マグマ大使（４－２） [マグマ大使・ドラマ２]
今回は、第30話『怪獣テラバーデン対スクランブル』を取りあげます。
原作：手塚治虫
音楽；山本直純
脚本；石堂淑朗
特殊造型；照井 栄
監督；船床定男
特技監督；小嶋伸介
〖テラバーデン〗登場
【前回までの話は…
地球に存在しないザムザ元素を箱根の温泉水に入れ、それを飲んだ人間をゴアの思い通りに操るザムザ人間に仕立てる計画を実行するゴア・・・】
◆ニューヨークに出現したゴアの円盤を追ってきたマグマ大使は、またしてもニューヨークから逃げるゴアの円盤を追って、今度は遠く宇宙のグレゴール星付近まで追っていく。
一方、箱根の大涌谷で怪獣テラバーデンと遭遇した木田記者とマモル、ガムは、地面を掘り始めるテラバーデンの動きに疑問を持つ。カモノハシのような平たい顔を持つ怪獣テラバーデンの狙いは何か。
そこに遠く宇宙へ逃げていたはずのゴアの円盤が出現した。
『ニューヨークに現れた円盤はニセの円盤だ。それをマグマは宇宙の果てまで追っかけて行った！アハハハハ。ご苦労なことだ！』
テラバーデンは1万5千度までの熱に耐えられる。テラバーデンの目的は、大涌谷付近を掘り起こして溶岩を流れやすくしているのだ。やがて大涌谷が火山のように噴火しやすくなると、すぐ近くにある富士山の爆発を誘発させる。
富士山が大爆発すれば、東京はおろか日本全体が危機的状況に陥る。ゴアは円盤の中から、勝ち誇ったようにそう説明した。ゴアはニューヨークを狙うと見せかけて、やはり日本を狙っていた。マグマ大使はまんまと誘い出されてしまったのだった。
木田記者は、ゴアに対して組織された国際緊急出動隊（インターナショナル・スクランブル）に応援を依頼した。箱根の大涌谷へ、国際緊急出動隊が出撃していく。だが、ロケット弾攻撃に耐えるテラバーデン。ミサイル攻撃にもひるまなかった。
箱根の大涌谷に陣取ったテラバーデンは、ブクブクと沸き上がる溶岩にザムザ元素をまき散らしていく。もしザムザ元素が人間の体内に入れば、電磁波を使ってゴアの操り人形のようになってしまう。ザムザ元素にどう対処するかが、最大の難問であった。
ニュースでは、熱海や伊豆の温泉地からも、突然消えてしまった客が数名出ているという。これはテラバーデンがまき散らしたザムザ元素で、富士火山帯につながる温泉地帯（つまり箱根、熱海、伊豆）が徐々に汚染されていることを意味していた。
次にゴアは、ザムザ人間となってゴアの指令通りに動く温泉客たちに、何もなかったかのように帰宅するよう命令した。そして、彼等の周囲にいる人間に温泉水を飲ませ、ザムザ人間を増やすことを命令したのだ。温泉客たちは帰宅し、その家族や仲間は次々に知らぬ間にザムザ人間になっていった。
宇宙化学研究所の上川博士のもとへも、あの番頭が近づき、温泉水を持って来たと言って、出されたお茶に温泉水を混ぜて飲ませてしまう。
木田記者は、行方不明だった温泉客が急に帰宅したり、怪獣が温泉地から姿を隠したりした事に疑問を持った。帰宅した温泉客たちが、もしゴアの手下になっていたら大変なことになると憂慮する木田記者。
遠方までゴアのニセ円盤を追っていたマグマ大使が火山島基地へ戻り、これまでの事をアースへ報告したマグマ。火山活動を起こして日本を潰そうとするゴアを、断じて許すことは出来ないと憤るアース。
ゴアは、ザムザ人間が増えた頃を見計らい、ゴアの演説をある周波数で流し始めた。すると、ザムザ人間はゴアの演説に心から聞き入ってしまうのであった。
『諸君、私は諸君の味方ゴアだ・・・この腐りきった地球を救うために、このゴア様の演説をよぉく聞くのだ！』
上川博士の耳にも、ゴアの演説が聞こえていた。ある日の新聞記事には、「人類はその幸福を、ゴアに委ねるべきだ」という博士の社説が発表されていた。
『ばかな！まさか上川博士が・・・』
出勤途上でこの記事を読んだ木田は、すぐに宇宙化学研究所へ向かう。だが、上川博士も含めたザムザ人間に取り囲まれ、木田記者は捕まってしまう。
「もはや猶予はならぬ」と、アースはマグマ大使にテラバーデンを倒すよう命じるのであった。箱根の大涌谷に掘られた巨大な穴をねぐらとしているテラバーデン。マグマ大使はツノから破壊光線を発射して、テラバーデンの棲みかへ先制攻撃を食らわす。
穴から出てきたテラバーデンと組み合うマグマ大使。
『エイッ！ ヤァーッ！』
チョップをテラバーデンの頭へ見舞う、マグマ大使。テラバーデンとマグマ大使の決戦が、始まろうとしていた。
（つづく）
★★★★★★★★★★★★
ゴアの口元は開いている。アップになると、口元から見える唇が動いて、着ぐるみの中でしゃべっているのが判る。中で演じているのは、大平透氏である。アニメ『ハクション大魔王』の声や『スペクトルマン』の公害Gメン所長の役で知られている。
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原作：手塚治虫
音楽；山本直純
脚本；石堂淑朗
特殊造型；照井 栄
監督；船床定男
特技監督；小嶋伸介
〖テラバーデン〗登場
【前回までの話は…
地球に存在しないザムザ元素を箱根の温泉水に入れ、それを飲んだ人間をゴアの思い通りに操るザムザ人間に仕立てる計画を実行するゴア・・・】
◆ニューヨークに出現したゴアの円盤を追ってきたマグマ大使は、またしてもニューヨークから逃げるゴアの円盤を追って、今度は遠く宇宙のグレゴール星付近まで追っていく。
一方、箱根の大涌谷で怪獣テラバーデンと遭遇した木田記者とマモル、ガムは、地面を掘り始めるテラバーデンの動きに疑問を持つ。カモノハシのような平たい顔を持つ怪獣テラバーデンの狙いは何か。
そこに遠く宇宙へ逃げていたはずのゴアの円盤が出現した。
『ニューヨークに現れた円盤はニセの円盤だ。それをマグマは宇宙の果てまで追っかけて行った！アハハハハ。ご苦労なことだ！』
テラバーデンは1万5千度までの熱に耐えられる。テラバーデンの目的は、大涌谷付近を掘り起こして溶岩を流れやすくしているのだ。やがて大涌谷が火山のように噴火しやすくなると、すぐ近くにある富士山の爆発を誘発させる。
富士山が大爆発すれば、東京はおろか日本全体が危機的状況に陥る。ゴアは円盤の中から、勝ち誇ったようにそう説明した。ゴアはニューヨークを狙うと見せかけて、やはり日本を狙っていた。マグマ大使はまんまと誘い出されてしまったのだった。
木田記者は、ゴアに対して組織された国際緊急出動隊（インターナショナル・スクランブル）に応援を依頼した。箱根の大涌谷へ、国際緊急出動隊が出撃していく。だが、ロケット弾攻撃に耐えるテラバーデン。ミサイル攻撃にもひるまなかった。
箱根の大涌谷に陣取ったテラバーデンは、ブクブクと沸き上がる溶岩にザムザ元素をまき散らしていく。もしザムザ元素が人間の体内に入れば、電磁波を使ってゴアの操り人形のようになってしまう。ザムザ元素にどう対処するかが、最大の難問であった。
ニュースでは、熱海や伊豆の温泉地からも、突然消えてしまった客が数名出ているという。これはテラバーデンがまき散らしたザムザ元素で、富士火山帯につながる温泉地帯（つまり箱根、熱海、伊豆）が徐々に汚染されていることを意味していた。
次にゴアは、ザムザ人間となってゴアの指令通りに動く温泉客たちに、何もなかったかのように帰宅するよう命令した。そして、彼等の周囲にいる人間に温泉水を飲ませ、ザムザ人間を増やすことを命令したのだ。温泉客たちは帰宅し、その家族や仲間は次々に知らぬ間にザムザ人間になっていった。
宇宙化学研究所の上川博士のもとへも、あの番頭が近づき、温泉水を持って来たと言って、出されたお茶に温泉水を混ぜて飲ませてしまう。
木田記者は、行方不明だった温泉客が急に帰宅したり、怪獣が温泉地から姿を隠したりした事に疑問を持った。帰宅した温泉客たちが、もしゴアの手下になっていたら大変なことになると憂慮する木田記者。
遠方までゴアのニセ円盤を追っていたマグマ大使が火山島基地へ戻り、これまでの事をアースへ報告したマグマ。火山活動を起こして日本を潰そうとするゴアを、断じて許すことは出来ないと憤るアース。
ゴアは、ザムザ人間が増えた頃を見計らい、ゴアの演説をある周波数で流し始めた。すると、ザムザ人間はゴアの演説に心から聞き入ってしまうのであった。
『諸君、私は諸君の味方ゴアだ・・・この腐りきった地球を救うために、このゴア様の演説をよぉく聞くのだ！』
上川博士の耳にも、ゴアの演説が聞こえていた。ある日の新聞記事には、「人類はその幸福を、ゴアに委ねるべきだ」という博士の社説が発表されていた。
『ばかな！まさか上川博士が・・・』
出勤途上でこの記事を読んだ木田は、すぐに宇宙化学研究所へ向かう。だが、上川博士も含めたザムザ人間に取り囲まれ、木田記者は捕まってしまう。
「もはや猶予はならぬ」と、アースはマグマ大使にテラバーデンを倒すよう命じるのであった。箱根の大涌谷に掘られた巨大な穴をねぐらとしているテラバーデン。マグマ大使はツノから破壊光線を発射して、テラバーデンの棲みかへ先制攻撃を食らわす。
穴から出てきたテラバーデンと組み合うマグマ大使。
『エイッ！ ヤァーッ！』
チョップをテラバーデンの頭へ見舞う、マグマ大使。テラバーデンとマグマ大使の決戦が、始まろうとしていた。
（つづく）
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ゴアの口元は開いている。アップになると、口元から見える唇が動いて、着ぐるみの中でしゃべっているのが判る。中で演じているのは、大平透氏である。アニメ『ハクション大魔王』の声や『スペクトルマン』の公害Gメン所長の役で知られている。
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