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帰ってきたウルトラマン(59) ~座談会;振り返ってみたウルトラマン/マグネドンの巻 [新マン座談会・4]

ウルトラマンのスーツアクター・きくち英一氏が、聞き手の某映画監督とふたりでビデオを見て、当時の記憶を思い出しながら各話のエピソードを語るシリーズ。
第39弾は、強力な磁力を帯びた怪獣が出現。バラバラにしても地球の磁力で何度でも蘇るという不死身怪獣に対策はあるのか・・・
第20話『怪獣は宇宙の流れ星』を取り上げます。

脚本;石堂淑朗
特殊技術;高野宏一
監督;筧 正典

◆熊沢峡谷付近で、航空機の墜落事故が多発する。いずれの場合も、途方もない力で地表に叩きつけられたことが推測された。事故機の部品を持って宇宙研究部を訪れた郷は、強力な磁力の発生と地球磁気が熊沢ダム一帯に集中している事態を知る。

やがて強力な磁力を帯びた怪獣の出現によるものと判り、MATの攻撃で怪獣はバラバラに四散する。だがその夜、落雷を受けた怪獣マグネドンは磁力を回復し、再生を遂げる。地球上にいる限り、地磁気によって何度でも蘇るマグネドンに、もはや対策は無いのか?

しかも佐竹参謀の指令で、1日の猶予のうちに怪獣を倒さなければ、MATは解散の危機に瀕することに・・・。

★★★★★★★★★★★★
聞き手;
「これは、セット変わりましたね」

きくち氏;
「ええ」

聞き手;
「よく出来ている」

きくち氏;
「カラータイマー用の電池、後ろから見るとはっきり見えるね」

聞き手;
「ああ、ありますね」

きくち氏;
「この回はセットがもの凄い」

聞き手;
「ダム」

きくち氏;
「良いセットだよね」

聞き手;
「カッコイイ変身ですよね」

きくち氏;
「本当なら、ダムの上から出るといいのに」

《ウルトラマンのモノローグ》
聞き手;
「今の声、団次郎氏だ。統一されていませんね。統一するべきですよね。このセット、銀紙で出来てるんですかね?」

きくち氏;
「そうです」

聞き手;
「ウルトラマンのストロボ撮影は、中野稔さんがやったんでしょうね。虹色に色分解しているみたいで、きれいですね。このアクションは、セット内でやってるんですか?」

きくち氏;
「これ、黒バックで撮影してるね」

聞き手;
「あらゆる対応しなくちゃいけないから、やる方もたいへんですが、編集もたいへんだ」
「なにかアルミホイルを丸めたようなものが吊ってありますね。何だろうあれは?あっ、当たった当たった!」

きくち氏;
「そのまま使ってるね。まぁいいかー、なんてね(笑)」

聞き手;
「あの、前転しながら前にいったのは?待て、変な。(ブレスレットでダムを止めるシーン)今のつなぎが変。バンク(*)だからしょうがないんだけど、カラータイマーが赤だった。今の、ブレスレットで磁力を中和したわけですか?」

(*)一部の絵や映像を撮り貯めておいて、のちに使いまわす方法。具体的には「発進・変身・必殺技など、使いまわすことが決まっている見せ場のシーン」

きくち氏;
「そうなんだろうね」

聞き手;
「ウルトラマン、自力で持ち上げられない。あっ、凄い合成。これは月で戦っているんですか?」

きくち氏;
「どこだろう?」

聞き手;
「これは入ってないですね。上手く浮いてる。これプリズ魔(第35話)の時に中野稔さんが。この時にすでにやってたんですね。この特撮は、実相寺監督が『ウルトラセブン』の時にやった特撮を、高野さんがマネした。ペロリンガ星人の時。これは勝手に戦ってくれって感じで」


★★★★★★★★★★★★
マグネドンのデザインは、プロデューサーとして参加している熊谷健氏のアイデアを採用している。氏は中盤以降から本格的にデザインに参加しており、シーモンス、シーゴラス、ベムスター、ビーコン、ザニカなどがある。

きくち氏が嫌がったものに、「イントレ撮影」があるそうだ。これは、ウルトラマンが空へ飛ぶときに、イントレと呼ばれる足場(鉄板)にウルトラマンを乗せ、スタッフ8人ほどでそれを一斉に担いでウルトラマンが飛んで行く風景を撮るというものである。この回では、ウルトラマンがマグネドンを担いだまま飛んで行くという撮影があり、とても不安だったらしい。



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