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レッドバロン(20)【宇宙鉄面党編】 [レッドバロン/ギラスQ編]

◎今回は、第33話『宇宙ロボット蜘蛛の怪』を取り上げます。

脚本;上原正三
音楽;ボブ佐久間
原案;渡辺一彦・斎藤汎司(日本テレビ) 
特撮撮影;大岡新一
監督;高野宏一

《スパイダーロボ》
《ドンキーワン》 登場

◆ここの処毎日のように新聞紙面をにぎわす、ジャンボジェット旅客機の墜落事故の記事。SSIのマリは、宇宙鉄面党の仕業ではないかと憶測していた。それならば、鉄面党ロボットの武器反応がレーダーで捕らえられるはずだ。それが無い事から、健と哲也は否定的だった。

だが墜落機のすぐ近くでは、謎のロボットに指令を出す白いコートの女の暗躍があった。大空に突如広がる、キラキラ光るクモの巣状の物体。それは高速で飛ぶジャンボジェット機を瞬時に捕えて動けなくし、推進力を失った旅客機は墜落していくのだった。

ジャンボジェット機のスピードでも切れない糸を吐き、捕らえて動けなくしてしまう強力なクモの巣を張るスパイダーロボの仕業だ。白いコートの女は、つぶやく。
『これなら、レッドバロンも落とせるな!フフフフ』

紅健の兄・健一郎と親友だった吉村博士が、大型ロボット・ドンキーワンを完成させた。子供達を乗せて動く様に造られた、レジャー用ロボットだという。レッドバロンの操縦者・紅健にドンキーワンをテスト操縦してもらいたいという話が、三神博士を通じて健にもたらされた。快諾する紅健。

吉岡博士に招待され、鬼怒川温泉でドンキーワンをテスト操縦することになった。大介、八郎、ヨシ子の仲良し三人組と熊野警部を招待して、マリと一緒に鬼怒川温泉ホテルへ向かう健。一行はホテルへ着くと、さっそくテスト現場へと向かった。

子供たちが見ている前でドンキーワンを操縦する紅健。黄色と緑色に塗り分けられたおどけた姿のドンキーワンが、健の操縦で一歩ずつ歩みを進めていく。感激する吉岡博士。一緒にきた子供達も大喜びだった。
『成功だ・・・ドンキーが動いた!』

吉岡博士は、レッドバロンとドンキーワンを握手させたいという。遊びを嫌う三神博士だが、吉村博士の頼みでは断れない。三神博士の了解を得て、吉岡博士が操縦するドンキーワンと、無線で呼んだレッドバロンに健が乗り、二体のロボットが手と手を取って握手するというシーンが、ここに実現した。

レッドバロンは地球防衛のかなめである。健はレッドバロンをすぐに基地へ格納するために、みんなと別れて帰投するのだった。足裏からジェットを出して上昇していくレッドバロンを見送ると、子供達と熊野警部、マリ、吉岡博士はゆっくりとくつろぐためにホテルへ向かった。

だが、その様子を崖の上から双眼鏡で見ている目があった。
『スパイダーロボ、レッドバロン捕獲作戦を開始せよ!』

基地へ向かって高速飛行するレッドバロンの目の前に、突如広がるキラキラと銀色に光るクモの巣状の物体。スパイダーロボの糸に引っ掛かり、落下していくレッドバロン。

熊野警部は温泉に浸かってのんびりし、大助たち仲良し3人は、近くの川でロープに繋がれたイカダに乗って遊んでいる。だが、イカダをつなぐロープを切る者がいた。子供達3人は流れに流されてしまう。大声で助けを呼ぶ声は、誰にも届かなかった。

マリは、吉岡博士をアイアンホーク号で自宅に送っていった。自宅前で博士の妹・チエコを紹介される。チエコは、車椅子に乗って生活する障害者であった。大助達3人をホテルに置いているので、マリはすぐに帰るつもりでいた。

が、その時、奥の林から健がフラフラと姿を現したのだ。怪我をして傷だらけの健に、マリは問いかけた。健の様子が少しおかしい。
『健、健じゃないの!?基地へ帰ったはずじゃなかったの?』

吉岡博士の家で怪我の手当てを受ける健は、問いかけた吉岡博士に応える。
『キラキラ光るものがまつわり付いてきた・・・そしたら急に失速して、墜落した・・・』

マリからの連絡を受けた三神博士と哲也は健たちの元へジープを飛ばすが、途中でサーベルを持った鉄面党戦闘員たちに襲撃されてしまう。女司令官・アンドロイドサーシーの後を追う二人は、ススキの生えた広い荒野へ、アンドロイドサーシーを追い詰めていく。

一方、マリ、健、吉岡博士は、健の記憶をもとにレッドバロンが墜落した地点を探していた。ススキの生えた広大な荒野に着く三人。向こうから三神博士と哲也が走ってくるのが見えたため、合流した3人。

三神博士によれば、アンドロイドサーシーが逃げ込んだこの辺りに、奴らの秘密基地があるはずだとにらんでいる。マリはホテルに残した3人の子供達が心配になり、哲也とホテルへ戻った。熊野警部に連絡して一緒に探すのだが、見つからない。

ホテルの屋上で、またしても鉄面党戦闘員らに襲撃を受けるマリ、哲也、熊野警部。だが、哲也らによって戦闘員をすべて倒され、車で逃げて行くアンドロイドサーシー。女の車を追うマリと哲也は、吉岡博士宅前に放置されている車を発見するのだった。

呼び鈴を押すと、笑顔のチエコが車椅子に乗って玄関に現れた。
『あら、松原さん・・・レッドバロンは見つかりました?』
マリと哲也はチエコの優しい笑顔をみて、手がかりを失ったことに気落ちしてしまうのだった。

視線の定まらぬ目で鬼怒川の景色を眺めながら、記憶をたどって行く紅健。
『どこへ消えたんだ、レッドバロン・・・』
健は、身体が動くままにレッドバロンの捜索を始めた。

滝が流れ落ちる横から、洞穴に入る道を見つける健。導かれるように入って行くと、暗い闇の中に鉄面党の戦闘員がいた。数名を格闘の末に倒した健は、洞穴の奥の奥で、キラキラ光るヒモのようなモノに縛られたまま、格納されているレッドバロンを発見する。

この地下格納庫では、鉄面党の戦闘員たちが左、右、上の三方向からプレス機で加圧して、レッドバロンを破壊してしまおうとしていた。だがニューバロンニウムで造られたレッドバロンは、鉄面党のプレス機で壊せる代物ではなかった。

何度も何度も三方向からプレスをかけるうちに、いつしかレッドバロンを縛っているクモの糸も解け、健は搭乗するチャンスを得た。
『よし、今だ!』

『バロンフライト、パワーオン!』
紅健はレッドバロンに乗り込むと上昇して、地下格納庫を破壊しながら地上へ脱出した。地上ではスパイダーロボが出現して、頭部からクモの糸を放射しその強力な粘膜質で、レッドバロンをまた縛り上げようとした。

キラキラ光る糸状の物体をみた健は、レッドバロンが墜落した原因にやっと気付いた。スパイダーロボと対峙するレッドバロンの横から、猛スピードで突っ込んでくるドンキーワンの姿があった。「ドカーン」とぶつかって倒れたのは、しかしレッドバロンの方だった。

『ドンキーワン、なんてことをするんだ!』
立ち上がったレッドバロンを、後ろから羽交い絞めにするスパイダーロボ。アタッチメント部品がどこからか飛んできて、ドンキーワンにドッキングした。

右手に回転カッター、左手には鋭いヤリがアタッチされ、レジャー用として開発されたドンキーワンは、戦闘用ロボットへと変貌した。勢いよく回転するカッターが、火花を散らしながらレッドバロンの胸部を切り裂いていく。健の目に、ドンキーワンを操縦する吉村博士の姿が映る。

『吉村博士!やめてください!』
なぜ吉村博士は、ユーモラスなロボットだったドンキーワンで、レッドバロンを攻撃するのか?また、行方不明の子供達3人はどうなってしまうのか? (つづく)


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センニン

ご訪問 & nice! ありがとうございました。
また遊びにきます。
by センニン (2016-06-04 23:49) 

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