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ジャンボーグA(16) [ジャンボーグA・ドラマ2]

第42話『呪い針!ババラスの逆襲(後編)』を取り上げます。
 脚本;安藤豊弘  
 特殊技術;吉村善之
 音楽;菊池俊輔
 監督;東條昭平
 怪獣デザイン;米谷佳晃

【前回までの話は・・・
宇宙魔女ババラスは、ナオキの腕時計が光る秘密をつかみ、ナオキがジャンボーグAと9の秘密を知る人物ではないかと睨んだ。誘拐した和也を囮(おとり)にしてナオキを森の中へ誘い出し、ババラスは美女に姿を変えてナオキの前に現れた・・・】


◆女は軽々とジャンプして、数メートル上にある大木の枝に立っていた。女は笑みを浮かべながら、さっき撮影したナオキのポラロイド写真を、対面側の大木にトランプカードを飛ばすように投げた。
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その写真が空(くう)を舞っている間に、間髪を入れずに1本の太い針を投げる女。と、それは写真の上部を引っかけて大木に突き刺さり、写真を固定した。
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『しゃべれ、ジャンボーグAと9の秘密を!』
女はそう言うと、用意していたもう1本の太い針を、ポラロイド写真の右目に向かって投げ刺した。

『うぁーっ!』
右目に強烈な痛みを覚え、悲鳴をあげるナオキ。今度はノドへ向けて、投げ刺した。ノドを押さえ、痛みで悲鳴をあげるナオキ。
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『フハハハハ。どうだ、呪い針の痛みは!今度は心臓だ!』
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左胸に強烈な痛みが走り、悲鳴をあげるナオキ。頭や腹部を次々と針で射貫かれ、悲鳴をあげてナオキは倒れてしまう。ナオキはとうとう捕らえられ、サタンゴーネの秘密基地へ連行されてしまった。

その頃、バモス一世と二世は、林の入口でようやくナオキのジャンカーを発見していた。ナオキが行方不明であることを報告した熊井達は、必死でナオキを捜索する。

ナオキは、PAT隊員と同じ追跡発信機を身に付けている。だが、スイッチがオフでは、居場所を特定することができない。

捕らわれの身となったナオキは、イスに座らされ鎖で縛られた状態でババラスの尋問を受けていた。
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『お前はこの時計で、ジャンボーグAと9に通信できるんだろう?答えろ!』
『その時計でジャンボーグAと9が呼べるなら、今頃俺はこんな所にいないぜ!』

ババラスは、捕まえた和也を入れたカプセルをナオキのいる部屋へ持って来るよう、サタンゴーネに命じた。

和也の横には、数百匹の宇宙ネズミを入れたカプセルがあり、ババラスはその中に生きたウサギを入れて、瞬く間にガイコツになっていく様子を二人に見せるのだった。

『若造。ガイコツになりたくなければ、時計の秘密をしゃべるんだ。しゃべらなければ・・・』

そう言ってババラスは、和也のカプセルの中に宇宙ネズミを数匹入れた。身体に登ってくるネズミを払い落としながら、大声で叫ぶ和也。(カプセルは密閉されているため、和也の声は漏れ聞こえない)

ナオキは、サタンゴーネとババラスが自分から離れた所にいる今、右足の靴に隠した追跡発信機を外そうと、必死に両足を動かしていた。かかとの部分が発信機になっているのだ。

そのスイッチを入れれば、PATが乗りこんで来るに違いないのだ。ようやくかかとが外れて、足裏で発信機のスイッチを押したナオキ。バモス一世のアンテナが、ナオキの発信機からの電波を捉えた。

『隊長、ナオキの居所が判りました!ここから北北東500メートルの地点です』
PAT隊員4名全員は、ナオキと和也を救出するため、直ちにその地点へ急行した。

『何、PATが来た?なぜこの基地が判ったんだ?』
戦闘員からPAT潜入を知らされ、うろたえるサタンゴーネ。

基地の入口から手りゅう弾を投げ込まれ、戦闘員達が右往左往している隙に、大羽隊員が基地内へ侵入した。PATガンでババラスとサタンゴーネを射撃しながら、和也とナオキの入ったカプセルを発見する大羽。
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カプセルを破壊して二人を助け、ババラス達が撤退していく途中で落としていったナオキの腕時計を、大羽は拾った。
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だがその時、ババラスの杖からナオキと和也へ向けて光線が発射され、大羽はとっさに身体を張って、二人の代わりにその光線を受けてしまう。
『あぶなーい!あぁぁぁ・・・』

身体から火花を出す大羽。大羽は最後の力を振り絞り、ババラスとサタンゴーネへ手りゅう弾を投げて、彼等を完全撤退させるのだった。

『ナオキさん・・・これ・・・兄さん・・・形見の時計・・・たいせつに・・・』
『大羽さーん!』

村上隊長たちが入ってきた時には、事切れていた大羽隊員。それを見て、号泣する野村隊員。
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『大羽・・・』(村上隊長)
『大羽さんが、命がけで和也と俺を守ってくれたんです・・・』
『立派だったぞ。お前の死は、決して無駄にしないぞ、わぁぁぁ・・・』(熊井)

ナオキは殉職した大羽の為にも、必ずグロース星人を倒すことを心に誓った。だが、基地の外へ出たサタンゴーネとババラスは、杖で大地を突いて基地を崩しにかかっていた。秘密基地ごと、PAT全員を生き埋めにしようと企んだのだ。

ナオキはすぐに基地から脱出すると、ジャンカーをジャンボーグ9に変化させた。
『ジャンファイト。ツーダッシュ!』
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ババラスとサタンゴーネの前に立ちふさがるジャンボーグ9の雄姿。パワーでは二人に負けないジャンボーグ9だが、自在に姿を消して攻撃してくるサタンゴーネとババラスに苦戦する。

大羽隊員の亡き骸と共に基地から脱出した、村上隊長、熊井、野村と和也。安全な場所に野村隊員と和也を残し、ハンターQで大羽隊員の弔い合戦に出撃する村上隊長と熊井。
『大羽の仇を討つんだ。熊井、来い!』

ハンターQを分離し、ありったけのミサイル弾を撃って攻撃する。
『撃って撃って、撃ちまくれ!』(村上)
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ババラスの杖から発射する破壊光線の雨を掻いくぐったジャンボーグ9は、ベルトのバックルから虹色の破壊光線をババラスに向けて発射した。
『クロスパワー!』
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クロスパワーを受けたババラスは、マントを羽織ったガイコツへ変わったあと、炎を上げて燃え尽きてしまった。腕を伸ばし、ハンディングフラッシャーでサタンゴーネを狙ったナイン。だが、空へ逃げられてしまう。姿を隠したサタンゴーネの、声が聞こえてくる。

『ジャンボーグ9め。ババラスの仇は、必ず討ってやるぞ!今にサタンゴーネの力を見せてやる!』
『いつでも来い。ジャンボーグAとジャンボーグ9が、相手になってやるぜ!』
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沈みゆく夕陽を背に、胸を張るジャンボーグ9。そして、担架に乗せられた大羽隊員の亡き骸に向かい、村上隊長が静かに語りかける。
『大羽。見ろ、お前の仇はナインが討ってくれたぞ・・・』(つづく)


★★★★★★★★★★★★
今回の話は、30分とは思えないほど、見ていて見応えがあり、最後は胸が熱くなった。
防衛隊のレギュラー隊員が殉職するのは、ジャンボーグAが初めてではないかという気がする。新マンやタロウでは、隊員の入れ替えはあった。また、レオではレギュラー隊員が全員殉職するが、ジャンボーグA放映の翌年のことであった。

※和也の父・PAT隊長の立花信也は、第一話で少女を助けようとして殉職するが、これは話の筋からいって別である。

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ジャンボーグA(17) [ジャンボーグA・ドラマ2]

第43話『殺し屋ロボット・必殺の罠』を取り上げます。
 脚本;安藤豊弘  
 特殊技術;矢島信男
 音楽;菊池俊輔
 監督;黒田義之
 怪獣デザイン;米谷佳晃


◆敬愛する祖母のババラスをも倒されてしまったサタンゴーネは、次なる刺客にジャンボーグAの力を上回る殺し屋ロボットを送りこむことにした。しかも、ジャンボーグAと9の力をフルに発揮できぬよう、平行してもう一つの作戦を進行させるのだった。

日曜の昼下がり。ある団地内で、ピエロが子供たちにチラシを配っていた。「ちびっ子映画バスで、映画を観よう」と書かれたチラシである。たくさんの子供たちが、映画バスの周囲に集まって来ていた。

草野球帰りの和也と友達3人は、映画バスが停車しているから一緒に観ないかと、別の友人に誘われるのであった。興味が湧いた和也たちは、早速そのバスへと向かった。

『お金、いるんだろ?』
『お金?いらな~い・・・さぁ乗った、乗った!』
ピエロは笑顔でそう話すと、集まった子供たち共々、和也たちもバスに乗りこんだ。

バスの窓ガラス部分には暗幕が引かれ、外から中の様子は全く分からない。映画を観せるバスだから、だれもが当たり前に思っているのだ。

子供たちが全員乗車したところで、ピエロはバスの周囲をキョロキョロと見渡した。そして急いで乗り込むと、ドアに施錠をしてしまうのだった。

『さてちびっ子諸君。これから君達を、夢の世界へ案内しよう!』
ピエロはそう言ってあいさつすると、映写機のスイッチを入れた。炎の映像が映し出され、スクリーン前に立つピエロはグロース星人に変わってしまう。

『グロース星人だ!皆逃げろ!』
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和也が大声で逃げるように促すが、ドアは施錠されて開けることが出来ない。グロース星人は持っていたガンから催眠ガスを発射し、子供たちを眠らせていく。だが和也は、とっさに鼻と口をハンカチで覆い、多くのガスを吸わずに済んだ。

だが、催眠ガスはバス内の子供たち全員を眠らせ、静かになったバスは団地を後にするのだった。
『子供たちを人質にしておけば、ジャンボーグの力を封じることができる!ハハハハ』
サタンゴーネは、バスの運転手へ次の指示を促した。

サタンゴーネの命令通りに、バスは指定された場所へ向かって行く。だが、予期せぬ出来事が起こってしまう。信号の無い交差点を直進していたバスは、左側から来たオートバイと接触しそうになり、避けようとして路肩へ乗り上げてしまう。

その衝撃で、ガスをあまり吸わなかった和也だけが、意識を回復するのだった。しかも、バスはトラブルに見舞われ、エンジンがかからない。仕方なく運転手はバスから降りて、車体の下へ潜り込んで点検を始めたのだった。

和也はドアが開いているこの隙に、回復して無い身体を何とか動かして、PATへ知らせるために脱出を試みた。しかし、バスを降りたところで運転手と鉢合わせし、急いで逃げる和也。

『待て、このガキ!』
追いかけてくる運転手から逃れるため、和也は小さい身体を上手く使い、バスの車体の下へ潜り込んで運転手の目をくらますと、近くの公園まで走って逃げてPATへ通報した。

和也の通報で現場へ急行したPATだったが、サタンゴーネはそれを知って、子供たちを渡さぬようジェット噴射でバスを空へ飛ばしてしまうのだった。現場へ車で駆けつけたPATには、手の打ちようがない。
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ジェット噴射で上昇していくバスを追いかけるため、基地へ帰ってハンターQで追うよう、村上隊長は熊井と野村へ指示した。大羽隊員が殉職し、チームは3人態勢であった。サタンゴーネの狙いは、バスを囮にしてジャンボーグAをおびき寄せることにある。

『ジャンボーグAは、必ず子供たちを助けに現れる。その時が、ヤツの最期だ!ハハハハ』
ジャンカーで後から現場に到着したナオキは、飛んで行くバスを見て、ジャンボーグAで戦うことを決意する。

公園でPATに救助された和也は、上昇していくバスを見てジャンボーグAに助けを求めるべく、大声で叫んだ。
『ジャンボーグA!早く来て、皆を助けてくれ!』

ジャンカーからジャンセスナに乗り替え、ナオキは飛び去ったバスを捜索していた。一方、ハンターQでバスに追い着いたPATに、黒雲の中から攻撃してくるモノがいた。ハンターQを二つに分けて、攻撃態勢に入るPAT。

だが、飛行するバスに近づけば黒雲内から攻撃され、その射撃が子供たちの乗ったバスに当るかもしれない。PATは下手に攻撃出来ず、しばらくは静観するほかはなかった。

セスナをジャンボーグAに変化させたナオキは、飛行するバスに追い着くと、両手でつかんで子供たちを奪還することに成功する。だが、サタンゴーネはこの時を待っていた。

『今度こそ、サタンゴーネ最強のロボット・ジャンキラージュニアで、エースとナインの息の根を完全に止めてやる!』

ジャンキラージュニアが黒雲の中から現れ、バスをつかんだジャンボーグAへ不意打のミサイル攻撃を仕掛けた。それを食らったジャンボーグAは、真っ逆さまへ落下して行く。
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大地で受け身を取りバスは無事であったが、バスをもったままでは相手とは戦えない。ジャンボーグAは、腹部を開けてバスをその中へしまい込んだ。
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『パワー、スピード、テクニックの三拍子そろったお前なら、必ずジャンボーグAを倒せる。行け!』

サタンゴーネが自信を持って送りこんだ刺客ロボットは、すべての点でジャンボーグAの能力を上回っていた。

ジャンキラージュニアのパンチやキックがジャンボーグAの体に当たると、それは大きな衝撃となってエースの体内まで伝わる。大きく揺れる暗いバスの中で、子供たちが大騒ぎしていた。

『このままでは、子供たちが怪我をする。よし、一気に片を付けてやる!』
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ナオキは、パワー全開でジャンキラージュニアを倒しに向かった。PATのハンターQが、その援護射撃をする。だが、ジャンキラージュニアは強い。ジャンボーグAのエネルギー回路が破壊され、体が動かなくなってしまった。

両目が点滅したまま仰向けに倒れて、立つことができないエース。
『駄目だ!エネルギーが切れて、もう動けない。こうなったら、子供たちを外へ出そう』

残っているエネルギーを使い、腹部にしまっていたバスを右手で取り出すと、地上へゆっくりと置いた。すると、エースの両目の光が遂に消灯し、全身の力が抜けたように完全に動かなくなった。ジャンボーグAは、負けた。

『こうなったら、ジャンボーグ9を使うしかない・・・』
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ナオキはヘッドギアを取り、左目の奥にある操縦席を抜け出してハシゴを降りていく。右足の裏側にある緊急脱出用のトビラが開き、ナオキが出てきた。横たわったまま動かないエースを横目で見ながら、ナオキは走って戦場を離脱していくのだった。

一方、ジャンキラージュニアは、サタンゴーネの指図でジャンボーグ9を待ち伏せするべく、地底へ潜っていった。静かになった戦場に、エースが守ったバスが停車している。PATの3人は、この隙にバスから子供たちを全員救出した。

サタンゴーネが出現して、ジャンキラージュニアを地底から呼び戻すと、横たわったまま動かないエースをふたりで破壊しようと近づいていく。

野村隊員が子供たちを避難させているうちに、村上隊長と熊井はPATガンでサタンゴーネとジャンキラージュニアに応戦。だが、サタンゴーネの一撃が村上隊長に被弾し、負傷してしまう。

その時、空からファイティングスター(PATの大型戦闘機)が出現して、サタンゴーネとジャンキラージュニアへ攻撃を始めた。いったい、誰が乗っているのだろうか。

PAT隊員とは違う戦闘服を着たそのパイロットは、ジャンボーグ9が現れるまでの間、ジャンボーグAを破壊させないように、ミサイル弾による牽制攻撃(引きつける作戦)を実行した。
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ナオキはジャンカーをジャンボーグ9へ変化させ、エースの仇を討ちに登場した!ジャンキラージュニアとサタンゴーネの二人を相手に、パワーではひけを取らないジャンボーグ9は果敢に戦う。
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ほとんど苦戦することなく、弱ってきた相手にジャンボーグ9最大の必殺技・ダイナマイトパワーが炸裂、ジャンキラージュニアは木っ端みじんに粉砕されてしまう。それを見たサタンゴーネは、急いで空へ消えていくのだった。
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ジャンボーグ9は倒れているエースの元へ近づいていき、両目からエネルギー光線を発射して、エースの両目へ照射した。それを受けたエースの両目が点灯し、ふたたび立ち上がるジャンボーグA。そして、ナインを抱えると、空へ飛んでいくのだった。
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基地へ帰ったPAT隊員達に、新しい仲間を紹介する村上隊長。
『ファイティングスターを操縦していたのは、この男だ。SGMで私と一緒だった。電子工学のオーソリティ(その道に明るいこと)だ』

『本日より、PATへ入隊しました安田です。よろしく』
大羽隊員の穴を埋める頼もしい男が、PATへ入隊してきた。(つづく)

特撮ファミリー・2http://zarabkemul.blog.so-net.ne.jp/archive/c2306112488-1へ続きます

★★★★★★★★★★★★
ジャンボーグAと9が一緒に画面に登場するという、大サービス編。ジャンボーグAの操縦席から脱出するナオキが、階段とハシゴを使って脱出するというのが、宇宙人の最先端科学で造り上げた割にはアナログっぽいが、ご愛敬か。

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