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シルバー仮面ジャイアント(12) [シルバー仮面・ドラマ]

今回は第24回《標的はあなた!》を取りあげます。

脚本;上原正三
監督;福原 博
特技監督;大木 淳
デザイン;池谷仙克
音楽;日暮雅信
擬闘;高倉英二
ナレーター;森山周一郎

【バーナー星人】登場

◆春日五兄妹の三番目・長女ひとみは、光二と光三の間に生まれた女性である。彼女は気配りのできる優秀な女性であるが、恋人の秋山浩もたいへん優秀な男であった。彼は4年間のアメリカでの研究を終えて、今日本に帰る機中にいた。

秋山はアメリカでの研究成果として、画期的な性能を持つ「赤外線レーザーレーダー装置」をみやげに、帰国の途に就こうとしていた。飛行機の到着時刻に合わせて彼を迎えに来たひとみと兄・弟の4人は、羽田空港の展望台で首を長くして到着便を待っていた。

『あっ、秋山さんが窓からこちらを見てるわ!』
『へぇぇ。見えるのかね?』(光二)
『四年間も彼を待ち続けると、女っていうのは千里眼になるのかね!』(光三)

はしゃぐひとみを、からかう光二と光三。だが突然、空から黒雲が降りてきて周囲は真っ暗闇になった。ひとみや光三の笑顔は消え、周囲を警戒する光一と光二。黒雲の中から宇宙人が出現し、秋山浩が乗っている旅客機をミサイル弾で攻撃し始めた。

攻撃された機内は、パニックになっていた。大騒ぎする客たちは解るとして、秋山はこのような時に両手で頭を抱えて頭痛に悶え苦しんでいた。
『ああ・・・っ!』

旅客機は片翼を破壊され、このままでは墜落してしまう。光二はシルバー仮面ジャイアントに変身して、旅客機を墜落から救うために飛行能力で飛んで行く。宇宙人の攻撃をかわして旅客機を確保すると、乗客乗員とも無事に助けることが出来た。

春日4兄妹は秋山浩を出迎えると、すぐに乗用車で飛行場から離れた。だが、2台の車に分乗して津山研究所へ向かう途中で、再び星人の攻撃を受けてしまう。

今まで青空だったのに急に黒雲が広がり、光一が運転する先頭車を、黒雲の中からロケット弾攻撃してくる宇宙人。後部座席には、ひとみとそのフィアンセでもある秋山が乗っていた。

光一の車は被弾したのか、タイヤがパンクしてハンドル操作が効かない。急ブレーキをかけて止まると、急いで近くの工場敷地内へ走って隠れた。追ってきた光二・光三の車も停車して、あとに続いた。

『大丈夫か!』
『私は大丈夫です。(ひとみを見ながら)怪我は無いかい?』

ひとみを気遣う秋山。ひとみは声が出せないほど怯えていたが、大丈夫な様子だ。
『宇宙人め、なぜ秋山さんを狙うんだろう?』(光三)
『秋山君のレーダーだろう。あれが完備されれば、宇宙人にとっては大変な脅威だからな』(光一)

だが、宇宙人は何故か攻撃を止めると、黒雲と共に去っていった。危機は去り、急いで津山研究所へ戻る5人。早速、津山研究所では秋山の開発した赤外線レーザーレーダー装置を取り付ける作業が始まった。

研究所のアンテナ部分に取り付けられた赤外線レーザーレーダーは、スペクトル分析によって相手の情報を正確に捉え、コンピュータがその情報を元に正体をはじき出す仕組みになっていた。
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外で待機していた光二と光三は、テスト実験開始の合図である物体を飛ばした。研究所内の赤外線レーザーレーダー装置がその物体を捉え、それはラジコン飛行機で大きさと素材までコンピュータはピタリと言い当てた。

『素晴らしい。秋山君、おめでとう!』
『ありがとうございます』
光一は真っ先に握手を求めて秋山を賛美し、津山博士も握手を求めて絶賛した。

『これで、津山研究所の設備は万全と言えるな!それに、仲人は私の役目なんだろうね!』
秋山との結婚が近いことを感じ取った津山博士はひとみに向かってそう言うと、ひとみは照れていた。

ところが、レーダーが予期せぬ侵入物体を捉えた。ひとみを除く春日兄弟は、ベム5号に乗り組んで出撃した。黒雲の中から現れた宇宙船を、ロケット弾で撃ち落としたベム5号。撃墜された宇宙船からバーナー星人が出現した。
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光二はシルバー仮面ジャイアントに変身、色の違う10個の目を持つバーナー星人に向かって行った。両者は激突したが、勝負はあっけなくついた。頭突きをすると見せて、シルバージャックで相手を突いたジャイアント仮面。バーナー星人は、黒煙を出して姿を消してしまうのだった。

その夜、春日家の自宅で、秋山は長男の光一にひとみとの結婚の許しを求めた。男兄弟らは全員笑顔で賛成し、大原叔父が突如現れてふたりに婚約指輪をプレゼントした。

叔父に促されて指輪の交換をしたひとみは感激で涙を流していたが、津山博士からの電話で真顔になった光一を見た兄妹たちに緊張が走った。

津山研究所のレーダーが何物かを捉えたという連絡を受け、すぐに春日兄妹と秋山は研究所へ向かった。秋山の分析で、全長40メートルの物体が新宿上空に近づいていることが判明した。話を受けて、ベム5号で出動した光一と光二、光三。

だが、それまで元気だった秋山が、光一たちが研究所からいなくなった途端に様子がおかしくなった。頭痛を訴えてソファーに倒れ込む秋山をみて、疲れが出たんだろうと心配する津山博士。
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だが、研究所員がベム5号の異常を知らせに来た。光一たちはベム5号には乗らずに、車で出動したのだった。所員からの報告を聞いていたひとみはベム5号の修理に行こうとするが、津山博士は秋山のそばにいてあげる様にと制止した。

だが秋山は、自分よりもベム5号の修理を優先してほしいと、ひとみを行かせるのだった。あとに残った津山博士とリカ、所員、それに大原叔父が秋山を介抱していると、それまで下を向いて頭痛を訴えていた秋山の顏がまるで狂人のような恐ろしい顏に変化して、4人に襲いかかってきた。
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車で新宿までやって来た光一ら3人は、40メートルもある巨大な宇宙船の、影も形も発見することが出来ずにいた。
『おかしいな。あのレーダーが間違えるわけは無いはずなんだが・・・』

一方、修理をするためにベム5号に乗りこんでいたひとみは、各所を点検して回っていた。ところが、そこに秋山が現れて、操縦席に座っているではないか。驚くひとみ。秋山はベム5号のエンジンに点火した。

ここに、あの優しいまなざしの秋山はいない。彼は豹変していた。点火を止めようとするひとみを突き飛ばして、秋山はベム5号を操縦した。

『秋山さん、これからどこへ行くつもりなんですか!』
『バーナー星だ。フフフフ。俺の使命は、ベム5号を地球から持ち去ることだ・・・しかも津山研究所は、間もなく木っ端みじんに吹っ飛ぶ!』

その頃、津山研究所では豹変した秋山によって、博士以下4名の口にはテープが貼られ、両手両足を縛られてしまっていた。必死に逃げようと身体を動かす4人。だが、時限爆弾の針は5時55分を指していた。

秋山はバーナー星人に操られていた。女性のひとみには秋山を阻止する力は無いと読んで、バーナー星人の命令通りにベム5号を持ち去る計画を実行に移しているのだ。護身用の白光銃を持っているひとみは、操縦席に座る秋山を後ろから狙っている。が、引き金を引く勇気が無い。

『お前に俺は撃てない。愛している人間を撃てるのか?ハハハハ・・・』
『このロケットは、私達が青春を注ぎ込んで造り上げたものよ。宇宙人の手に渡すわけにはいかないわ。お願い!返して!』

だが、秋山は断った。次の瞬間、大きな音と共に秋山の右肩を激痛が走り、秋山は気を失ってしまった。
『秋山さん・・・どうしてこんなことに』
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その頃、津山研究所では、大原叔父の持っていたライターの炎で、津山博士のロープを焼き切ることに成功していた。津山博士は大原叔父を助け、リカと所員も助けだした。爆発まであと数分しかない。

リカ達にできるだけ遠くへ逃げるよう指示をしてから、博士は無線で光一に呼びかけ、今までの経緯を端的に連絡した。そして、急ぎ時限爆弾を止める作業を始めるのだった。

光一は博士から連絡を受けて驚いていたが、すぐにベム5号を光二に追わせた。光二はシルバー仮面に変身すると、飛行能力でベム5号を追って行く。

しかし、バーナー星人にとっては、これも予定通りの行動だ。シルバー仮面がベム5号を追って地球から離れている間に、侵略を開始する作戦であった。シルバー仮面が飛び去ってから間もなく、光一と光三の目前に姿を現したバーナー星人。

『東京攻略には、シルバー仮面もベム5号も邪魔だと分かった。だから、宇宙へ追い払ったのだ!ムハハハハ』

その頃、操縦者が失神した状態のベム5号は、太陽に向かって針路を取っていた。ベム5号に追い着いたジャイアント仮面は、ベルトのバックルからシルバービュート(ふた又のムチ)を取り出すと、ベム5号の先頭部分に巻き付けた。
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そして、シルバー仮面がムチを引っ張りながら方向転換させると、地球へ向けてベム5号を誘導した。ぐったりしていた秋山とひとみは気がつき、シルバー仮面に感謝した。同じ頃、研究所の津山博士は残り時間数秒というところで、時限装置を止めることに成功していた。

夜の闇を割いて、シルバー仮面ジャイアントが地球へ帰ってきた。ドロップキックがバーナー星人に突き刺さり、とどめの一撃シルバービームが命中した!
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病院の庭に出て、頭のレントゲン写真を見る光一、光二、光三。羽田空港で旅客機が襲われた時、ここに写っている針のような受信装置を後頭部に埋め込まれた秋山は、以後星人の命令通りに操られてしまったんだと話す3人。
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その後ろでは、頭部と右肩に包帯を巻いて車椅子に座る秋山と、それをしっかりつかむひとみがいた。あの時発砲したことを謝るひとみと、そのおかげで今無事にいられることを感謝する秋山は、誰が見てもお似合いのカップルであった。(つづく)


★★★★★★★★★★★
シルバー仮面に変身する光二と、ジャンプして宙返りした後シルバー仮面になる男性とは別人である。これはバンク(システム)と言って、変身シーンや主力戦闘機の発進シーンなど、毎回使うような映像はその都度撮影するのではなく、あらかじめ撮りためておいて使いまわすやり方をする。
だから、光二の服とジャンプした男性の服が違うこともたまにはあるのだ。光二とて、いつも白いハイネックセーターを着ているわけではない。でもシルバー仮面に変身する直前の男性は、いつも白のハイネックシャツなのである。これは仕方がない、お約束である。



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コメント 4

いっぷく

コメントありがとうございました。
医者のいうことが全部正しいわけではないということを
実感されているんですね。
立場上、医者は間違いのないことしか言えないのでしょうが
当事者としては可能性があるならなんでもやってみようという気になりますね。

by いっぷく (2017-01-27 22:32) 

レインボーゴブリンズ

いっぷくさん。いつもありがとうございます。
まったく、おっしゃるとおりです。医者は、一番安全な方法を薦めるわけです。
親としては判断が難しいところですが、ウチはうまくいった例であります。
by レインボーゴブリンズ (2017-01-27 23:14) 

まお

コメントありがとうございました^^
クリニーク機会があったら使ってみてくださいね。
by まお (2017-01-28 01:17) 

レインボーゴブリンズ

まおさん。いつもありがとうございます(^^♪ 
携帯用のクリニーク脱脂綿みたいのがあると、スポーツのあとなどに使ってスッキリしそうですね。
by レインボーゴブリンズ (2017-01-28 15:07) 

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