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ジャンボーグA(1)~ジャン ファイト! [ジャンボーグA・ドラマ1]

地球の平和を守るため
遠い星から贈り物 ジャンボーグA
叫べナオキ ジャンファイト!
ヒーロー登場 ジャンボーグA

第1話『エメラルド星からの贈り物』を取り上げます。
 脚本;山浦弘靖  
 特殊技術;矢島信男
 音楽;菊池俊輔
 監督;黒田義之
 怪獣デザイン;米谷佳晃

◆大利根航空に勤める立花ナオキは、古いセスナ機1機で営業している社長一人社員一人の貧乏会社に勤める社員である。社長の伴野大作は元地球パトロール隊のOBで、頑固だが人情家であった。兄の立花信也は地球パトロール隊の隊長を務め、ナオキは兄嫁とその子・和也が住む家に居候させてもらっている身であった。

ある時、この平和な地球にグロース星人が侵略の魔の手を伸ばしてきた。ボールを二つ重ねたような宇宙船が奥多摩上空に出現、グロース星人・アンチゴーネは移動光線で地上に降りてくると、そこにいた1匹のトカゲに、持っていた杖の先から赤い光線を照射した。

トカゲは変異して巨大化し、怪獣になった。アンチゴーネは怪獣にキングジャイグラスと名付け、地球攻撃の先兵として、奥多摩にあるダムを狙わせるのだった。

日曜の朝、ナオキと妻、和也と四人で朝食を摂っていた地球パトロール隊、通称PAT(パット)の立花信也隊長のもとに奥多摩上空に怪しい飛行物体出現の報が入り、兄の信也はPATへ出勤していく。

ナオキも途中まで車に同乗し、ナオキの腕時計が壊れていることを知った信也は、別れ際に自分の腕時計をナオキにプレゼントするのだった。だが、これが兄の形見になることなど、その時のナオキは想像だにしていなかった。

奥多摩ダムを襲う怪獣キングジャイグラスに対し、主力戦闘機ジェットコンドルでスクランブル発進するPATの浜田隊員と熊井隊員。ダム付近にいた観光客らを安全な場所へと誘導するために、地上から現場へ駆けつける立花隊長と岸隊員、野村女性隊員。地上から光線銃で怪獣に攻撃する3人。

一旦撤退する途中で、立花隊長は少女が一人取り残されているのを発見する。怪獣がすぐそこまで迫る中、立花隊長は少女を助けに向かうが、少女を守るためとっさに覆いかぶさった背中に、怪獣が崩した崖の岩石が直撃してしまうのだった。

立花隊長は、岸、野村両隊員に救助されたが、少女の命と交換に殉職してしまう。仕事から戻ったナオキに、伴野社長は早く家へ帰るように促す。ナオキは兄に何かあったことを悟ると会社を出て、その後行方をくらませてしまう。翌日、立花隊長の葬儀が厳かに行われるが、ナオキは姿を見せなかった。

葬儀の途中で、怪獣キングジャイグラスが今度は東京に出現したとの知らせが入り、葬儀を途中退席するPATの隊員たち。立花隊長の弔い合戦をするために、立花隊長亡きあと指揮を取る岸チーフ以下4名は出撃していく。

立花ナオキは、大好きだった兄の死に接して、立ち直れないでいた。哀しみのあまり自暴自棄になっていたナオキは、セスナ機で怪獣に突っ込んで行き、自分の命と交換に怪獣を倒そうと行動に出る。

突っ込んでいく赤いセスナ機に向かってキングジャイグラスは火炎を吐き、セスナ機は炎に包まれてキリモミしながら墜落していった。
『ああーっ!』

その時、空の彼方からエメラルド色の火球が飛んで来て、セスナ機と合体した。ナオキはヒザ程の高さのキリかモヤが立ち込める中に座り込んでいると、目の前にいる宇宙人から声をかけられた。
『ワタシハ チキュウノ キョウダイボシ、 エメラルドセイカラ キタモノダ・・・』

エメラルド星人は、立花兄弟の勇敢な行動を称え、地球侵略を狙うグロース星人と戦うための武器・ジャンボーグAを与えるという。エメラルド星の科学の粋を集めて造り上げたジャンボーグAの操縦は、ナオキの手足の動きに連動する。

エメラルド星人は、このジャンボーグAを愛用のセスナ機の形に変えてナオキに進呈するという。また、兄の形見の腕時計には、グロース星人の暗躍があればエメラルド色に光って知らせる仕掛けを施してあり、その時にセスナ機を操作すれば、ジャンボーグAに変化させることができると言う。

夢から覚めたナオキは、飛んでいるセスナ機の中にいた。ナオキは思う。セスナ機は怪獣に突っ込んで行き、墜落したはずではなかったか・・・。と、その時、腕時計がエメラルド色に光った。

夢の中の言葉を思い出すナオキ。
『よぉーし、一か八か。ジャン ファイト!』

セスナ機は宙返りすると、ジャンボーグAに変化した。左目の奥にある操縦室。頭にヘッドギアを着け、両手両足にはグローブとブーツを履いて、鮮やかな赤色と白色の戦闘服に身を包んでいるナオキがいた。

両手足のグローブとブーツにそれぞれ取り付けられた伸縮自在のコードは、操縦室内の機械へとつながっている。
『俺はいま、ジャンボーグAの操縦をしているんだ。エメラルド星人からもらったこのジャンボーグAを使って、憎いグロース星人をやっつけてやる!』

PATの主力戦闘機ジェットコンドルが、町を破壊するキングジャイグラスに攻撃するが、歯が立たない。火炎を吐いて町を焼き尽くそうとするキングジャイグラスに、空からジャンボーグAが迫る。

コックピットの岸チーフと野村隊員が、右前方から飛んでくる物体を認識した。
『あっ、何だ?』

地上に降り立ち、初めての戦闘に腰が引けるナオキ。
『しっかりしろ!立花ナオキ!』

自分にそう言い聞かせて怪獣と組み合うと、キック、パンチを繰り出すジャンA。怪獣の尻尾がジャンAの首に巻き付いた。尻尾は引っ張ると怪獣から切れたが、切れた尻尾は巻き付いたままジャンAの首を絞め続ける。キングジャイグラスはトカゲ怪獣なのだ。切れても尻尾は生きている。

ジャンボーグAの身体に起こる事態は、ナオキの身体に伝わってくる。首が苦しいナオキ。ようやく尻尾を外すと、ジャンプして空中で1回転し、
『ヘッディング・キラー!』

キングジャイグラスめがけて頭から突っ込んでいくと、怪獣の首がドサッと落ちて大爆発した。この技は、頭部が光ってカッターのように鋭く相手を切り裂く、ジャンボーグAの必殺武器である。

突然土の中からアンチゴーネが現れ、これであきらめず次々と怪獣を送りこみ、必ず地球を支配すると言って消え去った。かくして、ジャンボーグAとグロース星人の戦いの幕は切って落とされた・・・。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
ジャンボーグAは見ていた記憶はあるのだが、怪獣はほとんど覚えていない。大人になって観るジャンA、楽しみだ。
米谷氏のイメージでは、エメラルド星人は体色をエメラルド色にする予定だったらしく、予算と時間の都合からウルトラマンのスーツを改造することとなったため、赤と銀の体色をしている。

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ジャンボーグA(2)~ジャン ファイト! [ジャンボーグA・ドラマ1]

地球の平和を守るため
遠い星から贈り物 ジャンボーグA
叫べ ナオキ ジャンファイト!
ヒーロー登場 ジャンボーグA ♬

第2話『大逆襲!アンチゴーネ』を取り上げます。
 脚本;山浦弘靖  
 特殊技術;矢島信男
 音楽;菊池俊輔
 監督;黒田義之
 怪獣デザイン;米谷佳晃

◆大利根航空でセスナ機のパイロットをしている立花ナオキは、エメラルド星人からもらったジャンボーグAを操縦して、地球侵略を企むグロース星人が送り出す怪獣と戦うことを決意する。PATの隊長で実兄の立花信也が死んだ責任はPATにあると思っているナオキは、隊員達との仲が良くない。

兄嫁の立花茂子が、夫の殉職後にPAT基地内に「スナック・PAT」を開店した当日、熊井隊員と殴り合いのケンカをしてしまう。

地球侵略を狙うグロース星人は、地球から15光年離れた銀河系24星雲に棲む宇宙人で、とても好戦的な性質をもつ。全宇宙を支配しようと狙っているグロース星人・アンチゴーネは、今度は捨ててあったロボット人形に杖から光線を照射して、ロボット怪獣ルバンガーキングを創り出した。

形見の腕時計がエメラルド色に光り、いち早くグロース星人の動きを知ったナオキは、PATより先に怪獣ルバンガーキングを倒そうと、急いでセスナ機に乗り込もうとする。だが、伴野社長はナオキに、三宅島まで緊急輸送の仕事を言い付ける。

怪我をした子供の命が危ないため、特殊な血液型の血清を届ける緊急を要する仕事だ。しかし、ナオキは、PATに先に怪獣を倒されることだけは我慢がならない。緊急の血清輸送か、怪獣を倒すか。ナオキは、そこで考えた。ジャンボーグAなら、簡単に怪獣を倒してから血清を運べば間に合うだろうと。

『ジャンファイト!』
セスナ機をジャンボーグAに変化させて、怪獣ルバンガーキングに立ち向かった。ナオキは、小さい頃から兄の信也にキックボクシングを教わっていた。学生時代に、セコンドに兄が付いて試合もやった。

兄と二人三脚でやって来たキックボクシングが、今怪獣との戦いで大いに役立っていた。PATは、大型戦闘機ファティングスターで出撃していた。怪獣の背中にはカメのような甲羅があり、ファティングスターのロケット弾攻撃は弾き飛ばされてしまう。

ジャンボーグAが到着して、怪獣に向かっていく。大きく長い角と巨大な鏡のような耳が左右に付いている怪獣だ。キック、パンチを食らわせるが、怪獣はしぶとく倒れない。焦るナオキは、ジャンAの必殺光線・ビームエメラルドを頭部から発射した。

ところが、怪獣の巨大な耳は反射鏡の役割を果たして、ビームエメラルドをジャンAにはね返してしまう。目を直撃されたナオキは、視力をほとんど失ってしまう。ルバンガーキングは背中の甲羅を左右に開くと、ミサイル弾を発射してジャンAを攻撃した。目が見えないジャンAは、まともに食らってしまう。

大型戦闘機ファイティングスターがジャンAを援護してロケット弾攻撃をすると、ルバンガーキングの急所を直撃したのか、背中から倒れて動かなくなってしまう。アンチゴーネは、仕方なく宇宙船をルバンガーキングの真上へ飛行させると、光線を照射して怪獣を回収して飛び去った。

『フライト・リターン』
ジャンボーグAをセスナ機に戻すナオキ。だが、ナオキの視力は利かず、ぼんやりとしか物を見ることができない。しかも、影響はジャンセスナにも出ていた。

『これじゃ、とても三宅島へ飛ぶのは無理だ・・・』
だが、子供の命がかかっているのだ。止めるわけにはいかない。今の時刻なら、太陽は西南西の方向にある。

『太陽に向かって進路を取れば、三宅島へつけるぞ』
あとはパイロットとしての自分の勘だけで、セスナ機を三宅島へ向けて飛ばすナオキ。その頃、伴野社長からPATへ電話が入っていた。ナオキのセスナと連絡が取れず、行方不明なので捜索してもらえないかという。

PATのOBから相談をうけた岸隊長は熊井に捜索を命令するが、ナオキと不仲の熊井は不平をいう。そんな熊井を、岸隊長は叱る。
『仕事に個人の感情を持ち込む奴があるか!子供の命がかかっているんだ!』

熊井は捜索に出かけナオキのセスナ機を見つけて声をかけるが、ナオキは熊井を嫌っているので反発する。だがナオキのセスナはエンジントラブルを起こし、飛行が不安定になり出していた。ナオキの心も不安定になり、弱気になっていく。

そんな時、兄の言葉が聞こえてくる。一緒にボクシングをやって来た兄の言葉が、ナオキの心を励ます。
『俺はお前を、そんな腰抜けに育てた覚えはないぞ!』

ナオキが気持ちを切り替えたとき、視力も回復して見えるようになってきた。もうすぐ三宅島だ。三宅島上空で血清にパラシュートを付けて落とし、無事に届けることができた。手を振る人達が見える。

さぁ、築地付近に現れたルバンガーキングに、再びジャンAで挑むナオキ。光線を反射する鏡のような耳をフライングキックで削ぎ落として、ビームエメラルドで今度はとどめを刺したジャンボーグA。

ケンカの決着を、決闘で付けることになった熊井とナオキ。相撲取りのような体格の熊井とボクシングで鍛えたナオキ。お互いにとことんやり合い、汗をかいて仲良くなる二人だった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
第二話は、一話では語れなかったグロース星人のことと、PATとナオキの関係を語るためにあったようなもので、怪獣との対戦はおまけに過ぎない感じだ。

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ジャンボーグA(3)~ジャン ファイト! [ジャンボーグA・ドラマ1]

 地球の平和を守るため
 遠い星から贈り物 ジャンボーグA
 叫べ ナオキ ジャンファイト!
 ヒーロー登場 ジャンボーグA ♬

第3話『倒せ怪獣!ジャンファイト』を取り上げます。
 脚本;田口成光  
 特殊技術;高野宏一
 音楽;菊池俊輔
 監督;東條昭平
 怪獣デザイン;米谷佳晃

◆兄嫁の茂子がPAT基地内に開店したスナックで働くナオキ。小学生の和也が学校でイジメに遭い、今日も負けて帰ってきた。ナオキは、また負けて帰ってきた和也に不満だった。ナオキは負けん気が強く、カッーとなると手が付けられない時がある。

ナオキは、小さい頃から兄・信也と二人だけで育ってきた。その思いがあるから、今のナオキには兄の敵討ちのことしか頭にない。亡き兄の一粒種・和也には、もっと強い男であってほしいと思っていた。
『俺がケンカに勝つ方法を教えてやる!』

そんなナオキのやり方に反対な男勝りの野村せつ子隊員は、ナオキとぶつかり合う。言い合いになった時に緊急指令のベルが鳴り、京浜工業地帯に怪獣チタンガーが出現したという知らせが入る。チタンガーは地球の小動物を怪獣化させたものではなく、アンチゴーネがグロース星で造った怪獣である。だから今までの怪獣よりも強い。

出撃する隊員たちを見て、一緒に連れて行ってほしいと懇願するナオキだが、岸隊長は断る。ナオキの目的が兄の復讐・敵討ちにあることが、岸隊長には解るからだ。
『我々はケンカをするためにいくのではない。人々を怪獣から守るために行くのだ』

PATは大型戦闘機ファイティングスターと小型戦闘機ジェットコンドルを出撃させる。ナオキは、急いでジャンセスナで離陸する。怪獣チタンガーは、ニホンザルのような赤ら顔の怪獣だった。ファイティングスターにPATミサイルを撃ち込まれ、右目を潰されたことに怒ったチタンガーは、口から火炎を吹いてファイティングスターを撃破する。

不時着した岸隊長と野村隊員は、地上攻撃に転じた。ナオキのジャンセスナが現場へ到着し、怪獣の周りを旋回しはじめる。右目が見えないことを知ったナオキは、怪獣の死角に回って攪乱しようとしていた。

飛び回るジャンセスナが邪魔をして、ジェットコンドルは怪獣へのミサイル攻撃ができずにいた。ナオキは、自分勝手な行動でPATの戦闘行為を妨害してしまっていた。

怪獣チタンガーは、ジャンセスナの動きに惑わされて退却していった。ナオキは、和也に強い自分を見せたい一心で無茶をした。それが周囲の人達の迷惑になって、やがて反感を買うことになって行く。それは、決して和也への教育にはならない。

協力・団結して怪獣を倒すことを、和也へ示さなければならない。和也の母・茂子が言う。
『和也はあなたが好きなの。あなたの行動がすべて正しいと思っているのよ』
茂子の言葉、せつ子の言葉が、心に引っかかるナオキ。

ふたたびチタンガーが出現し、PATは出撃していった。今度はスナックでじっと待つナオキ。しかし、よりによって岸隊長と野村隊員が乗るファイティングスターに、和也が無断で乗りこんでしまっていた。父の仇を取りたい一心で乗り込んだ和也。

連絡を聞いた和也は、ジャンセスナを離陸させる。
『和也の命は、オレが守る!』
ジェットコンドルが撃墜され、浜田・高井両隊員は脱出した。

ファイティングスターにも、チタンガーの火炎攻撃が迫り、右主翼に火がついてしまう。野村が脱出しようとするが、装置が故障して脱出不可能に。仕方なく、不時着を試みる岸隊長。

ファイティングスターの火災をみて、ナオキはジャンセスナを変化させた。
『ジャンファイト!』

ジャンボーグAになって不安定な飛行の巨大なファイティングスターをガッチリつかむと、安全な場所へ降ろして、消火液を吹きかけ主翼の火災を消した。チタンガーに向かって突進するジャンA。

チタンガーの火炎放射をバック転で避けると、ハンディングフラッシャー、ビームエメラルドを発射して、チタンガーを仕留めるのだった。無事だった4名のPAT隊員と和也は、ジャンボーグAの勝利を見届ける。

『ありがとう、ジャンボーグA!』
『和也君、こんなことは二度としないでね』
『うん。ボク、ジャンボーグのように強くなりたいんだ。そうだ!ナオキさんに教えてもらおう!』

どうやら和也は、ナオキに亡き父の面影を追い求めているようだ。PAT隊長だった強い男、父の姿を・・・。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
この回から、ジャンボーグAの声を担当しているのは子門真人氏。そう、唄も歌っているあの子門さん。1・2話は立花直樹氏が担当していた。
岸隊長役の大橋一元氏は、ウルトラセブン第36話でソガ隊員を裏切るヒロタ隊員を演じてました。

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ジャンボーグA(4)~ジャン ファイト! [ジャンボーグA・ドラマ1]

地球の平和を守るため
遠い星から贈り物 ジャンボーグA
叫べ ナオキ ジャンファイト!
ヒーロー登場 ジャンボーグA ♬

第4話『危うし!ジャンボーグA』を取り上げます。
 脚本;田口成光  
 特殊技術;高野宏一
 音楽;菊池俊輔
 監督;東條昭平
 怪獣デザイン;米谷佳晃

◆PATチームの宇宙研究所で開発を進めていたスーパーロケットが遂に完成、その破壊力の実験をするために、アンドロメダ第4星に向けて打ち上げることが決まった。スーパーロケットの心臓部であるコントロール装置が、今日工場から密かに運びだされる。

ルートや搬送時刻、運搬者については、一切秘密にされ、PATにも知らされていない。PATの使命は、コンロトール装置を無事に運び終わるまで、緊急体制でいることであった。大利根航空の伴野社長は、PATのロケット基地まで搬送する仕事をナオキに任せた。

『なんでも、地球を守るために必要なものだそうだ。12時必着、時間厳守だ』
『そんな大切なモノを、なんで大利根航空なんかに頼むんでしょうね?』
ナオキは皮肉を言いながらも、ジャンセスナで離陸していった。

その頃、PATの宇宙航空研究所では、スーパーロケットの打ち上げを午後2時に控え、所長の三津田が研究員たちを集めて説明をしている。

『12時にコントロール装置が着く。爆発部をコントロール装置と共に取り付けて、2時に打ち上げを行う』

今日実験場に立ち入ったものは、どんな理由があろうと、誰であろうと、発射が無事完了するまでは外へ出ることを許さないと三津田はいう。実験の秘密を守るためだ。アンチゴーネはこの秘密実験を妨害するため、ジャイアントロボットを差し向けてきた。

全身が銀色に光り赤い眼でにらむこの巨大なロボットは、ガキン・ガキンと動くたびに凄い音をさせながらロケット発射台へと近づいてくる。ロケット基地には発射台を守るためにいくつかの防衛網が配備されているが、電磁網も地雷もこのロボットには通じなかった。

PATのファイティングスターとジェットコンドルが緊急発進して、ロケット基地へ向かって飛んでいく。ロケット基地への届け物を持って飛んでいるジャンセスナの真上を飛んで行く2機。事件があったことを感じたナオキは、無線で岸隊長へ問い合わせをすると、

『ロケット基地が今、宇宙人に襲われているんだ』

岸隊長はナオキとの会話内容から、ナオキがコントロール装置の運搬者であることを知る。ファイティングスター、ジェットコンドルが攻撃を開始してからすぐに、ジェットコンドルはロボットの左手に捕まってしまう。

援護射撃してジェットコンドルを助けようとするが、ファイティングスターも撃破されてしまう。遅れてやって来たナオキは、腕時計がエメラルド色に光るのを見て、セスナをジャンボーグAに変化させた。

『ジャン・ファイト!』

ジェットコンドルは、まだロボットの左手に捕まれたままだ。ジャンAは後ろからロボットの左手を抱えながら何度もチョップして、ジェットコンドルを離させることに成功する。

ロボットは、ヤリのように尖った右手の先を開いてロケット弾攻撃をしてくるが、ジャンAはバック転でこれを避けると、ハンディング・フラッシャーでその右手を攻撃して破壊した。攻撃を止めたロボットは、その場で高速回転して地中に潜って消えて行った。

ロケット基地の三津田所長は、感心しながら岸隊長に訊ねた。
『君、あれが人間の味方の宇宙サイボーグか!』

三津田所長は、12時10分に着いたナオキに10分も遅刻したことをなじる。怪獣とジャンボーグが戦っていたから着陸できなかったと理由を説明するナオキに、着陸しようとすればジャンボーグが守ってくれるはずだと、自分勝手な解釈をする三津田所長。

三津田の奥さんが大声でわめきながら、向こうからやってくる。まだ5歳位の小さな息子の京介が、怪獣の壊したビルのガレキの下敷きになり、大怪我をしたのだ。急いでジャンセスナで子供を病院へ運ぼうとするナオキに、三津田はそれを拒む。

実験の秘密を守るために、ロケット発射が無事に終わるまではどんな理由があっても外へ出すことはできないと決めたからだ。この実験ロケットが示す破壊力の結果如何で、今後の地球の軍制(宇宙人・怪獣対策の在り方)が決まるからだという三津田。

ナオキは、縛られて部屋に監禁されてしまう。ナオキを見張っている野村せつ子隊員に、ナオキはいう。

『あの子が死んだらどうするんだ!』
『人間が超兵器を造れば、宇宙人はもっと強力な武器を考える。どこまで行っても終わりの無い愚かな戦いになってしまうんだ』

それにこの宇宙には、地球人の事を真剣に考えてくれる友達の星があるかもしれない。アンドロメダ第4星がもしそういう星だったら、PATはどう責任をとるんだと、せつ子隊員に問いかけるナオキ。何も言えないせつ子隊員。

ジャイアントロボットが、スーパーロケットを壊すために再び攻めてきた。攻撃のドサクサに紛れて、京介君をセスナで病院へ運ぼうとするナオキ。ナオキの話に同意したせつ子隊員は、ナオキのロープを急ぎ解く。

「あんな薄情な男はこの子の父親なんかじゃない、死んでしまえばいい」と思いながら、京介を病院へ運ぼうとセスナを離陸させたナオキ。

だが、となりの席で京介が「パパ、パパ」と呼ぶ声を聞いたとき、ナオキは機首を返すとセスナをジャンボーグAに変化させ、怪獣に立ち向かうのだった。

ハンディング・フラッシャーとビーム・エメラルド光線を使って、ジャンボーグAはロボットをみごとに破壊する。

スーパーロケットは発射台から崩れ落ち、この実験にすべてを賭けてきた三津田は絶望してしまう。だが息子の京介は元気になり、ジャンボーグAに乗った夢を見たと言って、はしゃいでいた。

せつ子隊員は、今度の事件で大事な勉強をしたと、すこし笑みを浮かべながらナオキに言った。
『人の命は地球よりも重いんだってこと・・・』
それは、京介の怪我をめぐってナオキと三津田が大ゲンカした時、ナオキが思わず発した言葉だった。(終わり)


★★★★★★★★★★★★
どこかで見たような内容である。そう、セブンの「超兵器R1号」だ。ナオキのセリフは、ダンのそれとまったく同じだ。地球人の事を真剣に考えてくれる星というのは、エメラルド星人のことを指しているのだろう。人間に善人と悪人がいるように、宇宙人にもきっと善と悪の2種類がいるはずだ。

野村せつ子隊員役の加瀬麗子さんの魅力に、ハマッてしまいました。

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ジャンボーグA(5)~ジャン ファイト! [ジャンボーグA・ドラマ1]

ジャンボーグA 
それはエメラルド星より送られた
宇宙サイボーグのことである
立花ナオキの腕時計が光る時
ジャンファイトの掛け声で
ジャンセスナが変化し
立花ナオキはジャンボーグAの目の奥で
操縦するのである

第26話『謎!ノンビリゴンの正体』を取り上げます。
 脚本;山浦弘靖  
 特殊技術;矢島信男
 音楽;菊池俊輔
 監督;樋口弘美
 怪獣デザイン;米谷佳晃

◆ある日、空の彼方から巨大な球体が飛んできて、和也たちの町の公園に落下した。球体を送りこんだのは、グロース星人二代目戦闘隊長・マッドゴーネ。初代戦闘隊長・アンチゴーネがジャンボーグAに負けた後を受けて、地球攻撃の指揮を取るグロース星人だ。

マッドゴーネは、「グロース第2号作戦」と名付けたこの侵略計画を開始した。球体は地上に落ちると、怪獣へと変化した。怪獣は、先端に赤い光を放つツノを頭から2本生やしているが、とても愛嬌のある顔をしていて、妊婦のような大きなお腹にはデベソが付いていた。

怪獣は長旅に疲れたかのように大きな欠伸(あくび)をして寝転がると、右腕で頬杖をついて居眠りをしだす。この無害な怪獣を見に、公園には多くの子供達と大人達が集まってきていた。和也から連絡を受けたナオキはジャンセスナを飛ばそうとするが、伴野社長にセスナのキーを抜き取られてしまう。

『怪獣が現れる度に無断でセスナを飛ばされたんじゃ、我が社の商売はあがったりだからな』
そう言って、怪獣見物なら自分の車で行くように諭されてしまう。PATが出動して、公園で眠る怪獣の様子を見ている。

公園で浜田隊長に会ったナオキは、寝ている今のうちに怪獣を倒すべきです、という。怪獣デッドファイヤーとの戦いで殉職した岸隊長の後を受け、チーフだった浜田が隊長に昇格し、今はチームの指揮を取っている。

大きな二つの鼻の穴から蒸気のような鼻息を吹き出して、眠り続ける怪獣。その鼻の穴めがけて、ファイティングスターとジェットコンドルからモリのようなマグネット弾を撃ち込み、そのままフルパワーで上昇して怪獣を宇宙へ放り出す作戦を実行するPAT。

だが、怪獣はあまりに重く、持ち上がらない。作戦変更を余儀なくされ、ロープを切断する両機。怪獣は突然目を覚ますと起き上がって、両目からリング状の光線を大人達に浴びせてしまう。光線を浴びた大人達は、のんびりした行動を取るようになる。

怪獣はリング状の光線を町中に放射し、町中の大人たちはやる気を失ってのんびりとしてしまう。車は走らなくなり、工場は操業停止し、食堂は準備中に・・と、町中が静まり返り開店休業状態になってしまう。

教育ママは勉強勉強と言わなくなり、遊び放題の子供達は、怪獣に「ノンビリゴン」と名前を付けて、自分達の味方だと称賛するようになってしまう。マッドゴーネは、町中の人間がのんびりして、何もしなくなるこの時を待っていた。

ノンビリゴンの胸に付いている星マークが開き、中からグロース星人の戦闘員が数人出てきて、町中に散らばっていく。彼らはのんびり遊んでいる大人達を襲い、彼らに成りすまして、ガソリンスタンドやガスタンクなどにリモコン爆弾を仕掛けてまわった。

ナオキは偶然その様子を目撃して彼等と戦うが、多勢に無勢、叩きのめされてしまう。それでも彼等の後を追ったナオキは、グロース星人達が怪獣の胸の中に入って行くのを目撃する。

PATは、公園でじっと寝ているノンビリゴンを攻撃するが、それを見た和也たち子供は、ノンビリゴンが攻撃されないように公園に集まってPATの攻撃の邪魔をするのだった。マッドゴーネは、子供達がPATの攻撃を妨害している間に、グロース星人戦闘員を使い、リモコン爆弾を町中に設置してしまう。

ノンビリゴンはツノから電波を出して、リモコン爆弾を次々と爆発させていく。ナオキは、伴野社長を拝み倒してセスナのキーを貸してもらうと、ジャンセスナをジャンボーグAに変化させて、ノンビリゴンのもとへと向かう。

子供達はノンビリゴンを倒そうとするジャンボーグAのことを罵るが、ノンビリゴンがグロース星人の手先であることを知るナオキには、このまま放置してはおけない。
『ジャンボーグAのバカ!大っ嫌いだ。ノンビリゴン、頑張れ!』
『和也、解ってくれ・・・』

ジャンAは、ハンディングフラッシャーでツノを切り落とすと、その巨体に向けて太陽エネルギーを拡散放射する熱光線・サンフラッシャーを発射する。ノンビリゴンは、巨体から湯気を出して倒れてしまう。

ノンビリゴンが倒れたおかげで、のんびりしていた大人達は正気に戻り、町は再び活気を取り戻し始める。騒音と煤煙が覆う町へと、また戻ってしまった。教育ママゴンも復活し、ガッカリする子供達。
一番かわいそうなのは、グロース星人に利用されて死んだノンビリゴンだと、口ぐちに言う子供達。

だが、鼻の穴から鼻息が出て、ノンビリゴンは生きていることが判った。ジャンボーグAのサンフラッシャーは、とどめを刺してはいなかった。
『ノンビリゴンは生きているぞ。ジャンボーグA、ありがとう!』

ジャンボーグAは和也たち子供のために、倒れたまま動かないノンビリゴンを持ちあげると、そのまま宇宙へ返してやることにした。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
今回第26話からジャンボーグAの声は、子門真人氏から池水通洋氏に代わる。池水氏は、敵役のマッドゴーネの声も担当している。
どこかで見たような内容である。そう、初代マンの「恐怖の宇宙線」に出てきた怪獣ガヴァドン、プラス、新マンの「地球、いただきます」のヤメタランスだ。確かに、子供達にとって、大人になるための試練はキツイ。勉強して試験を受けて・・・。一生遊んでいられたらどんなにいいことか。
でも、大人になったとき、苦しくてもあの時に勉強しておいて良かったと思うことが、きっとわかるよ!

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