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宮内洋、ヒーロー一本道(9)  『特警ウィンスペクター』と『特救指令ソルブレイン』その2 ~『オーレンジャー』では参謀長役 [宮内洋・2]

(前回からつづき)
『特警ウィンスペクター』のドラマの中で、彼らは「ICPO(国際刑事警察機構)」へ出向という形で最終回を迎えた。全員にご苦労の敬礼のカットを撮ってもらったのも、宮内氏の提案であった。1年間ご苦労様と、ドラマ以外のことも含めての、彼らに対しての御礼の意味もあった。

警察官でもないのに、主役の妹役の女の子にも敬礼をさせた。ホッとする最後の別れのシーンになった。若きホープたちよ、これかも頑張れ!『特警ウィンスペクター』の後番組が、『特救指令ソルブレイン』である。

「人の命を救う」ウィンスペクターに対して、ソルブレインは「人の命のみならず、人の心も救う」がテーマだった。今回は前もって正木本部長役を聞いていたため、衣装は間に合った。衣装よりも先に帽子を買い、それに合った色の柄で衣装を作る。新・正木本部長である。

同じ警視庁の中にあるのだが、今度は気象庁、消防庁ともつながっている。大災害や大事故の時、日本全国どこにでも出動し活動する。ここにも若きホープのヒーロー達がいる。ウィンスペクターの時と同様に、昼食時はいつも一緒。会話も全作品の時と同じような内容のものだった。

本部の場所は、東京八王子市にある某大学を使った。「大学とは?」を彼らに話した覚えはあるのだが、「役者とは?」「人生とは?」は、どのように理解してくれたのだろうか。前回同様、頑張れ、ガンバレ!若きホープ達よ、である。

『超力戦隊オーレンジャー』では、三浦総参謀長の役。ウィンスペクターやソルブレインの本部長役に対して、今度は参謀長。しかも相手は宇宙。地球を守るための国連宇宙防衛軍だ。今回ほど、衣装に行き詰ったことは無かった。思い切って真っ白なタキシードでも着てやろうかと、思ったくらいだ。

タキシードなら一つの型にこだわらずというわけで、三宅一生デザインのあの衣装で決まった。参謀長が着ている衣装は、実はタキシードなのである。ここに若き5人のホープのヒーロー達、まさしく秘密戦隊ゴレンジャーの色の5人。アカ、アオ、ミド、キー、モモである。

ゴレンジャーの時はそのように発音したが、ここでは英語の発音、レッド、ブルー、グリーン、イエロー、ピンクと言った。意識したのか、現代風にしたのか・・・。『秘密戦隊ゴレンジャー』から何年になるのだろう。当時観ていたちびっ子達も、今は若きパパとママ。

その頃を振り返って、自分の子供と一緒に観ていてくれたことだろう。この『超力戦隊オーレンジャー』は『秘密戦隊ゴレンジャー』とは、画質の部分でも特撮の部分でも大分違っている。世の中の流れの速さのように、スピーディーさが売り物になった。ただ、やたら特撮が多く、メカが多い。

スポンサーとの関係だろうか。放送時間帯は平日夕方5時からと、もったいない部分もあった。今の子供たちは、夕方5時は家にいないのである。習い事をしている時間帯だ。塾へ行っている時間帯だ。冬場以外は、まだ外で遊んでいる時間帯だ。

かつて宮内氏が演じてきたヒーローものは、すべて夜7時半からの時間帯にやっていた。そういったことも、多分に視聴率に影響してくる。良い時間帯に演れるということ、いや、演れたということに感謝感謝である。

朝早くからロケーションに出発して、帰ってきてからセット撮影である。早朝ロケの場合おにぎり二個が朝食で、おかずはトリの唐揚またはゆで卵のどちらかを取る。月2回の休み以外は、毎日同じメニューであった。一度、こんなことがあった。

  誰か;『あー、ゆっくり休みがほしいなぁ』
スタッフ;『この番組が終われば、ズ~ッと休みになるよ』

キツイ言葉を返したスタッフだが、そのように言わせた本人が一番悪い。その人物の教育に問題が無かったか、考えさせられてしまった。芸能界ほど封建的な世界は無い。年齢・性別・経験は関係ない。発言一言が命取りになりかねない世界なのだ。

その役者の心理の変化や心境の違いを、レンズはすべて見抜いてしまう。役者の心身のコンディションが、怖いくらいレンズに浮かびあがってしまう。だからレンズの前では、いつも万全をもって臨まなければならない。

演技をする上で常に心がけていることは、与えられた役を、いかにカッコよくヒーロー的に演じるかということである。一人芝居でもない限り、ひとりきりで演技をすることは無い。芝居は集団芸であるので、目立つのは良いが、目立ち過ぎは良くない。

しっかりと相手のセリフを聞いて相手にお芝居をさせて演る。そしていざ自分の番になったら、ガンガンいくのである。 (おわり)


★★★★★★★★★★★★
最近の記事では「番組を見たこと無い」を連発してしまい、番組を観ていた時の感想が全く書けない状態で申し上げないが、今回の3作品も、残念ながら「一度も見たことが無い」作品であった(苦笑)
すでにこの頃の宮内氏は、本部で指令を出す側になってしまっているのである。

「太陽にほえろ!」(*)でいえば、藤堂係長(通称ボス)であり、一般の会社で言えば、部下を持つ立場になったということだ。
(*)昭和時代の超有名な番組

宮内洋氏は、机で指令を出すよりは、現場で悪と闘っている時の方がより『生き生き』していると思うし、本人もそうではないだろうか。汗を流して戦う姿が絵になる男。

いつまでもアクションができるような役者、千葉真一氏や倉田保昭氏(最近では牙狼にご出演)のようでいてほしいものである。そうそう、宮内氏は大きな手術をして血管を人工化している。もはや改造人間なのである(笑)


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