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ロボット刑事(11) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第15話『標的は原子番号79?!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;上原正三
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;折田 至


◆警官隊の厳重警備の中、南アフリカ連邦国から政府が買い付けた時価40億円の金塊を、空港から日本銀行まで輸送する命令を受けた特別科学捜査室の芝刑事たち3名。

ケイがジョーカーで先導し、中間に金塊輸送車、芝と新條両刑事は後ろから車で追っていく。長年の刑事の勘が、芝刑事を慎重にさせる。
『なんか胸騒ぎがして、しょうがねぇんだよ』

芝刑事の予想どおり、バドー工作員3名が車で襲ってきた。ロボット刑事にはマシンガンを撃っても敵わないと知った3名は、車に乗ると急いで逃げて行く。

「奴らを逃がすな」芝刑事に言われ、逃げる工作員たちの車を追跡するケイ。だがその途中、マザーロボットが出現し、ケイに忠告する。
『追跡を止めて輸送車に戻れっていうんですか、マザー』

追い詰めた工作員の車は電柱に激突し、大破してしまった。捕まる前に自爆したのだ。その頃、金塊輸送車の運転席に居座っているのは、バドーロボット・ノコギリマンだ。芝と新條の人間刑事だけなら、簡単に金塊を奪うことができる。

邪魔なロボット刑事は、囮(おとり)を使っておびき出されてしまったのだった。金塊を積んだトラックはノコギリマンにまんまと奪われてしまう。直ちに事件現場一帯に検問が敷かれ、トラックはすべて検問所を通る時に厳重な検査が行われたが、金塊は発見できなかった。そんな時、パトロール中の警官が、港湾で金塊輸送トラックらしき車を発見する。

もちろんトラックの背は、もぬけのカラ。積み替えた可能性もあるが、検問突破は難しいはずだ。まだこの一帯のどこかにあるとみたケイは、自分のレーダーをゴールド探知機に切り替えて、ジョーカーで走り回ってみる。2キロメートル圏内に10オンス以上の金があれば反応するのだ。

その頃、金塊はノコギリマンによって、ある整備工場に持ち込まれていた。ゴールド探知機で、金塊を持ち込まれた場所を近くまで絞り込んでいたケイだったが、ケイが近くまで来ていることを知ったノコギリマンは、ゴールド探知機の存在を感知する。

そこでノコギリマンは、金塊に電波遮蔽幕をかぶせてしまう。これによりゴールド反応は消えてしまい、ケイが立ち往生している隙に整備工場を出発するトラック。ケイのすぐ近くを通って、金塊を積んだトラックはケイから逃げて行く。

だが、ケイの耳に付いたソナーがノコギリマンの発する電波をキャッチし、金塊を積んだトラックはケイに再び追跡される。トラックをタイヤ集積場に追い詰めたケイは、そこでノコギリマンと対峙した。

ノコギリマンは、身体に付いている円盤状のノコギリを外すと、フリスビー(*)のように飛ばしてケイを攻撃した。(*円盤のように飛ばして飛行距離を競う、昭和に流行った遊び)
高く積み上げたタイヤの山に飛ばした円盤ノコギリが当たり、崩れてきたタイヤに埋もれて身動きできなくなるケイ。

ノコギリマンは、こうしてケイの追跡をかわすことに成功する。だがこのままでは、金塊を積んだトラックは検問に確実に引っかかり、安全に運搬できないのだ。

主犯の赤松とノコギリマンが困っていると、どこからかバドー首領の声が聞こえてくる。
『心配するな。金塊の移送にはタンクローリー作戦がある・・・』

芝刑事と新條刑事は手がかりを失い、ケイからの連絡も無く、手の打ちようが無かった。そこにタレこみ屋の地獄耳平が現れ、情報が入る。

『この近くに、事前に予約して荷物を預けに行ったのに、満杯で断られた倉庫があるンデス。なんでも、朝に予約を受け付けたのに、昼に行ったら満杯で断られたとか。これはチョイと臭いと思いませんかい?』

赤松運送という倉庫であった。そこではノコギリマンたちが、バドー首領が発案したタンクローリー計画を実行に移していた。金塊を溶かして液体に変え、それをタンクローリーに積み込んでしまえば、警察は金塊を運搬していることに気付かないという作戦だ。

溶かした金塊は、ホースを使ってどんどんタンクローリーへと吸い込まれていく。こうして、奴らは検問所を突破するつもりであった。

一方、芝と新條は赤松倉庫へ向かっていた。ゴールド探知機の反応を追って、ジョーカーでこの辺りまで絞り込んだケイが二人を見つける。3人のすぐ横を、溶かした金塊を積んだタンクローリーが通り過ぎて行く。

ケイのゴールド探知機がすぐに反応した。
『あのタンクローリーが怪しいぞ!』

だが、ケイの意見に聞く耳を持たない芝と新條。赤松倉庫に行くと、中はもぬけのカラだった。金塊を液体化した道具が置いてあるが、芝たちには何の道具だが分からない。

ケイはその道具に付いている成分を分析してみる。
『セレン酸反応あり。原子量196.967 原子番号79 元素記号Au』

元素記号Au は金のことだ。強酸性のセレン酸で金塊を溶かして液体に変え、タンクローリーに積み込んで検問を突破することが想像された。ジョーカーの無線でケイが至急検問所へ連絡を入れるが、タンクローリーはスピードを上げて検問所を突破してしまう。

ジョーカーで急ぎ追いかけるケイたち3人。タンクローリーを未開通道路へ追い込んだケイたち。中からノコギリマンが下りて来ると、ケイは黄色いハンチング帽と赤いブレザーを脱ぎ捨てて、戦闘モードへ突入した。
『行くぞ、ゴー!』

ノコギリマンと戦闘になり、キック・パンチで応戦するケイ。ノコギリを円盤にして飛ばすノコギリ円盤がケイを襲おうが、ケイは胸の破壊銃で飛んで来るノコギリをすべて破壊してしまう。

そこに新手のロボット・タイホウマンが出現する。しばらく二人の戦いを見ていたタイホウマンは、ノコギリマンの戦いぶりを見て、いきり立つ。
『力無き者は死あるのみ。これがバドーの掟だ!』

ノコギリマンではケイを倒せないとみたタイホウマンは、二人に照準を合わせて大砲を撃ち込んだのだった・・・。凄まじい一撃を食らったケイの運命は? (つづく)


★★★★★★★★★★★
ロボット刑事の初期段階で考えられていた巨大ロボット「ファーザー」。石ノ森先生のイラストでは、ケイがファーザーの額部分に十字架のように張り付いて(ドッキングして)、敵と戦う設定になっていた。

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ロボット刑事(12) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第16話『バドーから奪え!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;上原正三
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;折田 至


【前回までの話・・・政府が南アフリカ連邦から買い付けた40億円の金塊を、バドーのロボット・ノコギリマンに奪われてしまう芝刑事たち。ノコギリマンを追い詰めたケイだったが、新手のタイホウマンが出現し、背中の大砲が味方のノコギリマンもろとも、ケイを狙って火を噴いた!】


◆タイホウマンの強烈な一撃を浴びてノコギリマンは粉々になり、ケイも負傷して左目の視力を失ってしまう。芝刑事は足を負傷して病院へ運ばれていき、新條刑事は額と腕の怪我程度で済んだのであった。

金塊を積んだタンクローリーは再びバドーに奪われてしまい、怪我の程度が軽い新條刑事はそれを追うつもりでいたが、手がかりは全く無かった。

ケイは左目の視覚回路の修理を行う為、ジョーカーで宙を飛んでマザーのもとへと急いだ。オレンジ色の光線に導かれ、マザーの腹部へ回収されていくケイ。

新條刑事は、芝刑事が入院している病院へ見舞いに行く。ケイが行方知れずであると聞き、芝はケイをなじる。付き添いの娘二人の前では、何かとケイにキツイことを言う芝。

『お父さん、何でそんなにケイさんの事をいつも悪く言うの?』
『違うんだ、ユミちゃん。おやっさんは長官からケイを預かっている。早くケイを一人前にしようと思って・・・』
『一人前にしようと思っているのは、ケイだけじゃねぇぞ・・・』

ベッドの上の芝は新條にそう言うと、ここで油を売っている場合ではないと、けしかけた。手がかりは赤松倉庫しかないと言って、新條は病室を出て行くのだった。

赤松社長の行方を新條に訊かれた従業員達は、「倉庫にいる」と言って倉庫に誘い入れ、トビラを施錠して閉じ込めてしまう。倉庫で新條を銃撃する従業員たち4人。

新條を亡き者にしようと、赤松の部下たちがワナをしかけたのだ。だが新條は刑事だ。素早い身のこなしで、タイヤがたくさん積まれた場所へと逃げ込み、状況を徐々に自分有利に持っていく。そして遂に、一人を吊るしあげて、奥多摩のさつきが原にいることを聞きだす。

その頃赤松は、さつきが原の廃屋で奪った金塊をタイホウマンと山分けにしていた。バドーとの契約で、金塊の半分はバドーがもらうことになっているのだ。新條はバイクでさつきが原へと向かう。バイクで走り回っていると、タイホウマンが現れて新條を殺そうと大砲で狙い撃ってきた。

新條のバイクの前後左右を破裂弾が破裂して、もうもうとした土煙が周囲の山林や道路を隠して、何も見えない。土煙の中から、ジャンプして現れる新條のバイク。

逃げ回る一方の新條は危機に陥るが、その時左目を修理したケイが空からジョーカーに乗って現れ、空中で赤いブレザーを脱いで戦闘モードになる。

ケイはタイホウマンに破壊銃を発射するが、タイホウマンの身体はそれを弾いてしまう。
『鉄砲で大砲に勝てると思っているのか!』

ケイは追い詰められ、そびえたつ崖を背にしていた。タイホウマンは背中に背負った大砲をケイに照準を合わせて撃つが、ケイは瞬時にジャンプしてそこから逃れ、タイホウマンは崩れた崖の下敷きになってしまう。洞穴に隠れていた赤松を発見し、逮捕することに成功する新條とケイ。

赤松は金塊強奪の犯行を自供したが、赤松が持っていた金塊は半分だけで、残りはバドーに持っていかれたのだ。入院中の芝に報告するが、半分しか戻らない金塊に不満な芝は怒る。
『バドーがなんだ!奪われた物は奪い返すんだ』

赤松のライターに仕掛けをしておくケイ。所持品のすべてを赤松に返す新條。その中にライターも含まれている。赤松のライターにケイが発する電波を当てると、反射してケイのレーダーに反応する。

それを追う作戦だ。さつきが原の赤松が隠れていた洞穴に戻り、赤松に残りの金塊の所在を訊く新條。
『バドーが持っていったんだ、本当だよ』

バドーが赤松を助けに来ると読んだ新條とケイは、芝居を続ける。案の定、タイホウマンは大砲を一発撃って爆発を誘い、ガレキがたくさん降ってきた隙に、手錠をしたまま赤松は逃げて行く。

新條とケイはそれを見こして、タイホウマンと赤松が乗った車のあとをレーダーで追跡した。
『礼を言います。さすがバドーだ、義理堅い』

タイホウマンと赤松が乗った車が停まり、金塊の一部を次の仕事の資金にと、赤松に渡すタイホウマン。その現場を取り押さえた新條とケイ。
『その金塊は誰にも渡さんぞ!』

赤松を追ってきたケイと新條は、金塊を積んだ車を奪取することに成功する。ところが、金塊の話を小耳にはさんで後を追ってきた地獄耳平が、バドーに捕まっていたのだ。地獄耳平を人質にされ、手出しができない新條とケイ。

3人は、3万ボルトの電流が流れる鉄格子の牢屋に入れられてしまう。時限爆弾を3分後に爆発するようにセットし、アジトから逃げるタイホウマンと赤松。タイホウマンの完璧なワナに、ケイは身体を張って新條と地獄耳平を守ろうと、自分の身体を被せる。
『ロボットだからって、命を粗末にしちゃあいけねぇよ』

新條はそう言うと、3人は覚悟を決めた。爆発まで、あと数秒しかない。そこに芝刑事が現れて爆弾の時限装置を切り、電流の電源を切って、3人を救出するのだった。金塊を取り返すまでは断じてあきらめない老練の芝刑事。

タイホウマンの後を追い、決着をつけるケイ。ケイは、タイホウマンの背中に背負った砲身の底が火薬で一杯であることを見抜き、タイホウマンの砲身がケイの方向を向いた一瞬を狙って、胸の破壊銃にミサイルをセットして撃ち込んだ。

砲身から入ったミサイルが火薬に引火して、タイホウマンは大爆発するのだった。芝刑事に命を助けられた3人は、改めて芝刑事を尊敬するのだった。こうして奪われた金塊をすべて奪い返し、特別科学捜査室の面目は保たれたのである。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
第19話と第20話(ギョライマンとカラテマンが登場する回)では、『ロボット刑事』が放送された前年(1972年)に返還された沖縄でロケが行なわれている。これは、脚本を担当した上原正三氏(沖縄出身)をねぎらったものであるという。(当ブログでは取りあげません。悪しからず)
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ロボット刑事(13) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第21話『恐怖デンネツマン マザー爆沈!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;中山昌一
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;内田一作


◆バドーは新たなロボット・デンネツマンを使って、バドーに逆らう三木一族と警視庁特別科学捜査室の壊滅を計画した。真夜中に三木家に侵入し、寝ている父親を襲って5万ボルトの高圧電流で焼き殺したデンネツマン。

息子のヒロシにもその魔手が伸びようとした時、ベランダからロボット刑事が入ってきてヒロシの救出に成功する。逃げたデンネツマンを追っていたケイは、デンネツマンが発する10万ボルトの高圧電流を流されて、回路がショートして両目の視力を失ってしまう。

だが三木家の息子の殺害をしくじったデンネツマンは足裏からロケットを噴射して、その場を去って行く。バドーはタレこみ屋・地獄耳平を介して、警察に対する挑戦状を送りつけてきた。それには、三木家を襲ったことや最近起こった警官殺しは、バドーに逆らう者への報復だと書いてある。

そして最後に書かれていたのは、バドーロボットの犯罪をことごとく阻止してきた特別科学捜査室の3人に対する挑戦だった。この挑戦状を読んだ芝刑事は、バドーが送り出す怪ロボットを倒すよりも、バドー本体と決戦をして決着をつけるしかないことを、意識するのだった。

デンネツマンは、特別科学捜査室のメンバーを一人ずつ襲って片づける計画を進めようとする。新條刑事と別れて捜査を行うケイは、別れ際に超音波探知機を渡した。
『このボタンを押せば、私に信号が送られてきます』

タクシーを拾った新條刑事は、それがバドータクシーだと気付かずに乗り、ひと気の無い貨物操車場に連れて行かれてデンネツマンの襲撃を受けてしまう。タクシー運転手は、バドー09(ゼロナイン)というサイボーグだったのだ。

新條から緊急連絡を受けたケイは、急ぎジョーカーを飛行させて現場へ向かった。デンネツマンの投げた分銅付きのクサリに足を取られてしまう新條刑事。それに電流を流して焼死させようとするデンネツマン。しかも徐々に電圧をあげて、苦痛を味合わせるつもりだ。

ジョーカーで現場上空に着いたケイは、身体から煙を出し始めた新條刑事を見て、ジョーカーを垂直下降させてデンネツマンの真上に降ろそうとする。
『60、70、80、・・・』

ボルト数をあげることに夢中なデンネツマンは、ジョーカーの存在に気付かずに押しつぶされてしまう。新條刑事を安全な場所に移して、デンネツマンと一騎打ちするケイ。

デンネツマンの分銅付きのクサリがケイを襲うが、デンネツマンに比べ身のこなしが素早いケイは、デンネツマンの攻撃を回避しながら、自分のパンチ・キックは相手にヒットし続けた。デンネツマンは足裏からジェットを噴射して、逃げて行った。

身体に電流を流されて意識不明の重体に陥る新條刑事。芝刑事は娘のナミとユミに新條の看護を任せ、芝刑事はバドー本体を叩く覚悟を決めた。ケイを連れてバドー本部へ乗り込むつもりの芝刑事。

以前にバドーの挑戦状を自分に渡して逃走した怪しい男を捕まえたと言って、地獄耳平が男を連れてきた。バドー島から脱走してきたと男は言う。芝刑事がその場所を知りたいというと、船を使って案内すると言い出す男。

『大島と八丈島の間にある無人島の一つです』

芝刑事とケイはその男に連れられて、船でその無人島に上陸した。そこは旧日本軍の要塞跡だったところだ。バドーがそれを改造したという。芝の長年の刑事(デカ)の勘は、話がうますぎることに気付いていた。それを分かった上で、バドー基地に乗り込むためにここまで来たのだ。

男はサイボーグ09だった。芝刑事とケイを騙していた09は正体を現すが、芝が弾を抜いておいた拳銃を振りかざす09。状況は逆転し、芝とケイをバドーの元へ案内する役になってしまう09。

エレベーターで地下へ降りて行くと、そこでまた立場が逆転してしまう。鉄柵が降りてきて岩牢に閉じ込められる芝とケイ。二人の数メ―トル前を、工作員たちに守られながらシルエット姿のバドー首領が現れた。

『ロボット刑事ケイと芝刑事、よく来てくれた。日本へ送ったロボットを次々と破壊してくれた礼が言いたかったのだ』

芝刑事をサイボーグに改造し、ケイは電子頭脳を入れ替えてバドーの部下として使うつもりだと話すバドー首領。デンネツマンに後を託すと、バドー首領は姿を消してしまった。

ケイは岩牢を破る手段を考えていたが、突然足裏からジェットを噴射すると、芝刑事を抱き寄せて天井をぶち破り、脱出に成功する。逃げる途中で工作員たちに追われたため、岩場へ芝刑事を隠し、ケイが囮になって工作員たちと戦うのだった。

だが、サイボーグ09に芝刑事が撃たれ、瀕死の重傷を負ってしまう。09はケイの破壊銃で破壊された。芝を助けたいケイは、マザーを呼ぶ。
『マザー、芝刑事を助けてください!』

ケイの呼び声にマザーが現れ、腹部からオレンジ色の光線を発射して、芝刑事を回収した。デンネツマンはロケット攻撃と、さらに追跡ミサイルをバドー基地から発射した。島影に隠れたマザー。基地にいるケイには、ミサイル攻撃によってマザーが大爆発したように見えた。

怒りに振るえるケイは、デンネツマンを右胸の破壊銃で木っ端みじんに破壊したあと、基地の中でバドー首領を探しまわる。工作員の攻撃を受けながら、全てそれらを退けてバドー首領を追い詰めていくケイ。

『この基地は世界中のバドー組織の一部分にすぎない。そして君は、この基地と共に死ぬのだ!』
バドーはこの巨大要塞を失ってでも、ロボット刑事を亡き者にするつもりなのだ。
ケイの運命は?マザーと芝刑事は? (つづく)


★★★★★★★★★★★★
当時筆者も時々買っていた『テレビマガジン』誌上で、ロボット刑事の撮影で使用したカメレオマン、ナナツマン、ドクガスマンの着ぐるみが、読者に懸賞賞品としてプレゼントされたという。筆者はこのことは知らなかったが、『スペクトルマン』でも着ぐるみプレゼントがテレビ放送内で告知されたと、記憶している。

クルマニクラスと戦ったバロンザウルスという怪獣であった。もし当選していたらどんなにうれしかっただろうと思う半面、着ぐるみの置き場所に困るので、やはり当選しなくてよかったのだ!
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ロボット刑事(14) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第22話『凶悪ミサイルマン バドーの正体!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;中山昌一
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;内田一作

【前回までの話・・・特別科学捜査室壊滅の使命を帯びたデンネツマンはまず新條刑事を襲い、意識不明の病院送りにしてしまった。決着をつけるつもりでバドー島へ乗り込んだ芝刑事とケイは、バドー首領の計略にはまり、芝は凶弾に倒れ、ケイが芝を助けるために呼んだマザーもミサイル攻撃を受け、海に没してしまった・・・】


◆ケイの破壊銃によってデンネツマンは倒れたが、怒りに任せてバドー首領へと迫るケイに対し、バドーは自ら基地を爆破して、島上に作った基地と共にケイは海中へと没してしまった。

バドー首領は、新手のミサイルマンを使ってケイとマザーの残骸を探させ、引き上げて改造するつもりであった。原子エネルギー探知機を使って海底に沈んだケイとマザーの残骸に残る原子エネルギーを探り、残骸場所を探索するミサイルマンと工作員たち。

基地が爆破され、海底に潜っていたケイは、ミサイルマンのミサイル攻撃を探知して素早く移動すると、再びバドー島へ上陸してミサイルマンとの決戦に臨んだ。虚を付かれたミサイルマンは、ケイとの戦いを避け、移動用のタンクに乗って宙を飛んで逃げてしまう。

ヤケドを負って入院している新條刑事は意識を回復したが、芝刑事の言いつけで、長女・奈美が病室へ通って看護をしていた。目的のためには手段を選ばぬバドーは、病院帰りの奈美と留守宅を守る二女・由美を拉致する計画を立てる。

病室の窓から帰っていく奈美の姿を見ようとした新條の目に、奈美の後を付けていくバドー作員が目に映る。すぐに病室を出て、後を追う新條。工作員に気絶させられ、黒い車に乗せられた奈美。新條はその車に飛び乗り、振り落とされないように必死に天井につかまっていた。

ミサイルマンが車の後を追ってきて、新條に襲いかかってきた。体調万全ではない新條はミサイルマンとの対決を避けて逃げる。やがて、拉致された姉妹との交換条件を書いたバドーの手紙が、新條のもとへ届いた。

ケイは海岸からマザーを呼ぶが、マザーは姿を現さなかった。新條刑事は、バドーの手紙の内容を急ぎ無線でケイに伝えた。ミサイルマンとの取引場所は黒蛇湖。姉妹との交換条件は、ケイの電子頭脳の交換だった。

新條刑事は条件をのんで、黒蛇湖でミサイルマンを待った。ジョーカーに乗って宙を飛び、黒蛇湖へ向かうケイ。だが、ミサイルマンは交換条件を無視して、姉妹を連れてこなかった。ミサイルマンはケイと一騎打ちをしたがっていた。黒蛇湖で二人は対決する。

ミサイルをケイに連射するミサイルマン。ケイは接近戦に持ち込み、パンチ・キックを見舞う。ミサイルマンはケイを倒せないと分かると、タンクに乗って逃げるのだった。ミサイルマンを追うケイに、バドー首領の声が聞こえてくる。

『ワシはバドーだ。お前の電子頭脳を交換したのちに、姉妹は返す。この後24時間以内に返答が無い場合は、二人をサイボーグに改造する』

姉妹は別々の場所に監禁してあるので、一人を救ったら、もう一人は即座に殺すと、バドーは新條とケイを脅してきた。交換場所と時間を記したバドーカードを置いていくバドー。

突然、ケイと新條刑事の目前にマザーが現れて、二人はオレンジ色の光線に導かれマザーの腹部へと収容されていった。エレベーターに乗り、導かれた通りに室内を歩いていくと、ある部屋とたどり着いた。そこでケイは体中を診断するために、ベッドに横になった。

隣の部屋へ導かれた新條刑事は、そこで行方不明の芝刑事に会った。サイボーグ09に撃たれて瀕死の重傷だった芝は、マザーロボットに収容されて治療を受け、すっかり元気になっていた。

『マザー?何者です、一体?』
『このマザーロボットを造った偉大な科学者、霧島博士のお嬢さんで、名をサオリさんと言ってな・・・』

霧島博士の設計図によってケイを造ったのも、サオリであった。芝刑事はマザーロボットの体内で治療を受けながら、他言しないという条件で、霧島サオリから今までの事情説明を受けていたのだった。

再会した新條刑事に、ついそのことを話してしまった芝刑事。すると、部屋の扉が静かに開き、安楽椅子に座った水色のドレスの女性が、二人の前に現れた。霧島サオリであった。ケイも診断を終えて、同じ部屋へ入ってきた。

サオリは、ケイに呼ばれても出現できなかったことを詫びる。バドーからミサイル攻撃を受けて、故障個所を海底で修理していたという。ケイは、一刻を争う事態にあることをマザーに訴えた。
『マザー、どうか私に新しい力をお与えください!』

バドーの脅威に対抗できる力を持つのは、あなた(サオリのこと)だけだと新條刑事は訴えた。だが、サオリは言う。
『バドーは病気です。気が狂っているのです。病気が治る日まで、私は待ってやりたい・・・』

悠長なことを言うサオリに、怒りを露わにする新條。
『ケイの改造が済み次第、みなさんは早急にお引き取りください・・・』

望みは叶えるとケイに約束をしたサオリは、安楽椅子のまま姿を隠してしまう。ケイの改造が終わり、マザーロボットの腹部から、オレンジ色の光線に乗って地上へ降りる芝たち3人。
『バドーは、私の弟なのです・・・』

芝姉妹をバドーにさらわれてしまったことを新條から聞き、愕然とする芝刑事。だが、二人の命には代えられない。バドーカードでバドーへ連絡するケイ。すると、ミサイルマンがやって来て、ケイの電子頭脳を渡せば、すぐに娘たちを解放すると言うのだった。

だが、ケイは昨日までのケイではない。まったく新しく生まれ変わっていた。
『ブローアップ!』

ジャケットを脱ぎ捨てると、青いボディだったケイの身体は赤いボディへと変わった。そればかりではない。頭部と肩、腹部に新しい武器が装備されていた!

赤いボディに銀色の目になった新・ロボット刑事ケイは、ミサイルマンと対峙した。工作員たちを蹴散らしたケイをみて、ミサイルマンは拉致された姉妹へ向け、殺害の為のミサイルを発射した。ケイは新しい武器であるミサイル爆破光線を額から発射した。

ケイの額が左右と真ん中の3方向が縦に開くと、そこから銃が飛びだして撃つのだ。ミサイルマンの発射した2本のミサイルは、あっという間に破壊されてしまった。逃げるミサイルマンにとどめの一撃を撃ち込むケイ。

両肩に装備された特殊ミサイルが、ミサイルマンを木っ端みじんに粉砕した。ケイが発射したもう2発の特殊ミサイルは、奈美と由美の居場所を求めて、それぞれ飛んで行く。それを追った芝刑事と新條刑事は、それぞれ由美と奈美を無事に救出することに成功した。

バドー首領の正体は、マザー・霧島サオリの弟であることが語られた。バドーの悪事を阻止することが、マザーを慰めることになると知ったケイ。そして、自分は、そのために造られたのだと感じるケイだった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
ロボット刑事ケイがマザーから新しくもらった力を使う時は、まずジャケットなどを脱ぎ捨て戦闘モードに入る。そのあとに『ブローアップ』と叫ぶと、青いボディに赤い目だったケイが、赤いボディに銀色の目に変わるのである。

このブローアップ(blow up)には、「爆発する」「激怒する」「膨らませる」「(写真を)引き伸ばす」などの意味がある。ハイフンで両単語を結んで、「ジャズの演奏」という名詞形としての意味にもなる。
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ロボット刑事(15) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第25話『凶悪ガトリングマンのバドービールス作戦!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;中山昌一
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;内田一作

【前回までの話・・・バドー首領の正体が、自分の弟であることを芝刑事たちに明かしたマザー(霧島サオリ)。さらにサオリは、バドー犯罪組織が出来るまでの経緯をケイに話した。それは・・・

父の霧島博士は、自身の発明をめぐり、悪人達の手にかかって殺害されてしまった。そのことで弟のジョージは人が変わり、人間への復讐を誓うようになってしまう。ジョージは父の残した発明を使ってバドー犯罪組織を結成し、人を苦しめるためにのみ生きるようになっていった。姉のサオリはそれを悲しく思い、弟の悪事を防ぐために父の設計図からケイを造り上げたのだった・・・(第23話より)】


◆警視庁の青井刑事と山本刑事が、次々と殺害された。二人とも遺体がズタズタになっていた。それはバドーロボット・ガトリングマンとサイボーグY8(ワイエイト)の仕業であった。

ガトリングマンが頭部に装備している連発式ガトリング砲で、刑事たちは至近距離から撃たれて殺害されたのだった。バドーの襲撃を恐れた芝刑事は、、娘二人を警視庁内にかくまうことにした。

だが、山本・青井両刑事が狙われたのには理由があった。二人は、最近発生した謎の大量失踪事件を追跡していたのだ。その事件は、謎の伝染病が流行り、感染した患者が失踪するというものであった。

『もしかしたら、バドーが動いているのではないでしょうか』
ケイは、その伝染病のワクチンを開発した医師が狙われるのではないかと考えた。伝染病のワクチンを開発したのは、河合病院の河合医師と三倉病院の三倉医師であった。

二人は師弟関係にある。新條とケイは、まず河合医師のもとへ駆けつけるが、すでに時遅く、病院はガトリングマンに襲われたあとだった。河合医師はビールスに感染させられたあと拉致され、ワクチンは使えないように床にばらまかれていた。

新條とケイは、弟子の三倉医師のもとへすぐに向かい、事情を説明して、警察が張り込んでいるからと安心させる。ところが、患者に化けたサイボーグY8に脅されて、河合医師同様に、ビールスに感染させられて拉致され、ワクチンは使えないように床にばらまかれてしまう。

三倉病院で出合った河合医師の孫娘・ミコと三倉医師の息子・コーイチを保護する新條とケイ。警視庁の芝刑事のもとへ二人を連れて行った時、ミコは偶然にも河合医師が開発したワクチンのアンプル(薬品を入れるガラスの容器)をポケットの中に持っていた。

マザーに分析を依頼すれば、短期間で培養・増産できると言って、ケイは大事にしまうのだった。新條や芝の娘・奈美たちがミコを褒めたため、コーイチも手柄をたてて褒められたい一心で、みんなに黙って部屋を出て行ってしまう。バドーはそれを見逃さず、工作員によってコーイチは拉致されてしまう。

一方、新條と芝は、伝染病にかかったふりをして顔や腕に赤い斑点を描き、変装して患者たちの中に紛れ込んでいた。病院で苦しむ患者たちは数十人に上っていた。どこからかバドー首領の声が聞こえ、彼らに告げる。
『助かりたければ、この音について来い。そうすれば、助かるのだ・・・』

バドー首領が出す音に、ついていく患者たち。患者たちは森の中にある廃屋へと入っていく。その中に新條・芝両刑事もいた。ケイも少し離れて、後をつけている。
『バドーの奴隷になれば、助けてやる』

ガトリングマンがそう言うと、苦しみから逃れたい人達が次々とビールスBの注射を受けにいくのだった。バドービールスAに感染した患者たちは、バドービールスBを欲しがるようになる。ビールスBに感染すれば苦しみは無くなるが、バドーに忠誠を誓う人間になってしまう。バドーの狙いはそこにあった。

たくさんいる患者の中に、ビールスAのワクチンを開発した河合医師と三倉医師がいるのを見つけた新條と芝は、増産したワクチンを注射して二人を助けた。だが、ガトリングマンにその現場を見られ、芝と新條は窮地に陥る。

だが、後をつけていたケイが現れて、ガトリングマンと工作員たちの前に立ちはだかった。芝と新條は、となりの隠し部屋にいたコーイチも助けて、河合医師と三倉医師を連れて廃屋から脱出を図る。だが、入口ではサイボーグY8が邪魔をしていた。

新條がサイボーグY8と対戦している間に、芝刑事が河合医師らを安全な場所へと誘導した。ケイは、ガトリングマンと決戦をするために戦闘モードになった。
『ブローアップ!』

赤いボディのケイが、ガトリングマンに立ち向かっていった。ガトリングマンは、頭部に付いたガトリング砲を撃つために、サッと伏せて腹ばいになった。ガトリング砲は連射式で、砲身を回転させながら弾薬の雨をケイに降らせた。だがケイには、通用しない。

お返しに新兵器・Kロケット弾を撃ち込むケイ。右手にアタッチメントのようにロケット砲を備えるのだ。ガトリングマンはもう一つの武器・カッター手裏剣を放って、逃げて行く。ケイは、胸から発射する必殺のKミサイルで、ガトリングマンの息の根を止めた。大爆発するガトリングマン。

新條刑事は、後から来た警察隊との協力によりサイボーグY8を捕まえたが、Y8は自爆スイッチを入れて新條を巻き添えにするつもりだった。それに気づいたケイは、新條刑事からY8を素早く引き離して遠くへ投げ飛ばしてしまう。Y8は大爆発して跡形も無かった。ケイのおかげで、新條は命をまたすくわれた・・・。 (つづく)


★★★★★★★★★★★★
霧島サオリ役の君夕子女氏は、『ロボット刑事(73年)』に出演された時は20代前半であり、演歌歌手としてご活躍されていたのだが、79年に一度引退されている。84年に復帰して歌手活動を再開、75年にレコードを出されている。大阪府出身。

ロボット刑事の声を、ふたりで演じている。仲村秀生氏と中島律氏である。どう演じ分けているのか、筆者には分からない。演じ分ける理由があるのだろうか?第二話を見れば、判るか?・・・第一回の時に問いかけている疑問の答えが判った。実は、中島律氏は声優ではない。スーツアクターである。テレビでの表示は下記のようである。
 ケイの声 仲村秀生
         中島律


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