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ウルトラセブン(10)  ~防衛軍の開発した高性能火薬スパイナーの運搬という危険な任務を遂行するダンとアマギ [ウルトラセブン・ドラマ1]

今回は、第28話『700キロを突っ走れ!』を取り上げます。

侵略者は、地球防衛軍の開発した高性能火薬スパイナーの輸送を妨害してきた。そこでウルトラ警備隊に実験用スパイナーの輸送命令が下る。だが敵の目を欺いてスパイナーをどう運ぶか。ウルトラ警備隊の出した結論は、ラリーに紛れて輸送するという計画だった。ニトログリセリンの数百倍の破壊力を持つスパイナーの輸送はまさに走るダイナマイト、恐怖のレースだ。7号車として出場する恐怖のラリーレースが、これから始まろうとしていた・・・。

監修;円谷英二  
脚本;上原正三  
監督;満田かずほ  
特殊技術;高野宏一


◆今日は非番のダンとアンヌ。映画を観たり遊園地で遊んだり。サハラ砂漠ラリーのニュース映画を観て、アフリカ大陸横断ラリーに思いを馳せるダン隊員は、遊園地でコーヒーカップに乗りながら、アンヌ隊員にそんな話をしていた。

地球防衛軍が開発した高性能火薬スパイナーを実験場へ空輸する途中、何者かの妨害が入り、飛行機は破壊されてしまう。マナベ参謀は、スパイナー輸送任務をウルトラ警備隊に命令した。空も海も輸送路の確保に一長一短あることが分かり、良いアイデアはないものかマナベ参謀は思案していた。

ダンが一言、「グッドアイデアがあります」と提案したのが、ラリーに紛れて運ぶという手段だった。
キリヤマ隊長は、ダンとアマギを輸送要員に選ぶ。ラリー7号車で、700キロを突っ走る死と隣り合わせのレースが開始された。通過ポイントで故障した3号車を追い抜いて、順調に走る7号車。

途中で3号車が凄いスピードで抜いていくと、前方で大爆発を起す。どうやら地雷を踏んだらしい。追い抜いたために、自分たちの身代りに敵の地雷を踏んでしまったのだった。爆発現場でダンとアマギがマシンガン攻撃を受け、敵の狙いが7号車であることがはっきりした。

敵の一人をやっつけたが、もう一人は逃げてしまう。敵は1号車だ。アマギは爆発を異常に怖がる性格だった。少年時代に体験した花火工場の爆発事故が、アマギをそうさせてしまっていた。ダンに告白したアマギだったが、ダンは任務を最後まで遂行するよう促す。

夜になって1号車が止まっている場所に出くわす。森の奥深くへ入って行くと、そこにはキャンプファイヤーをしているキリヤマ隊長たちがいた。
『バカ者、なぜ車を離れた!』

キリヤマ隊長に叱られてすぐに車へ戻ってみると、トランクの中のスパイナーに時限爆弾が仕掛けられていた。時限装置を外すように命令されたのは、爆弾恐怖症のアマギ隊員だった。「できません」と命令に逆らうアマギに平手打ちをして、「時間が無い、早くやれ!」再度命令するキリヤマ隊長。

ダンに励まされ、アマギはついに起爆装置を外すことに成功する。翌朝、アマギはフルハシと交代するようにキリヤマ隊長に言われると、
『あと100キロです。任務を遂行させてください!』

昨夜の爆弾の一件で自信をつけたアマギの、力強い言葉が返ってきた。出発早々、謎のヘリコプターが出現し、7号車は天井に気球を付けられて、上空高く舞い上がってしまう。それを見ていたキリヤマ隊長は、ソガに気球を撃つよう命令する。気球は破裂し、7号車は地上へ向けて落ちていく。

だが敵に襲撃された時の為に付けておいた特殊装置が役に立つ。地面へ激突する直前でホバークラフトのように浮き上がり、7号車は無事に着陸する。

こうして実験場まで無事に運搬することに成功したダンとアマギ。だが本物のスパイナーは、キリヤマ隊長たちの乗っていたジープに積んであったのだ。ラリー車は囮(おとり)だ。
『敵を欺くには、まず・・・』

キリヤマ隊長の目的は、敵の目を誤魔化すことと同時に、この任務を遂行させることでアマギの臆病を治してしまおうとする親心もあったのだ。
『隊長、ありがとうございます!』

早速スパイナーの実験が行われることになった。が、そこに恐竜戦車が突如出現し、スパイナーをくわえてしまう。スパイナーの設置作業をしていた者達が、置き去りにされて危ない。ダンは彼らを救出するため、ウルトラセブンに変身した。だが恐竜戦車のしっぽがセブンを容赦なく叩きのめす。

セブンのビームランプが点滅をはじめた、もうエネルギーが残り少ない。セブンは後ろに回り込んでスパイナーを吐き出させると、恐竜戦車がスパイナーの上を通る直前に、スパイナー目がけてフィンガーショットを撃った。恐竜戦車は大爆発を起して粉々に破壊された。

ウルトラ警備隊の任務は厳しい。大きな勇気とたゆまぬ努力が必要だ。アマギ隊員も立派に任務を遂行した。これからも恐ろしい敵は次々と現れるだろう。だが我々がウルトラ警備隊魂を持ち続ける限り、地球の平和は守られるに違いない。  (おわり)


★★★★★★★★★★★★
台本との一番大きな違いは、ラリーに出場する選手がアマギではなくフルハシである点だ。豪放磊落な性格のフルハシである、花火事故による臆病な性格を治すという部分は、台本には無い。時限爆弾を解除する役はアマギではなくダンであり、フルハシは電燈を照らす役目をしている。

台本では恐竜戦車の恐竜部分は特殊金属でできていることになっており、アイスラッガーを受け付けない。満田監督が台本に無いアマギをメインに使ったことで、敵の目を欺いたという部分以外に、キリヤマ隊長のリーダーとしての資質の素晴らしさも強調されたと思う。



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