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戦え!ぼくらのミラーマン(6) [ミラーマン・ドラマ1]

第13話《笛を吹く魔女》
監修;円谷 一 
脚本;山浦弘靖 
特殊技術;高野宏一
監督;黒田義之

◆国際地球防衛会議が開かれる日の前々夜、車に乗っていた京太郎の前を、赤いマントをまとった笛を吹く女が立ちふさがった。笛を吹く謎の女は、UFOが差し向けたインベーダーだった。御手洗博士の娘の朝子の後輩・松本絢子に成りすまし、朝子が指揮する鼓笛隊に入隊していた。

国際地球防衛会議は、世界の頭脳が一同に会して、インベーダーの地球侵略の対策を練るための会議であった。その会議のセレモニーに、朝子の率いる鼓笛隊が出演することになっていた。鼓笛隊の取材をしていた京太郎は、昨夜見た謎の女に似た人物が鼓笛隊の中にいることに気付いた。

京太郎は朝子に、その人物が確かに後輩に間違いないかを尋ねた。それでも納得のいかない京太郎は、後輩の松本絢子について調査してほしいと朝子に頼むが、京太郎のことが気になる朝子は、逆に嫉妬してそれを断る。

京太郎が見た謎の女のことを話して、絢子がその女に似ていることを告げると、朝子は協力を申し出た。だがインベーダーの絢子は朝子を自宅に呼び寄せて、催眠術をかけてしまう。催眠術をかけた者達を笛の音で自由に操るインベーダーの絢子は、鼓笛隊の全隊員にすでに催眠術をかけていた。

目的は、国際会議に集まる地球の頭脳を殺害すること。セレモニーに出演した朝子の鼓笛隊が午前10時に会議場に突入して、会議室で爆弾を爆発させる計画であった。朝子の役割は、SGMから会議室の場所の図面を盗み見ることであった。会議の前夜、絢子が突然笛を吹きながら御手洗家に現れた。

寝ていた朝子が寝間着姿のまま外出しようとするところを見た京太郎は、朝子の様子がおかしいことに気付き、朝子の後をつける。すると絢子の家へ入って行くところを目撃した京太郎は、SGMへ連絡することを躊躇し、自分一人で事件を解決しようと考える。その訳は、御手洗博士にSGMへの入隊を断られたからだ。
『僕には僕の、やり方があるからな!』

笛で朝子や他の鼓笛隊員を自宅に招集し、爆弾作戦の指示をする絢子。京太郎はその場へ突入すると絢子と対峙するが、逆に笛で操られた朝子と鼓笛隊員たちに囲まれてしまう。

捕まった京太郎は、十字架の磔にされてしまう。決行の午前10時まで、あと少ししかない。京太郎は自分に言い聞かせる。
『最後の最後まで、頑張るんだ』

謎の女絢子は巨大化すると、ロボット怪獣ノアに変身した。間一髪、磔柱からの脱出に成功した京太郎は、ミラーマンへ変身する。鼓笛隊の演奏の終了まで、あと少ししかない。それが終わった時、朝子が先頭を切って会議場爆破を決行してしまう。時間が無い。焦るミラーマン。スライサーVを放つが、跳ね返されてしまう。

逆にノアは、ミラーマンのジャンプを空中でストップさせる光線を出した。身動きできないミラーマンは、ミサイル攻撃を受けて気を失う。ノアがストップ光線を解除すると、地面に叩きつけられるミラーマン。間もなく10時だ。時間が無い。最後の必殺シルバークロスがノアの胴体に炸裂すると、大爆発を起して粉々になるロボット怪獣ノア。

10時を過ぎて、朝子たちは会場へ乱入、警備員たちを振り切って目的の会議室へと近づいていた。しかしSGMは機転を利かせて、会議室を他の場所へ変更していた。SGMのメンバーに取り押さえられる朝子。朝子の耳から受信機が落ちると気を失う朝子。インベーダーの爆弾計画は失敗に終わった。

御手洗博士がSGM入隊のことで京太郎に話をしようとすると、そのことはまだ早いことが解ったと、自分の至らなさ・未熟さを自覚する京太郎だった。  (終わり)


★★★★★★★★★★★★
今回の物語には、二つのストーリーがある。ひとつはインベーダーの女による、鼓笛隊員を使った国際会議襲撃計画、もう一つは鏡京太郎のSGM入隊の件である。京太郎は御手洗博士に知力・体力・行動力は合格だが、精神力が不合格だと指摘される。

己一人で苦境を乗り切る力と、チャンスにあっても独走せず仲間と一致協力すること。御手洗博士は、京太郎がこの点でSGM隊員のレベルに劣ると指摘する。博士の真意は、どこにあるのか?超人としての力を過信しているということなのか。どうも、そのようだ。

ドラマでも自分一人で行動してしまっている。朝子の後をつけてインベーダーのアジトへ行ったあの時、SGMへ連絡していれば、犯人を一網打尽にできたかもしれない。最初から謎の女の存在が解っていながら、何の手も打てない国際会議。

朝子の行動について、京太郎がもっとSGMと連絡を密にしていれば、鼓笛隊を廃するなどの手は打てたはずだ。京太郎の個人行動が会議場突入を許してしまったことは、否めない。

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戦え!ぼくらのミラーマン(7) [ミラーマン・ドラマ1]

第14話《キングザイガーを倒せ!》
監修;円谷 一 
脚本;山浦弘靖 
特殊技術;高野宏一 
監督;黒田義之

◆ある夜、鏡京太郎が寝ていると、父の形見のペンダントから、父の声が聞こえてくる。 『インベーダーが、恐るべき宇宙最強の怪獣キングザイガーを、地球に送りこもうとしている。だが地球人と協力して戦えば、倒すチャンスは必ずある。それを忘れるな』

京太郎の父は、2次元人ミラーマンだ。インベーダーの罠にハマって命を落とした父の
警告を、京太郎は軽く受け流した。翌朝、御手洗博士にそのことを報告した京太郎。
『先生、必ず勝ってみせます』

それは根拠のない自信だった。今までの自分の戦いぶりから来るおごりであった。

その頃SGMでは、那須嶽に隕石らしい物体が落下したことをキャッチしていた。また、那須嶽にある気象観測所との交信が朝から途絶えていた。SGMはさっそく現地調査に向かったが、京太郎は御手洗博士に無断で、村上チーフと藤本に同行した。

京太郎の部屋に置き手紙があった。御手洗朝子がそれを見つけて、父に見せる。御手洗博士は、京太郎から「父からの警告」の話を受けたときの血気にはやる姿に不安を持っていたが、それが当たってしまった。
『困ったやつだ』

那須嶽の観測所の中は荒らされ、村上チーフら三人は大量の血痕を見つける。噴火口の方から、咆哮(ほうこう)が聞こえてくる。三人は火口付近に近づいてみると、怪獣が動いていた。観測所まで戻ろうとすると、インベーダー達が行く手をさえぎった。

京太郎は父の警告を無視して、ひとりでこの怪獣を倒そうと焦っていた。ひとり火口へ降りて、自分が持ってきたカメラのレンズに向かい、ミラーアクションを起こす。
『ミラー・スパーク!』

噴火口のすぐ横で、キングザイガーとミラーマンが対峙している。キングザイガーの口から出す白色光線をよけると、ミラーマンはミラーナイフを投げて応戦する。ミラーナイフを受けてよろめき、そのまま倒れ込むキングザイガー。動かなくなったことでスキをみせたミラーマンの背後から、白色光線を浴びせるキングザイガー。

形勢逆転されたミラーマンは得意の光線技を連発するが、すべて跳ね返されてしまう。必殺技シルバークロスですらも効かない。キングザイガーが恐るべき宇宙怪獣であることに、京太郎は今ようやく気が付いた。が、すでに遅すぎた。

京太郎の心に恐怖が襲いかかる。キングザイガーと組みあった次の瞬間、口から出した緑色の液体をミラーマンは両目に浴びてしまう。
『め、目が・・・目がみえない』

一方村上チーフと藤本は、インベーダー達に襲われながらも、観測所近くのヘリコプター着地点まで逃げ戻ってきていた。しかしヘリは目前で爆破されてしまい、二人は彼らに囲まれてしまう。

多勢に無勢、不利な状況ではあったが、インベーダー達を蹴散らし、村上チーフはなんとか観測所へたどり着き、そこの無線を使ってSGM本部と連絡を取ることができた。藤本は京太郎を探しに、再び火口付近まで下りて行った。

火口近くでうずくまっている京太郎を、藤本はロープを輪にして引き揚げる。京太郎は観測所で応急処置を受けたが、失明の危険が迫っていた。御手洗博士の尽力により、キングザイガーの狙いをほぼ解明していた。那須嶽を通る火山帯は、日本のすべての火山に通じている。

那須嶽を噴火させて日本の火山を刺激し、あちこちで地震や火山活動を誘発させる目的らしい。京太郎は、自分の行いを後悔していた。ミラーマンとしてのおごりが、地球人と協力せよという父の忠告を無視したことが、視力を失うことになって自業自得だと思った。

突然、インベーダーが観測所を襲撃してきた。チーフや藤本が他でインベーダーと闘っている時、京太郎の背後から迫るインベーダーがいた。その男がナイフで襲いかかろうとした時に、足元のイスを蹴ったことで相手の位置が判った京太郎は、とっさに銃をその方向へ発射した。
『そうだ。音を聞き分ければ相手の動きが判る』

京太郎は鏡の破片を探すと、覚悟を決めてミラーマンに変身した。火口に置いてきたカメラのレンズからミラーマンが飛び出してきた。必死にキングザイガーの足音を聞き分けようとするミラーマンだったが、キングザイガーもその作戦に気が付いたのか、火口壁に破壊光線を当てて岩を崩し、足音を誤魔化そうとした。

そのとき、火口の淵からこの戦いを見ていた村上チーフと藤本は、援護射撃をキングザイガーの頭に発射、その音でキングザイガーのいる場所が判ったミラーマンは、瞬時にディフェンスミラーを張って相手の破壊光線を跳ね返してしまう。

跳ね返ってきた自分の光線を浴びてひるんだキングザイガーに、必殺技シルバークロスでミラーマンはとどめを刺した。数日後、京太郎の目はみんなの顔が見えるまでに回復したが、ひとり御手洗博士だけは晴れない顔であった。   (終わり)


★★★★★★★★★★★★
今回は、ものすごく濃い内容である。目を離す暇がなく、余分なシーンもほとんどない。ミラーマンの心の成長の話であると同時に、超人だけでは勝てない、チームワークの大切さを教える話でもある。ドラマが始まって8分後には、もう怪獣キングザイガーが出現している。

知力も体力もあり、超人の必殺技(シルバークロス)であっても、元気な時のキングザイガーには効力がない。
ミラーマン・京太郎の血気にはやる無謀さが、逆に自分を窮地に追い込むことになった今話。御手洗博士や父の教えを聞かず、このようなことになるのは、ミラーマンであることのおごりがそうさせる。

どんな事にも、上には上がいるものなのだ。最後のシーンで、シーン的には「京太郎の両目の回復おめでとう」なのだが、御手洗博士の表情だけは、『無事に生還できたからよかったようなものの、このバカ者が!』とでも言っているかのように、筆者には思えた。この後のミラーマン・京太郎の戦いぶりがどう変化するか、楽しみである。

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戦え!ぼくらのミラーマン(8) [ミラーマン・ドラマ1]

第18話《生きかえった恐竜アロザ》
監修;円谷 一
脚本;安藤豊弘
特殊技術;高野宏一 
監督;鈴木俊継

◆ある夜、謎の恐竜が東京湾埋め立て地に出現、SGMは直ちに出動した。恐竜に対し、航空防衛隊の戦闘機がミサイル攻撃を仕掛けるが、口から赤い光線を吐き出して、戦闘機は撃墜されてしまった。京太郎も現場へ出掛けると、車のヘッドライトを使ってミラーマンに変身した。

だが優勢に闘いを進めていたのは、恐竜アロザの方だった。ミラーマンの光線技が効かない。目を狙って投げたミラーナイフを吸収して、すぐに破壊光線に変えてアロザの目か発射した。その強力な破壊光線は、ディフェンスミラーを突き破り、ミラーマンの身体に直に当たってしまう。

自分の力の無さに大きなショックを受けたミラーマンは、敗退して逃げ出してしまう。恐竜アロザは悠々と東京湾の海底へと、沈んで行った。翌朝、国立博物館に展示されていた古代恐竜の骨格模型が、何者かの手によって盗まれていたことが判った。

盗まれた恐竜の骨格は、SGMによって肉付け想像図が作成されて、東京湾に現れた恐竜と比較した結果、とてもよく似ていることが確認された。インベーダーが宇宙生物を使って恐竜の骨格を蘇らせたものと、御手洗博士は推測した。

一方、京太郎は恐竜アロザに敗れたことがとてもショックで、自信を喪失していた。そして父の形見のペンダントに問いかけてみる。
『どうしたらいいんですか、お父さん』

だが父の形見は、何も答えてはくれなかった。某県の石黒崎にある防衛隊の「地下宇宙情報センター」に謎の移動物体が近づいていたが、突然消えた。どうやら、「地下宇宙情報センター」を破壊しようとしているらしいことを、SGMでは当りをつけていた。

話を聞いていた京太郎。自信を無くして旅に出ることにした京太郎の足は、自然と石黒崎へ向かっていた。石黒崎の海を見ている京太郎は、ここの猟師の老人とその孫タカシに出会っていた。闘いでアロザに敗れ、敵に立ち向かう勇気を失っている京太郎。老人は言う。
『猟師のことしかわからんが、この子にはどんな困難にも負けない、強い子になってもらいたいんじゃ』

SGMでは、恐竜とミラーマンが戦っていた現場付近で採取した、強力な光を発するガラスの破片を分析して、その結果が出ていた。これは「高物質ガラス」と言って光を圧縮して固体にしたもので、あの恐竜が圧縮された光エネルギーをレーザー光線に変えて、口から吐き出しているに違いないと、御手洗博士は推測する。

ミラーマンと闘った時に、目玉の一部がはがれ落ちたものだろうと思われた。夕暮れの石黒崎の海岸に、アロザが出現した。だが京太郎は、まだ自信を取り戻せずにいた。そのとき、あの老人がモリを持って恐竜に向かう姿を、京太郎は見つけた。

海を荒らした恐竜にモリでとどめを刺すんだと、きかない老人を京太郎は必死に止めた。だが、アロザの破壊光線で壊された岩の破片が直撃し、老人は大怪我を負ってしまう。その勇気ある行動をみた京太郎は、再び恐竜アロザに向かう勇気を取り戻し、ミラーマンに変身した。

夜の海の中で戦うミラーマンとアロザ。ミラーマンは、アロザの破壊光線を警戒しながら戦っていた。アロザの破壊光線の連射を左右それぞれの手が作る扇形のディフェンスミラーで防ぎながら、相手の目にミラーナイフを投げて視界をさえぎり、そのスキをついてシルバークロスを放った。

見事にアロザを仕留めることに成功したミラーマン。どんな時でも勇気を失ってはいけないことを、京太郎はあの老人に教えられたのだった。  (終わり)


★★★★★★★★★★★★
今回の恐竜アロザも、番組が始まって冒頭から破壊活動をしている、早々のお出ましである。強さを誇示するかのような現れ方である。ミラーマンの出現も開始から3分しか経ってない。アロザに、最強の必殺技シルバークロスが通用しなかったわけではないのに、なぜだか尻尾を巻いて逃げてしまうミラーマン。恐らくディフェンスミラーを破られて相手の破壊光線をモロに受けたことで、怖気(おじけ)づいてしまったことが敗因のように思える。

SGMの高物質ガラスの分析は、ミラーマンの戦闘にはなんら役に立っていない。恐竜アロザが、恐竜のくせにどうして破壊光線を吐くことができるのかという疑問には、答えた形ではあるが。

京太郎は父の形見のペンダントに語りかけるが、父は何も答えてくれなかった。前回のように、『人間と力を合わせよ』のような語り掛けは無かった。つまり今回は、京太郎ひとりで解決できたということである。この意味する所は大きい。ミラーマンは精神面に置いてひ弱なイメージがあるが、それを一つひとつクリアしていくようになっていくのだろう。
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戦え!ぼくらのミラーマン(9) [ミラーマン・ドラマ1]

第19話《危機一髪!S.G.M.》
監修;円谷 一
脚本;若槻文三
特殊技術;真野田陽一
監督;黒田義之

◆宇宙空間に突如現れたインベーダーの宇宙船が、地球のある地点に向けて超大型ミサイル「オズマー」を発射した。航空防衛隊レーダー監視所が、その飛行物体を確認したのが19時を少し過ぎた頃だ。航空防衛隊からSGMに、すぐに連絡が入る。

だがSGMのレーダーはまだそれを捕らえられずにいた。レーダーに捕らえることができなければ、着弾地点や着弾時間を計算することができない。その頃、京太郎が仕事から帰ってくると、部屋に高さ1.5メートルほどの観葉植物の鉢植えが置いてあった。

京太郎を出迎えた御手洗朝子にそのことを問うと、今朝二つ届いたから、一つは京太郎の部屋に、もう一つは父の書斎に飾ったと言った。一方、SGMのレーダーがようやく宇宙ミサイルを捕らえたので、すぐに着弾地点と着弾時刻を計算する。

すでに村上チーフの指示で、航空防衛隊に迎撃ミサイル発射準備の依頼はしてある。あとは着弾地点・着弾時間を計算し、直ちに迎撃ミサイルを打ち上げるだけだ。計算の結果、着弾地点はポイントゼロ、すなわちSGM本部であることが判明した。息をのむ隊員たち。
『計算間違いじゃないの?』

着弾時刻は19時25分58秒。みな顔色が青ざめる中、村上チーフだけは落ち着いていた。冷静沈着な村上の頭脳は、対応できることをすべて考え出していた。すぐに宇宙ミサイルの軌道計算をして、迎撃ミサイルを打ち上げること。

万が一、着弾した場合の被害が予想できないので、半径50キロ以内の住民避難を警察へ連絡する等、次々に指示を出す。航空防衛隊から、迎撃ミサイル発射準備完了の連絡が入る。時間がもうありませんと焦る、女性隊員の野村。

19時7分、ミサイルの軌道計算を終えて、直ちに迎撃ミサイルが打ち上げられた。
『2秒前、1秒前、迎撃ミサイル発射!』
『迎撃ミサイルは、今から8分24秒00に宇宙ミサイルに命中します』

軌道計算した安田隊員が報告する。その頃、朝子が父の書斎に入って書類を探していると、木が腐ったような変な臭いがすることに気付いた。書類を持ってSGM本部に戻ってきた朝子がそう報告すると、気のせいだと笑う京太郎。

実はインベーダーは、このミサイル攻撃とは別に、もう一つSGMに仕掛けていることがあった。京太郎の部屋に置かれた観葉植物は、宇宙生物だったのだ。植物の姿をしていた宇宙怪獣ビッグアイは、ツルを伸ばしながら少しずつ姿を怪獣へと変えていく。

やがて怪獣の姿になると、部屋中に花粉を吐き散らした。京太郎の部屋は花粉で黄色く染まってしまい、鏡のように光るものが一切なくなってしまう。ミサイルの軌道を再計算して、迎撃破壊できることを安心する安田。地球周回をしている宇宙衛星のテレビカメラが、この宇宙ミサイルの姿を捕らえていた。

中継範囲に入ったので、迎撃する所を中継することができるのだ。19時16分、4基の迎撃ミサイルが宇宙ミサイル・オズマーに命中する所を、SGM全員が目撃する。が、破壊されることなく飛行を続ける宇宙ミサイル・オズマー。

呆然とするSGM隊員たちと御手洗博士。航空防衛隊作戦室からSGMへ、緊急退去命令が出される。村上チーフが大至急、退去命令を出す。重要書類を持ち出す時間もないなと、つぶやく御手洗博士。ミラーマンの力を使って宇宙ミサイルを粉砕してみることを京太郎は御手洗博士に進言するが、それを許さない御手洗博士。

御手洗博士とSGMメンバーは、大至急、車で退去した。そのころ、戦闘機がスクランブル発進し、ミサイル迎撃に向かうが、戦闘機のミサイルではまるで歯が立たない。逆に宇宙ミサイルが撃ってくる破壊光線に撃墜されていく戦闘機隊。

航空防衛隊は、迎撃ミサイルを撃って最後まで着弾を阻止しようと必死だが、迎撃ミサイルを受けてもびくともしない宇宙ミサイル。京太郎はミラーマンになって迎撃する決心をしてひとり部屋に戻った所を、怪獣ビッグアイに襲撃されてしまう。

部屋の中に光るものが見当たらない。必死に怪獣の攻撃に耐えるが、人間の姿のままでは勝てない。京太郎はビッグアイの為に首を絞められて、窒息寸前だ。19時21分、刻一刻と宇宙ミサイルがSGM本部に迫ってくる。その時、怪獣がこぼした花瓶の水がキラリと光った。

京太郎は素早くミラーマンに変身すると、ビッグアイと共に巨大化した。ミラーチョップ、キックで攻撃するが、大きな目から破壊光線を出してミラ―マンを攻撃してくるビッグアイ。ミラーマンはようやく、ミラーナイフでビッグアイの息の根を止めた。

19時24分、宇宙ミサイルが迫ってきた。ディフェンスミラーでミサイルの飛行を止め、それを掴んで空へ投げ上げると、必殺シルバークロスを放って破壊した。19時26分58秒が過ぎた。ミラーマンの活躍により、SGM本部破壊の危機は去った。  (終わり)


★★★★★★★★★★★★
今回は、かなりサスペンスに飛んだ展開である。宇宙ミサイル着弾時間との闘い。そこにもう一つの罠である怪獣が出現して、SGM内部から攻撃をしかけるインベーダーの作戦は秀逸だ。しかし、あれほど簡単に怪獣が侵入できるのなら、もっと早く怪獣がSGM本部を襲撃してもよかったのだが(笑)

またミラーマンの力でミサイル阻止をしようとする京太郎を止める、御手洗博士の親心が垣間見える。ミラーマン自体を封じない限り、インベーダーの侵略は成功しないのだ!

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戦え!ぼくらのミラーマン(10) [ミラーマン・ドラマ1]

第23話《アンドロザウルス襲来!》
監修;円谷 一 
脚本;若槻文三
特殊技術;真野田陽一
監督;黒田義之

◆暗黒星雲の彼方、陰の惑星からやって来たインベーダーの宇宙船が、太陽系へ侵入して土星へ接近していた。土星には、宇宙最強の怪獣アンドロザウルスがいる。いまアンドロザウルスは、卵を温めている。インベーダーの宇宙船はアンドロザウルスを攻撃すると、すぐに逃げた。静寂を破られて怒るアンドロザウルスは、宇宙船を追って空を飛んだ。

宇宙船は岩場の陰に隠れて、アンドロザウルスがとおり過ぎゆくのを待つと、アンドロザウルスの巣へ戻り、卵を盗んでいった。巣へ戻ってくると卵が無いことに気付いたアンドロザウルス。赤い巨大な角を振り上げ、目から怪光線を出して怒り狂う巨獣。卵を求め、空へ飛び立つ巨獣は、いったい何処へ向かうのか?一方SGMは、地球へ侵入してくる未確認飛行物体を確認し、航空防衛隊へ緊急発進を依頼した。

未確認飛行物体は、巨獣アンドロザウルスから卵を奪った円盤型の宇宙船だった。円盤は、ある山中へアンドロザウルスの卵を残して去っていった。そのあとに山火事が起こり、焼け跡から直径1メートル程の岩石のような物体が発見された。それは城南警察署へ持ち込まれ、報道陣に公開された。この物体の取材のため、毎朝新聞社の鏡京太郎も城南署に訪れていた。

鑑識での分析が思うように進まないためSGMが分析を行うことになり、研究所へ運ぶ途中インベーダーに襲われてしまう。なんとか突破したが、これにより、あの物体がインベーダーと関連があるものと考えたSGMは分析を進めたが、依然として正体はわからない。隕石ではなく、カルシウムの成分に似ているとしかわかっていない段階で、突如その物体が光を放ち始めた。

それと同じ頃、アンドロザウルスは土星を飛び立ち、地球方向へ向かった。御手洗博士の考えで、この物体を特殊容器に入れて地中深く埋めてしまう事になった。やがて、高速で地球に侵入してくる物体をSGMのレーダーがとらえ、ただちに航空防衛隊がスクランブルした。物体は怪獣アンドロザウルスと判明、航空防衛隊の戦闘機では、速さと攻撃力で怪獣の敵ではなかった。アンドロザウルスは、最初にあの岩石のような物体が見つかった地点へ降りると、何かを求めるように動き始めた。

京太郎はアンドロザウルスのいる地点へ車で向かうと、バックミラーの反射光に向かってミラーアクションを起こす。
『ミラー、スパーク!』

大きな赤い角を振りかざし、闘牛にようにミラーマンに向かって突進してくるアンドロザウルス。目から出す怪光線を、片手を使った円形のディフェンスミラーで防ぐミラーマン。必殺のシルバークロスを受けると、アンドロザウルスはダメージを受けておとなしくなった。

しかし何かを求めるように、よろめきながら空へ飛びあがって行く。ミラーマンはそれを見て、とどめを刺さなかった。怪獣は特殊容器を見つけ出すと、掘り起こして卵を持ち去った。ミラーマンの真上を飛んで卵を見せると、宇宙へ向かって飛び去った。アンドロザウルスを攻撃しようとして宇宙船が出現したので、ミラーマンはシルバークロスを放って宇宙船を破壊した。子供を思う気持ちは、人も怪獣も同じだ。ミラーマンは、アンドロザウルスを静かに見送った。  (終わり)


★★★★★★★★★★★★
ミラーマンが、初めてとどめを刺さなかった怪獣だろう。アンドロザウルスは地球を破壊しに来たわけでは無く、インベーダーに利用されただけということを、ミラーマンは知ったのだろう。目から破壊光線、口からはミサイル弾を吐き、宇宙空間を飛び回るこの怪獣は強い。必殺シルバークロスを受けても死ななかった奴だ。とどめを刺すのは、難しい。ところで、ミラーマンは戦闘中に声を出さない。光線技を撃つときだけ、光線技名をいう。『ミラーナイフ!』とか『シルバークロス!』など。筆者の記憶では、掛け声をかけていたように思っていたが、今のところ『うりょお!』などとは言っていないなぁ。

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