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マグマ大使(4-4) [マグマ大使・ドラマ2]

今回は第32話『大涌谷の決斗』を取りあげます。 

 原作:手塚治虫 
 音楽;山本直純
 脚本;石堂淑朗
 特殊造型;照井 栄   
 監督;船床定男
 特技監督;小嶋伸介

〖テラバーデン〗登場

【前回までの話は…
ザムザ人間とスクランブル隊との決戦は、アースが作った電磁波銃を浴びたザムザ人間が元の人間に戻ったため、スクランブル隊が勝利した。ゴアは残りのザムザ人間をすべて始末して、テラバーデンの底力に賭けることにするが・・・】


◆怪獣テラバーデンの力は、マグマ大使も侮れない。火山島基地では、アースがマグマのことを心配していた。アースは、テラバーデンの力の秘密をようやく解き明かしていた。テラバーデンの故郷であるグレゴール星は、もうすぐ宇宙から消えて無くなる運命にある。

グレゴール星にいてはテラバーデンも星と運命を共にするしかない。だが、地球に移り棲めば、テラバーデン達は生き延びることが出来る。ゴアはそこに目を付けたのだった。テラバーデンの必死の野望が、力の秘密なのだ。

アースは、有る所へ行くことにした。そのために、まずモルを囮(おとり)として先に行かせてゴアの目をそちらへ向けさせ、その間にアースを乗せたロケット・マグマは発進した。アースは、大宇宙の最高神・オリンポスに住むゼウスの所へ行くつもりであった。

オリンポスで、ゼウスに会うために女官たちに取り次ぎを申し出るアース。
『地球のアースからと、伝えてもらいたい・・・』
『ゼウス様は、お待ちかねでございます』

女官たちは、アースとマグマの来ることを知っていた様子であった。そして通された神殿内で、華やかで立派なイスから立ち上がるゼウス神が、アース達を出迎えた。
『これはアース殿、そしてマグマ大使。よく来てくれたのぅ』

筋肉の張った右肩を出し、身体を白い布で覆った姿の最高神ゼウスに、慇懃に礼をするアースとマグマ大使。ゼウスは自分の回りの女官たちや付き従う者たちに、アースとマグマを紹介した。
『こちらは、大宇宙でただ一つ人類の住む星、地球のアース殿。後ろで控えるは、その人類を守るマグマ大使』

アースがさっそく用向きを話そうとすると、用件はよく解っていると言って、ゼウスは答えた。
『グレゴール星は、まもなくこの大宇宙から消滅する星だ。このような古い星の為に、新しく美しい地球が苦しめられるのは、このワシの本意ではない』

『ありがとうございます、ゼウス様』
アースは最高神ゼウスの了解を得て、テラバーデンを生かすことなく葬り去ることに意を決し、地球に戻ってきた。

マグマに騙されたゴアはアースを見失い、宇宙から戻って来たアースを見て、地球を離れたことを知る。ゴアはアースの秘策を恐れ、テラバーデンに再び活動の指示を出した。暴れさせて火山を噴火させ、テラバーデンの求める世界を造るよう指令を出すゴア。

箱根の大涌谷に、ふたたび出現したテラバーデン。スクランブル隊も大涌谷へ出撃し、ロケット弾やミサイルの総攻撃をかける。村上、木田といっしょに大涌谷へ来たマモルは、笛を吹いてマグマ大使を呼んだ。

だが、すぐに飛んでこないマグマ大使。
『マグマ大使、ガム。どうして来てくれないの?』

マグマ大使はアースの秘策を待っていた。そして遂に、それは完成した。アースが両の手で杖を持ち、杖の先を円形に数度回すと、金色の光の環(ゴールデンリング)が出現した。

『これは未来へのタイムマシンじゃ。これをテラバーデンに投げつければ、奴の命はそれまでじゃ。行け!マグマ』

マグマ大使は、アースの作ったゴールデンリングを持って大涌谷へと急いだ。テラバーデンに決戦を挑むマグマ大使。テラバーデンの背後に回り、後ろから首を絞めつけるマグマ。必死に応戦するテラバーデン。マグマ大使のツノから発射した破壊光線が、テラバーデンの勢いを止めた。

マグマ大使は、右腕を上に向け大きく数度回してゴールデンリングを作ると、それをテラバーデンの首に投げつけた。首に巻かれた1本のゴールデンリングは、テラバーデンの身体全体を覆うように数が増え、まぶしく光り輝いたかと思うと、テラバーデンの姿は消えていた。

時間を超えて未来へ飛んで行ってしまったのだ。
『ゴアにそそのかされなければ、このような最期を遂げなくてもよかったものを・・・』

マグマ大使は、テラバーデンを哀れに思った。円盤の中からテラバーデンの最期をみたゴアは、もはや退却せざるを得ない。
『マグマめ!・・・退却だ』

マグマ、ガム、そしてモルの3人は、ロケットになって火山島基地へ帰って行った。

(終わり)


★★★★★★★★★★★★
今回は最高神ゼウスが出てくるが、オリンポスに住むというゼウス役を、TACの竜五郎隊長こと瑳川哲朗氏が演じている。嬉しそうな目が印象的である。マグマの世界では、宇宙のどこかの星を「オリンポス」と見なしている。そこには神殿があり、ギリシャ神話の絵に描かれたような、冠を被り白布を巻いた男と女がいた!


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