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ウルトラセブン(23)  ~間違いない!カッパは右手と左手が、伸縮自在なんだ~、うん [ウルトラセブン・ドラマ2]

今回は第41話『水中からの挑戦』を取り上げます。
 監修;円谷英二  
 脚本;若槻文三  
 監督;満田かずほ
 特殊技術;高野宏一

◆伊集湖に、カッパが出るといううわさが立っていた。夜釣りをしていた男が水面に顔を出すカッパを見かけ、急いで逃げると、カッパは男を追いかけてきたという。また、鶏舎で飼っていた数百羽のニワトリが、一晩のうちにいなくなってしまったという事件も発生していた。あとには、多くのニワトリの羽根が散乱していた。

SF作家の角谷、漫画家の川中、女性カメラマンの藤島、そして料亭「河童」を経営する竹村の4人は、カッパの愛好グループの「日本カッパクラブ」の会員たちだ。この4人は伊集湖のうわさを聞きつけて、湖岸にテントを張ってカッパを生け捕りにしようと計画して訪れたのだった。

夜釣りをしていてカッパに追われたという男に話を聞いてみた。
『ねぇあんた!ほんとにカッパを見たのか!』
『確かに見ました!右手を引っ込めちゃって、左手を長くぶらりとぶら下げてやんの』
『それだ、間違いない!カッパは右手と左手が、伸縮自在なんだ~、うん・・・』

1日目の夜。4人は二手に分かれて、湖岸付近でカッパの探索をした。川中と竹村は、湖水に何かが飛び込む音を聞いた。その物音は、とても重量のあるものが飛び込んだように思われた。
『やっぱり何かいるぞ!・・・』

4人は集まって様子をうかがっていたが、カッパを捕らえるために、張っていたテントを壊して持ってきた竹村。すると、湖の中から何かが岸に向かって上がってくる。4人は岸に上がってくる何者かに向かって、テントを被せた。

『何をするんだ!やめろ!』
捕まえたと思ったのはカッパではなく、アクアラングを着たウルトラ警備隊のフルハシとダンだった。
『カッパじゃないのか・・・』

湖にとびこんだ大きな音は、ウルトラ警備隊員だったと納得するカッパクラブの4人。ウルトラ警備隊が動き出していることから、この湖に何かがいることを確信した4人だった。『昔からみんながカッパだと思っているのは、宇宙人なのさ。甲羅がボンベで尖った口はマスク・・・』

すると、竹村が突然大声で叫んだ。
『ごくろうさ~ん!』
遠くで動く人影を見て、調査中のウルトラ警備隊員だと思ったのだ。

だが、話をしながらキャンプ地へ帰る4人をつけてくる何者かがいる。
『ねぇ後をつけてくるわよ、ウルトラ警備隊・・・』
4人の前後を、何者かがチョロチョロ走っては近づいてくる。

『ねぇ。今の、ウルトラ警備隊?・・・』
何かがいると思った瞬間、女性カメラマンの焚いたカメラのフラッシュが、カッパの姿を暗闇に浮かび上がらせた。驚いた4人は、急いで逃げた。だが逃げてこられたのは3人だけ。竹村の姿が見えない。

3人は竹村を探しに、今来た道を戻り出した。一方、ウルトラ警備隊のキャンプ地の周りでも、何者かが動き回っているのをダンは感じていた。ダンはキャンプの周辺で正体を見極めるために歩き回っていたところ、殺されている男を発見する。フルハシ、アマギ、アンヌも見回っていると、カッパクラブの3人と出会った。

『さっきカッパに追いかけられて、逃げる途中で一人いなくなったんです!』
『まだ、そんなこと言ってるんですか!』
フルハシがいい加減にしないかと言わんばかりに叱り出した時、ダンから連絡が入った。

竹村が頸動脈を斬られて殺害されていたのだった。ダンとフルハシらが殺害現場で落ち合うと、現場から逃げる何者かを発見、後を追いかけたが湖に飛び込み逃げられてしまう。

伊集湖に未確認飛行物体が落下した時期と、伊集湖のカッパのウワサの、時期が一致する。キリヤマ隊長は、伊集湖の徹底調査を命令した。フルハシ・アマギ、ダン・アンヌの二手に分かれ、モーターボートでそれぞれが海底調査を開始した。アマギとダンがアクアラングを着て海底調査を行った。

だがダンに異変が起こり、アンヌは湖上に発生したガスを吸って気を失ってしまう。フルハシは本部に応援を要請、フルハシとアマギは湖上を捜索するが、手がかりは無い。

ホーク3号で駆け付けたキリヤマ隊長とソガに、湖底からロケット弾攻撃をしてくる何者かがいる。応戦するホーク3号。フルハシとアマギがモーターボートで岸へ引き上げる途中、カッパのような生き物が湖水を泳ぐのを見かける。

彼らテペト星人の送りこんだ地球侵略兵器一つ目怪獣テペトは、巨大な卵の殻を破り湖に出現した。怪獣テペトを攻撃するホーク3号。その頃ダンは、湖底に鎖でつながれて身動きができない状態になっていた。ボンベの空気がもう少ない。

ダンはアクアラングのファスナーを下げ胸からウルトラアイを取り出して、ウルトラセブンに変身した。水中でのテペトは強い。しかも頭がいい。セブンを翻弄する。だまし討ちをして頭部の皿からでる光線をセブンに浴びせたり、謝るふりをしてセブンの足元をすくい、水中へ逃げたりするテペト。

だが、セブンの透視力は水中へ隠れたテペトを見逃さない。アイスラッガーが水中のテペトを鈍い音と共に真っ二つに切り裂くと、テペトは半身に分かれて浮いてきた。頼みの怪獣テペトが倒されてしまい、湖底に隠れていたテペト星人の宇宙船は湖から飛び出すと、宇宙へと逃げて行く。

ホーク3号のロケット弾攻撃が、これを待ち構えていたように円盤に攻撃を仕掛ける。撃墜され伊集湖に落ちて行く宇宙船。

日本カッパクラブのメンバー3人が、大型のアメ車に乗って東京へ帰っていく。ひとり欠けてしまった車内は、どこか元気が無い。SF作家の角谷が言う。
『やっぱりカッパなんていないんだよ。昔からカッパだって呼んでたのは、宇宙人だったのさ』
『ええ、そうかもしれないわね・・・』

漫画家の川中が言う。
『なぁ、俺たちが見たのは宇宙人だ。カッパじゃない。カッパは他にいるんだ!』
『ええ、そうかもしれないわね・・・』

ハンドルを握る女性カメラマンの藤島は、今度の事件が相当ショックだったのだろうか、うわの空で相槌を打つだけだった・・・。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
台本では、タケナカ参謀が出てくる。タケナカ参謀とキリヤマ隊長の会話が、本放送ではそのまま、キリヤマ隊長とソガの会話になっている。



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