ウルトラセブン(20) ~大都会の動脈を作る工事は、私達が見慣れている風景。だが、侵略者は私達の心の隙を狙って、何を企むか分からないのです・・ [ウルトラセブン・ドラマ2]
今回は、第34話『蒸発都市』を取り上げます。
監修;円谷英二
脚本;金城哲夫
監督;円谷 一
特殊技術;高野宏一
◆大都会の夜、いろいろな場所で水道、地下鉄など、様々な工事が行われている。第六管区をポインター号でパトロール中のソガとダン。ダンの耳が異常な音を捉えた。
『あれは普通のカッター音じゃない。アスファルトを切断し地底深く掘り下げているマシンの音では?』
ダンはその異常な音がする工事現場へ着くと、作業員の一人に質問をするが、ダンを無視して何も答えようとしない。するとポインター号へいきなり発砲して逃げる車があり、急ぎソガとダンはその車を追跡した。だがそれは囮(おとり)であった。
『いきなり発砲する中型マイクロバスを、現在追跡中』
ソガが本部へ連絡しながら、そのまま追跡を続行したポインター号は、マイクロバスのタイヤをレーザー光線で撃ちぬいて路肩へ停車させることに成功した。
だが、マイクロバスが停車した一帯で不思議なことが起こった。マイクロバス、ダンとソガ、それにポインター号が白色の光と共に消えてしまったという。後から駆け付けた警察官二名のうちの一人が、その一部始終を見ていた。駆け付けた警察官の一人は、消されてしまっていた。
連絡を受けたウルトラ警備隊の一行がすぐに調査した結果、多量の放射能が検出されたが、原因は不明だった。翌朝同じ第六管区内で、今度はオフィス・ビル街が消えたという通報が入る。
キリヤマ隊長とアマギが上空からヘリコプターで現場を見ると、ビル街が一区画そっくり消えてなくなっているのが確認できた。そのとき、泡のような物体が地中へ消えて行くのを、ふたりは目撃する。
スーツ姿のフルハシとアンヌは、タケナカ参謀に呼ばれてあるホテルに車で向かっていた。霊媒師のユタ花村が、ビル蒸発事件に関わることで会見を申し込んできたという。ホテルの一室を訪問したタケナカ参謀たちの前で、水晶玉を覗くユタ花村が語り掛けてきた。
『ワレワレハ タイヨウケイカラ ソウトオクナイホシカラ キタモノダ・・・』
宇宙人はユタ花村の口を借りて、タケナカ参謀たちへ話しかけているのだった。しばらくの間地球に逗留するので、一時的に自分達の居住区を作った。時間が無かったので相談は出来なかった。居住区に手だしをしないことを条件に、ダンやソガを返すという。
だが、宇宙人は居住区の場所を明かさなかったため、防衛軍はまず、居住区を発見することに全力をあげた。フルハシとアンヌがドライブインで休んでいると、突如前方のミツザワ平野にビル群が出現した。
フルハシが捜索中のホーク1号に連絡を入れ、ふたりはビル街へ潜入した。静まり返ったビル街には、ビルといっしょに運ばれた人達が硬直したまま立っている。手を出さないという条件を破り、アンヌとフルハシはビル街の中でソガとダンを探し回っていた。
その様子を観察していた宇宙人は、ユタ花村の口からタケナカ参謀に電話し、約束を反故にされたことに怒りを顕わにした。そして、ウルトラセブンを味方に引き入れていることを告げてきた。
宇宙人ダンカンは、モロボシ・ダンがウルトラセブンであることを知っていた。ソガと一緒にダンを誘拐したのはそのためだ。ホーク1号は連絡を受けて蒸発都市へ着陸し、アンヌと合流した。だが、そこでキリヤマ隊長やアンヌたちを待ち受けていたのは、ビル街を破壊するウルトラセブンだった。
モロボシ・ダンを催眠で自由に操る宇宙生物ダンカン。だが、フルハシがダンカンのいるコントロール室へと侵入しレーザー銃でとどめを刺したため、セブンは正気に戻った。泡のような不確定生物のダンカンは、真っ赤な目の怪物に姿を変えると、正気になったセブンと対峙した。
誰もいないビル街で戦うセブンとダンカン。ゴムマリのように身体を丸めて、転がりながら移動するダンカン。セブンの必殺エメリューム光線を浴びたダンカンは、泡のように消えて無くなってしまった。
宇宙生命ダンカンが死んで、ビル街で硬直していた人々は、みんな元どおりに動けるようになった。夕暮れの日差しを浴びた平野の中に立つビル街。田園都市として、新しい街がそこに生まれたようであった。 (終わり)
★★★★★★★★★★★★
うん、メデタシ・メデタシ。地方創生の時代。東京一極集中型を止めて、地方にもっと都市を造ろうというメッセージなのだろうか。金城さんの、未来を見る目は確かだった。
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監修;円谷英二
脚本;金城哲夫
監督;円谷 一
特殊技術;高野宏一
◆大都会の夜、いろいろな場所で水道、地下鉄など、様々な工事が行われている。第六管区をポインター号でパトロール中のソガとダン。ダンの耳が異常な音を捉えた。
『あれは普通のカッター音じゃない。アスファルトを切断し地底深く掘り下げているマシンの音では?』
ダンはその異常な音がする工事現場へ着くと、作業員の一人に質問をするが、ダンを無視して何も答えようとしない。するとポインター号へいきなり発砲して逃げる車があり、急ぎソガとダンはその車を追跡した。だがそれは囮(おとり)であった。
『いきなり発砲する中型マイクロバスを、現在追跡中』
ソガが本部へ連絡しながら、そのまま追跡を続行したポインター号は、マイクロバスのタイヤをレーザー光線で撃ちぬいて路肩へ停車させることに成功した。
だが、マイクロバスが停車した一帯で不思議なことが起こった。マイクロバス、ダンとソガ、それにポインター号が白色の光と共に消えてしまったという。後から駆け付けた警察官二名のうちの一人が、その一部始終を見ていた。駆け付けた警察官の一人は、消されてしまっていた。
連絡を受けたウルトラ警備隊の一行がすぐに調査した結果、多量の放射能が検出されたが、原因は不明だった。翌朝同じ第六管区内で、今度はオフィス・ビル街が消えたという通報が入る。
キリヤマ隊長とアマギが上空からヘリコプターで現場を見ると、ビル街が一区画そっくり消えてなくなっているのが確認できた。そのとき、泡のような物体が地中へ消えて行くのを、ふたりは目撃する。
スーツ姿のフルハシとアンヌは、タケナカ参謀に呼ばれてあるホテルに車で向かっていた。霊媒師のユタ花村が、ビル蒸発事件に関わることで会見を申し込んできたという。ホテルの一室を訪問したタケナカ参謀たちの前で、水晶玉を覗くユタ花村が語り掛けてきた。
『ワレワレハ タイヨウケイカラ ソウトオクナイホシカラ キタモノダ・・・』
宇宙人はユタ花村の口を借りて、タケナカ参謀たちへ話しかけているのだった。しばらくの間地球に逗留するので、一時的に自分達の居住区を作った。時間が無かったので相談は出来なかった。居住区に手だしをしないことを条件に、ダンやソガを返すという。
だが、宇宙人は居住区の場所を明かさなかったため、防衛軍はまず、居住区を発見することに全力をあげた。フルハシとアンヌがドライブインで休んでいると、突如前方のミツザワ平野にビル群が出現した。
フルハシが捜索中のホーク1号に連絡を入れ、ふたりはビル街へ潜入した。静まり返ったビル街には、ビルといっしょに運ばれた人達が硬直したまま立っている。手を出さないという条件を破り、アンヌとフルハシはビル街の中でソガとダンを探し回っていた。
その様子を観察していた宇宙人は、ユタ花村の口からタケナカ参謀に電話し、約束を反故にされたことに怒りを顕わにした。そして、ウルトラセブンを味方に引き入れていることを告げてきた。
宇宙人ダンカンは、モロボシ・ダンがウルトラセブンであることを知っていた。ソガと一緒にダンを誘拐したのはそのためだ。ホーク1号は連絡を受けて蒸発都市へ着陸し、アンヌと合流した。だが、そこでキリヤマ隊長やアンヌたちを待ち受けていたのは、ビル街を破壊するウルトラセブンだった。
モロボシ・ダンを催眠で自由に操る宇宙生物ダンカン。だが、フルハシがダンカンのいるコントロール室へと侵入しレーザー銃でとどめを刺したため、セブンは正気に戻った。泡のような不確定生物のダンカンは、真っ赤な目の怪物に姿を変えると、正気になったセブンと対峙した。
誰もいないビル街で戦うセブンとダンカン。ゴムマリのように身体を丸めて、転がりながら移動するダンカン。セブンの必殺エメリューム光線を浴びたダンカンは、泡のように消えて無くなってしまった。
宇宙生命ダンカンが死んで、ビル街で硬直していた人々は、みんな元どおりに動けるようになった。夕暮れの日差しを浴びた平野の中に立つビル街。田園都市として、新しい街がそこに生まれたようであった。 (終わり)
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うん、メデタシ・メデタシ。地方創生の時代。東京一極集中型を止めて、地方にもっと都市を造ろうというメッセージなのだろうか。金城さんの、未来を見る目は確かだった。
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