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レインボーマン(18) ~シェイクスピアの舞台で演じるような気持ちで演ってたね(俳優/長沢 大氏)その2 [レインボーマンこぼれ話2]

(前回から続き)
長沢氏;
「当時は劇団にもビデオを持っている人などいなくて、僕も買えないでいましたからね、録っておこうにもできなかった。それが今になってビデオやDVDで見られる状況でしょう。

僕は後年、ファンの人がビデオを送ってくれて久しぶりに観たんだけど、「ああ、こんな風に演ってたんだなぁ」と再認識しましたよ。この頃の方がいい芝居してたね(笑)。とにかくイメージが強烈だな~!と思ったね。

こんなに一所懸命やってたのか、手抜きしないで演っててよかったという感じが、とてもします。まさかね、皆さんがこんなに長い間『レインボーマン』を観てくれるとは思わなかったですから」

聞き手;
「そうですよね。まさかこんな状況になろうとは、誰も思いもよらなかったでしょうね」

長沢氏;
「あと改めて見直したら、平田昭彦さんと僕はこんなに絡んでたんだなぁと。意外にやりとりが多くて、お互いの顔がすごくアップでやってるのね。で、けっこうカットも長い。

あとになって六鹿(英雄監督)さんから聞いたんだけど、「あれは大さんと平田さんがビシッとした芝居ができるから、ああいう撮り方ができたんだよ。芝居の下手な俳優さんじゃできないよ」って。

向かい合って本当に顔と顔を突き合わせるというような間近での会話とか、「ああいう撮り方は芝居の下手な俳優じゃ僕らもできないよ」ってね。『レインボーマン』は六鹿さんの功績も大きいですね。やってるうちに分りますよ。

いいカット撮ってるし、芝居のしどころはちゃんと演らせてくれたし。それに相手が僕の大好きな平田昭彦さんとなれば、こりゃあ僕も負けちゃいらんねえぞと思って力が入りましたよ。とにかく一緒に演るのが楽しみでワクワクして」

聞き手;
「その平田さんの印象やご共演された思い出を、お聞かせください」

長沢氏;
「いやぁ、やっぱり凄い。結構アクの強い俳優が出てるのに、平田さんて意外にこうストレートな素直な芝居するでしょう。真面目な人だから。だから僕はやり易かった。

撮影が終わった後、平田さんが車で来てると「大さん、乗ってきませんか?」なんて言ってくれて。渋谷まで乗っけてってもらったりして。現場でも結構交流して、いろんな話をしてましたね。それで僕も、平田さんの芝居に応えようと思って・・・。やっぱり素敵な俳優さんだったからね」 

聞き手;
「一種の憧れのような?」

長沢氏;
「そうそう、あったね・・・。本当に“ダンディ”っていうか、インテリジェンスも感じさせる。格好いいじゃない。そういうところに憧れてたね。自分もそうなりたいなと。演技もそんなアクが強いのじゃなく素直な、スーッとした感じのね」

聞き手;
「だから、どんな役もこなせるというか」

長沢氏;
「そう。だからミスターKという、あんな役柄を平田さんに選んだっていうのも凄いと思うよ。もうひとつクセのある人じゃなく、そういうのがない平田さんが演ってるっていうのが。ものすごく好感もって見てました。

他にもダイアナ役で出ていた山吹まゆみさんなんか、僕が帝劇の舞台で『風と共に去りぬ』の総集編に出た時、彼女も出ていて・・・宝塚のスターですからね。その彼女が『レインボーマン』に出てるなんて、ビックリしたけどね」

(つづく)


★★★★★★★★★★★★
長沢 大氏が演じたドクターボーグについて、よくご存じない方のために触れておきます。

後半の第40話から46話にかけて出てくるキャラクター、国籍不明の科学者である。戦時中、日本人によって妻と子を殺されたことで日本人に激しい憎しみを抱いており、そのためにミスターKに協力している。死ね死ね団の女性幹部であるダイアナやキャシーたちをサイボーグに改造して、レインボーマンに挑戦させた。

また弾丸を体内に撃ち込むだけで普通の人間をサイボーグ化させてしまう新薬「ボーグアルファ」を開発していたが、開発途中でレインボーマンによって倒されてしまう。だがミスターKは、残った未完成品のボーグアルファを使ってサイボーグ部隊を組織して、レインボーマンに挑戦していくのである。



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