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マグマ大使(7-1) [マグマ大使・ドラマ3]

今回は、第41話『まぼろし怪獣バルザスの猛襲』を取りあげます。 

 原作:手塚治虫 
 音楽;山本直純
 脚本;内山順一朗
 特殊造型;開米栄三   
 監督;船床定男
 特技監督;小嶋伸介

〖まぼろし怪獣バルザス〗登場


◆ゴアが嫌うもの、それは平和である。地球人が平和に暮らしていることが、ゴアには気に入らない。ゴアは人類から平和を奪い、容赦なく徹底的に破壊するよう、部下の人間モドキたちに命令していた。

人間モドキの一人が指令室に入るなり、ゴアに話かけた。
『ゴア様、怪獣バルザスの準備ができました』

子供たちでにぎわう遊園地に突如出現した、全身が緑色のウロコ状の皮膚に覆われた怪獣バルザス。なんの前触れもなく、突然姿を現したのだ。観覧車を破壊し、乗用汽車を踏みつぶす一つ目怪獣バルザス。遊びに来ていた子供も大人も、みんな笑顔で逃げて行く。

国際緊急出動隊(スクランブル隊)が遊園地に到着した。すると、なぜかバルザスは逃げて行く。ゴアが円盤に乗って現れ、スクランブル隊の海老名隊長や村上・木田の前で妙なことを言うのだ。
『追ってもバルザスは捕まらん。幻の怪獣だからな。今度こそ、この地上の平和を残らず破壊してやる。ガハハハは』

バルザスは、今度は奥多摩の発電所に現れた。東京の遊園地かと思えば、奥多摩の山奥に出現するバルザス。どうやって移動しているのだろうか、スクランブル隊の裏をかく様に出現するのだ。アースでも、バルザスの正体がつかめない。マモルに呼ばれたガムは、早速ふたりで偵察に出かけるのだった。

バルザスが出現した付近を低空飛行して、よく観察してみるガムとマモル。二人は地上に続いている巨大な足跡を発見する。それを追跡してみると、その足跡は途中で消えてしまっていた。足跡が消えた付近で地上に降りて方々を探してみるが、手がかりは見つからなかった。

そんな時、二人の前方の地面が急に凹んで、足跡だけが右、左と付いていく様子をふたりは見る。草陰に隠れたマモルは、急ぎ笛を吹いてマグマ大使を呼んだ。
『マグマ大使!ピロピロピー、ピロピロピー、ピロピロピー』

マモルに呼ばれ現地へ到着したマグマ大使だが、バルザスの姿が無い。すると、マグマの前方にスーッと姿を現すバルザス。大きな一つ目がキョロキョロと左右に動く。目の前に現れたので、つかみかかろうとするマグマ。だが、スーッといなくなってしまう。

もう一度出現した時、マグマはツノから熱線砲を発射した。だが、バルザスの身体をすり抜けて、うしろの崖を破壊してしまうのだった。ダッシュしてつかみかかろうとしたマグマだが、バルザスはまたしても姿を消していなくなってしまうのだった。すると上空にゴアが円盤に乗って現れた。

『マグマ、どうだ俺様の怪獣は!姿を消されては、手も足も出まい。ガハハハは』
『ゴア、強がりはよせ。姿を消して荒らし回ることを、地球ではコソ泥という。落ちぶれたものだな、ゴア。地球欲しさにコソ泥にまで成り下がったか!』

マグマ対ゴアの口論は、どうやらマグマに軍配が上がったようだ。マグマの言葉に腹を立てたゴアは、マグマに破壊光線を一発見舞うが、素早く避けたマグマはすぐに腹部からミサイル数発を発射して、ゴアの円盤近くの空域で爆発した。反転して、ゴアの円盤は去っていった。

マモルとガムは、父の勤めるNPI東京支局へ行き、今見てきたことをすべて村上と木田に話した。バルザスは、自分の姿を自在に消すことが出来るが、その足跡は残る。今までスクランブル隊の警戒網をくぐり抜けてバルザスが出現できたのは、このためだ。もしバルザス攻略の糸口があるとするなら、この足跡がポイントになるだろう。

東京支局に電話が入り、バルザスが上野動物園で暴れ始めているという。木田はスクランブル隊に連絡を取り、マモルとガムが持って来たバルザスに関する情報を、海老名隊長に伝えた。上野動物園でバルザスが暴れれば、猛獣が逃げ出す恐れがあるので、何としてでも食い止めなければならない。

動物園に到着したスクランブル隊と木田、マモル、ガム。だが、バルザスの姿はどこにも見えない。どこかに姿を隠しているのだ。咆哮(ほうこう;獣の吠える声)はするが姿が見えない。バルザスに翻弄される、スクランブル隊とマモル達。

その頃、火山島基地では、ようやくアースがバルザスの正体に迫っていた。
『解ったぞ、マグマ。バルザスは植物怪獣じゃ。動物と植物との間に生まれた怪獣じゃ。普段は動物の姿をしておるが、養分を土の中から取るため、その時は植物に姿を変えるのじゃ』

栄養を取る時は植物に姿を変えるというバルザス。時には大木に、時には可憐な花に姿を変える。バルザスの姿を見失ったのは、見失った場所の付近で花か大木に姿を変えていたために、気づかなかったのだ。

ガムとマモルは、破壊された遊園地に偵察の為に訪れていた。バルザスは繁華街や遊園地、動物園など、人々が楽しむ場所を急襲している。ゴアは、人間が平和で楽しむ姿を憎んでいる。そのためにこのような娯楽場所を襲うのだ。

突然、足跡だけが地面を左、右と進んでいく。すると、途中で足跡の進行が止まり、きれいな一輪の花が咲いているのをガムは見つける。ガムは、アースの話を思い出していた。
(時には大木に、時には可憐な花に変わる・・・)
『マモル、バルザスを見つけたぞ!』

ガムは、一輪の花に向けてツノから熱線砲を発射した。すると花は、あっという間に巨大なバルザスに変化した。すぐにマグマ大使を呼ぶマモル。「カシーン、カシーン」ロケットから人間型へ変身して、怪獣バルザスと対峙するマグマ大使。マグマ大使のチョップが、バルザスの頭部に突き刺さる。だが・・・。 (つづく)


★★★★★★★★★★★★
今回と次回の2回分では、ガム役の二宮秀樹氏が出演はしているものの、声は代役を立てて野沢雅子氏が行なっている。理由は特撮用火薬で同級生に怪我を負わせて、アフレコに参加できなかったためとされる。なんだか風大左衛門に似てるなと思ったよ(笑)

ゴアを演じられていた大平 透氏が、今年(2016)4月12日に亡くなられました(享年86)。
改めまして、ご冥福をお祈りいたします。(合掌)



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