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仮面ライダーV3(19) [ライダーV3/キバ・ツバサ・ヨロイ編]

今回は、第43話《敵か味方か?謎のライダーマン》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;内田一作


◆◆デストロンの裁判が、アジトの会議室で行われていた。ヨロイ元帥と5人の大幹部が円卓に座り、ある人物の行動について有罪か無罪か判決を出そうとしている。その人物の名は結城丈二、デストロン科学グループのリーダーである。

ヨロイ元帥にとって結城丈二は非常に目障りな存在であったため、彼は密かに他の大幹部達に手を回して、結城が死刑になるように細工をしていたのである。その結果、結城丈二に対する判決は、全員一致で死刑と決まった。

『偉大なるデーストロンの首領!今ここに、最高幹部らによって結城丈二は、死刑と決定しました』
『ヨロイ元帥、結城丈二は殺すには惜しい科学者だが・・・』
『首領。お言葉ですが、結城丈二はこれまでに数々の裏切り行為をした男です』

最高幹部の決定は首領の決定と同じだと言って、首領は結城丈二を死刑に処することを許すのだった。ヨロイ元帥と戦闘員たちは研究室へ行き、実験中の結城を捕えて連行していこうとする。

数々の裏切り行為が逮捕の理由だと告げるヨロイ元帥に対し、結城は堂々として、自分はデストロンの為に働いてきたと述べるのであった。結城の回りにいる助手たちも、これはワナだと口をそろえて訴えるのである。

連行されていく結城は、首領に直に説明すれば納得してもらえると助手たちに告げて、大人しく連行されていくのだった。だが、これはすべてヨロイ元帥が仕組んだワナであった。そのため、首領に弁明する機会を与えられることは無かったのである。

結城は硫酸のプールに吊り下げられてしまう。優秀な結城が自分の存在を脅かす大幹部になることを恐れるあまり、ヨロイ元帥は今のうちに結城を処分してしまおうとしていた。
『まず、腕から溶かす!』

硫酸のプールに結城の右腕が浸ってしまい、苦しみもがき絶叫する結城。その時、結城の助手たちが助けに入り、戦闘員たちをプールに突き落として、吊り下げられている結城を奪還した。

三人の助手たちは時限爆弾を仕掛けて、爆発が起こってアジト内が大混乱している間に、重体の結城を連れて脱走することに成功した。結城と三人の助手たちは、東京湾に程近いとある場所に隠れていた。結城の右腕は、ひじから先が無くなっていた。

脱走する時に一緒に持ちだした人工アーム一式が、スーツケースの中に入っていた。
『腕の・・・手術をしてくれ・・・僕にはわかる。この腕は・・・元通りにはならない。だから・・・密かに開発していたアタッチメントを装備できるように・・・手術をしてくれ・・・』

結城達が密かに開発中のアタッチメントは、まだ人体実験も済んでおらず危険が伴う。だが一度は殺されかけた命だからと、失敗を覚悟の上で結城は手術することを懇願した。自分はヨロイ元帥に復讐するためにだけ生きるのだと言って、皆を説得する結城。

三人の助手は電源を見つけると、直ちに人工アームとアタッチメントの取り付け手術を開始した。結城は麻酔の無い手術に耐え、いや、苦痛のため失神してしまったのだが、手術は成功した。あとは、術後の経過を看てくれる看護師がいればいいのだが・・・。

仲間のつぶやきを聞いた片桐は、看護師をしている妹にここへ来てもらうことを決断する。だがそれは、妹もデストロンに狙われることを意味している。脱走者の家族を、デストロンが見張っていることは分かっていたからだ。

しかし、今ここで結城丈二を絶対に死なせたくないと思う気持ちは、片桐も同じなのだ。だから危険を承知で、妹・ゆきえを呼び出すことを片桐は決心する。

片桐看護師を見張っていたのはデストロンばかりではなかった。少年ライダー隊はデストロンの暗号通信を傍受して、脱走者がいることを解読していたのだ。監視を続けていたところ、どこかへ出かけていく片桐看護師の様子を見た立花藤兵衛は、志郎に連絡を取った。

数年ぶりに再会を果たした兄と妹だったが、怪人カマクビガメにふたりは襲われてしまう。片桐は妹のゆきえに隠れ家の地図を渡すと、妹を逃がすためにカマクビガメに挑むが、海へ突き落されてしまう。

片桐ゆきえは、兄からもらった地図の場所へ急いで向かったが、途中でデストロン戦闘員達に包囲されて万事休す。だが、そこへ風見志郎が現れて、戦闘員達と戦いながら、ゆきえに早く逃げる様に促すのだった

カマクビガメがやってきて志郎に襲いかかり、志郎はV3に変身しようとするが、数匹の子亀たちが出すデストロンガスに、志郎はやられてしまう。

結城達脱走者のいる隠れ家に無事到着したゆきえは、結城丈二の看護を懸命にしてくれた。だが、カマクビガメに隠れ家を発見されて、数匹の子亀を投げ込まれてしまう。子亀が爆発した時に出るデストロンガスを浴びて、脱走したふたりの助手も殺害されてしまうのだった。

脱走者は、これで重体の結城丈二ひとりとなった。重体の結城丈二に、カマクビガメの魔手が迫っている。ゆきえは看護師の立場から、結城をデストロンのアジトへ連れ帰ろうとするカマクビガメを非難し、動かさぬようにと訴える。

「遅かれ早かれ結城は死ぬのだ」と告げるカマクビガメは、結城を連れ出そうとゆきえに迫った。だが、薄暗い狭い空間に突如現れたマスクマンが、片桐ゆきえを守ろうと、怪人の前に立ちふさがった。

『貴様、何者だ?!』
『復讐の鬼だ!』

それはライダーV3に似てはいるが、少し違う。結城はライダーマンとなってカマクビガメの前に立ちはだかると、右手のパワーアームで鉄柵を破壊して、片桐ゆきえを守りながら逃げて行くのだった。

だがカマクビガメも、そう簡単にライダーマンを逃がしはしない。このマスクマンの正体と結城丈二の行方を追って、しつこく追ってくるのだった。

『逃げ道はないぞ!』
『私が逃がす!』

ホッパーでカマクビガメの行動を追っていたライダーV3がそこへ現れ、ライダーマンと片桐ゆきえを無事に逃がしてから、カマクビガメに戦いを挑んだ。だが、V3に海に放り投げられたカマクビガメは、そのまま海中へ逃げていってしまう。

海へ投げ落とされた片桐兄を助けた立花藤兵衛は志郎に連絡を取り、志郎は瀕死の重傷を負った片桐に会いに行く。そこで志郎は片桐ゆきえの消息を訊かれるが、ライダーマンの事をまだ知らない志郎は、見失ってしまったとしか答えられなかった。

『だがゆきえさんは、デストロンと戦い、デストロンに狙われているヤツと一緒だった・・・』
志郎の話を聞いた片桐は、その人物の目的は復讐だと答え、その人物はデストロンのアジトを襲うだろうと告げた。

そして苦しい息の中で、お台場にあるアジトの場所を藤兵衛と志郎に教えると、息を引き取るのであった。「あなたの兄の仇もきっと取る」と告げてゆきえと別れた結城丈二は、ヨロイ元帥への復讐に燃えてライダーマンに変身すると、秘密のアジトへ潜入した。

だがアジトでは、ヨロイ元帥がワナを張って待っていた。
『ヨロイ元帥のアジトを知っている人間は、デーストロンの幹部と脱走した結城丈二。ライダーマン、貴様の正体はその結城丈二!』

ヨロイ元帥に命令されたカマクビガメが、ライダーマンの死刑執行人としてアジトで待っていた。生身のライダーマンは、改造人間の敵では無い。ヨロイ元帥は姿を隠し、カマクビガメがライダーマンの息の根を止めにかかる。

カマクビガメが放った子亀たちがライダーマンに迫り、それらが爆発すればアジト内はデストロンガスで充満し、ガスを吸えば生身のライダーマンは助からない。

その頃ライダーV3は、片桐に教えられたアジトを目指してハリケーン号を飛ばしていた。果たしてライダーマンは、ライダーV3にとって敵になるか味方になるか? (つづく)


★★★★★★★★★★★★
カマクビガメの首は、ろくろ首のように長く伸びる。これがどれほど相手を倒すための武器になるのか、疑問である。



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コメント 1

いっぷく

硫酸のプールという設定がすごいですね。

by いっぷく (2016-09-03 00:06) 

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