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ウルトラマンエース(9) [ウルトラマンA・ドラマ1]

今回は、第8話 『太陽の命 エースの命』を取り上げます。

脚本;上原正三  
特殊技術;佐川和夫
監督;筧 正典
ナレーター;岸田 森

〖超獣ドラゴリー〗
〖メトロン星人ジュニア〗
〖怪獣ムルチ〗    登場

【前回までの話は・・・ 妖星ゴランが衝突する危機が地球に迫り、ロケット・マリア1号を建造してゴランを破壊する計画が進んでいたが、発射間際にメトロン星人によって破壊されてしまう。残り6日間でマリア2号を建造する以外、地球を救う手段は無い。そんな時に超獣ばかりか怪獣までも出現し、3体の敵を相手に戦うエースは大ピンチに陥る】


◆超獣、怪獣、宇宙人の3体を相手にするウルトラマンA。夕子は前回変身の時に使ったエースバリアで重傷を負い、万全の体調で変身したわけでは無かった。そのこともあってか、苦しい戦いを強いられるエース。風に揺れる枯れ葉のように、3体の敵の間でエースはもてあそばれる様に、右へ左へと身体はふらついていた。

その時、エースがジャンプして空中へ逃げたために、エースに迫っていた超獣ドラゴリーと怪獣ムルチが鉢合わせしてしまう。怒ったドラゴリーは、強力な腕力でムルチの下あごや尻尾を引き裂いてしまう。引き裂かれた部分から大出血して、息絶えるムルチ。

メトロン星人の両手から発射された破壊光線を浴びて苦しむエースを、怪力で容赦なく痛めつけるドラゴリー。ムルチが死んで相手は2体になったが、何か手を打たなければ、エネルギーが残り少ないエースに勝ち目はない。

ふたたびエースバリアを使うことを、エースは決断する。それによって夕子がどうなるかは、分からない。だが、このままではエースは間違いなく死ぬ。腕をクロスしたエースは、その場でゆっくりと回転を始める。

やがてそれは高速回転となってエースの姿は見えなくなり、まるで竜巻のような黒い空気の渦巻きに変わっていく。それは二手に別れると、一つはメトロン星人へ、もう一つはドラゴリーへ近づいていった。二つの黒い竜巻が星人と超獣をそれぞれ飲み込んだかと思うと、それらは光を発して一瞬のうちに消滅してしまうのであった。

それまで騒がしかった戦場が、ウソのように静まりかえっていた。エースはエネルギーが尽きて、静かにその姿を消していく。変身を解いた北斗は夕子を見つけるが、夕子は心臓が衰弱して重体であった。急ぎTACメディカルセンターへ入院させるが、医師の診断では予断を許さない状況になっていた。

北斗は悔やんだ。エースバリアの効力は1日だけだが、マリア2号は1日では完成しない。エースバリアは、いたずらに夕子を苦しめるだけではなかったかと!

病室に見舞いに行った北斗は、夕子に謝った。だが夕子は笑顔で応える。
『あの場合、バリアで封じ込めなければエースは負けていたわ』
夕子は使命を果たしたことに満足していると、健気に笑顔を見せるのであった。

TACは基地周辺の警備を厳重にし、パトロールを強化した。タックパンサーで警戒中の北斗と吉村は、メトロン星人が透明なバルーンに閉じ込められて浮遊している姿を発見する。報告を受けた竜隊長は、攻撃せずに見守ることを命令した。

『眠れる獅子を起こすことは無い』
だが、婚約者をメトロン星人に殺された山中は、今野を連れて自分の一存でメトロン星人のバルーンをタックアローで攻撃してしまう。バルーンは破壊され、メトロン星人は復活を遂げてしまう。

息を吹き返したメトロンから逆に攻撃され、タックアローは撃墜されてしまう。最初は止めに入った北斗だったが、仕方なくパンサーを降りて、地上から攻撃を加えてしまうのだった。

隊長命令を無視した山中、今野、そして山中を止めようとした北斗は、隊長から叱りつけられてしまう。今我々がやらなければならないことは、1秒でも早くマリア2号を建造して妖星ゴランを撃破することである。

『お前達は、わざわざ藪をつついて蛇を出す暴挙にでたのだ』
作戦に私情をはさむような行為は、隊員として一番恥ずべき行為であると竜隊長は言う。そんな時、夕子が危篤状態に陥ったとの連絡が入る。

竜隊長は病室に北斗を残して、山中らを警戒に当たらせ、竜隊長と美川隊員はマリア2号建造基地へと向かった。だが、メトロン星人とドラゴリーが再び姿を現す。また、妖星ゴラン接近のために、地球各地で津波や竜巻などの異常気象が起こりだしていた。

妖星ゴラン破壊ミサイル・マリア2号を急いで飛ばさなければ、地球は気象バランスを崩して危険な状況に瀕していた。夕子は、自分も現場へ連れていってほしいと、北斗に懇願した。
『今超獣に襲われたら、地球はおしまいよ。私は死んでも構わない・・・』

医師の制止を振り切って、北斗は夕子を戦場へ連れて行ってしまう。タックパンサーの助手席に乗せられた青い顔色の夕子を、懸命に励ます北斗。その頃、マリア2号がやっと完成し、打ち上げが開始されようとしていた。だが、マリア2号に接近していくドラゴリーとメトロン星人ジュニア。

戦場に着いた北斗と夕子だったが、夕子の命は風前の灯であった。北斗は夕子を一人置いて、超獣と宇宙人にタックガンを撃ちながら接近していく。
『南隊員、力を貸してくれ。(叫ぶ)夕子!』
『(声に力無く)星司さん』

別々の場所にいるふたりのウルトラリングが光り、腹ばいになって星司に向かって這っていく夕子と、その夕子に向かって走る北斗。ウルトラマンA登場。メトロン星人にはTACが銃撃して食い止め、ドラゴリーはエースが食い止めている間に、マリア2号の打ち上げは成功した。

轟音と共にどんどん上昇していくマリア2号。だが、夕子が重体のため、エースはいつもの力を出し切れないでいた。フラフラになりながらも、エースはウルトラギロチンを放ってメトロン星人を真っ二つに切り裂いてしまう。

エネルギー消耗の激しいウルトラギロチンを使用したエースは、遂に台地に倒れてしまう。妖星ゴランの影響で異常気象となり、太陽は黒雲にその姿を隠したままであり、エースはエネルギーを太陽から集めることが不可能であった。

だが上空では、打ち上げたマリア2号が妖星ゴランを破壊することに成功していた。黒雲が消え去ってきれいに晴れ渡り、エースの頭頂部に開いた穴に太陽エネルギーが集積され始めた。

エネルギーを得て元気を回復したエースはドラゴリーの右腹部にパンチで風穴を開け、エースブレードでドラゴリーの首を切断して、最後はメタリウム光線でとどめを刺すのであった。

太陽の光のおかげで夕子の身体も回復し、先程まで重体だったとは思えないほど元気になり、竜隊長と隊員たちのもとへ駈けていく南隊員と北斗隊員の姿があった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
『ウルトラマンA』の当初のタイトルは『ウルトラA』だったのだが、商標の問題で『ウルトラマンA』に改題された。だがこのことが、これ以降に誕生するウルトラヒーローたちには「ウルトラマン○○」というネーミングを付けることへと定着していく。

筆者の記憶にも、『銀河連邦からの指令により、ウルトラマンエースと呼ぶようになった』と、当時毎月買っていた小学館の雑誌に書いてあった事をよく覚えている。



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