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レッドバロン(21)【宇宙鉄面党編】 [レッドバロン/ギラスQ編]

◎今回は、第34話『裏切りの宇宙特急便』を取り上げます。

脚本;上原正三
音楽;ボブ佐久間
原案;渡辺一彦・斎藤汎司(日本テレビ) 
特撮撮影;大岡新一
監督;高野宏一

《スパイダーロボ》
《ドンキーワン》 登場

【前回までの話は・・・
宇宙鉄面党のスパイダーロボによって強奪されたレッドバロンは地下格納庫で破壊されかけていたが、探し出して取り返した紅健。だがスパイダーロボとの一騎打ちのさなか、吉岡博士の操縦するドンキーワンが戦闘用ロボットに変貌して、レッドバロンに襲いかかってきた・・・】


◆スパイダーロボと戦闘用になったドンキーワンを敵に回して、戦うこととなった紅健。レッドバロンに空へ逃げるよう指示する三神博士だが、ドンキーワンの回転カッター攻撃で飛行回路を切断されてしまい、ジェット噴射が出なくなっていた。

ならばバロンミサイルでドンキーワンを破壊するよう指示するが、ドンキーワンを操縦している吉岡博士まで殺すことになり、健にはとてもできない。吉岡博士は兄・健一郎博士の親友であり、なによりも人間だからだ。健はピンチに陥りながらも、とっさに地中に潜ることを考えつく。

『アースマーカー!』
レッドバロンが突然回転し始めた。後ろから羽交い絞めにしていたスパイダーロボは、回転するレッドバロンに必死にしがみついていたが、回転速度が増すと遠心力で弾き飛ばされてしまった。

ものすごい土煙が上がって視界がゼロとなり、ドンキーワンも立ち往生したまま何もできない。この隙にSSIと熊野警部は、姿を隠してしまうのだった。

三神博士の指示で、奥日光の切り立った断崖のすき間にレッドバロンを隠し、そこで時間をかせいで飛行回路を修理することにした。だが、鉄面党戦闘員達が、数名のグループで探知機を使ってレッドバロンを探索していた。このままでは、いずれ発見されてしまう。

三神博士の見立てでは、飛行回路の修理にあと2時間は要するのだ。そこで、先にこちらから奴らの前に出ていって、敵の目を別な方向に向けさせることにした。熊野警部がラジオを聞く釣り人に扮して、探知機をかく乱させる役割をした。

鉄面党はレッドバロンを探知機で捕らえていたのだが、ラジオの電波ノイズにみせかけて誤魔化したのだ。そのあとマリと哲也が戦闘員達にわざと姿を見せて、無関係な方角へと誘導した。この間に三神博士と健は飛行回路の修理を、マリ、哲也と警部は子供たちを探しに鉄面党基地へと潜入した。

レッドバロンを格納していた鉄面党秘密基地へは、滝のそばにある洞窟から入って行く。健はその場所を、マリたちに教えた。3人はその洞窟内を慎重に進んでいくが、センサーに探知され戦闘員の襲撃を受けてしまう。

数名を倒して先へと進む3人。マリは、奥の部屋で催眠術をかけられ操縦技術を学ぶ、大助、八郎、ヨシ子を発見する。だが女司令官のアンドロイドサーシーに捕まり、電気椅子の拷問を受ける。マリは薄れゆく意識の中で、見覚えのある指輪をサーシーがしていることに気付く。

熊野警部と哲也に救出されたマリは、意識を取り戻して一緒に子供達を探すが、マリが見つけた計器室にはもういなかった。ホテルへ戻った3人は、ドンキーワンを操縦してレッドバロンを襲った吉岡博士が、鉄面党戦闘員達に追われている姿を見かけるのだった。

マシンガンで右腕を撃たれた吉岡博士を、熊野警部たち3人は助けだす。吉岡博士をレッドバロンの修理現場へ連れていくと、ドンキーワンでレッドバロンを襲った理由を問い詰める哲也。
『紅君、許してくれたまえ。チエコを殺すと脅されて・・・』

地球人の吉岡博士が鉄面党に味方するには、何か事情があると感じた健。マリはチエコを連れ戻しに、吉岡邸へと向かう。そこでマリは、車椅子で出迎えたチエコの薬指にしている指輪が、アンドロイドサーシーのものと同じであることに気付くのであった。

『あの、お兄さんが大変なんです。すぐ一緒に来てください!』
マリはチエコの車椅子を押しながら、すぐ先が急な下り坂になっている所で車椅子を止めた。
『それで兄の傷は、深いんですの?』

わざと、車椅子を下り坂に押し出すマリ。チエコは素早く立ち上がって、地面を両脚で踏みしめる。
『何をするの?』
『姿を変えても、その指輪まで変えなかったのはあなたの失敗ね!』

チエコの正体をアンドロイドサーシーと見抜いたマリは、駄目押しとも言える証拠に触れた。
『吉村博士が「大変」だとは言ったけど、傷を負っているとは言ってないわ!』

外出できないチエコには、兄の変事の内容までは、知る由もないのである。撃たれて傷を負ったことを知っているのが、何よりの証拠だとマリは言う。

もはやこれまでとチエコは正体を現して、日本刀でマリに襲いかかってきた。マリはムチを振るって、アンドロイドサーシーに対抗した。マリのムチがサーシーの日本刀に巻き付きそれを取りあげる。サーシーはサーベルを持ちだして、マリの日本刀と対決する。

一瞬早くマリの日本刀がサーシーの脳天を切り裂き、すれ違った後にマリが投げた日本刀が、サーシーの腹部に突き刺さった。絶命する、司令官アンドロイドサーシー。

皆の元へ戻ったマリは、吉岡博士にこう告げる。
『アンドロイドサーシーは、死にましたわ!』

それを聞いて顔色を変える、吉岡博士。
『チエコさんは、実は鉄面党の指揮官だったのよ!』

吉岡博士は逃げ出し、信号弾を打ち上げてレッドバロンの位置を鉄面党に知らせてしまう。
『まもなく鉄面党ロボットが、攻めてくるぞ!』

だが、レッドバロンの修理は、すでに終わっていたのだ。ドンキーワンとスパイダーロボが、信号弾の上がった場所目がけて襲ってきた。しかしドンキーワンには、大介、八郎、ヨシ子が乗って操縦しているではないか!
『健にぃさーん!』

健に向かって、楽しそうに手を振る3人の子供達。三人は催眠操作されているのだ。相手が子供達では、下手に手出しできないレッドバロン。スパイダーロボが銀色に輝くクモの糸を吐きかけて、レッドバロンの身体をグルグル巻きにしていく。

その時、三神博士が呼んだスペースウィングスが上空に到着した。上空でスペースウィングスと合体したレッドバロンは、空中で頭を軸にして高速回転し、遠心力で身体に巻き付いた糸を剥ぎ取ってしまう。

スペースウィングスを離して地上に降り立つと、エレクトリッガーでスパイダーロボを撃破する。ドンキーワンの回転カッターが、レッドバロンを襲う。襲ってくる回転カッターを、ハンマーパンチで打ち返すレッドバロン。

ドンキーワンの首をめがけて打ち返した回転カッターは、ドンキーワンの首を切り落としてしまう。ドンキーワンの首は宇宙船となって、どこかへ飛んで行ってしまう。

吉村博士は、鉄面党に脅迫されて味方をしたわけでは無かった。ロボット工学の研究を突き詰めるためには、ロボット帝国へ行くのが一番だと考えた博士は、ロボット帝国へ招かれる代わりとして、レッドバロンを倒すことを命令されたのだった。宇宙鉄面党とビジネスをしたと言う吉村博士。

50年後の地球は、人口増加と資源枯渇が引き金になり、核戦争で人類は滅びていることを憂いている吉村。人類が生き残るためには人口増加を抑え、ロボットが変わりをする世界にする必要を説く吉村。3人の子供達は、博士の意志を継ぐ者として、ロボット帝国へ一緒に連れていくと言う。

宇宙鉄面党の「宇宙特急便」が発車する場所へと向かう吉村。だが鉄面党は、レッドバロン破壊に失敗した吉村博士に破壊光線を放って処刑する。不要となったドンキーワンの首に取り残された3人の子供達は、空中へ放り出されてしまう。

宇宙特急便を破壊するために飛行していたレッドバロンは、放り出された3人を空中で拾いあげ、逃げる宇宙特急便にアームミサイルを撃ち込んで、粉砕するのだった。 (終わり)


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