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ロボット刑事(8) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第11話『バドー基地の秘密!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;奥中惇夫

◆AB産業の重役である大岡は、社長の座を狙ってバドーと殺人契約を結ぶ。バドー殺人ロボット・ロッカーマンによって、現社長と重役たちは契約通り殺害されてしまう。

かねてから大岡をマークしていた新條刑事とケイは、大岡とバドーの関係をつかむため、大岡がバドーの指示通りに通信塔の下に置いていったアタッシュケースを見張る。やがてバドー工作員がそれを回収しに来ると、二人はジョーカー号でそのあとを尾行した。

だが、ロッカーマンは運び人の工作員があとをつけられていることを知ると、古いビルにおびき寄せるワナをしかけた。ケイの気転でロッカーマンのワナを逃れた新條刑事は、密かにバイクで逃げようとする工作員を見つけ、ロープを投げて丸めた先端をバイクの荷台に引っ掻けた。

だが、工作員はそのまま走り去り、ロープをつかんだまま放さない新條は、バイクに引きずられて大怪我を負ってしまう。バドー工作員は新條を振り切ったが、バイクが転倒して自分も大怪我を負い、たまたま近くで遊んでいたイサム少年にアタッシュケースを預けて自爆してしまう。

自爆間際の短い時間を使い、工作員はイサム少年に「このマークを描いておけば、取りに来る者が現れる」と言い残して、ドクロのような形のバドーマークを教えた。

ケイによって病院に運ばれた新條刑事は、しかし重体であった。、バドー工作員が、新條刑事発見現場からそう遠くへは行っていないものと踏んだケイは、赤外線スコープで探してみた。すると、近くの森の中で、工作員の消滅跡と子供の足跡を発見する。

少年が自宅の壁に描いていた妙なマークを見て、ケイは少年の家の張り込みをする。その晩遅く、マークを描いたイサム少年の寝床にロッカーマンが現れ、問いかけた。
『小僧、バドーマークをどうして描いた?』
『た、頼まれたんです。カバンを渡してくれって・・・』

イサム少年は、アタッシュケースをロッカーマンに差し出した。ロッカーマンは秘密を知ったイサムを生かしておくわけもなく、自分の腹部をロッカーのように開けると、その中へ無理やりイサムを押し込もうとした。この中へ入ったら最後、髪の毛一本残さずに跡形も無く処分されてしまうのだ。

イサムが悲鳴をあげると、外で見張っていたケイがイサムの部屋へ飛び込み、ロッカーマンと格闘になった。
『安心してください。警察です!』

悲鳴を聞いて部屋へ入ってきたイサムの両親へそう言うと、イサム少年を両親のもとへ渡した。ロッカーマンは車で逃げていき、ジョーカーでそれを追うケイ。ジョーカーが吊り橋を走行中に吊り橋は爆破されてしまうが、ジェット噴射で空を飛んであとを追い続けるケイ。そして、ある洞窟の前にたどり着いた。

ここがバドーの秘密基地なのだろうか。洞窟に入り、地下へ降りて行くケイ。真っ暗な洞窟の中を、赤外線スコープで入口のボタンを見つけて中へ入ると、そこは地下工場になっていた。

ケイが後をつけているとは知らずに、ロッカーマンは金庫へアタッシュケースをしまった。大金庫の部屋から出てきたロッカーマンに、ケイは飛びかかった。ロッカーマンは、自分の腹部のロッカーにケイを引きずり込んで、跡形も無く処分しようとした。

それをこらえたケイに、どこからか男の声が響く。
『よく来たな、ロボット刑事ケイ。私がバドーの首領だ』

大金庫の壁に突然、七色の複雑な模様が丸く浮かび上がり、それは生き物のように左回りに回転している。男の声は、その円盤から聞こえてくるのだ。
『我々は君を待っていたのだ!』

大金庫の分厚い扉が閉まり、閉じ込められたケイはバドーのワナにハマッていた。金庫室に並んでいる札束は、すべて偽物だった。
『君のマザーに、用があるのだ!』

バドーはケイを人質にして、マザーを取引に応じさせるつもりなのだ。ケイを助けたいマザーは、バドーの条件をのむだろうと読んだわけだ。

『マザーには、指一本触れさせはしないぞ!』
右胸の破壊銃で大金庫の扉を破壊したケイに、ロッカーマンが襲いかかった。だが、ケイはロッカーマンを逆さにして杭打ちのように地面に叩きつけ、破壊銃でとどめを刺した。

ロッカーマンを破壊されたバドー首領は、次の刺客スプリングマンを送りこんだ。全身がバネのように働くスプリングマンは、ケイに背負い投げで飛ばされても、壁にぶつかって強烈な勢いで戻ってきた。この室内では、四方八方の壁を自在に使い、投げ飛ばしても跳ね返ってくるスプリングマン。

腕がスプリングのように長く伸びて、パンチを繰り出してくるスプリングマン。攻撃するひまもなく、劣勢のケイ。バドー基地へ潜入したつもりが、逆にワナに堕ちてしまったケイ。バドーがマザーを狙う目的は、一体何か?
(つづく)


★★★★★★★★★★★★
「ロボット刑事」は石ノ森章太郎氏の原作であるが、デザインといくつかのアイデアの提供以外は、実質的な原作者は東映のスタッフたちである。本作を企画した平山亨氏によると、「あえて変身しないヒーローをつくってみた」とのこと。

企画書には「変身ブームの次はロボットブーム」と記されており、前年(1972年)に放送を開始したロボットアニメ『マジンガーZ』を意識したものと思われる。初期の案では、Kが合体する巨大ロボット・ファーザーの登場も予定されていた。



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