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ご他界された方々を偲んで【第十三回】 [偲んで]

【ご他界された特撮関係の方々を偲んで】と題して、仮面ライダー1号、2号、そしてV3にご出演されたレギュラー・準レギュラーの俳優さん、ショッカー・ゲルショッカー・デストロン怪人の声を演じた声優さんなどを中心に、ご紹介させていただきます。

今回のこのお方は、お名前の読み方が難しすぎてよく知らない方が多いのではないでしょうか。しかしながら、特撮番組「仮面ライダーシリーズ」をはじめとする怪人やウルトラの宇宙人などの声の出演、また半世紀近い声優・俳優活動の間に数多くのテレビドラマやテレビアニメ、劇場アニメの声の出演、そして外国映画の吹替えにご出演されていたお方です。

【第十三回】 
槐 柳二(さいかち りゅうじ)
2017年9月29日没(享年89)

槐 柳二(さいかち・りゅうじ)氏は昭和3年生まれ、日本の俳優、声優。東京府(当時)出身。大学を卒業後、いくつかの劇団を経て劇団テアトル・エコーに所属します。吹き替え草創期より活躍して、若手時代から持ち前のしわがれ声を活かした老人役を得意とし、ずっと老人役を引き受けていたために、「ご先祖様」と呼ばれていたのだとか(笑)。ご自身はこの独特の声質になった理由について、戦時中に身体を悪くしたことや軍事教練で声を荒らげたことなどが原因だったのだろうと述べています。

かつてはテアトル・エコー附属養成所の所長も務めており、コント赤信号、中村有志、野沢直子、ダチョウ倶楽部の上島竜兵と寺門ジモンを育てたことも。晩年は朗読を中心に活動しており、声優業はほとんど行っていなかったそうです。

槐(さいかち)氏にとって『仮面ライダーアマゾン』で声を演じたモグラ獣人は、この役で初めてファンレターをもらったということもあり、思い出深い役だったと述べています。モグラ獣人の鳴き声については、録音担当者から「モグラってのはネズミに似ているから、チューチューって入れて」と言われたので、それに応じたと語っています。

平成29年(2017年)9月29日、うっ血性心不全のため東京都内の病院で逝去されました。
享年89
改めまして、故人様のご冥福をお祈りいたします(合掌)


《出演作品のうち、特撮番組》
1968年
ウルトラセブン(宇宙帝王バド星人の声)
戦え! マイティジャック(第17話のナレーター)

1971年
仮面ライダー(蜘蛛男の声)
チビラくん(メチャラの声)

1972年
仮面ライダー(セミミンガの声)
変身忍者 嵐(タランチュラの声)
ミラーマン(第28話のインベーダーの声)

1973年
仮面ライダーV3(カマクビガメの声)

1974年
SFドラマ 猿の軍団(サバトの声)
仮面ライダーX(再生メドウサの声、再生サラマンドラの声)
五人ライダー対キングダーク(メドウサの声、ケルベロスの声)
仮面ライダーアマゾン(モグラ獣人の声、十面鬼の人面岩の声)

1975年
仮面ライダーストロンガー(サソリ奇械人の声)
冒険ロックバット(ズク博士の声)

1976年
アクマイザー3(ナマズーンの声)
ザ・カゲスター(トンボギラーの声、カミキーラーの声)
超神ビビューン(カサカッパの声)

1977年
大鉄人17(アッカーマン博士の声)
バトルホーク(ヒトライヤーの声)

1979年
仮面ライダー (スカイライダー)(ムカデンジンの声、サンショウジンの声)

1981年
仮面ライダースーパー1(カセットゴウモルの声、ジシャクゲンの声)

1985年
兄弟拳バイクロッサー(バトラーの声)


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《槐柳二氏が演じて筆者の記憶に特に残ったキャラとその周辺》
◆天才バカボン、元祖天才バカボンに出てくるほうきを持った変なおじさん(レレレのおじさんの声)

『お~でか~けで~すか~?レレレのレ?』しか言わない変なおじさん!和服姿に下駄履きで、町を掃除しながら声かけ運動を実施しているおじさん。普段は温厚だが、掃除を邪魔したり町を汚す者に対しては態度が急変して、ほうきで叩いたりすることもあるとか。


◆ウルトラセブン第19話「プロジェクト・ブルー」に登場する自称「宇宙の帝王」バド星人の声。

宮部博士が設計した地球防御バリヤー「プロジェクト・ブルー」の設計図を奪おうと宮部邸へ侵入。宮部博士をまず襲い、夜になって友人のパーティから帰宅した妻のグレースを襲ってグレースを恐怖のどん底に突き落とす。恐怖におののくグレースの姿を見せつけて博士を脅し、設計図を奪う計画だった。この物語の中で、ウルトラセブンがバド星人の基地へ潜入するために鏡の中へ入っていくシーンが有名。セブンの後を追って鏡の中に入ろうとするアンヌはセブンのようにはいかず、鏡に顔をぶつけてしまうというシーンである。


◆1986年に公開されたスタジオジブリ製作の映画『天空の城ラピュタ』。宮崎駿監督が指揮を執る本作は、意外にもスタジオジブリ最初の作品でもあるそうだ(『風の谷のナウシカ』(1984) はトップクラフト制作)。この中に老技師(ハラ・モトロ)役で槐柳二氏がご出演されている。どのようなキャラクターだったかはご自身で確認していただくとして、まずはここに書かれた様子から、「あっ、あれかも」と想像していただきたい。

・タイガーモス号専属技師のおじいちゃん
・名前は作中では語られず、クレジットでは「老技師」と表記されている
・彼を怒らせるとドーラより怖いらしい
・助手となったパズーを気に入り、ラストシーンでの再会では唯一パズーの名を叫んだ
・先代の頃から唯一残り続けている古株の船員で、ドーラ一家を守り立ててきた
・乗組員達からは「じっちゃん」と呼ばれている




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