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ウルトラセブン(16)  ~「そんな星クズなんか、大気圏突入の時に燃え尽きてしまいますよ」 [ウルトラセブン・ドラマ2]

今回は、第32話『散歩する惑星』を取り上げます。
監修;円谷英二  
原案;虎見邦男
脚本;山田正弘・上原正三  
監督;野長瀬三摩地  
特殊技術;高野宏一

◆アステロイド・ベルトから外れた小惑星と思われる未確認飛行物体が地球に接近しているという緊急連絡が、ステーションV2から入電した。念のため、防衛軍基地では24時間体制でパトロールをするよう、マナベ参謀の指示が出る。

フルハシ、アマギ、ダンの三名は、ホーク1号でパトロールに出発した。しばらくすると、向こうから飛んでくる島を発見する三人。本部へ連絡を入れたフルハシは、隊長に怒鳴られる。
『島が?・・・ばかなこというな!』
『確かに島です、いや、島のように見えます!』

すると突然、その島から発射された光線に引き寄せられて、ホーク1号はその島に不時着させられてしまう。ホーク1号との連絡が途絶え、隊長たちはホーク3号で捜索するも、ホーク1号どころかその島のような小惑星さえ発見できなかった。

不時着して気絶していた三人はようやく気がつき、本部へ連絡を取ろうとするが、妨害電波で無線が使えない。三人は仕方なくホークを降りて、外の様子をうかがうと、なんと富士山が見える位置にこの小惑星は浮遊しているのだった。
『なんだ、地球防衛軍のすぐそばじゃないか!』

三人のいる地点から五百メートル程先に、不思議な形の建物が見える。とすると、あれは?
『宇宙前衛基地!?』

三人はその建物に侵入しようと試みるが、ドアが開かない。ところが、急にシューと言う音と共に、まるで入ってくださいとでも言うようにドアが開く。建物の中にはたくさんの機械が配置され、ピーピーと通信音が鳴っている。

どうやら電波で操縦されている無人基地らしく、この基地からは「相当強力な電磁波が発信されているようだ」と、アマギがつぶやく。一方アマギの言った通り、この小惑星から出るとても強力な電磁波の為に通信網が大混乱し、防衛軍基地のレーダーや超兵器も使用不能に陥っていた。

キリヤマ隊長らは、行方不明の三隊員の救出と小惑星の調査のため、ポインター号で出動していた。小惑星が大きく見える所まで近づいていくと、ある所からは電磁バリアに阻まれて先へ進むことができないポインター。アンヌが小惑星に不時着しているホーク1号を双眼鏡で発見するが、無線には応答が無い。

これ以上先へ進めないことがわかり、本部へ戻るポインター号。あの小惑星は、計算上あと53分で基地へ到達してしまう。ホークなど超兵器が使えない今、敵の妨害電波に向かって飛んで行く新兵器“キリー”を使用する決断をするマナベ参謀。猶予はあと20分、それより先へ近づけさせるわけにはいかない。

建物内に閉じ込められた三隊員だったが、アマギがドア・ロックを解除することに成功、三人はホークへ戻ることができた。だが、強力な電磁波のために、ホークのエンジンがかからない。ダンがひとりで、電磁波を発生させているマシンを止めに行くと言い出した。

その頃、約束の20分が経過して、これ以上基地に近づけられない地点までやって来た小惑星に、新兵器キリーの照準を合わせる防衛軍基地。電磁波を止めに行く途中で、ダンの目の前に怪獣リッガーが出現した。ダンはウルトラアイを着眼するが、強力な電磁波のために変身できない。

そこでカプセル怪獣アギラを、リッガーに立ち向かわせるダン。フルハシとアマギはホークを降りてエレクトロHガンで怪獣に応戦したが、ホーク1号はリッガーに破壊されてしまう。アギラがリッガーと戦っている間に、ダンは小型で強力なNB爆弾を仕掛けて、マシンを破壊することに成功する。

大爆発と同時に強力な電磁波は消え、防衛軍基地の機能は回復する。2頭の怪獣が格闘しているシーンがモニターに映り、本部と小惑星にいるフルハシとの通信が回復する。緊急事態を告げるフルハシ。
『早くこの惑星を攻撃してください!この惑星自体が、時限爆弾になっています』

ホークを破壊され脱出できない三人を救出するため、ホーク3号で出撃するキリヤマ隊長たち。キリーの発射を一時止めるマナベ参謀。ダンはアギラをカプセルに回収して、セブンに変身した。大きな身体のリッガーは、尻尾をしならせてセブンに迫る。

ホーク3号が小惑星に着陸しフルハシ・アマギと合流するが、ダンが行方不明だ。みんなで手分けして探すが見つからず、滞在時間も無い。ダンを見つけられないまま、ホーク3号は小惑星を離脱する。

リッガーの頭部をアイスラッガーで切り落としたセブンは、その頭部から小惑星を誘導する電波が出ていることを見抜くと、防衛軍基地から遠ざかるように、頭部を抱えて小惑星から飛び立った。すると小惑星もセブンの後を追うように飛んで行く。

やがて大爆発を起こして、跡形もなく吹き飛ぶ小惑星。セブンの活躍で、防衛軍基地の危機は去った。
(終わり)


★★★★★★★★★★★★
この台本の原案を書いた虎見邦男氏は、ウルトラQの「バルンガ」を書いた人である。「バルンガ」は秀作だと思うし、この「散歩する惑星」も佳作ではないだろうか。
映像では、ダンが見つからないまま終わるのだが、台本では平野に倒れているダンをホーク3号が見つけて救出する、という展開で終わる。
台本では、リッガーと戦うカプセル怪獣はウィンダムになっている。ダンの唇は『ミクラス、行け(戻れ)』と発音しているように見えるが・・・、アフレコだから関係ないね(笑)


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