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仮面ライダーV3(18) [ライダーV3/キバ・ツバサ・ヨロイ編]

今回は、第41話《あッ!人間が溶ける!ヨロイ元帥登場!》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;海堂 肇
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;折田 至

【前回までの話は・・・ ツバサ軍団は遂に死人コウモリ1人だけとなったが、軍団最後の怪人だけあって強敵であった。死人コウモリとの空中戦でV3は完敗し、志郎は精も根も尽きてしまう。だが、立花藤兵衛の説得と猛特訓の末に編み出した新しい技が、遂に死人コウモリを倒す。強敵死人コウモリは、ツバサ大僧正であった。デストロン首領は、最も冷酷無慈悲と言われるヨロイ元帥を次の大幹部に据えるべく、死人コウモリがまだ作戦を遂行中であるにも関わらず、早々に日本へ呼んだ・・・】


◆◆怪人ガルマジロンを造り上げたヨロイ元帥は、アジト内で奴隷として使っていた人間たちのうち、疲労して働けない連中を集めると、処刑と称してガルマジロンに人体実験をさせていた。

ガルマジロンが自分の身体から一枚ずつ剥ぎ取って投げるウロコ、それを受けた人間は、ドロドロに溶けてしまうのだった。

隙をみてアジトから脱走したヤマシタのことを暗号解読によって知った志郎は、すぐに八王子へ出かけて行く。警察署へ助けを求めて飛び込んだヤマシタだったが、デストロン戦闘員達から精神病院脱走患者扱いされたヤマシタは、白衣を着た戦闘員達によって警察署から連れだされてしまう。

精神病院患者の搬送車に見立てたワンボックスカーに乗せられ、アジトへ連行されていくヤマシタ。それを後からバイクで追いかけていく志郎。志郎は途中で追いつくと、V3に変身して車内の戦闘員達を叩きだし、ヤマシタの救出に成功する。

ハリケーン号の後部シートにヤマシタを乗せて、逃げて行くV3の様子をじっと見ていたガルマジロンは、そっと二人のあとをつけていくのであった・・・。

志郎はヤマシタを安全な病院へ入院させ、一晩見張りをしていた。すると、夜明け前にヤマシタを襲おうとする人影が病室へ侵入して来た。ヤマシタになりすましてベッドに寝ていた志郎は、襲って来た男を見て驚く。それは、親友の高木ユウスケだったのである。

立花藤兵衛に聞いてやって来たという高木は、志郎とは昔からの大親友であり、オートレーサーとしてよきライバルであった。一旦は安心した志郎だったが、この病院内の看護師たちはみなデストロン戦闘員にすり替わっていた。

志郎が戦闘員たちと戦っている間に、ヤマシタとその妻子は怪人ガルマジロンに拉致されてしまう。高木はその事を志郎に伝えると、ヤマシタ親子を乗せたデストロン・カーを志郎よりも先にバイクで追いかけていくのだった。

あとから志郎も高木に追いつき、ふたりはデストロン・カーを見失わないように追いかけていく。車を降りた戦闘員らは、ヤマシタ親子を秘密のアジトへと連行していく。志郎と高木も彼らを追いかけて、アジトへの潜入に成功するのだった。

だが高木がミスをして、戦闘員たちに捕まってしまう。ここまでは、デストロンにとってすべて予定通りであった。
『オレの名は、デーストロン大幹部、ヨロイ元帥だ!』

ヨロイ元帥が現れて志郎と初対面を果たすと、志郎が戦うべき本当の相手は、ここにいる高木だと告げるのであった。

『高木ユウスケとは昔の名。今の名はデーストロン怪人ガルマジロンだ!』
『高木が・・・ガルマジロン?そんなバカな・・・』

志郎は晴天の霹靂(せいてんのへきれき)に、言葉を失ってしまう。高木は自分の顔を手のひらで覆うと、醜い怪人ガルマジロンに変身した。だが、ガルマジロンが攻め込んでくるのかと思いきや、志郎の立っていた床が抜けて、志郎は落下してしまう。

落下した所は地下留置場であった。何とかして逃げようとしている志郎のもとへ高木ユウスケが現れ、友人として志郎をデストロンに誘い入れようとする。

『お前を救いたい。デストロンに入ってくれ!』
『バカを言うな!』

『デストロンが世界を制覇すれば、生活は今よりずっと豊かになる。デストロンで働いてくれ。さもないと、お前は死ぬしかないんだ』

『お前のデストロンに対する考え方は間違っている!掲げた文句は立派だが、豊かな生活ができるのはほんの一部の幹部だけだ!それ以外の大多数の者は、ヤマシタさんのように奴隷にされて働かされ、能率が落ちれば死刑だ。俺はそんな世界はまっぴらだ!』

高木は志郎と戦いたくはないため、デストロン世界の良さを志郎に教え、なんとしてでも説得するつもりでいた。だが、ヨロイ元帥はそんな高木をデストロンの裏切り者扱いし、処刑すると脅かすのであった。死刑が恐ろしい高木は、志郎と戦うことを選択してしまう。

志郎はV3に変身して地下留置場を脱出すると、ヤマシタ親子を助けだしてアジトからの脱出に成功する。一方、高木はヨロイ元帥の処刑が恐ろしくなり、ガルマジロンに変身してV3に戦いを挑んでいくのだった。

『高木、目を覚ませ!親友のお前とは戦いたくないんだ!』
だが、V3の声が耳に入らないのか、ガルマジロンは戦闘を止めようとはしない。もはやV3の目の前にいる怪人は、大親友の高木ユウスケでは無くなっていた。

志郎はV3回転フルキックをガルマジロンに浴びせると、崖から数十メートル転落したガルマジロンは爆発してしまう。爆発したあと、大地には傷だらけで身体中から煙をだした高木ユウスケが横たわっていた。V3は高木を抱きかかえて、声をかけた。

『おい、高木!』
『志郎、俺は・・・』

何かを言おうとして、息絶えてしまう高木ユウスケ。V3は死んだ親友を抱きかかえたまま、その場を去っていくのだった。

V3に救われたヤマシタ親子は、ふたりが戦う様子の一部始終を岩陰から見ていた。ヤマシタの幼い娘が、高木を抱えて去っていくV3の後ろ姿に向かい、小さな両手を合わせていた。そして、娘の父親と母親も頭を垂れているのだった。

親友どうしの絆をも断ち切ってしまうデストロンの悪。志郎はデストロンを必ず叩きつぶすと、強く心に誓うのだった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
今回高木ユウスケを演じているのは、『帰って来たウルトラマン』で上野隊員役を演った三井亘氏である。
脳改造を施しているはずの怪人にしては悪の心ではなく、むしろ昔と変わらぬ友情を示すあたりは、あの三井氏のお顔のイメージからか。



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