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戦え!ぼくらのミラーマン(7) [ミラーマン・ドラマ1]

第14話《キングザイガーを倒せ!》
監修;円谷 一 
脚本;山浦弘靖 
特殊技術;高野宏一 
監督;黒田義之

◆ある夜、鏡京太郎が寝ていると、父の形見のペンダントから、父の声が聞こえてくる。 『インベーダーが、恐るべき宇宙最強の怪獣キングザイガーを、地球に送りこもうとしている。だが地球人と協力して戦えば、倒すチャンスは必ずある。それを忘れるな』

京太郎の父は、2次元人ミラーマンだ。インベーダーの罠にハマって命を落とした父の
警告を、京太郎は軽く受け流した。翌朝、御手洗博士にそのことを報告した京太郎。
『先生、必ず勝ってみせます』

それは根拠のない自信だった。今までの自分の戦いぶりから来るおごりであった。

その頃SGMでは、那須嶽に隕石らしい物体が落下したことをキャッチしていた。また、那須嶽にある気象観測所との交信が朝から途絶えていた。SGMはさっそく現地調査に向かったが、京太郎は御手洗博士に無断で、村上チーフと藤本に同行した。

京太郎の部屋に置き手紙があった。御手洗朝子がそれを見つけて、父に見せる。御手洗博士は、京太郎から「父からの警告」の話を受けたときの血気にはやる姿に不安を持っていたが、それが当たってしまった。
『困ったやつだ』

那須嶽の観測所の中は荒らされ、村上チーフら三人は大量の血痕を見つける。噴火口の方から、咆哮(ほうこう)が聞こえてくる。三人は火口付近に近づいてみると、怪獣が動いていた。観測所まで戻ろうとすると、インベーダー達が行く手をさえぎった。

京太郎は父の警告を無視して、ひとりでこの怪獣を倒そうと焦っていた。ひとり火口へ降りて、自分が持ってきたカメラのレンズに向かい、ミラーアクションを起こす。
『ミラー・スパーク!』

噴火口のすぐ横で、キングザイガーとミラーマンが対峙している。キングザイガーの口から出す白色光線をよけると、ミラーマンはミラーナイフを投げて応戦する。ミラーナイフを受けてよろめき、そのまま倒れ込むキングザイガー。動かなくなったことでスキをみせたミラーマンの背後から、白色光線を浴びせるキングザイガー。

形勢逆転されたミラーマンは得意の光線技を連発するが、すべて跳ね返されてしまう。必殺技シルバークロスですらも効かない。キングザイガーが恐るべき宇宙怪獣であることに、京太郎は今ようやく気が付いた。が、すでに遅すぎた。

京太郎の心に恐怖が襲いかかる。キングザイガーと組みあった次の瞬間、口から出した緑色の液体をミラーマンは両目に浴びてしまう。
『め、目が・・・目がみえない』

一方村上チーフと藤本は、インベーダー達に襲われながらも、観測所近くのヘリコプター着地点まで逃げ戻ってきていた。しかしヘリは目前で爆破されてしまい、二人は彼らに囲まれてしまう。

多勢に無勢、不利な状況ではあったが、インベーダー達を蹴散らし、村上チーフはなんとか観測所へたどり着き、そこの無線を使ってSGM本部と連絡を取ることができた。藤本は京太郎を探しに、再び火口付近まで下りて行った。

火口近くでうずくまっている京太郎を、藤本はロープを輪にして引き揚げる。京太郎は観測所で応急処置を受けたが、失明の危険が迫っていた。御手洗博士の尽力により、キングザイガーの狙いをほぼ解明していた。那須嶽を通る火山帯は、日本のすべての火山に通じている。

那須嶽を噴火させて日本の火山を刺激し、あちこちで地震や火山活動を誘発させる目的らしい。京太郎は、自分の行いを後悔していた。ミラーマンとしてのおごりが、地球人と協力せよという父の忠告を無視したことが、視力を失うことになって自業自得だと思った。

突然、インベーダーが観測所を襲撃してきた。チーフや藤本が他でインベーダーと闘っている時、京太郎の背後から迫るインベーダーがいた。その男がナイフで襲いかかろうとした時に、足元のイスを蹴ったことで相手の位置が判った京太郎は、とっさに銃をその方向へ発射した。
『そうだ。音を聞き分ければ相手の動きが判る』

京太郎は鏡の破片を探すと、覚悟を決めてミラーマンに変身した。火口に置いてきたカメラのレンズからミラーマンが飛び出してきた。必死にキングザイガーの足音を聞き分けようとするミラーマンだったが、キングザイガーもその作戦に気が付いたのか、火口壁に破壊光線を当てて岩を崩し、足音を誤魔化そうとした。

そのとき、火口の淵からこの戦いを見ていた村上チーフと藤本は、援護射撃をキングザイガーの頭に発射、その音でキングザイガーのいる場所が判ったミラーマンは、瞬時にディフェンスミラーを張って相手の破壊光線を跳ね返してしまう。

跳ね返ってきた自分の光線を浴びてひるんだキングザイガーに、必殺技シルバークロスでミラーマンはとどめを刺した。数日後、京太郎の目はみんなの顔が見えるまでに回復したが、ひとり御手洗博士だけは晴れない顔であった。   (終わり)


★★★★★★★★★★★★
今回は、ものすごく濃い内容である。目を離す暇がなく、余分なシーンもほとんどない。ミラーマンの心の成長の話であると同時に、超人だけでは勝てない、チームワークの大切さを教える話でもある。ドラマが始まって8分後には、もう怪獣キングザイガーが出現している。

知力も体力もあり、超人の必殺技(シルバークロス)であっても、元気な時のキングザイガーには効力がない。
ミラーマン・京太郎の血気にはやる無謀さが、逆に自分を窮地に追い込むことになった今話。御手洗博士や父の教えを聞かず、このようなことになるのは、ミラーマンであることのおごりがそうさせる。

どんな事にも、上には上がいるものなのだ。最後のシーンで、シーン的には「京太郎の両目の回復おめでとう」なのだが、御手洗博士の表情だけは、『無事に生還できたからよかったようなものの、このバカ者が!』とでも言っているかのように、筆者には思えた。この後のミラーマン・京太郎の戦いぶりがどう変化するか、楽しみである。



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