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帰ってきたウルトラマン(18) ~座談会;振り返ってみたウルトラマン/ゴルバゴスの巻 [新マン座談会・1]

ウルトラマンのスーツアクター・きくち英一氏が、聞き手の某映画監督とふたりでビデオを見て、当時の記憶を思い出しながら各話のエピソードを語るシリーズ。第九弾は、カメレオンのように周りの景色に同化して姿を隠すことができる、いつもはおとなしい怪獣ゴルバゴスが登場する第7話『怪獣レインボー作戦』です。

◆坂田次郎とアキ、郷の3人がハイキングに行って撮った写真の1枚に怪獣が写っていて、大さわぎに。さっそく調査したMATだが、怪獣の影すらも見つけ出せない。次郎を信じる郷はひとり再調査に行き、岩場に削り取ったような大きな爪あとを見つける。その夜、キャンプ場で若者たちが姿の見えない何者かに襲われるという事件が起こった・・・。

脚本;上原正三
監督;本多猪四郎
特殊技術;高野宏一


★★★★★★★★★★★★

きくち氏;
「これは保護色怪獣で、すぐ隠れちゃうんでMATがスプレーで色を付けて戦うという話ですよね」

《ウルトラマンの戦いを見ながら》
聞き手;
「この頃にはもう、ウルトラマンのスーツ、ボロボロになってますね。何話に一回新調してたんですか?」

きくち氏;
「6/23付の新聞の切り抜き記事に7着目と書いてありますから、1か月に一体の割ですかね。この頃は、3体あったと思います」

聞き手;
「ブーツのうしろ、赤く塗ってありますね。これは最初からですか?」

きくち氏;
「最初から塗ってありました」

聞き手;
「これも初代ウルトラマンと違う部分です。手袋はいくつあったんですか?」

きくち氏;
「スーツと同じ数で、手袋も3着くらいあったかな」

きくち氏;
「特撮の撮影日数は、何日くらいだったんですか?」

きくち氏;
「1週間のうち、ウルトラマンの出番は大体4日くらいでしたね。日曜も関係なく、もうホント、生活すべてがウルトラマンと一体化してましたよ。この回くらいになると、生活のペースがつかめて来てね。週4日のウルトラマン変身に合わせて、体調をつくる。

1回スーツに入ってブーツを脱ぐと、汗がジャーッと水道の水みたいに出るほど疲労するんで、サラダに真っ白になるくらい塩をかけて食べてね。

これはいくら何でも体に悪くなるかと思ったこともあるんですが、51本撮った後、医者に凄いこと言われましたよ。あと、にんにくの特製しょうゆ漬けというのを、毎日の食事の時にガリガリ食べてました」

聞き手;
「ウルトラ・ニンニク。ウルトラファイトの源という訳ですね。食べたいなぁ」

きくち氏;
「まだ残っていると思うから、こんど持ってきますよ」

聞き手;
「ええ!だって24年前のものでしょう?」

きくち氏;
「まだあるんですよ」

聞き手;
「スゴイ!時を超えたニンニクだ。読者プレゼントしましょう(笑)」

◆◆◆怪獣役者;遠矢孝信氏の証言◆◆◆

このゴルバゴスの思い出は、スプレーのニオイだけですね。直接ぬいぐるみに吹き付けられたんで、臭くってしょうがなかったのを覚えています。



★★★★★★★★★★★★★★★
この怪獣ゴルバゴスは、筆者の好きな怪獣の上位に入る。岩石のような質感の皮膚をもつ怪獣で、普段はグレー色。しかしカメレオンのように皮膚の色を周りの景色に同化させて、それが保護色となり透明になってしまう。
夜行性で性質はおとなしいという設定だから、無理に退治することも無いのに、とも思う。

ウルトラセブンの第1話クール星人の見えない円盤を探すのに、特殊噴霧装置を開発して円盤に色を付けてやったように、透明なゴルバゴスを見えるようにするには、こちらから色を吹き付けてやる他に手は無い。

遠矢氏の発言は、撮影中に塗料を吹き付けられたため、乾かなくて臭かったという意味なのか?いくら何でも、それではかわいそうだ。シンナー中毒になっちゃう!このゴルバゴスとシュガロン、ダンガーはいずれも池谷仙克氏のデザインによる。どれもストーリー未定のまま、先行デザインされたものであるという。


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