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ウルトラセブン(31) ~『ウルトラ警備隊員に送ってもらえるなんて、光栄ですね(笑)』 [ウルトラセブン・ドラマ3]

今回は、第2話『緑の恐怖』を取り上げます。
 監修;円谷英二  
 脚本;金城哲夫
 監督;野長瀬三摩地
 特殊技術;高野宏一
 
◆石黒隊員は7日間の休暇をもらい、6か月ぶりに宇宙ステーションV3から帰還してくる。今日は、その石黒隊員を乗せたホーク2号が防衛軍基地に到着する日であった。これから夫を出迎えに行こうとしている石黒夫人は、庭の隅に巨大な鉛色の物体が置いてあることに気付く。

心当たりが全く無いというお手伝いさんにすぐ片づけるように云いつけて、防衛軍基地へ向かう夫人。夫人が車で出かけて程なくして、送り主不明の小包が石黒邸に届く。

基地では石黒夫人の到着が遅れているので、石黒隊員をポインター号で送り届けることを提案するダン。差し迫った事件も無いので、キリヤマ隊長の許可が下りた。遅れてやって来た夫人と共に石黒隊員を乗せたポインターが石黒邸に着くと、あの鉛色の物体はまだ置いてあった。

お手伝いさんは警察に撤去を依頼したのだが、重くてすぐには動かせず、しばらくの間放置されていた。ダンは、帰りがけに石黒邸で大きな鉛色の物体を見かけ、不審に思った。ダンの超能力で透視できない物質なのだ。

(待てよ、この物質はチルソナイト808。確かワイアール星から産出される金属だが・・・。地球には存在しないはずの金属が、どうしてここにあるのだろうか・・・)ダンは心の中でそうつぶやく。邸に戻ってからも、タイプライターに向かって仕事をしている石黒隊員。

夜、夫宛てに届いた小包を夫人が持って来た。それを見て、一瞬目を輝かせる石黒隊員。夫人が部屋を出て行くと、不気味な声で笑いながら小包を開ける石黒隊員。包装を解くと、ラグビーボール大の鉛色の金属が入っていた。

それは大きさこそ違うが、庭に置かれたままの物体と同じ物であった。石黒が手にした瞬間から、妙な音を出し始めるその物体。するとセッティングされたかのように、庭の物体が3回程緑色に光ってまた元に戻った。石黒は鍵のかかる引き出しに物体をしまうと、厳重に鍵をかけた。

その夜遅く、ほろ酔いかげんで夜道を歩いていた男が、謎の生物の襲撃を受けて、気を失ってしまう。石黒邸に夫人の車を送り届けた帰りのダンとアンヌは、悲鳴を聞きつけて現場へと向かった。男は何か液体らしきものを浴びていて、瀕死の重傷であった。

ポインター号を呼んで男をメディカルセンターへ運ぶダン。収容した男はベッドの上で叫び声をあげると、緑色の怪物に変化した。アンヌはパラライザーを撃って、怪物の神経を麻痺させて倒すのであった。

同様な事件は、翌日の深夜にも起こった。警察はパトロールを強化するとともに、夜間は戸締りをして外出しないように呼びかけた。3日間で数十名が襲われ、怪物化していた。しかも襲われた者は次の者をまた襲うという風に、ねずみ算式に被害者が増えて行く。

『このままいけば、数か月後には地球上の人類がすべて怪物化してしまう。これは明らかに、人類への挑戦か侵略である!』

防衛軍基地では、タケナカ参謀が事件の経緯を隊員達に説明していた。メディカルセンターでアマギが撮った写真を分析した結果、宇宙生物に間違いないと結論付けるタケナカ参謀。石黒邸にあった鉛色の物体は防衛軍基地に運ばれ、化学班が分析することになった。

夜間外出禁止令のため、人っ子一人いない街。ワイアール星人は獲物を失って、血に飢えたまま石黒邸に帰ってきた。邸に帰ってきたワイアール星人の姿を見た石黒夫人は、叫び声をあげ失神してしまう。

警察へ連絡しようとするお手伝いさんを、石黒は止める。
『地球防衛軍の隊員の家が襲われたなんて、物笑いになるだけだ!絶対にいかん!』

東京は物騒だからと、翌朝、石黒は夫人を連れて、箱根にある別荘へ向かっていた。箱根行きの特急電車の中で、果物を食べながら楽しく過ごしている石黒と夫人。

石黒邸のお手伝いさんから、大至急来てほしいとダンに通報が入る。急行したダンに、石黒隊員の机の中から妙な音がするからと、調査を依頼するお手伝いさん。机の引き出しを壊すと、中から小さな鉛色の物体が出てきた。

『地球の物質ではない。庭にあったものと、何か関係があるかもしれない』
妙な音がする鉛色の物体をハンマーでたたくダン。物体は簡単に割れて、中から発信機付きの電子頭脳が出てきた。

その頃、化学班では、運ばれた大きな鉛色の物体を破壊しようとして、傷一つ付けることが出来ずにいた。だが突然、鉛色の物体が大きな音を立てて裂けると、中から気絶した石黒隊員が現れたのだ!

驚くキリヤマ隊長達!
『ダン、驚くなよ!例の物体から石黒隊員が出てきたぞ!』

ビデオシーバーにアマギからの連絡が入った。驚くダンとアンヌ。するとお手伝いさんが言う。
『嘘ですよ!旦那様は奥様と一緒に、箱根行きの電車の中ですよ!』

その頃、電車の中の石黒隊員は、脂汗を流して苦しんでいた。右手の甲が緑色に変色し、顔は徐々に怪物に変化していった。もはや夫人の隣に座っているのは、石黒では無くなっていた。

隣を振り返り、恐怖におののく石黒夫人。電車内は大パニックに陥る。電車はトンネル内で急停車し、人々は電車から次々に降りて行った。ダンとアンヌはポインターで現場近くへ駆けつけると、トンネル内に止まっている電車に向かった。

ワイアール星人をスーパーガンで攻撃し、ひるんだ隙に腰が抜けた石黒夫人を救助するダン。夫人を安全な場所まで運んだ時、トンネルが崩れて巨大なワイアール星人が現れた。

トンネル出口に救助を求める男性の姿を見つけたダンはトンネルに戻り、トンネル内の退避壕に男性を座らせてから、ウルトラアイを着眼しウルトラセブンに変身した。

まるで野菜の春菊みたいな姿のワイアール星人に、セブンのアイスラッガーがヒットして、ワイアール星人は真っ二つに裂けた。左右に倒れた半分ずつをエメリューム光線で焼き、燃え尽きるのを見届けると、セブンはどこかへ飛び去って行った。

ホーク1号で現場へ到着したキリヤマ隊長達。一緒に現れた石黒隊員を見て、一瞬たじろぐ夫人。
『奥さん、本物の石黒ですよ!』

本物の石黒を鉛色の物体に閉じ込め、電送に似た方法で石黒の姿になりすましたワイアール星人。小さい物体に入っていた電子頭脳で、行動をコンロトールしていたのだ。星人の死とともに、被害者のすべては人間に復活し、事件は解決したのであった。

事件は終わった。だが、宇宙からの侵略が終わったわけではない。あの鉛色の物体が、いつあなたの庭に落ちてくるかもしれないのです。明朝目が覚めたら、まず庭をごらんください・・・ (終わり)


★★★★★★★★★★★★
シナリオは、レッドマン(仮)となっている。
この回は、ウルトラ警備隊の活躍を全く見ることができないのが残念。ウルトラ警備隊のテーマがカッコ良く大好きである筆者は、あの曲が番組内で1度は流れて欲しいといつも思っている。


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