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仮面ライダー(ショッカー編)伝説のドラマ01 [ライダー1号/ショッカー編]

『仮面ライダー本郷猛は、改造人間である』
伝説のヒーローは、ここからはじまった!

《第2話 恐怖蝙蝠男》

原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;折田 至

◆ヨーロッパの本戦レースに出場するために、今日の国内レースには何としても勝利したい本郷と立花藤兵衛。二人三脚で厳しい練習を重ねてきた本郷猛は、その成果が出て見事に優勝する。

『おめでとうございます!』
レースの花であるモデルの女性が花束を持って現れ、ゴールしたばかりでまだバイクにまたがったままの本郷に花束を渡したその女性は、本郷の顔にくちびるを近づけて左頬にキスしようとした。

目の前でそんな行為を見せつけられた立花藤兵衛は、思わず口笛を吹いて「この色男!」とでも言いたげであったが、次の瞬間予期せぬことが起きた。

女性の口角に鋭い2本のキバが生えている姿を、バックミラーの中にみた本郷はとっさに女性をかわして、事なきを得るのだった。キバの生えた口を開けて何度も本郷に襲ってくるモデルの女性に、本郷は一撃を食らわせたため、女性は意識を失ってしまう。

普通の女性の顔だった顔面には、コウモリの形のアザが浮かび上がり、そのモデルの女性は死んだ。昨夜、この女性はマンションの自室でコウモリ男に襲われ、首に殺人ヴィールスを植え付けられていたのだった。

『ショッカーの改造人間なのか・・・』
本郷猛はこの女性の奇怪な死に方をみて、女性の自室に何か証拠があるはずと、夜になり出かけていくのだった。

だが本郷が訪れたマンションは、すでにショッカー怪人・コウモリ男の人体実験場になっていた。昨夜女性に植え付けた殺人ヴィールスの成功を本郷のレースで確認したコウモリ男は、同じマンションの住人全員にヴィールスを植え付けていった。

吸血鬼が首筋に噛みつくように、コウモリ男は首筋に噛みついて人間に殺人ヴィールスを注入していった。マンションに足を踏み入れた本郷の前に、殺人ヴィールスを植え付けられて顔面に奇怪な模様が浮かび上がった住人たちが、立ち塞がってきた。

『俺がこの人達と戦って倒せば、昼間のモデルのように死んでしまう・・・』
本郷は、マンションのベランダから下へ飛び降りた。改造人間の本郷猛は、ベルトの風車に風圧を受けて仮面ライダーに変身した!

マンションの屋上まで、一気にジャンプした仮面ライダー。それをみたコウモリ男も、屋上まで飛行していく。闇の中で、仮面ライダーとコウモリ男の格闘が始まった。ジャンプして空中で一回転した後、コウモリ男のすぐ前に立って足を蹴り上げキックするライダー。

キックを浴びたコウモリ男は背中から落ちて、ふらついていた。ライダーはコウモリ男を地面に向かって投げ落とした。コウモリ男は、自分が危険に瀕した時には、自己催眠によって危険が去るまで眠る習性があった。ライダーの攻撃から身を守るために、今コウモリ男は催眠状態に入った。

ショッカーに裏切り者として処刑された、緑川博士の一人娘・ルリ子は、本郷猛が父を殺した犯人だと信じている。実はルリ子がアルバイトをしている喫茶店のマスターが、立花藤兵衛なのだった。ルリ子は、藤兵衛と本郷猛が仲間である気がしてならない。

だが、藤兵衛は、ルリ子に本当の事を今は言えないと思った。ショッカーを知らない方が、ルリ子にとっては良いことだと思うからだ。本郷猛は、城南大学・生化学室で、仲間の岸森と殺人ヴィールスの研究をしていた。

『信じられん。本郷が持って来た血液の中には、頭脳を持ったヴィールスがいる。それが脳細胞に回れば、音波によって支配されてしまうかもしれない・・・』

『岸森。このヴィールスの血清は、作れないだろうか?』
こんなヴィールスの存在自体が信じられないという岸森は、とても血清作りは無理だと言う。

ルリ子は、本郷猛と立花藤兵衛の関係を怪しみ、立花藤兵衛を尾行することで、とうとう本郷猛のマンションを見つけてしまう。立花藤兵衛が入った本郷のマンションの自室には、殺人ヴィールスに侵された人々が眠っていた。

本郷によれば、ライダーと戦ったコウモリ男が危険を察知して自己催眠に入ったことで、殺人ヴィールスの犠牲者もおなじように眠っているのだという。だから、ここに隔離することが出来たわけだった。

今のうちに血清を作る以外に、この人達を助ける術はない。もしもこの人達が起き出して人を襲えば、コウモリ男に操られるヴィールス人間はどんどん増えて続けて行くだろう。
『ショッカーの被害者は俺で最後にしたいんだ、立花さん!』

本郷猛の部屋を確認したルリ子は、本郷と間違えて立花藤兵衛を殴って気絶させてしまうのだった。本郷はちょっと前に、この人達を別の場所へ移すための車を用意しに、部屋を出て行った。藤兵衛はヴィールス犠牲者を見張っていたのだ。

ちょうどその時、犠牲者の一人が目を覚ました。ルリ子はこの人達がヴィールスの犠牲者だとは知らずに、本郷に拉致されてここにいるものと思っていた。
『本郷猛に、どうしてこんな目に合うんですか?』

『本郷を、何故知っている?』
『父の緑川浩を殺したんです』
ルリ子は自分の父が緑川博士であることを告げた。

コウモリ男に操られた男は、本郷は敵で自分はルリ子の味方であるように、言葉巧みに誘導していった。
『本郷猛が緑川博士を殺した証拠を持っている。さぁ縄を解いてくれ』

ルリ子はヴィールス人間を解放してしまい、男にヴィールスを首から注入されてしまうのだった。本郷がちょうど帰ってきたが、悲鳴を聞いた時はすでに遅く、コウモリ男がルリ子を人質に取っていた。

身体にヴィールスが広がって行くルリ子に、ショッカー首領の声が聞こえてくる。
『お前の父・緑川は、ショッカーの裏切り者として始末された。裏切り者は死、これがショッカーの掟だ』

ルリ子は、初めて本郷猛の無実を知った。ヴィールスはルリ子の身体に回り、このままにしておけばルリ子は死ぬ。助かるためには、血清を打つしかないのだ。

『この娘を活かすも殺すも、お前次第だ!』
ショッカー首領はそう言って、人質と交換に本郷に脳手術を受けるよう、条件を出すのだった。
『信用するな、たとえ条件を飲んでも、ルリ子さんが助かる保証はないぞ!』

立花藤兵衛がそう言って、安易な結論を出さぬよう、求めた。
『ルリ子さんを助ける方法は?』
『ルリ子の自由を戻す血清がある!』

コウモリ男はそう言って、本郷に血清があることを告げるのだった。希望を持った本郷・・・。
『確かに助かるという証拠を見せれば、条件は飲む』

本郷の交渉術にはまったコウモリ男は、倒れている犠牲者の一人に、「目覚めのトゲ」と呼ぶ爪の血清を打つように命令した。

犠牲者の男の顔がみるみるうちに元通りに戻り、意識が回復した。
『そうか、血清は貴様の身体にあるのか・・・』

「シメタ」と薄ら笑いを浮かべる本郷は、風車に風を受けて仮面ライダーに変身した。雑魚の戦闘員達を片付けて、コウモリ男と決戦だ。コウモリ男に投げ飛ばされたライダーは、壁を蹴って反転すると、コウモリ男の背後を取って羽根をむしり取る。そして・・・

『ライダー投げ!』
地面に激突して血しぶきを上げて倒れるコウモリ男。

羽根の爪(血清)をルリ子や犠牲者に注射し、みんなの顔が元通りきれいになっていく。今回のことで、ルリ子の誤解は解けた。だが、本郷猛の改造人間にされた哀しみは変わらない。本郷はバイクに乗って、ひとり疾走していくのだった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
第一話では本郷猛のことを、城北大学・生化学研究室の研究員と立花藤兵衛が説明しているが、第二話ではナレーションが城南大学・生化学研究室勤務と説明し、殺人ヴィールスの研究する様子が映る。少々、脚本内容と人物設定に不確実なところがあるね!



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