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マグマ大使(7-2) [マグマ大使・ドラマ3]

今回は、第42話『マグマ大使とバルザスの激闘』を取りあげます。 

 原作:手塚治虫 
 音楽;山本直純
 脚本;内山順一朗
 特殊造型;開米栄三   
 監督;船床定男
 特技監督;小嶋伸介

〖まぼろし怪獣バルザス〗登場

【前回までの話は…
ゴアが送り込んできた怪獣バルザスは、姿を自在に消すことが出来る怪獣であった。空を飛んで来るわけでも、地底を掘り進んでくるわけでもなく、その姿をいきなり現すバルザスに、スクランブル隊は翻弄されていた。だが、アースによってバルザスの消えるカラクリが突き止められ、対策はバルザスが消えた付近に咲く植物を探すことだと知る。バルザスの足跡に咲いた可憐な植物を見つけたガムは、熱線砲で攻撃した・・・】

◆ガムの熱線砲に、たまらずその巨大な姿を現すバルザス。マモルの笛に呼ばれたマグマ大使は、遊園地でバルザスとふたたび対決する。

バルザスの素早い動きに、マグマ大使は苦戦する。だが、マグマのチョップがバルザスの頭部をとらえ、台地に倒れたところにミサイルを撃ち込んだマグマ大使。するとバルザスは、3方向に生えた頭部のラッパ形の器官から、白い煙のようなものを吐き出しながら姿を消してしまった。

すると、突然ゴアの円盤が出現し、嘲り笑うようにマグマに話しかけるのだった。
『マグマ、その白いのは煙ではないぞ!バルザスの身体から舞い上がった花粉だ。それも恐るべき有刺花粉(ゆうしかふん)だ。人間をひと刺しで殺す針を持った花粉だ!』

マグマ大使は、漂う白い煙のようなモノを手ですくってみた。
『ああ、これは・・・』
それは羽毛布団の羽毛のように小さく白い羽根の形をしているが、先端には鋭い針が付いている。それが風に乗って、どんどん舞い上がって飛んで行くのだ。

『マグマのミサイル砲が、その花粉を舞い上げたのだ。お前のおかげで、何人もの人間が死んでいくのだ、ガハハハ』
『卑怯だぞ、ゴア!』
『卑怯?俺に言わせれば、お前と俺との知恵の差だ!ガハハハ』

町中でバタバタと倒れる人が続出した。渋谷の街で、東京タワーで、悲鳴を上げて倒れていく人々。上空に停滞した円盤からその様子を見ていたゴアは、ご満悦であった。都内全域に外出禁止令が出され、マモルの家でも雨戸を閉め切って静かにしていた。

火山島に帰ったマグマ大使は、この失敗を悔やんでいた。だが、大事なことは失敗を悔やむことではなく、次の対策を立てることだと、アースに諭される。アースはバルザス対策として何か考えがあるようだが、姿を消しているので探し出すのが厄介だ。バルザスを早く見つけ出すよう、アースはガムに指示をした。ガムはマモルを連れて、飛び出していった。

遊園地にバルザスが現れ、有刺花粉をまいていた。現場に到着したスクランブル隊は、花粉に刺されてバタバタと倒れていく。仕方なく、残りのスクランブル隊も、マモルや村上、木田も、車の中に退避するしかなかった。

姿を消したバルザスを追って、ガムはひとりでバルザスの足跡を追って行く。ロケット人間のガムには、有刺花粉は効かない。だが、ガムもバルザスを見失ってしまう。

遂にゴアは、最後通告をしてきた。1時間以内に降伏しなければ、バルザスを爆破するつもりでいた。風に乗り海を渡った有刺花粉は地球全体に広がって行き、やがて人類は死に絶えるかもしれない。

あと1時間以内に対策を打たなければ、大変なことになる。スクランブル隊本部にいるマモルや村上達は、だが打つ手が無かった。1時間では時間が足りないのだ。ふと村上が、つぶやく。
『あの遊園地一帯に、催涙弾を撃ち込んでみては。もしバルザスがいれば、苦しくなって姿を見せるんじゃないですか?』

やってみる価値はある作戦だ。防毒マスクと手袋で完全武装したスクランブル隊が、遊園地一帯に催涙弾を撃ち込んだ。案の定、隠れていたバルザスは、苦しくなって姿を現した。だが通告時間まで、あと20分しかない。マグマ大使を呼ぶマモル。

火山島基地では、呼び出しの笛を聞いたマグマが出撃しようとしていた。だが、ガムには不安があった。ミサイルは使えない。熱線砲も効かないバルザスと、どう戦うというのか?
『ガムよ。敵に向かう時には、勝ち負けだけを考えていくものではない。自分が起こす行動が、何のために、どのような結果になるかをわきまえていれば、それでいいのだ』

そう言って出かけていくマグマ。マグマが出かけたすぐ後に、アースが新兵器・メタン銃を作って持って来た。どんな植物をも即座に枯らすメタンガスが入ったメタン銃。すぐにマグマの元へこれを持っていくよう、アースはガムに云いつけた。

遊園地で、マグマとバルザスの死闘が繰り広げられていた。ガムが到着してアースが作ったメタン銃をバルザスに撃ち込むと、次第に動きが鈍くなり、全身から白い泡のような汗をかいて崩れ出すバルザス。

バルザスの動きが完全に止まり、マグマはミサイル攻撃でバルザスにとどめを刺した。ドサッと崩れて、バルザスの首が転げ落ちた。上空で見ていたゴアに向かって、叫ぶマグマ大使。
『ゴア、お前のバルザスは死んだ!人類も有刺花粉の恐怖から救われたぞ!』

ゴアは最後の手段として、バルザスの首に仕掛けておいた時限爆弾を爆発させて、マグマを破壊するつもりでいる。ガムが転がり落ちた首の近くへ行き、首から音が聞こえることをマグマに知らせた。
『この首は、お前に返すぞ!』

マグマは、バルザスの首をゴアの円盤に投げつけた。一つ目のバルザスの首が、ゴアの円盤めがけてスゴイ勢いで飛んで行き、激突・大爆発した。振動と轟音が円盤を襲ったが、かすり傷一つ、ゴアの円盤には付かない。

『ゴアよ去れ! 地球から手を引け!』
だが、ゴアは地球征服をあきらめない。次の新怪獣を宇宙の彼方から連れてきて、また地球を攻めるつもりでいる。円盤は、静かに上空へと消えていった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
前回までは4話完結だったが、放送中に長すぎるという指摘があったそうで、2話完結に変更になったという。確かに4話では長すぎるなぁ。せいぜい3話だろう。


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