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ウルトラマン(1) [初代マン・ドラマ1]

《第18話 遊星から来た兄弟》

監修;円谷英二
脚本;南川 龍・金城哲夫
音楽;宮内国郎
特殊技術;高野宏一
美術;成田 亨
監督;野長瀬三摩地

【ニセ・ウルトラマン(池田文男)】   
    【ザラブ星人(青野 武)】登場


▼ある夜、東京の街に上空から霧が降ってきて、その霧を浴びた通行人達がバタバタと倒れていくという事件が起きた。パトロールするよう、科特隊に出動命令が出された。この霧からは致死量の放射能が検出されたため、「放射能防御バリア」のスイッチを押してパトロールするようキャップから指示が出された。

隊員服姿が凛々しいホシノ少年もやる気満々だったが、放射能が検出されている以上は危険なので、残念ながら留守番を命じられるのだった。ハヤタはホシノ少年をなだめる。
『キャップの命令だよ、ホシノ君!』

パトロール中のアラシとイデの両隊員が、フードを被って街中を歩く怪しい男を発見。イデが注意をすると、フードの中からみにくい顔をみせる人物。二人がその怪しい人物を追っていくと、それは宇宙人に姿を変えて、高層ビルの側壁にへばり付きながら登って逃げようとした。

宇宙人はアラシからの報告の無線を乗っ取り、自らを第八銀河系のザラブ星人と名乗って地球人と仲良くなりたいと提案してきた。ビートル機で上空をパトロールしていたハヤタ隊員は、1か月前に出発したはずの土星探検ロケットを大気圏内で発見したと報告をする。

ハヤタの報告から間もなくして、ザラブ星人が突如科特隊本部に姿を現した。びっくりする科特隊員たちと森田博士。迷子になっていた土星ロケットを、地球まで誘導してきたと話すザラブ星人。ザラブ星は地球より優れた科学文明を持っていると主張する星人。

そこでムラマツキャップは、地球と仲良くしたいならば、この放射能の霧を消してみせるよう提案した。霧を消したザラブ星人は、科特隊の客人として保護されることになった。

翌日、宇宙局でこのザラブ星人の処遇について、会議が行われた。携帯用電子頭脳を作ったり土星ロケットを誘導したりと、科学の発達は地球よりもはるかに高度だが、一方で何を考えているか解らない側面もあるザラブ星人に、ムラマツキャップのこの不安は的中してしまう。

ハヤタは、ザラブ星人について詳しく調査する役目をムラマツキャップに申し出た。アラシとフジが見張っていると、宇宙局の屋上から空へ飛び上がっていくザラブ星人。連絡を受けたハヤタは、ビートル機でザラブの後を追う。

ザラブは土星ロケットに乗り込むと、船内の乗組員たちを催眠で自由に操っていた。宇宙遊泳でロケットに近づき外からその様子を見たハヤタは、ザラブ星人の真の目的を知る。

だが、ハヤタに一部始終を見られてしまったザラブ星人はハヤタを拉致し、ビートル機は墜落させられてしまう。しかも、ハヤタがウルトラマンであることを知っているザラブ星人は、ウルトラマンを追い詰めるために工作をする。

突如ウルトラマンが夜の街に現れ、ビルを破壊しているという連絡が科特隊に入った。ウルトラマンが消えると同時にザラブ星人が宇宙局に現れ、局員たちの前で次のように発言した。

『ウルトラマンは地球侵略を狙う宇宙人で、科特隊はその味方なのではないでしょうか?』

ザラブ星人は宇宙局の一室にハヤタを連れてくると、内ポケットを探ってベーターカプセルを奪おうとする。だが、彼が持って無いことを知ると、変身出来ない彼を金属ロープで縛り上げて放っておくのだった。

そこへ、窓からホシノ少年がロープ伝いに下りて来た。ハヤタは身体を縛っている金属ロープを切るようにホシノ少年に頼む。ホシノ少年は、ペンチやドライバーなど七つ道具箱と一緒にベーターカプセルも持っていた。忘れて出動したハヤタに届けようと、持ってきたのだった。

『さぁ早く、このロープを切ってくれ!』

ペンチを使い必死に切断しようと試みるホシノ少年だが、まったく切れない。焦るホシノ少年。ロープはだんだん身体に食い込んできて、苦しそうな表情のハヤタ。懸命にロープを切ろうとするが、出来ない自分が情けなくなり、涙がこぼれてロープに落ちた時、プツンと切れるロープ。

ハヤタは礼を言うと、すぐに脱出するようホシノ少年に指示して、ウルトラマンに変身した。一方、ウルトラマンが、今度は宇宙局付近に現れたとの連絡が科特隊に入る。断腸の思いで出動する科特隊。

『たとえウルトラマンでも、地球の平和を乱す奴とは戦わなければならない!』

宇宙局の窓から、ロープで脱出しようとするホシノ少年を捕まえるウルトラマン。切れ長のオレンジ色の目をしたニセウルトラマンの前に姿を現した、もう一人のウルトラマン。手首をつかんでホシノ少年を奪い返すと、組み合うふたり。ニセウルトラマンの顔面に、ウルトラマンのチョップが入る。

ひるんで空へ逃げようとジャンプしたニセウルトラマンにスペシウム光線を浴びせると、落下して正体を現すザラブ星人。
『やっぱりヤツの仕業だったのか!』

ザラブ星人の陰謀を確認する科特隊員たち。空中戦に持ち込んで、もみ合うウルトラマンとザラブ。上になり下になりしながら、地面に激突したザラブとウルトラマン。とどめの一撃スペシウム光線を放つと、燃えて大爆発するザラブ星人であった。

飛び去るウルトラマンを見送りながら、ホシノ少年はつぶやいた。
『やっぱりウルトラマンは、正義の味方だったんだ!』   (終わり)


★★★★★★★★★★★★
有名なシーンがある。ニセウルトラマンの顔面にチョップが入ると、「痛てて!」という表情で手を振り払うウルトラマン。本当に痛かったからだそうであるが、NGにならずにそのまま採用されたということだ。

ホシノ君がどうして窓からハヤタのもとへ入ってくるのか?それにベーターカプセルを忘れるハヤタというのも考えづらいけどね!

脚本の南川竜は、本編の監督である野長瀬氏のペンネームである。
宇宙局の会議シーンには、セリフは無いが、金城哲夫氏も顔を見せている。
このザラブ星人は初代マン二人目の宇宙人ということで、筆者は好きな星人である。ザラブ星人のスーツアクターが青野武となっており、あの「真田技師長」の青野氏だと思われる。ザラブの声は青野氏だと判るが、中身も演じているのは若かったからだろうか、スゴイことだと思う!


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