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ご他界された方々を偲んで【第十五回】 [偲んで]

【ご他界された特撮関係の方々を偲んで】と題して、仮面ライダー1号、2号、そしてV3にご出演されたレギュラー・準レギュラーの俳優さん、ショッカー・ゲルショッカー・デストロン怪人の声を演じた声優さんなどを中心に、ご紹介させていただきます。

今回のこのお方は、かつて劇団テアトル・エコー(Theater Echo)の代表を務めていたお方です。数々の声優さんを擁するテアトル・エコーは、1954年に発足。東京都渋谷区恵比寿にあるエコー劇場を本拠とする新劇の喜劇を専門的に上演する老舗の劇団として知られています。

【第十五回】 
梶 哲也(かじ てつや)
2005年8月22日没(享年79)

梶 哲也(かじ・てつや)氏は、日本の俳優、声優。東京都出身。テアトル・エコーの創立者。本名は能勢山誠一(のせやま・せいいち)

《人物・エピソード》
梶氏は大学在学中に演劇に興味を持つようになり、大学を中退して1947年8月に劇団薔薇座(げきだん・ばらざ)に入団します。
*声優の野沢那智が代表を務めた薔薇座は1963年設立で、これとは異なる

テアトル・コメディに在籍していた俳優の北沢彪(きたざわ・ひょう)に師事していた梶氏は、薔薇座解散後の1951年、前年9月に北沢の自宅で朗読の勉強会として発足した「やまびこ会」に参加します。多くの演劇青年がこれに参加し、同会は本格的な活動を志向することとなり、1954年6月には北沢の命名で「やまびこ会」を英語にした「テアトル・エコー」に改称します。テアトル・エコーの創立メンバーの一人として、劇団内での梶氏の発言力は強かったそうです。

声優としてはテレビ草創期から活躍し、主に中年役や老人役、滑稽な役や屈強な男の役を演じることが多かった梶氏。また仮面ライダーシリーズでは、多数の怪人の声を演じられました。特撮番組では、1980年代初頭まで怪人の声の役を中心にテアトル・エコー劇団員の占める割合が高かったそうです。その理由を劇団員の1人である沢りつおは、「普通の俳優では怪人役を引き受けないため、喜劇専門のテアトル・エコーに声がかかった」と述べています。

北沢や梶氏らが立ち上げた劇団テアトル・エコーは、1970年代から1980年代頃まではワーナー・ブラザース作品(『ピンク・キャデラック』など)やディズニー作品(『101匹わんちゃん』など)で吹き替え制作に協力していて、劇団員がユニットで出演する機会も多かったそうです。1988年には吹き替え版制作を行う関連会社スタジオ・エコーが発足し、現在でもディズニー作品や洋画、海外ドラマの吹き替えを中心に多くの劇団員が活動しています。

2005年8月22日、梶氏は転移性脳腫瘍のため、埼玉県富士見市の病院で逝去されました。
(享年79)
改めまして、故人様のご冥福をお祈りいたします(合掌)

《出演作品のうち、特撮番組》
1964年
忍者部隊月光(ギロス代表)

1968年
怪奇大作戦(解剖医師)

1969年
バンパイヤ 17話(バンパイヤA)

1971年
帰ってきたウルトラマン(岸田の父・敬蔵の声、宇宙怪人ゼラン星人の声、吸血宇宙星人ドラキュラスの声)
仮面ライダー(サラセニアンの声、カニバブラーの声)
チビラくん(ババヤンの声)

1972年
ウルトラマンA(第26話のウルトラの父の声)
仮面ライダー対ショッカー
変身忍者 嵐(ゲジゲジ魔の声)

1974年
エスパイ
ノストラムダムスの大予言(黒人代表の声)

1975年
仮面ライダーストロンガー(アナウンサーの声、狼長官の先祖の声)
秘密戦隊ゴレンジャー(湯沢博士)

1976年
宇宙鉄人キョーダイン(ロボンフッド2の声)
円盤戦争バンキッド(ユーブロ少佐の声、キューガ大佐の声、エーガリン中将の声)
ザ・カゲスター(西園寺博士、ドクガルダーの声、カラスガーの声)
超神ビビューン(ガリキの声、再生ガリキの声、再生マツボの声)

1977年
バトルホーク(ギルガーの声)

1979年
スカイライダー(キノコジンの声、カニンガージンの声、ドクガンバ2世の声)

1980年
仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王
仮面ライダースーパー1(ファイヤーコングの声、スパイダーババンの声、ライオンサンダーの声、マッハローラーの声、ドクロボールの声)



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