マグマ大使(5-1) [マグマ大使・ドラマ2]
今回は、第33話『恐怖の怪虫ピドラ』を取りあげます。
原作:手塚治虫
音楽;山本直純
脚本;内山順一朗
特殊造型;開米栄三
監督;船床定男
特技監督;小嶋伸介
〖怪虫ピドラ〗登場
◆インターナショナル・スクランブルは、ゴアの円盤追跡用に新しく開発したレーダー装置を使って、地上5万キロ上空に停滞しているゴアの円盤を捉えることに成功する。地上からゴアの円盤めがけ十数発のミサイルを撃ち込むスクランブル隊。
地球人を侮り、ミサイル攻撃の発見が遅れてしまったゴアは、急ぎ破壊光線で迎撃するが、数発のミサイルが命中し、その様子はスクランブル隊本部のレーダーがキャッチしていた。
だが、マグマ大使とガムがスクランブル隊の本部に現れ、ゴアは死んでいないことを忠告し、引き続き警戒するようにと海老名隊長に要請した。ゴアの円盤にミサイルが命中したことをスクランブル隊のレーダーが捉えた以上、マグマ大使の話であってもゴアの生存を信じないスクランブル隊。
本部に来ていたマモルと村上は、マグマ大使の忠告だけに、海老名隊長の主張するゴア死亡説に不安を抱くのであった。マグマ大使とガムは火山島基地へ帰ると、アースにそのことを報告した。
『人間たちが信じたくない気持ちは解る。ゴアは、無数の生命を持っているのじゃ。少なくとも、ミサイル程度では倒せぬ』
アースの勘が、すでにゴアの悪事を感じ取っていた。ゴアは、アースの言う通り不死身であった。日本のどこかの山中に隠れ、円盤が攻撃されたのは新型レーダーの開発であることを突き止めたゴア。
そこでゴアは、ピドラを使って新型レーダーを破壊する計画を立てる。
『ピドラ発射!見ておれ、人間ども!ミサイルの礼を、たっぷりさせてもらうぞ!』
黒く長い帯のようなものが、空を飛んでいく。3機の自衛隊のジェット戦闘機が行方不明になったという情報が、NPI通信社に入ってきた。
直前に「黒い帯」という言葉を残して、行方不明になった戦闘機。この謎の言葉をめぐり、村上達が意見を言い合っていると、窓の向こうに長く黒い帯を見つける村上。
数百メートルはあろうかという真っ黒な帯のような物が、蛇行しながら空を飛んでいる。熊蜂か小鳥の群れのように見えるそれは、ちょうど近くのグラウンドで野球をしていたマモル達の方向へ向かっていた。
マモルがいち早くこの黒い帯を発見し、みんなに知らせて急いで逃げるのであった。だが、あっという間にマモル達の真上に飛んできたこの黒い帯に対し、間に合わないと思ったマモルは、みんなに頭を抱えて飛び去るまで縮こまっているように指示をした。
黒い帯は、マモル達の上空を通過して、グラウンドのバックネットにぶつかって止まった。よく見ると、それはテントウムシ程の小さな虫の大群であった。数千匹はいるかと思われるほどの小さな虫の大群が、バックネットに群がっていた。
『本当だ、きれいだな・・・』
誰かがそう言った途端、バックネットが半分無くなっていた。その虫たちは、鉄製のバックネットの上半分を食いつくしていた。
倒壊したバックネットには目もくれず、虫の大群はどこかへ飛んで行ってしまった。虫の大群がビルの群がり、コンクリートを食べ尽くしてビルを倒壊させてしまったという情報が、NPI通信社へ入ってきた。ゴアの目標は、国際緊急出動隊(インターナショナル・スクランブル)本部であった。
生物化学研究所へ行って調査をしてきた木田記者は、あの昆虫が、以前にも隕石にくっついて地球にやって来たことがある「ピドラ」で、鉄やコンクリートをあっという間に食いつくす性質であることを、スクランブル隊本部に来て発表した。
『やっぱりマグマ大使の言う通り、ゴアは生きているんですよ』
ピドラの大群が東京に現れたのはゴアのしわざにちがいないと、スクランブル本部にやって来ていた村上は思った。
ピドラの大群が、スクランブル本部に向かって飛んできた。銃で応戦する兵士たち。だが小さいピドラには弾丸が当たらない。黒い帯がゴアの円盤を捉えたレーダーに群がっていた。マモルはガムを呼んでスクランブル隊本部へ行く。
ロケット人間のガムは、鉄ではなく特殊金属で出来ており、ピドラには食われない。マモルはロケットに変身したガムに乗り込み、レーダーに群がるピドラの付近に破壊光線を撃った。レーダーに群がっていたピドラは逃げ出し、村山貯水池へ向かっていく。
そこで二人が見た物は、貯水池を囲む森の中から現れた巨大ピドラであった。口から炎を吐く巨大ピドラ。テントウムシが飛ぶように、背中の丸く固い殻を左右に開いて羽ばたくピドラ。付近を強風が吹き荒れ、森の中に隠れたマモルとガムは、飛ばされそうだ。マモルは、笛を吹いてマグマ大使を呼んだ・・・。 (つづく)
★★★★★★★★★★★★
マモルの父の村上記者は、名前を厚(あつし)という。資産家の家柄であるらしく、伊豆に執事つきの別荘を持っているという設定になっている。ちなみにマモルの母は、村上友子である。
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原作:手塚治虫
音楽;山本直純
脚本;内山順一朗
特殊造型;開米栄三
監督;船床定男
特技監督;小嶋伸介
〖怪虫ピドラ〗登場
◆インターナショナル・スクランブルは、ゴアの円盤追跡用に新しく開発したレーダー装置を使って、地上5万キロ上空に停滞しているゴアの円盤を捉えることに成功する。地上からゴアの円盤めがけ十数発のミサイルを撃ち込むスクランブル隊。
地球人を侮り、ミサイル攻撃の発見が遅れてしまったゴアは、急ぎ破壊光線で迎撃するが、数発のミサイルが命中し、その様子はスクランブル隊本部のレーダーがキャッチしていた。
だが、マグマ大使とガムがスクランブル隊の本部に現れ、ゴアは死んでいないことを忠告し、引き続き警戒するようにと海老名隊長に要請した。ゴアの円盤にミサイルが命中したことをスクランブル隊のレーダーが捉えた以上、マグマ大使の話であってもゴアの生存を信じないスクランブル隊。
本部に来ていたマモルと村上は、マグマ大使の忠告だけに、海老名隊長の主張するゴア死亡説に不安を抱くのであった。マグマ大使とガムは火山島基地へ帰ると、アースにそのことを報告した。
『人間たちが信じたくない気持ちは解る。ゴアは、無数の生命を持っているのじゃ。少なくとも、ミサイル程度では倒せぬ』
アースの勘が、すでにゴアの悪事を感じ取っていた。ゴアは、アースの言う通り不死身であった。日本のどこかの山中に隠れ、円盤が攻撃されたのは新型レーダーの開発であることを突き止めたゴア。
そこでゴアは、ピドラを使って新型レーダーを破壊する計画を立てる。
『ピドラ発射!見ておれ、人間ども!ミサイルの礼を、たっぷりさせてもらうぞ!』
黒く長い帯のようなものが、空を飛んでいく。3機の自衛隊のジェット戦闘機が行方不明になったという情報が、NPI通信社に入ってきた。
直前に「黒い帯」という言葉を残して、行方不明になった戦闘機。この謎の言葉をめぐり、村上達が意見を言い合っていると、窓の向こうに長く黒い帯を見つける村上。
数百メートルはあろうかという真っ黒な帯のような物が、蛇行しながら空を飛んでいる。熊蜂か小鳥の群れのように見えるそれは、ちょうど近くのグラウンドで野球をしていたマモル達の方向へ向かっていた。
マモルがいち早くこの黒い帯を発見し、みんなに知らせて急いで逃げるのであった。だが、あっという間にマモル達の真上に飛んできたこの黒い帯に対し、間に合わないと思ったマモルは、みんなに頭を抱えて飛び去るまで縮こまっているように指示をした。
黒い帯は、マモル達の上空を通過して、グラウンドのバックネットにぶつかって止まった。よく見ると、それはテントウムシ程の小さな虫の大群であった。数千匹はいるかと思われるほどの小さな虫の大群が、バックネットに群がっていた。
『本当だ、きれいだな・・・』
誰かがそう言った途端、バックネットが半分無くなっていた。その虫たちは、鉄製のバックネットの上半分を食いつくしていた。
倒壊したバックネットには目もくれず、虫の大群はどこかへ飛んで行ってしまった。虫の大群がビルの群がり、コンクリートを食べ尽くしてビルを倒壊させてしまったという情報が、NPI通信社へ入ってきた。ゴアの目標は、国際緊急出動隊(インターナショナル・スクランブル)本部であった。
生物化学研究所へ行って調査をしてきた木田記者は、あの昆虫が、以前にも隕石にくっついて地球にやって来たことがある「ピドラ」で、鉄やコンクリートをあっという間に食いつくす性質であることを、スクランブル隊本部に来て発表した。
『やっぱりマグマ大使の言う通り、ゴアは生きているんですよ』
ピドラの大群が東京に現れたのはゴアのしわざにちがいないと、スクランブル本部にやって来ていた村上は思った。
ピドラの大群が、スクランブル本部に向かって飛んできた。銃で応戦する兵士たち。だが小さいピドラには弾丸が当たらない。黒い帯がゴアの円盤を捉えたレーダーに群がっていた。マモルはガムを呼んでスクランブル隊本部へ行く。
ロケット人間のガムは、鉄ではなく特殊金属で出来ており、ピドラには食われない。マモルはロケットに変身したガムに乗り込み、レーダーに群がるピドラの付近に破壊光線を撃った。レーダーに群がっていたピドラは逃げ出し、村山貯水池へ向かっていく。
そこで二人が見た物は、貯水池を囲む森の中から現れた巨大ピドラであった。口から炎を吐く巨大ピドラ。テントウムシが飛ぶように、背中の丸く固い殻を左右に開いて羽ばたくピドラ。付近を強風が吹き荒れ、森の中に隠れたマモルとガムは、飛ばされそうだ。マモルは、笛を吹いてマグマ大使を呼んだ・・・。 (つづく)
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マモルの父の村上記者は、名前を厚(あつし)という。資産家の家柄であるらしく、伊豆に執事つきの別荘を持っているという設定になっている。ちなみにマモルの母は、村上友子である。
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