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シルバー仮面ジャイアント(13終) [シルバー仮面・ドラマ]

今回は、第26(最終)回《アンドロメダ2001》を取りあげます。

脚本;上原正三
監督;田村正蔵
特技監督;大木 淳
デザイン;池谷仙克
音楽;日暮雅信
擬闘;高倉英二
ナレーター;森山周一郎

【ワイリー星人】登場

【前回までの話は・・・
地球侵略を狙う宇宙人たちは、様々な悪知恵を使って企みを遂行しようとする。バーナー星人は春日兄妹の長女ひとみの婚約者・秋山を操り、ベム5号を乗っ取って地球から持ち出すことに成功した。それを知った光二はシルバー仮面に変身して、宇宙へベム5号を追いかけて行った。
シルバー仮面とベム5号が不在となった地球を、侵略しようとするバーナー星人。だが、ベム5号を救助したシルバー仮面の動きは素早く、すぐに地球へ戻ってきたシルバー仮面によって星人は撃退された・・・】


◆ワイリー星人が突如出現して、町を破壊していった。津山研究所の赤外線レーザーレーダー装置がワイリー星人を捉え、ベム5号で出撃していく光一、光二、光三。

ベム5号のミサイル攻撃でワイリー星人は跡形もなく吹き飛んでしまったのか、姿が見えない。
『やったぞ!』(光三)
『喜ぶのはまだ早い。ヤツは姿を消しただけだ』(光二)

研究所へ帰投した3人は、この結果について津山博士と話合いをしていた。
『ミサイル攻撃で蒸発してしまったのかな・・・』(光三)
『そんなはずはない。ヤツはまだ死んではいない!』(光一)

ひとみは秋山の発明した赤外線レーザーレーダーを操作し懸命に捜索するが、キャッチできない。
『レーダーにもキャッチされないとなると、宇宙人の細胞が中性子で構成されていて、空中に拡散したとも考えられるね』

津山博士の意見だった。なかなか発見できないワイリー星人に、いらだつ光二。と、その時、レーダーに反応があった。コンピュータの回答では、それは宇宙船であった。ワイリー星人の宇宙船に違いないと思った兄妹たちは、直ちにベム5号で出動した。

前方から、見たことも無い宇宙船が来る。光一はレーザー攻撃を命じ、光三がボタンを押した。レーザーは命中し、炎を上げて森の中へ墜落していく宇宙船。
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『相手は宇宙人だ。確認する必要があるな』(光二)
『よし。降りよう』(光一)

河原付近に不時着した宇宙船を確認し、ベム5号はその付近に着陸した。兄妹4人は宇宙船に近づいていくと、不時着した宇宙船のドアが開いて、中から赤子を抱えた女性が現れて助けを求めてきた。
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『船内に、夫と父がいます・・・助けてください』
『兄さん、止めた方がいい』
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光三の言葉を無視して光二が船内へ入ると、中で二人の宇宙人が息絶えていた。光二は戻ってきて、ふたりとも死んでいることを女性の宇宙人に伝えた。ガックリする女性の宇宙人。光三は銃を向けて、訊ねた。

『お前達は、どこの星から来たんだ!』
『アンドロメダ第2星雲から来ました』

『アンドロメダ!』(光一)
『30年かかって、やっとたどり着いたのです・・・それなのに・・・』

ガックリと力が抜けていくアンドロメダ星雲人の女性。それを横にいて、しっかりと抱きとめるひとみ。
『地球へ来た目的は?』

『地球との交流を図るためです。アンドロメダ星雲人は、地球人に友情を感じています』
『ウソをつけ。侵略者のくせに!』(光三)

『信じてください・・・』
『どうしてあの町を襲ったんだ!』(光三)

『あれは、ワイリー星人の仕業です。ワイリー星人は、私達と地球人が仲良くすることを嫌っているのです。信じてください・・・』

信じてくださいと、何度も請い願う女性宇宙人。だが、今までにあまりにも多くの凶悪な宇宙人たちを見てきた光一たち兄妹には、一見して平和の使者と見えるこの女性宇宙人を、すぐに信じることが出来なかった。

持てる力を振り絞って会話をしたこの女性宇宙人は、ガックリと意識を失ってしまった。ここは伊豆山中だ。怪我をしているこの女性宇宙人の手当てをするため、春日兄妹は峠を越えた先にある町の病院へ運ぶことにした。

アンドロメダ星人・ドリイの病室からは、海が見える。ひとみは光二といっしょに海岸に出ると、ドリイが抱いていた赤子を、ドリイの代わりにあやしていた。だが、ひとり光三だけは、どうしてもこの女性宇宙人を信じることが出来ないのだった。

意識を回復したドリイが病室から出ていこうとした時、廊下では光三が銃をかまえていた。「逃げるのではありません」と言うドリイに、銃を向けたままの光三。

『どうして、信じていただけないのですか・・・』
『宇宙人は、ズル賢い。どんな方法で攻めてくるか、分かったもんじゃない!』

その様子を見かけた光一は、光三を怒った。そしてドリイに、光三の無礼を詫びた。光三の気持ちが分からなくもない光一だが、涙を流すドリイの姿に心打たれた光一は、この宇宙人を信じてもいいと思い始めるのだった。

光一はドリイを散歩に誘うと、アンドロメダ星のことを聞きたいと言った。
『地球とよく似た星です。夕陽は赤いし、潮風は磯の香りがします。でも、人々はとても寂しがり屋で、友達を欲しがっています。私達は地球人と握手がしたくて、やって来たのです』
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光一は大変なことに気がついた。もしこのアンドロメダ星人ドリイの話が本当なら、光一たちは遠来の友を撃墜して、その家族の命を奪ってしまったことになるのだ。だが、それを聞いたドリイは、言った。

『信じあうって、大変なことなんですわ。夫と父の死を無駄にしないためにも、私は努力するつもりです・・・一生懸命に』

突然、ワイリー星人が病院付近に出現した。それに気がついた光二は、すぐにひとみと赤子を安全な場所へ避難させると、シルバー仮面に変身した。口から炎を吐くワイリー星人に向かって行く、ジャイアント仮面。
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光三は、光一とドリイに合流すると、こいつらはグルなんだと、ドリイの目前で叫んだ。だがドリイは、ワイリー星人の狙いは、生き残った自分達親子を殺すことだと説明するのだった。

そして、両耳に付けていたイアリングを外すと、ジャイアント仮面が劣勢になっている時に、ワイリー星人に向けてそれを思い切り投げつけた。大爆発するワイリー星人。
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だが怒ったワイリー星人は、ドリイへ向かって炎を吐きかけた。それによってドリイは、大ヤケドを負ってしまうのだった。
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全身に包帯を巻き、顏半分も包帯で見えないほど重症のドリイは、虫の息であった。
『大した傷ではありませんよ!リンちゃんのためにも、頑張るんですよ!』(ひとみ)
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『私は・・・もうダメ。リンを・・・お願いします・・・』
『(泣きそうな光三)俺を許してください。あなたを疑ったことを、後悔してます』

『(少し頭を振りながら)地球へ・・・来た甲斐が・・・ありました』
『アンドロメダ星人の友情を、確かに受け取りました。確かに!』(光一)

笑みを浮かべたドリイは、静かに目を閉じた。
『ドリイさん・・・』
『ドリイ!・・・』

嗚咽するひとみと光三。部屋を出ていく光一と光二。病室に悲しみが広がっていった。光一は、光二を連れて病室から見える海岸へ行くと、ある決意をするのだった。
『光二。アンドロメダへ行かないか?』

『アンドロメダへ?』
『これまで星は、俺にとって小さな輝きに過ぎなかった。だが、今は違う。遠い希望なんだ。リンちゃんを故郷へ返してやりたいんだ。それが、アンドロメダの友情に応える唯一の方法だと思うんだ・・・』

ふたりの会話に光三が入って来て、罪滅ぼしに自分も一緒に連れて行ってほしいと言う。
『アンドロメダまで30年の旅で、向こうへ着いたら50歳か・・・行くとなったら、一日でも早い方がいいぜ!』

最後に光一は、光二の意見を聞いた。
『父さんの夢である宇宙の開発を、かなえてやりたい・・・』

『よし、決まった。行こう!』
三人は笑顔で顏を見合わせると、お互いの右手をガッチリと握って、決意の程を確かめ合った。

津山博士に相談して、ベム5号の補助エンジン装置を設計し直すことにした。太陽熱を受ければ半永久的に航行できるように、改良した。

ひとみと秋山が、光一にお願いがあると言う。
『兄さん。私も一緒に、連れて行ってほしいの』
『無論、ボクも一緒です』

だが、その申し入れを断る光一。秋山は、津山研究所のコントロールタワーのメイン技師だ。ベム5号は彼からの指示を受けて、軌道修正しながらアンドロメダまで航行していく。

『お前は秋山君と別れてでも、行くつもりか?』
『・・・わかりました』

『アンドロメダへ行くのは、俺と光二と光三の三人だけでいい』
『それは片手落ちだよ、光一くん。・・・見たまえ』

津山博士の言葉が終わらないうちに、大原叔父に連れられてドアから入ってきたのは、津山リカと叔父の息子の大原紀久男だ。

『あの二人を連れて行きたまえ。30年の旅は長い。君達には、着くのが精一杯だ。そのあとを誰が引き継ぐ?誰が地球に戻ってくるのかね・・・この二人は、人類の未来だ』

『(リカと紀久男が元気よく)よろしくお願いします!』

寿命から言っても、春日三兄弟は帰りの便には乗れない。代わってこの二人の子供たちが成人となり、帰りの便に乗って帰ってくるのだ。

『人類は滅びつつある。人類が生き残るためにも、勇気ある決断が必要なんだ!』(津山博士)
ひとり娘を手放す津山博士とひとり息子を手放す大原叔父に、光一は深く感謝するのだった。

3か月後、全ての準備を終えたベム5号は、アンドロメダ星雲に向けて飛び立つことになった。だが、それを阻止しようとするワイリー星人が、ベム5号を破壊するために現れた。

光二は、シルバー仮面に変身して戦う。ワイリー星人の頭上に2本のシルバーリングを投げると、リングは4本に分裂して頭部、肩、胴、足にすっぽりとハマり、星人を動けなくしてしまった。シルバー仮面の合図で頭部のリングから熱線が発射され、星人の体は炎に包まれていった。
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地球を無事に出発したベム5号は、コントロールセンターからの指示でアンドロメダへの軌道に乗った。
『こちら津山。長い航海の無事を祈る』

『行って参ります、博士』(光一)
『(抑えた声で)ところで、あれはどうしてるかね・・・』

『もう、よく眠っていますよ・・・』(光一)
『(抑えた声で)そうか・・・』

モニターに映る娘リカの寝顔を見ながら、何かを想う津山博士。博士の横でこのやりとりを聞いている春日ひとみには、幼いひとり娘を手放した博士の気持ちが、痛いほど解るのだった。
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こうして、成人男性3名、子供2名、赤ん坊1名の計6名を乗せたベム5号は、アンドロメダ星雲までの30年という長い旅に出発した。順調に行けば、2001年にはアンドロメダ星雲の友に会えることになる。(終わり)


★★★★★★★★★★★
シルバー仮面は戦う仮面
燃える正義の銀の色
シルバージャンプはつむじ風
シルバーキックは命がけ
倒せ!星人宇宙人
守るぼくらの故郷は地球



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