強奪した宝石の半分をバドーがもらうことであった。

前科11犯のタニムラと前科8犯のイケジマはその申し出を断ったが、ガンリキマンの双眼鏡のような巨大な両眼から発射する殺人光線を目の前で見せられ、脅かされて殺人契約書にサインをするタニムラとイケジマ。

ガンリキマンはこの殺人光線を武器に、宝石店に入口から堂々と入り、宝石を強奪していった。たまたま来店していてお客は、ガンリキマンの殺人光線を浴びて数名が即死していた。

道路を塞ぐ不審車両の後ろにたまたま居合わせた大木氏の車は、クラクションを鳴らして出発するように促す。そこに犯行を終えて、宝石店前に待っていたタニムラ達の車に乗って逃げるガンリキマン。大木氏は怪しい男を目撃して、その車の後をつけて行こうとする。

だが、後をつけられていると思ったガンリキマンは、右手のカートリッジをマシンガンに付け替えて、大木氏の車のタイヤを一撃し、大木は車を制御できずに激突して大怪我を負ってしまう。

入院している病院で、新條刑事とケイに事情を聴かれた大木氏。ケイは大木氏の車のナンバーから大木氏の自宅が襲われ、自宅で療養中の妻が狙われることを予測し、息子のススムと一緒に自宅へ向かう。

すると案の定、大木氏の居所を病気の妻に尋問しているガンリキマンがいた。
『貴様は何者だ!』
『バドーのロボット、ガンリキマンだ』

ケイとガンリキマンは格闘になり、ガンリキマンは右手のカートリッジをマシンガンに付け替え、攻めてくる。だが、ケイのボディはマシンガンではびくともしない。

するとガンリキマンの両眼から殺人光線が発射され、ケイはそれを両眼に浴びて指向性レーダーが破壊され、両眼とも視力を失ってしまう。だが、ガンリキマンもケイとの戦いで負傷し、視力を失ったケイにとどめを刺すことなく、逃げて行くのだった。

タニムラとイケジマは、次に日本一の宝石蒐集家・今岡氏の自宅を襲うため、今岡邸の部屋の見取り図を手に入れていた。ガンリキマンは今岡邸に侵入すると、両眼に装備した宝石捜査光線を作動させ、宝石の隠し場所を簡単に探り出してしまう。絵画が飾ってある壁の後ろに隠し金庫があることを、見破るガンリキマン。

隠し金庫を開けると警報が鳴るが、それに構わず宝石を持ちだそうとするガンリキマン。主人の今岡氏が現れてビックリしていると、ガンリキマンの殺人光線が今岡氏を襲う。警報を受けた警察が、すでに今岡邸を包囲している。

今岡邸から出てきたガンリキマンに、新條刑事と警官隊が拳銃を発砲するがびくともしない。
『今度はオレの番だ!』

右手のカートリッジをマシンガンに付け替え、警官隊に発砲すると警官隊は全滅してしまう。ケイが遅れて現れ、赤い目の戦闘モードになった。
『行くぞ、ゴー!』

ケイは殺人光線を防ぐためのゴーグルを両眼につけて、ガンリキマンと対戦した。だが、形勢は五分五分で互角だ。激しい攻撃にケイのゴーグルが外れてしまったところを、殺人光線が襲う。殺人光線で壁が破壊され、ガレキの下敷きになってしまうケイ。この勝負はケイの負けであった。

新條刑事は、タレこみ屋の地獄耳平(じごく・みみへい)のタレこみで前科者タニムラとイケジマが怪しいことを知り、密かに二人のいるビルを張り込んでいた。気付かれたと思い、ビルの前でパトロール中の警官を窓から狙撃しようと狙う二人。新條は部屋に飛び込んで、二人を逮捕する。

ススムは通りを歩いていると、頬かむりをした怪しい男を見つけ、父を襲ったガンリキマンではないかと察しをつけて後をつけて行った。ビルの4階まで首を長く伸ばして、部屋の中の様子を窺っているガンリキマンを見て、警察へ通報しようと電話ボックスに入るススム。

だが、ススムが尾行していることを知っていたガンリキマンは、通報しようとするススムを捕まえてしまう。
『小僧、どこへ電話している?』
『新條さんへ知らせようと、110番へ電話したよ!』
『良い度胸だ、覚悟はできているだろうな・・・』

ススムの後を追ってきたケイは、ススムが電話ボックスから引きずりだされた所で、隙を突いて救出することに成功。ガンリキマンは、右手にサーベルを付けてケイを刺そうとする。

サーベルを折って反撃するケイは、戦闘モードへと変わる。
『行くぞ、ゴー!』

二人はジャンプして、ビルの屋上で決戦が始まった。ケイの両眼へ殺人光線を浴びせるが、指向レーダーを光線対策したものに交換したので、今度は通じない。これで、ケイにとって怖いものは無い。カートリッジを付け替えてマシンガンを撃ってくるが、ケイのボディには通用しない。

ガンリキマンは首を5メートル程長く伸ばしてケイの足を噛むと、そのまま投げ飛ばした。ケイは、ビルの屋上から十数メートル落下してしまう。だが、ケイは負けない。
『とどめの一撃だ!』

右胸を開いて破壊銃を発射するが、ガンリキマンのボディは強固で効果が無い。再び二人は格闘になり、ケイのドロップキックが炸裂する。ケイは右胸を開くと、今度は熱線銃を発射した。ガンリキマンは体内のコイルが高温になり、大爆発してしまう。

大怪我をした大木氏が退院する日。ススム君一家を病院で見送る新條刑事とケイ。
『良かったね。治ったばかりのお父さんとお母さんを大事にしてあげるんだぞ!』

平穏なこのひと時が、ケイにとって苦しかった戦いや労苦も、すべて消えてしまう時なのであった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
ケイが戦闘モードになった時、着ていた服を投げ捨てるわけであるが、投げ捨てているのは赤いブレザーだけで、白いパンツやネクタイとワイシャツはどうしたんだという意見がある。(ホント?笑)

でも、ヒーローの着ている服がバリバリに破けて巨大化したりすることはよくあるわけで、それに比べれば放り投げるだけのケイの服は、また着られるからエコだよね!
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