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仮面ライダー(ゲルショッカー編)ドラマ10 終 [ライダー1号/ゲルショッカー編]

荒野を渡る風 ヒョーヒョーと
一人行く 一人行く 仮面ライダー
哀しみを噛みしめて ひとりひとり戦う
されど わが友 わが故郷
一人でも一人でも 守る守る 俺は
仮面ライダー

★★★★★★★★★★★★
《第98話 ゲルショッカー全滅!首領の最期!》
原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;岡田 勝
監督;塚田正煕

[前回までの話は・・・
本郷はベルトの風車を封じられ、左腕が上がったままの状態で仮面ライダーに変身出来ない。目前では、ヒルカメレオンの吸血キバが通信隊員ユリの首筋に迫ろうとしている。大ピンチの本郷と少年ライダー隊・・・]


◆ユリのベッドのすぐ横には、怪人クモライオンの死体が横たわっている。ヒルカメレオンはユリの血液を吸い取ったあとで、その血液をクモライオンに輸血して蘇らせるつもりなのだ。だがその時、赤い手袋がヒルカメレオンにパンチを食らわせた!2号ライダーが助けに来たのだ。

滝と立花藤兵衛の鎖を解き、みんなを逃がした後、本郷の変身を止めているマシンを破壊する2号ライダー。本郷を閉じ込めていたボックスの扉が開くと同時に風車の凍結が溶け、本郷はライダーに変身した。

むろん、ここは本部ではない。あと5分でこのアジトは大爆発すると告げて、ヒルカメレオンは姿を消した。急ぎ、時限爆弾を探すダブルライダー。

隣の部屋にあった爆弾を見つけて起爆装置を外そうとする2号ライダーを、再び姿を現したヒルカメレオンが阻止する。1号ライダーがヒルカメレオンを押さえつけている間に、2号ライダーが爆弾の起爆装置を外すことに成功した。

ダブルライダーに両脇を抱えられ身動きできないヒルカメレオンに、ブラック将軍の声が交換条件を突き付けてきた。人体実験用囚人達を解放する代わりに、ヒルカメレオンを渡せという。
『場所は、パルパル遊園地の怪人展示館。時間は明朝4時』

条件をのんだ本郷と一文字は、ヒルカメレオンを連れて、時間通りにパルパル遊園地の怪人展示館に到着した。そこには、造り物とは思えないような怪人たちが並んでいる。ムカデタイガー・ガラオックス・エイドクガ・サボテンバット・ハエトリバチ・イノカブトン。

突然動き出した怪人たちは、本郷と一文字をぐるりと取り囲んだ。皆、ヒルカメレオンが人間の血液を使って蘇らせた再生怪人たちだ。そして、ヒルカメレオンは高い所から本郷達を見下ろして、どうだと言わんばかりにブラック将軍に姿を変えた。

だが怪人たちに囲まれながらも、余裕を見せる本郷と一文字。本郷が言う・・・
『ハハハハ・・・ゲルショッカーの最高幹部は、常に怪人であるはずだ』

一文字が言う・・・
『その正体を見るために、ワナと知ってやって来たんだ!』

隠れていた滝がやって来て怪人たちを尾行し、本郷と一文字はライダーに変身して、ブラック将軍を追いかけることにした。

遊園地内の走行するジェットコースターに乗っているヒルカメレオンに向かって、ジャンプする本郷ライダーと一文字ライダー。ヒルカメレオンが乗る席の前に本郷ライダー、後に一文字ライダーが挟むようにして乗り、攻撃を仕掛ける。

本郷ライダーのキックでジェットコースターから転落してしまうヒルカメレオン。墜落後、岩に溶け込むようにして姿を隠すが、ダブルライダーチョップが炸裂して死を悟ると、ブラック将軍の姿になり、
『最後に・・笑うのは・・・ゲルショッカーだ。我が偉大なる首領に・・・栄光あれ!』

ブラック将軍は、大爆発して死んだ。これで、残るは首領ただひとり。

その頃、滝は、再生怪人たちの乗るトラックの後をバイクで追いかけていた。だが、滝は怪人たちに捕まり、少年ライダー隊本部にも再生怪人たちが潜入して、立花藤兵衛らは捕虜となってしまう。

「浜名湖大橋付近が怪しい」という滝からの連絡が本郷のもとに入るが、これは首領の仕掛けたワナであった。日本のゲルショッカー本部は、浜名湖の地底にある。そこへダブルライダーを誘い込み、再生怪人軍団に処刑させようと企む首領。

本郷と一文字は、連絡通り浜名湖大橋に行くが、そこで待っていたのは再生怪人軍団だった。ムカデタイガー・イノカブトン・エイドクガ・サボテンバット、そしてハエトリバチ。だが、変身したダブルライダーの敵ではなかった。次々と敗れて爆死していく再生怪人たち。

怪人がすべて敗れてしまうと、浜名湖中央付近に巨大な首領の幻影が出現する。頭部がとがった赤い覆面に赤いマントを羽織り、目だけがギラギラ輝いている姿が浜名湖に映し出される。湖畔に捕まっている滝や立花藤兵衛らを助けるには、いくつもの地雷が埋められた道を行くしかない。

次々と爆発する地雷を避けながら、走って立花藤兵衛らの元へ向かう二人のライダーたち。そして傷つきながらも、無事に立花藤兵衛らを助けることができた。浜名湖の地底にあるゲルショッカー本部に潜入したダブルライダーは、そこで赤い覆面を剥いで、その下にある首領の正体を遂に見た。

それは、たくさんの蛇が絡み合って、首領の顔を隠しているように見えた。
『とうとう俺の姿を見たな!貴様たちの為に、ゲルショッカーは全滅だ』

首領にパンチを浴びせ、ヘビの絡んだ頭部を壊そうとする二人のライダー。ヘビの頭部が取れて、その下から出現したのは、白い頭に赤いひび割れがたくさん入った一つ目の顔だった。大きな一つ目がある他は、鼻も口も耳も無い。

首領は宇宙人か、それともロボットか?不気味な低い声で笑う首領。
『ゲルショッカーの最期だ。わしと一緒に死ね!』

ゲルショッカーのエンブレムが爆発を起こし、赤いマントの首領が次いで自爆した。あとに残ったのは、大きな目玉が一つだけであった。本郷ライダーがそれを拾おうとしたとき、浜名湖の湖面が盛り上がり、大きな水しぶきを上げてゲルショッカー本部は大爆発を起こした。

ライダー達はどうなったのか?そのとき、滝や立花藤兵衛達のもとへ向かって真っ直ぐに走ってくる2台の新サイクロン号。ついにショッカー首領は倒れ、長く辛いショッカーとの戦いは終わった。

FBIから派遣されていた滝和也は、使命を終えてアメリカに帰っていく。
『皆のことは、忘れないぜ!』

本郷、一文字、立花藤兵衛、少年ライダー隊本部のユリたちに見送られ、滝を乗せた飛行機は大空へ飛んで行く・・・これで地上に、ふたたび平和が戻ったのだった。 (おわり)


★★★★★★★★★★★★
仮面ライダーが空中高く飛ぶ姿を見て、体操選手になった人もいたのだろうなぁと、思った。見ている当時は気にも留めなかったのだが、光線技や武器を使わずに敵と戦って倒すというのが、仮面ライダー最大の魅力なのだと、つくづく思う。(これは、本郷猛役の藤岡弘、さんも話しておられたことである)




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