ロボット刑事(7) [ロボット刑事・ドラマ]
原作;石ノ森章太郎
脚本;中山昌一
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;内田一作
今回は、第8話『雷が殺した?!』を取りあげます。
●学生の秋月一郎が、帰宅途中に雷に打たれて死亡するという事件が起きた。亡くなった秋月一郎は、秋月財閥の御曹司であった。秋月家には3人の兄弟がいるのだが、これで秋月家を継ぐ者は二郎か三郎のどちらかになってしまった。
秋月家では一昨日は父親、昨年は母親が他界し、長男の一郎が今回の事故で死んでしまった今、近親者は伯母の美恵子がひとりいるだけであった。
新條刑事は、ジョーカーに乗ってケイとパトロール中に謎のロボットを見かけた。職務質問をする間もなく、雷のような強烈な電撃に打たれ、新條刑事もケイもシビレて失神してしまうのだった。
警視庁の特別科学捜査室に戻ってきた新條とケイは、昨夜、ロボットを見て気を失った場所の近所で雷に打たれて死んだ学生がいたことを、ベテランの芝刑事から聞く。
それが秋月財閥の御曹司だと聞かされたとき、あの謎のロボットに殺されたのではないかと直感するケイと新條刑事。
『冗談も休み休み言え!そんな話を誰が信じると思うんだ!』
御曹司の死とロボットを結び付ける証拠は何もなく、ロボットに殺害されたなんて話はとても信じられないと、頭から否定する老刑事の芝大造。
新條刑事とケイは秋月一郎の事故現場へ行き、ケイの目から発する赤外線スコープを使って、付近一帯を調べ上げた。すると思った通り、ヒトの物ではない足跡を発見した。その足型と、新條らが出会ったロボットの足型とを比較して、二つが同一のものであることを突き止めた。
だが、足型が同じというだけでは証拠としてはまだ弱い。そこで新條とケイは、芝刑事に内緒で調査することにした。
秋月二郎と三郎は、ボーリング場で遊んでいた。弟思いの二郎が三郎を慰めるために、ボーリング場へ弟を誘ったのだった。それを知った謎のロボットはボーリング場を襲い、出口で待ち構えて、出てくる秋月二郎と三郎を襲撃した。
間一髪、ケイと新條が間に合い、カミナリマンの襲撃をかわすことができた。ケイはカミナリマンを追いかけ、マンション工事現場に追い詰めたが、カミナリマンの必殺サンダー・ビームを浴びて、体内の回路がショートして動けなくなってしまう。
ケイは足を引き吊りながら何とか海岸へたどり着き、故障した身体を修理してもらうために、そこからマザーロボットを呼んだ。
『マザー!教えてください。カミナリマンに勝つ方法を!』
すると、巨体を現わしたマザーロボット。その額からオレンジ色の光線が静かに出てケイの身体を包むと、光線と共にマザーの中へと回収されていくケイ。
カミナリマンの襲撃から何とか逃れた秋月二郎と三郎を守るため、新條刑事は二人の護衛に付くことになった。現場でケイは行方知れずとなり、今もって何の連絡も無い。新條自身、ケイの居所に心当たりがなかった。そしてこんな大事な時に、身内である伯母の美恵子はどこへ行ったのか、姿が見えなかった。
その頃、伯母の美恵子は暗い洞穴の中で、一人で祈祷をおこなっていたのである。
『竜神様、竜神様。この度は願いをお聞き届け下さり、ありがとうございました・・・』
一心に祈る美恵子の耳に、突然どこからか声が聞こえてくる。
『残る二人の子供も、殺したいというのだね・・・』
バドーの声だ。バドー犯罪組織と契約を結べば願いは叶えられると、バドーは悪魔のささやきを美恵子にした。契約条件は、手に入った秋月家の財産の半分をバドーがもらうことだ。美恵子の思いを知り、秋月一郎を殺害したのはカミナリマンだった。
財産の半分が欲しいバドーは、カミナリマンを使って残りの二人も殺害するからと、契約書にサインするよう美恵子に迫る。美恵子は財産欲しさに、契約書にサインをしてしまうのであった。
秋月家に一緒に住む美恵子は、その夜、窓を開けてカミナリマンを誘い込んだ。美恵子の悲鳴を聞いて駆けつける新條刑事。その間に二郎と三郎の寝室へ出現したカミナリマンは、二郎に襲いかかる。窓から逃げた二郎だったが、外で羽交い絞めにされてカミナリマンの電撃を受けてしまう。
病院に運ばれた秋月二郎は大ヤケドを負い、重体であった。また狙われる恐れがある二郎を、新條刑事が護衛することになった。まだ小学生低学年の三郎は、家で伯母の美恵子と二人になってしまうのが不安でたまらない。
そんな時、行方知れずだったケイが現れる。
『三郎君。私が来たんだ、もう心配いらないよ!』
秋月宅を警備する警官隊。だが、正面の警官二人を襲ったカミナリマンを、伯母の美恵子が窓から誘い入れる。三郎の寝室へ静かに近づいていくカミナリマン。だが、ケイがその前に立ち塞がる。
カミナリマンはケイがいたことを恵美子の裏切りだと思い、廊下で会った恵美子を襲い、逃走した。ケイは最後の戦いをカミナリマンに仕掛ける。
背中にある雷神太鼓が回転して、カミナリマンの左手先からサンダー・ビームがケイに発射された。だが、ケイはマザーによって修理された際に対抗策を得ていた。逆流コイルがケイの身体を電流から守ってくれていた。ケイとカミナリマンとの一進一退の戦いは続く。
ケイのドロップキックが炸裂し、カミナリマンがひるんだ隙に、ケイの右胸にセットされた破壊銃が火を噴いた。大爆発して吹き飛ぶカミナリマン。
ケイと三郎は、一緒にボートを漕ぎながら楽しそうに話をしていた。あんなに大変な目に遭った三郎が楽しそうに話すのを見ていると、ケイは苦しかった戦いや自分がロボットであることを忘れるほど、嬉しい気持ちになるのだった。 (終わり)
★★★★★★★★★★★★
ロボットなのに、人間以上に人間的な感情を持っているのが、ロボット刑事ケイだ。
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脚本;中山昌一
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;内田一作
今回は、第8話『雷が殺した?!』を取りあげます。
●学生の秋月一郎が、帰宅途中に雷に打たれて死亡するという事件が起きた。亡くなった秋月一郎は、秋月財閥の御曹司であった。秋月家には3人の兄弟がいるのだが、これで秋月家を継ぐ者は二郎か三郎のどちらかになってしまった。
秋月家では一昨日は父親、昨年は母親が他界し、長男の一郎が今回の事故で死んでしまった今、近親者は伯母の美恵子がひとりいるだけであった。
新條刑事は、ジョーカーに乗ってケイとパトロール中に謎のロボットを見かけた。職務質問をする間もなく、雷のような強烈な電撃に打たれ、新條刑事もケイもシビレて失神してしまうのだった。
警視庁の特別科学捜査室に戻ってきた新條とケイは、昨夜、ロボットを見て気を失った場所の近所で雷に打たれて死んだ学生がいたことを、ベテランの芝刑事から聞く。
それが秋月財閥の御曹司だと聞かされたとき、あの謎のロボットに殺されたのではないかと直感するケイと新條刑事。
『冗談も休み休み言え!そんな話を誰が信じると思うんだ!』
御曹司の死とロボットを結び付ける証拠は何もなく、ロボットに殺害されたなんて話はとても信じられないと、頭から否定する老刑事の芝大造。
新條刑事とケイは秋月一郎の事故現場へ行き、ケイの目から発する赤外線スコープを使って、付近一帯を調べ上げた。すると思った通り、ヒトの物ではない足跡を発見した。その足型と、新條らが出会ったロボットの足型とを比較して、二つが同一のものであることを突き止めた。
だが、足型が同じというだけでは証拠としてはまだ弱い。そこで新條とケイは、芝刑事に内緒で調査することにした。
秋月二郎と三郎は、ボーリング場で遊んでいた。弟思いの二郎が三郎を慰めるために、ボーリング場へ弟を誘ったのだった。それを知った謎のロボットはボーリング場を襲い、出口で待ち構えて、出てくる秋月二郎と三郎を襲撃した。
間一髪、ケイと新條が間に合い、カミナリマンの襲撃をかわすことができた。ケイはカミナリマンを追いかけ、マンション工事現場に追い詰めたが、カミナリマンの必殺サンダー・ビームを浴びて、体内の回路がショートして動けなくなってしまう。
ケイは足を引き吊りながら何とか海岸へたどり着き、故障した身体を修理してもらうために、そこからマザーロボットを呼んだ。
『マザー!教えてください。カミナリマンに勝つ方法を!』
すると、巨体を現わしたマザーロボット。その額からオレンジ色の光線が静かに出てケイの身体を包むと、光線と共にマザーの中へと回収されていくケイ。
カミナリマンの襲撃から何とか逃れた秋月二郎と三郎を守るため、新條刑事は二人の護衛に付くことになった。現場でケイは行方知れずとなり、今もって何の連絡も無い。新條自身、ケイの居所に心当たりがなかった。そしてこんな大事な時に、身内である伯母の美恵子はどこへ行ったのか、姿が見えなかった。
その頃、伯母の美恵子は暗い洞穴の中で、一人で祈祷をおこなっていたのである。
『竜神様、竜神様。この度は願いをお聞き届け下さり、ありがとうございました・・・』
一心に祈る美恵子の耳に、突然どこからか声が聞こえてくる。
『残る二人の子供も、殺したいというのだね・・・』
バドーの声だ。バドー犯罪組織と契約を結べば願いは叶えられると、バドーは悪魔のささやきを美恵子にした。契約条件は、手に入った秋月家の財産の半分をバドーがもらうことだ。美恵子の思いを知り、秋月一郎を殺害したのはカミナリマンだった。
財産の半分が欲しいバドーは、カミナリマンを使って残りの二人も殺害するからと、契約書にサインするよう美恵子に迫る。美恵子は財産欲しさに、契約書にサインをしてしまうのであった。
秋月家に一緒に住む美恵子は、その夜、窓を開けてカミナリマンを誘い込んだ。美恵子の悲鳴を聞いて駆けつける新條刑事。その間に二郎と三郎の寝室へ出現したカミナリマンは、二郎に襲いかかる。窓から逃げた二郎だったが、外で羽交い絞めにされてカミナリマンの電撃を受けてしまう。
病院に運ばれた秋月二郎は大ヤケドを負い、重体であった。また狙われる恐れがある二郎を、新條刑事が護衛することになった。まだ小学生低学年の三郎は、家で伯母の美恵子と二人になってしまうのが不安でたまらない。
そんな時、行方知れずだったケイが現れる。
『三郎君。私が来たんだ、もう心配いらないよ!』
秋月宅を警備する警官隊。だが、正面の警官二人を襲ったカミナリマンを、伯母の美恵子が窓から誘い入れる。三郎の寝室へ静かに近づいていくカミナリマン。だが、ケイがその前に立ち塞がる。
カミナリマンはケイがいたことを恵美子の裏切りだと思い、廊下で会った恵美子を襲い、逃走した。ケイは最後の戦いをカミナリマンに仕掛ける。
背中にある雷神太鼓が回転して、カミナリマンの左手先からサンダー・ビームがケイに発射された。だが、ケイはマザーによって修理された際に対抗策を得ていた。逆流コイルがケイの身体を電流から守ってくれていた。ケイとカミナリマンとの一進一退の戦いは続く。
ケイのドロップキックが炸裂し、カミナリマンがひるんだ隙に、ケイの右胸にセットされた破壊銃が火を噴いた。大爆発して吹き飛ぶカミナリマン。
ケイと三郎は、一緒にボートを漕ぎながら楽しそうに話をしていた。あんなに大変な目に遭った三郎が楽しそうに話すのを見ていると、ケイは苦しかった戦いや自分がロボットであることを忘れるほど、嬉しい気持ちになるのだった。 (終わり)
★★★★★★★★★★★★
ロボットなのに、人間以上に人間的な感情を持っているのが、ロボット刑事ケイだ。
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