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仮面ライダーV3(15) [ライダーV3/キバ・ツバサ・ヨロイ編]

今回は、第35話《キバ男爵最後の変身》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;内田一作

【前回までの話は・・・ キバ男爵は、キバ一族の切り札とも言える呪いの魔女スミロドーンを復活させた。スミロドーンは3人のライダーを個別に攻めて倒したが、3番目に襲った2号ライダーの死体を確認しなかった詰めの甘さが致命傷となり、結局は3人のライダーに敗れ去った。これでキバ一族は、キバ男爵が最後の生き残りとなってしまった・・・】


◆◆ある時、デストロンの秘密作戦を知ったと言う男から、ライダー隊本部に電話が入った。追われているから助けてほしいという会話の最中に、男は悲鳴を上げて電話は切れた。位置情報を聞きとっていた立花藤兵衛は、志郎に急行させた。

位置情報から割り出した電話ボックスを捜索していた志郎は、足元に落ちているカギを見つける。どうやらそれはロッカーのカギのようであった。志郎がカギを拾った途端に、志郎を襲う新怪人。
『ウォー!キバ一族の最後の一員、吸血マンモス!』

吸血マンモスは、志郎が拾ったカギを欲しがった。秘密作戦と関連があるとみた志郎は、必死に抵抗する。だが吸血マンモスの長い鼻が志郎の首に巻き付き、右へ左へと空を舞うように引っ張られて、何度も地面に叩きつけられてしまう。

だが、デストロン・ハンター佐久間ケンが吸血マンモスの背後から鉄棒で殴りつけ、志郎を助けようとするのだった。怪人が佐久間に気を取られている間に、志郎は問題のカギを佐久間ケンに投げて託すと、逃げるように言った。

『ケン、お前じゃ無理だ。このカギを頼む!』
『逃がすものか!』

吸血マンモスの気が逃げる佐久間ケンに向いている時に、首に巻き付いた鼻を解いた志郎は、ライダーV3に変身した。

後を追う吸血マンモスは逃げる佐久間ケンに追い着き、カギを出すように言うのだった。
『カギはどこだ!』
『カギはここだ!ケンに渡したカギは、ニセモノだ』

吸血マンモスが欲しがったカギは、最初から志郎が持っていたのだ。佐久間ケンを助けだしたV3は、ハリケーン号にケンを乗せると、この場を急ぎ脱出するのだった。

拾ったカギは、ある駅のコインロッカーのカギであることが判り、志郎とケンはそのロッカーを開けて、保管されていた3枚の写真を手に入れた。写真の人物は、ミヤモト経済長官、ナガタ科学局長といった政治経済界の大物である。

デストロンは、日本の頭脳とも言うべき人物を狙って、何を企んでいるのだろうか?

『キバ男爵。秘密作戦の準備は整ったか?』
『日本頭脳改造作戦。今度の作戦は、絶対に成功させます!』

キバ男爵は、日本を動かす政治・経済・文化の重要人物をさらい、デストロンの言う通りに動く様に脳改造してしまう作戦を企てていた。デストロン首領は、キバ男爵に最後の機会を与えると同時に、失敗は許さないことを告げるのだった。

『キバ男爵。失敗の時は、キバ一族最後の時と心得よ!』
キバ男爵は、最初にミヤモト経済長官を狙った。お付き運転手に化けた吸血マンモスが長官の車を乗っ取り、アジトへ連れて行こうとした。

長官の車が走るコースを見張っていた志郎は、V3に変身して長官を奪還することに成功する。だがV3が長官を助けている間に、他の2名はすでにさらった事を告げる吸血マンモス。ナガタ局長はエレベータ内で、ミヤモト総監は取材と称して、それぞれ戦闘員達によって拉致されてしまった。

吸血マンモスは太鼓の音が聞こえてくると、ライダーV3と戦うことを止めて逃げて行くのだった。太鼓の音が誘拐成功の合図であった。

V3は、ホッパーを飛ばして逃げる吸血マンモスを追うが、逃走車に乗っていたのは人形で、V3が車のドアをあけた途端、大爆発してしまうのであった。一瞬早く脱出したV3は難を逃れたが、吸血マンモスの行方は分からなくなってしまう。

アジトでは、さらってきた2名の閣僚を改造する準備が進められていた。キバ男爵は、ドーブー魔法医術と称する改造手術に着手しようとしていた。だが、首領はストップをかける。リストの3名が全員揃っていないことが、首領には不満であった。

『デストロンは常に完全を要求する。今一度、ミヤモトをさらうのだ!』
首領の指示に従い、ミヤモト経済長官をさらうまで、2名の手術は延期されることになった。

一方、ミヤモト経済長官が再び狙われることは分かっているので、志郎は長官に化けて待つことにした。鏡を見ながら、髭を着けカツラをつけ・・・だんだんとミヤモト長官になりすましていく志郎。だが、藤兵衛やシゲルは、似てないとか、若すぎるとか、すぐそばで文句ばかり言っている(笑)

だが、仕上げを見たみんなは驚く。ミヤモト長官そのものではないか!(笑) ミヤモト邸で待機していると、案の定、夜になって太鼓の音が聞こえ、キバ男爵から電話がかかってきた。
『デストロンの手術室まで、おいで願おう・・・』

キバ男爵自らがミヤモト邸にやってきて、捕まったミヤモト長官はアジトの牢屋に入れられてしまう。牢屋内でぐったりしているさらわれた二人の閣僚に、助けに来たことを告げるニセのミヤモト長官。だが、その二人はデストロン戦闘員の変身だった。

キバ男爵は、ニセのミヤモト長官であることを察知していたのだ。しかも、本物のミヤモト長官は、すでにキバ男爵が捕らえていた。

変装を解いた風見志郎は、牢屋内の戦闘員達と戦わざるをえない。キバ男爵は、志郎が戦っている間にミヤモト長官たちの手術をしてしまうつもりであった。ブードー魔法医術で、額を切り裂こうとするキバ男爵。

志郎はV3に変身すると、ハリケーン号を呼んでアジト内を走り回り、3名の閣僚を助けだすことに成功する。アジトから脱出したV3と三人の閣僚の前に、キバ男爵が立ち塞がった。

『V3。キバ一族の誇りと栄光をかけて、絶対に貴様を殺す!』
『キバ男爵。悪の集団に誇りも栄光も無い!』

V3は三閣僚を先に逃がして、キバ男爵との最終決戦に臨んだ。キバ男爵はついに正体を現す。
『キバ男爵の正体は、吸血マンモスか!』

『怒れ、悪の大地!』
吸血マンモスは、ゾウの足の形をした左手で地面を何度も何度も叩くと、付近は巨大地震のように大きく揺れた。

激しい揺れのために、V3は戦闘員もろとも崖から転落してしまう。頭部から生えた巨大な2本のキバの先端が割れて、ロケット弾がV3を襲う。

V3は接近戦に持ち込んでパンチを繰り出すが、今度はゾウの鼻が首に巻き付いて、絞殺しにかかってくるのだった。V3は、その長い鼻を引っ張るように投げた。吸血マンモスは宙を飛んで地面に叩きつけられ、ひるんでしまう。

この好機を逃さず、V3の回転三段キックが炸裂すると、吸血マンモスは崖にぶつかって斜面を転がり落ち、キバ男爵の姿へと戻っていた。息がはずんだまま、自分の最期をさらすキバ男爵。
『キバ一族、遂に滅ぶ・・・キバ一族の火よ、消えよ・・・』

キバ男爵は大爆発して果てた。どこからか、デストロン首領の声がV3に話かけてきた。
『聞け!V3・・・キバ一族は滅びた。だがより凶悪なる集団が、やがてお前の前に姿を見せる!その名はツバサ大僧正が率いるツバサ軍団!・・・』 (つづく)


★★★★★★★★★★★★
今回の敗因は、首領が原因だと言えるだろう。首領の完璧主義が、先に誘拐した閣僚の改造手術を妨げ、結果として、手術の直前にライダーV3に助け出されてしまうことにつながっていくからだ。



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