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戦え!ぼくらのミラーマン(17) [ミラーマン・ドラマ2]

第30話《ミラーマン救出大作戦》
監修;円谷 一  
脚本;若槻文三
特殊技術;矢島信男  
監督;東條昭平

▼ジャンボフェニックスの捜索に行ったミラーマンは、ゴルゴザウルスとマヤザウルスの兄弟怪獣の襲撃を受け、ゴルゴザウルスには勝ったものの、兄のマヤザウルスが吐く白い灰を全身に浴びてしまう。しかも、マヤザウルスは無傷のままどこかへ飛び去ってしまった。日本のどこかにまた出現して、あの恐怖の白い灰をまき散らすかもしれないのだ。

特別科学調査班は、マヤザウルスが吐き出した白い灰から、地球には存在しない元素「ストロンチウム41」が検出されたことを発表した。そして、マヤザウルスが出現した渓谷付近から半径50キロ地域を立ち入り禁止としたのであった。

マヤザウルスと戦った京太郎の身体に、異変が起きていた。取材の途中でめまいがして立っていられなくなり、SGMに運ばれたのだった。マヤザウルスの白い灰に苦しめられる夢を見る京太郎。ベッドで安静にしている京太郎だったが、一刻も早くあの怪獣を倒さなければという焦りが、京太郎を突き動かした。

寝ていた部屋を抜け出して車で走る京太郎を、後ろの席から襲うインベーダー。夜の遊園地でインベーダーと格闘になり、背負い投げで倒したものの、左腕を負傷し体力は消耗しきっていた。車のフェンダーミラーに姿を映してミラーアクションをしようとした京太郎は、そのまま気絶してしまうのだった。

気が付くと、京太郎は両足を縛られて、渓谷に逆さ吊りにされていた。目の前にはマヤザウルスがいる。口から吐く白い灰が、京太郎の身体を直撃した。京太郎は怪獣の目玉の光に向かい、ミラーアクションをしてミラーマンに変身した。だが、これはインベーダーのワナであった。

雲に隠れていたインベーダーの宇宙船から2本の鎖が発射され、ミラーマンの両手首に枷(かせ)をはめて自由を奪ってしまう。ほとんど同時に、土の中からも鎖が2本発射され、両足首に枷がはめられて両足も固定されてしまう。ミラーマンは立ったまま、大の字に身体を固定された状態になっていた。

『ミラ・・・ヲ、ワレワレノ・・・トラエタ・・デアル・・・ミラーマン・・・』
SGM本部では、数分前から謎の音声を受信していた。発信源を突き止めて、ただちに現場へ向かうジャンボフェニックス。そこで彼らは、両手足を鎖で繋がれたミラーマンが怪獣マヤザウルスにいたぶられている光景を見る。

京太郎が行方不明になっていたことを心配していた御手洗博士は、基地でそれをモニターして愕然とする。ジャンボフェニックスを3機に分離して、マヤザウルスに攻撃を仕掛ける。だが、攻撃中止の警告が、インベーダーからジャンボフェニックスに入る。

攻撃を中止しなければ、ミラーマンの身体に2万ボルトの電流を流すとインベーダーはいう。
『ミラーマンは感電死するか、たとえ耐えられても、体内のエネルギー時限爆弾が爆発するだろう・・・』

インベーダーは、ミラーマンの命とジャンボフェニックスの交換を要求してきている。御手洗博士は考えた。インベーダーにジャンボフェニックスを渡しても、ミラーマンは処刑されてしまうに違いないと。攻撃を中止したジャンボフェニックスに、着陸するように命令するインベーダー。

緊迫した時間が経過する中で、御手洗博士に指示を仰ぐ村上チーフ。ミラーマンの絵を描いて、京太郎の命を第一に考えている御手洗博士。ミラーマンの命を守るには、絶対にジャンボフェニックスを渡すわけにはいかない。暗号伝聞を娘の朝子に送らせ、それを受信したフェニックス。

『フェニックスハ絶対ニ引キ渡スナ 全力ヲ挙ゲテミラーマンヲ救出セヨ ミタライ』
暗号伝聞を受けて、雲に隠れた宇宙船からミラーマンにつながる鎖を断ち切る作戦を、村上チーフは隊員達に指示した。素早く3機に分離したフェニックスの2号機が右、3号機が左の手首の鎖をレーザー光線で断ち切った。

両機はすぐに、切れた鎖がぶら下がったまま逃げる宇宙船を追いかけ、ロケット弾攻撃で撃墜する。両足の鎖をようやく断ち切って、マヤザウルスに抵抗を始めていたミラーマン。フェニックスの攻撃によって両手が自由になったミラーマンは、マヤザウルスにミラーナイフを放ち反撃を開始。

高くジャンプして「ミラーキック」と叫ぶと、両足の足首から先が高熱を発してオレンジ色に光り、キックを受けたマヤザウルスの首がドサリと落ちた。首の切り口が緑色のマヤザウルスの身体が、ゆっくりと崩れて行く。だがミラーマンの足元が突然崩れ、地面の中に引き込まれていく。

ワイヤーを下して救出を試みるジャンボフェニックス。ミラーマンがワイヤーをつかむのを確認してすぐに垂直上昇して引き上げると、その場所は大爆発をおこした。二重三重にワナを仕掛けていたインベーダーだった。

『フェニックス、ありがとう。最後のインベーダーを倒す日まで、共に力を合わせて戦い続けることを私は約束する・・・』
ミラーマンは、帰投していくフェニックスに誓っていた。

(終わり)


★★★★★★★★★★★★
なんか、精神的に弱いミラーマン。二次元人と人間の混血だからなのか。人間の弱さが、モロに出ている感じがする。
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戦え!ぼくらのミラーマン(18) [ミラーマン・ドラマ2]

第33話《インベーダーの海底基地》
監修;円谷 一  
脚本;若槻文三
特殊技術;佐川和夫  
監督;志村 広

▼インベーダーの攻撃が、以前より活発になってきていた。四日市のコンビナートを襲う宇宙船に、航空自衛隊の戦闘機群が応戦していた。インベーダーは、SGMのレーダーでも捕らえることができない特殊な宇宙船を建造して攻撃してくるため、SGMの初動攻撃は遅れをとっていた。

そこで御手洗博士は、高性能でしかも小型のレーダーを新たに開発した。宇宙船はこれまで数度、伊勢湾付近で消滅していることが判明している。この辺りにインベーダーが基地を建造しているのではないかという予測のもと、携帯できる高性能レーダーを持って伊勢の長嶋温泉に宿泊、ここを拠点にインベーダーを攻撃する作戦を立てた。

ジャンボフェニックスを伊勢湾付近の海上に待機させ、いつでも飛び立てるようにした。御手洗博士と娘の朝子は、途中で鏡京太郎を拾って長島温泉に到着した。ホテルから出て付近を歩いて探索していた京太郎に、子供がひとり近づいてきた。小さな箱を鏡京太郎に渡すようにと、黒服黒サングラスの男に頼まれたという。

それが時限爆弾であることを見抜いた京太郎は、空き地に投げ捨てて事なきを得た。だが、その一瞬を突いて二人の黒いサングラスのインベーダーが現れ、うち一人に京太郎は背後から銃を突きつけられてしまう。もうひとりは子供を人質にしているため、京太郎は手出しができない。

インベーダーは京太郎に変身されないよう、腕時計や子供の帽子に付いたバッジなど、光る物を奪うことを忘れなかった。4人の目の前に巨大な宇宙船が現れ、子供がビックリして大声を上げた瞬間、京太郎はインベーダーに平手打ちをして銃を取りあげた。

逃げ出したインベーダー達は空き地で馬のような形に組み合うと、そこへ宇宙船から怪光線が当たり、二人は巨大な怪獣ペアモンスキングに変身した。京太郎は、逃げ出したインベーダーが落としていった帽子に付いているバッジに向かい、ミラーアクションをして変身。
『ミラー スパーク!』

だが、これがインベーダーのワナであった。変身した瞬間に2次元空間内に閉じ込められてしまう仕組みを構築していたインベーダー。この空間内では自由が効かず、ヒザを抱えるようにして小さく縮こまっているしかないミラーマン。この空間がゆっくりと回転し始めた。

この空間が10回回転し終わった時、ミラーマンは二度と3次元の人間世界へは戻れないような仕組みになっていた。ミラーマンに変身するためにバッジの中に吸い込まれていく京太郎を、先程の子供が目撃していた。京太郎が吸い込まれた帽子のバッジが青く光っているのを見てそれを拾うと、子供は急いで怪獣から逃げていく。

途中で転んでしまったその子供を偶然助けてくれたのが、御手洗朝子だった。ホテルの一室で新しい携帯レーダーを組み立てていた御手洗博士のもとへインベーダーが壁から突然現れて、説明を始めた。空間へ閉じ込められたミラーマンの姿を見せ、SGMに降伏を勧告して来たのだ。

『地球侵略の邪魔物はミラーマン、そして御手洗お前と、お前の率いるSGMだ』
悪いことに、そこに朝子と助けた子供が駆け込んできた。三人はインベーダーに捕らえられ、伊勢湾付近の浅瀬で、透明なケースの檻の中に入れられて腰まで海水に浸かった状態で放置された。

海底に築いた要塞を浮上させ、御手洗博士にそれを見せるインベーダー。ここを拠点にして、地球総攻撃を開始するという訳だ。ジャンボフェニックスは、怪獣ペアモンスキング出現の連絡を受けてすでに攻撃を開始していたが、御手洗博士との連絡が取れなくなっていることを不審に思った村上チーフは、藤本隊員をホテルへ急行させた。

藤本は、浅瀬で透明なケースに入れられた御手洗博士ら3人を発見する。藤本はケースに近づき壊そうと熱線銃を取り出すと、
『早くこのバッジを壊してよ!この中にミラーマンがいるんだよ!』

帽子に付いている青く光ったバッジを見せながら、子供はそう言った。インベーダーからミラーマンの様子を見せられていた御手洗博士は、すぐに壊すよう藤本に指示する。すると、光と共にミラーマンが出現し、ペアモンスキングに立ち向かっていった。海上に出現した要塞を攻撃するフェニックス。

怪獣ペアモンスキングの姿は、ふたコブラクダのようだ。背中にコブが2つ、足が4本。前方のコブの付け根から左右に腕のように伸びた先端に、竜のような顔が付いている。ミラーマンは馬乗りになって戦うが、怪獣最大の武器である8万ボルトの高圧電流が、ミラーマンを襲う。

ミラーキックで怪獣の身体を中央から切断して倒すと、海底要塞にミラーナイフを撃ち込み、大爆発と共にインベーダーの要塞島は海底に沈んでいくのだった。

助けた子供とプールで遊ぶ京太郎。大きくなったらSGMに入りたいと言い出す子供。
『もし入れてくれなかったら、あの事を皆に話しちゃうぞ!』
京太郎を脅そう?としている子供に、あれは秘密の約束だよと念を押す京太郎。
SGMに入るには勇気が必要なんだと言って、ウォータースライダーに挑戦する二人だった。

(終わり)


★★★★★★★★★★★★
ヒーローが変身シーンを見られて脅される?というのは、前代未聞だね(笑)
シチュエーションはちょっと違うけど、初代マンで、ハヤタのフラッシュビームを拾った怪獣殿下が、お礼に科特隊との通信ができる流星バッジをもらったことがあったね!

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戦え!ぼくらのミラーマン(19) [ミラーマン・ドラマ2]

第34話《SGM対ミラーマンの決斗》
監修;円谷 一  
脚本;山浦弘靖
特殊技術;矢島信男  
監督;黒田義之

▼京太郎は、ミラーマンになった自分がSGMのジャンボフェニックスに攻撃される夢を見る。そしてシルバークロスを発射してフェニックスを撃ち落としたと同時に、身体の中のエネルギー時限爆弾が爆発し相討ちになってしまうところで目が覚める。夢で良かったと思う京太郎に、インベーダーがささやく。

『今のは正夢だ。我々はお前とSGMを相討ちにさせて滅ぼす作戦を立てたのだ。ハハハハ・・・』
その翌日、朝日ニュータウンという大団地に巨大な物体が落下した。それは怪獣スモークネスに姿を変え毒ガスをまきながら多くの住民を死に追いやっていった。その後怪獣は、地底へと姿を消してしまう。

SGMも巨大な物体をキャッチし、ジャンボフェニックスが朝日ニュータウンを上空から偵察したが異常は無い。車で現場へ向かった特別隊員の京太郎に後を任せて、基地へ引き返すよう御手洗博士の指示が出た。だが、京太郎が現場に着くと、様々な異変が目に留まる。最初の異変は、牛乳配達員が死んでいることだった。

京太郎が通りかかったパトカーにその話をすると、配達員の死体は消えていた。ところが、京太郎がニュータウン内を車で走っていると、先ほど死んだはずの牛乳配達員が、向こうから自転車で走ってくるではないか・・・。そしてすれ違ったとたん、彼は消えてしまった。

他にも、女性の死体がベランダの柵にもたれかかっていたり、室内には多くの死体が散乱していた。京太郎は、怪獣の姿も見た。だが他日、村上チーフと藤本、京太郎の3人がニュータウンへ出かけて行くと、何もおかしなところは無い。子供が遊び、青空市場を開いているなど、日常ある団地の風景があるだけだった。

京太郎は御手洗博士に夢の話をする。インベーダーが仕組んだミラーマンとジャンボフェニックスを相討ちにする話だ。京太郎は、朝日ニュータウンをもう一度調べて、インベーダーの秘密基地である証拠を握るつもりだという。だが御手洗博士は、反対した。京太郎の血気にはやる心を利用されてしまう事をおそれたのだ。

だが、気が済まない京太郎は夜中にニュータウンに忍び込み、証拠探しをする。暗闇の中で証拠探しをしている京太郎に襲いかかるインベーダー。真っ暗だった団地のすべてに灯りが点いて、京太郎をあざけり笑う。京太郎を変身させるために、破壊光線で攻撃してくるインベーダー。

京太郎は、このニュータウンがインベーダーの居住地になっていることは間違いないと確信し、今破壊しておかないと大変なことになると思った。怪獣も見つけ出して倒してやると、息巻いてしまう。
『インベーダーめ。貴様たちの秘密基地を叩きつぶしてやる』

街路灯に向かって変身する京太郎。ミラーマンになった京太郎は、片っ端から団地を破壊しはじめた。巡回中のパトカーがミラーマンのニュータウン破壊を目撃し、通報した。団地の住民が避難を始めている。航空防衛隊がミラーマンを攻撃し始めた。航空防衛隊に攻撃中止を依頼する御手洗博士。

「そのようなことはあり得ない」とフェニックスで出撃した村上達も、ミラーマンが団地を破壊している姿を目撃する。御手洗博士は、攻撃だけはするなとフェニックスに念を押すが、団地を破壊する様子を見ていられない藤本は、1号機を分離してミラーマンに攻撃を開始してしまう。

ミラーマンもミラーナイフで応戦しようとするが、戦ってはいけないと自分に言い聞かせる京太郎。だが、藤本のミサイル攻撃を受け、右肩に傷を負って動かなくなるミラーマン。インベーダーの仕掛けたワナに、まんまと落ちてしまった京太郎。あれだけ言っておいたのに・・・と御手洗博士は心の中で悔む。

その時、地底から怪獣スモークネスが出現して、ジャンボフェニックスに攻撃をしてきた。背中から出す電磁バリアで、フェニックスのミサイル攻撃を阻む怪獣。右肩に傷を負いながらミラーマンは立ち上がり、スモークネスと戦う。ミラーナイフを撃って反撃開始だ。だが、ベルトのカラータイマーが光り始める。

あと数分で体内の時限爆弾が破裂してしまう。ミラーマンは高くジャンプすると、足先が高熱を発して赤く光るミラクルキックで、スモークネスの頭部を切り落とした。ドサッと首が落ち、残った身体は爆発して四散した。
『ミラーマンは、狂ってなどいなかったんだ・・・』

攻撃してしまったことを悔いる藤本。ミラーマンは肩の負傷と残り少ないエネルギーのため、すでに立ち上がる力を無くしていた。ジャンボフェニックス1号機の攻撃を受けて、瀕死の重傷を負ってしまったミラーマン。藤本は1号機でミラーマンの上空を旋回しながら、心から念じた。

『ミラーマン。頼むから、死なないでくれ!』
その時、地底から別の怪獣モグラキングが出現した。
『ジャンボフェニックスは生き残ったようだな。しかしミラーマンが死ねば、我々の目的はほぼ達せられたも同然だ・・・ハハハハ』

新たな怪獣を使い、地球を徹底的に攻撃してくるインベーダー。
地球を救うために立て!ミラーマン 

(つづく)


★★★★★★★★★★★★
京太郎の考えの浅はかさが、歯がゆい。御手洗博士の言うことをもうちょっと聞いていたらなぁ、と思うことがよくあるね。
それにしても、インベーダーの周到な作戦は、おみごと!
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戦え!ぼくらのミラーマン(20) [ミラーマン・ドラマ2]

第35話《SGM特攻作戦》
監修;円谷 一  
脚本;山浦弘靖
特殊技術;矢島信男  
監督;黒田義之

▼京太郎の夢に出てきた、ミラーマンとSGMの相打ちはインベーダーの予告通り実現してしまった。新手の怪獣モグラキングが出現し、ミラーマンの呼吸はすでに止まっている。ピクリとも動かないミラーマンをジャンボフェニックスでSGM基地へと運んできたが、これからどうすればいいのか・・・

ミラーマンが、変身した京太郎であることを知らないSGMの隊員達は、必死に行方不明の京太郎の捜索を行っていた。新聞社や心当たりを探すも、依然行方はつかめない。その頃、東京都の中心部では異常な地殻変動が起こっていた。

地割れを起こしているのは、怪獣モグラキングの仕業であった。ミラーマンを瀕死の状態に追い込んだ自分には、SGM隊員としての資格が無いと決めつける藤本。だが、
『戦いで犯したミスは、戦いで正す』

村上チーフはそう言って、藤本を励ますのだった。ジャンボフェニックスで出撃したが、地上からの攻撃を指示された藤本と安田。だが藤本は安田を振り切ってひとり無茶な攻撃をしたために、ガレキの下敷きになり大怪我を負ってしまう。

村上チーフの指示を無視してミラーマンを攻撃し、瀕死の状態に追いこんでしまったことに負い目を感じている藤本は、この時無茶な攻撃をして死んでしまおうと思ったのだった。

今SGMの基地内に横たわっているミラーマンの命は、風前の灯だった。御手洗博士の懸命の努力にもかかわらず、ミラーマンの心臓の動きは弱まる一方であった。
『もはや私には打つ手は無い。あとは君の生命力だけだ。頑張ってくれ、京太郎君・・・』

だが、ミラーマンに取り付けてあった生命維持観測装置がゼロを示し、ミラーマンは遂に死んでしまう。横たわる巨大なミラーマンの顔をじっと見ながら、何も言わない御手洗博士。外は激しい雨が降り、雷鳴がとどろいていた。ミラーマンの死を悲しむかのように・・・。

やがて雨は止み、雲間から一条の光がミラーマンの顔に射した時、奇跡が起こった。ミラーマンの目に光が戻り、右手の親指がピクリと動く。
『ミラーマンに生命の光が・・・奇跡だ。京太郎君。この生命の灯を、再び地球の平和と未来の為に燃やしてくれ・・・立て、立つのだ!ミラーマン』

目の前にいる巨大なミラーマンに、そう叫ぶ御手洗博士。すると、点滅していた目の光が点灯へと変わり、静かに起き上がるミラーマン。変身を解いて京太郎に戻ったミラーマンは、朝子の前に姿を現した。朝子は京太郎が見つかった事を喜び、御手洗博士に報告にきた。医務室で手当てを受けているという話を聞き、安心した顔で朝子を迎える御手洗博士。

怪獣モグラキングの出現で地上のあちらこちらに地割れができ、たくさんの人間が落ちて行く。村上チーフの乗るフェニックス3号機が攻撃をしているが、歯が立たない。ミラーマンの死を知った藤本は、もはやチームの一員として残る道は途絶えたと考え、フェニックス1号機に乗って突撃を決意する。

自分の命令無視でミラーマンを死に追いやったことに責任を感じ、怪獣に突撃して自爆する以外には無いと考えた。だが、怪獣の頭部から出るミサイル弾の為に機は破損し、火を噴きだした。村上チーフの脱出指示を聞くことなく、怪獣に激突・自爆する操縦をする藤本。本部の御手洗博士も無線で説得を試みるが、藤本の心はもはや変わらない。

『チーフ、僕は脱出する気はありません。ミラーマンを殺した責任を取るには、これが一番僕にふさわしいやり方なんです。チーフ、先生、お世話になりました』
ミラーマンが奇跡の復活を遂げたことを、藤本は知らない。ミラーマンが復活したことを御手洗博士が無線で話しかけても、藤本の耳には達しなかった。

SGMの指令室に、やつれた姿でひっそりと現れた京太郎に、藤本との決死の通信をしている誰もが気付かない。その通信のやり取りを見ていて、京太郎は身体を引きずるようにして、となりの部屋へ入って行く。鏡に向かってスパークした京太郎。

怪獣に激突寸前のところで、藤本の乗る1号機をつかんだミラーマン。モニターに映るミラーマンの姿に、喜ぶSGM本部の御手洗博士と安田、野村、朝子達。大きな衝撃が藤本を襲い、それがミラーマンであることを目で追う藤本。安全な場所に1号機を置くと、ミラーマンはモグラキングに向かって突進していく。

だが、残り少ないエネルギーを知らせるベルトのカラータイマーが、点滅を始めた。背負い投げのあと、空中に高く飛んでスライサーHを撃つ“必殺水平切り”がモグラキングの頭部をざっくりと切り落とした。首を失った胴体がゆっくり倒れると、それは大爆発をおこした。

藤本は、ミラーマンが生きていたことを心の底から喜んだ。そして、ミラーマンを攻撃して死に追いやった自分を、救ってくれたことに深く深く感謝するのだった・・・。 

(終わり)


★★★★★★★★★★★★
ミラーマンはバック転と巴投げがお好き!よく巴投げで怪獣を投げ飛ばすシーンと、相手の攻撃をバック転でかわすシーンをよく見かける。新マンのきくち英一氏は、怪獣とどう戦うかを怪獣役の遠矢孝信氏と相談したというけど、ミラーマンのときは、どうだったのだろうか?。

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戦え!ぼくらのミラーマン(21) [ミラーマン・ドラマ2]

第46話《死都に愛の鐘が鳴る》
監修;円谷 一  
脚本;安藤豊弘
特殊技術;矢島信男  
監督;大木 淳

▼夜の町を歩く京太郎に、一人の少女が助けを求めてきた。名前は丘野リサ。京太郎を「ミラーマン」と呼ぶこの少女は、自分がインベーダーであることを京太郎に話す。インベーダーの特徴である黒いサングラスはかけていない。理由を聞くと、特別な義眼を作ってはめているので、サングラスをかける必要はないという。

見かけは地球人の少女と判別がつかないリサ。「心が優しくて平和を願う地球人を見ていて、地球人のことが好きになった」と、リサは言う。そう思うようになった時、仲間から距離を取るようになり、それ以来、裏切り者として実の姉に命を狙われるようになったリサ。あの夜も、姉に命を狙われていた所を京太郎に助けられたのだった。

京太郎に助けを請い、地球人として生きていきたいと願うリサの言葉を、最初はワナだと思っていた京太郎だったが、努力するから信じて欲しいと訴える真剣さに、いつしか京太郎の心は信じてみたいという気持ちへと変わっていく。
『2次元から来たミラーマンだって、人間と仲良くしているじゃない。インベーダーの私も、地球人と仲良くなりたい。そして平気で人を殺す仲間の所へは、もう二度と戻りたくない・・・』

京太郎から話を聞いたSGMのメンバー達は、藤本のようにインベーダーだから信用は出来ないと言う者と、朝子や野村のように、気持ちが分ると言う者の二派に別れた。

ある日、京太郎とデートをしていたリサは、サングラスをかけ帽子をかぶった女から、レーザー光線を浴びせられてしまう。その場に倒れ込むが、意識は取り戻したリサ。京太郎は女を追うが、壁の中へと消えてしまう。消えた女の声が京太郎に届く。

『ミラーマン。我々は今、裏切り者を処刑した。今は生きていても、あの娘の身体の組織は次第に死滅していくのだ。ヒヒヒヒ・・・』
『実の妹を殺すなんて、なんて冷酷なやつらなんだ!』

海を見たいというリサを、京太郎は海に連れて行ってあげる。岩場でカニと戯れているリサ。その笑顔を見ていると、京太郎の心は痛む。
『可哀想に。あと数日で、あの娘が死ぬなんて信じられない。僕は、何をしてあげられるのだろうか・・・死なせたくない』

デートの最中も、リサは地球人になるためにいろいろな事を勉強しようと意欲を見せる。そんなリサを見ていて、京太郎は切ない気持ちになるのを笑顔を作ってこらえていた。

京浜工業地帯のどこかから怪電波が出ていることを、SGMはつかんでいた。だがこの怪電波とインベーダーの企みとの接点が見つからない。「あの少女が何かを知っているのでは」という藤本に、「あの少女は、そっとしておいてあげよう」と言う村上チーフ。

捕らえた怪電波を必死に解読している最中に、京太郎とリサがSGM本部に入室してきた。途端にリサの顔が青ざめた。怪電波の内容を解読して聞かせるリサ。
『あっ、大変!インベーダーが東京の中心にミサイルを撃ち込もうとしているわ。あと1時間で発射する!』

午前0時ちょうどに、怪電波の発信地点からミサイルが発射されると言うこの暗号電波。怪電波の発信地点場所へ向かった京太郎。御手洗博士は無線で警戒中のジャンボフェニックスに暗号内容を伝えるが、藤本は少女を信用して無い。

御手洗博士は藤本の言葉をリサに詫びると、
『私、これからも皆さんに信じてもらえるよう、努力します』

健気なリサの姿に、ホッとする御手洗博士。怪電波発信地点に到着するが、何も発見できない京太郎。それどころか、インベーダーに襲われてしまう。やはりワナだったのかと、リサに疑いを抱く京太郎。京太郎を助けるため、リサは壁をすり抜けて京太郎のもとへ急ぐ。

だが、潔白を告げに来たリサの身体は、もう死が近づいていた。腕からは緑色の血が止めども無く流れ、滴っていた。
『私、京太郎さんに疑われるのはイヤ!私はインベーダーの仲間ではないのよ・・・信じてくれるわね・・・よかった』

京太郎の顔を見たリサは最後の力を振り絞り、弱々しい声でこう話した。
『私、京太郎さんとお友達になれて、とても幸せだった。ありがとう・・・』

京太郎の腕の中でリサは静かに事切れると、ペンダントだけを残して消えて逝った・・・。怒りがこみ上げる京太郎は、リサのペンダントを使ってミラーマンへと変身する。怪電波発信地のビルを破壊したミラーマン。隠れていたリサの姉は、怪獣レッドモンスに変身した。

レッドモンスとミラーマンが格闘を始めた時、煙突が真ん中から割れて、中からミサイルが出現した。すぐに飛び立つ態勢のミサイルをミラーマンは両手でつかむと、レッドモンスへ投げつけた。爆発するがまだ息がある怪獣レッドモンスに、ミラーマンの怒りのシルバークロスが炸裂した。大爆発と共に四散した怪獣。

教会が好きだったリサの為に、SGM全隊員と京太郎は、教会でリサの写真を飾り、祈りをささげた。まるで天使のように美しい心の少女に、全員が心の中で涙した。だれもが、リサは立派な地球人だと思った。死なせたくなかったと思った。教会の鐘の音が静かに鳴り響いていた。

ミラーマンは忘れない。地球人を愛し、ミラーマンを信じてくれたインベーダーの少女がいたことを・・・。
 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
ある時期から、ミラーマンのファイティングポーズが変わったことに気付いた。腕をクロスするポーズで怪獣と対峙していたミラーマン。そのスーツアクターを担当していたのが、西条満氏であった。スーツを着用して殺陣をしないと演技のバランスをつけられないことから、西条自身でミラーマンのポーズを考案するようになったという。

ところが、第36話「怪獣軍団ミラーマンを襲う ―五大宇宙怪獣激斗!―」の撮影中に、ロープにぶら下がってキックする撮影中にロープが切れてしまいスタジオの壁に激突、その際に腰を強打して入院してしまった。そのため、第37話から第 51話までは久須美 護氏がスーツアクターを務めることとなった。

西条満氏は退院後、引き続いて『ファイヤーマン』、『ジャンボーグA』などでスーツアクターを務めたが、『ミラーマン』が一番思い入れが深い作品であると言う。

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