帰ってきたウルトラマン(15) ~ウルトラ対談、きくち英一VS団時朗その3 [帰ってきたウルトラマンこぼれ話1]
(前回のつづき)
聞き手;
「団さんは、オンエアは全部観られてますか?」
団氏;
「全部かどうかは、わかりませんね」
聞き手;
「ウルトラマンの中身のきくちさんに対する意識みたいなものは、どうですか?」
団氏;
「意識は別に無かったですよ。僕らはその頃の子供達よりも、純粋に見ていたかもしれないですよ。誰がどんな状況でどんな辛さで撮っているかってことは、知ってるわけだから。もっとリアルに映ればいいなというのは片隅にはあるにせよ、ある意味でもっとハマって観ていたような気がするんですよ」
きくち氏;
「カッコイイ団チャンが変身して、俺になるわけでしょ。だからさ、カッコいいそのままをって・・・、ヘナッとしてたんじゃね。だから待ち時間なんかでも、写真を撮られるのにはうるさかった。ちゃんと撮るって言ってから撮るようにって」
団氏;
「僕はね、人が演ってるのよりも飛行機関係が気になった。いやね、せっかく時間かけて一所懸命やってね、ピアノ線が見えてる。アレはね・・・」
きくち氏;
「キングザウルス三世ね。あれ面白かったんだけど、(ピアノ線が)見えてたね。この前ね、この人と51本見たのよ」
団氏;
「(目を丸くして)ほんと?!」
きくち氏;
「忘れてる事、結構あってね」
団氏;
「そうでしょう」
聞き手;
「団さんは、怪獣では何がお好きだったんですか?」
団氏;
「逆転の発想でね、ツインテールが好きだった」
聞き手;
「へぇー、きくちさんのベストテンでも第一位ですよ」
団氏;
「あの逆転ね、なぜもっとやらなかったのかなと思うくらい」
きくち氏;
「ほら、これこれ。(沢村忠ゲストの回の写真を指して)俺ね、この時目黒ジム見に行ってたのよ」
聞き手;
「団さんこのとき、沢村さんと演られたんですよね?」
団氏;
「演りましたよ」
聞き手;
「ホントにリングに上がって?強かったですか?」
団氏;
「そう、本当に。そりゃあ、もう強かったですよ(笑) むちゃくちゃ強い、迫力ありましたよ」
聞き手;
「団さん、スポーツは?」
団氏;
「まぁね。でも格闘技は、やったこと無いですよ。高校の時、バスケットやってました」
聞き手;
「ウルトラマンと言えばSFXの走りのような番組ですけど、洋画でもSFXはお好きですか?」
団氏;
「好きですね、ルーカスとか。ラブロマンスは大嫌い!(笑)。テレビも映画もラブロマンスは全く観ない。映画の本来の意味みたいながね、SFXにはあるような気がするんですよ」
聞き手;
「なるほど。怪人20面相も演られてますが、ああいうものもお好きなんですか?」
団氏;
「でっかいスクリーンとか、作り手の夢とか、非現実とか、そういうのを見せてくれるのが映画だと思う。アニメはあんまり好きじゃない。マンガは好きだけど。
マンガは自分の世界をどんどんやってるっていう感じがするんだけど、アニメは変に具体的で、チョコチョコ動かれてもって感じがする(笑)やっぱり実写モノで日本よりお金をかけてるアメリカのSFXは、スゴイのを見せてもらったって感じがする」
きくち氏;
「団チャンは舞台では、ラブロマンスが多い」
団氏;
「そう。ラブロマンスってのは、舞台でやればいいんだよ」
聞き手;
「その後ウルトラシリーズには、タロウで出演してますね。あれはおかしかったですよロケ行って、みんな黒い服で」
団氏;
「ハハハ、センス悪いでしょう、ねぇ。何かヘンな字が書いてあってね(爆笑)」
聞き手;
「いやぁ、団さんって面白い方ですね!ウルトラマンっていうのは、誰にお会いしても愉快な方が多いですね!」
団氏;
「そうなのよ。駿ちゃんだけだった、真面目な人は。池田駿介」
聞き手;
「ドラマの中でも、真面目な人でしたよね」
団氏;
「あのまんま。おかしいですよ、あの人。古いタイプの映画から出てきた人なんですよ。僕はコマーシャルから出てきた人間でしょ。コマーシャルから出た人間っていうのは、ナメだとか手だけの演技っていうのは心情的に分るんですよ。
でも映画から出てきた人っていうのは、嫌がる。たとえば人の陰に隠れた時、コマーシャル出身の人は肩だけの芝居を考える。そういうのを叩き込まれるからね。でも池田さんとか、映画出身の人は違うんだよね。いつでもしっかり顔を出してキッチリ芝居をやろうとする習性が出来ちゃってる。
そういう生真面目さがおかしくって、アフレコの時みんなで大笑いしたこともあったね」
(つづく)
★★★★★★★★★★★★
好きな怪獣の上位に挙げるものの中に、ツインテールがある。団時朗氏もきくち英一氏も、一位に挙げている。もっともこの二人は自分の出演作品に限っているので、バルタン星人とか、パゴスとか、レッドキング、ゴモラ、エレキングなど怪獣ファンの間では人気があるのだが、このふたりの口からは立場上?言えないのかもしれない。
筆者はエレキングが好きである。きくち英一氏のベスト3を挙げておこう。第二位がシーモンス・シーゴラス、第三位がアーストロンだそうだ。最強怪獣の呼び声高いベムスターは6位であった。『好きな』という意味には、姿がカッコイイ、本当に強い、強そう(強いとは限らない)、色彩が美しいなどもあると思う。
バキシム、メトロン星人などは色彩の鮮やかさで好きだし、ゼットンやベムスターはウルトラマンを倒した強い怪獣だ。もはや怪獣は、日本文化のひとつと言えるかもしれない。怪獣だけではない。ライダーや戦隊に登場する怪人たちの姿の素晴らしいこと。
これらもすべて日本の誇れる文化だ。怪獣・怪人が登場して、半世紀近くが経つ。筆者の周りには小さい時から怪獣・怪人がいて、彼らと一緒に育った。だからいまだに、彼らのことが忘れられない。そんな日本が好きだし、日本に生まれて本当に良かったと思う!
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聞き手;
「団さんは、オンエアは全部観られてますか?」
団氏;
「全部かどうかは、わかりませんね」
聞き手;
「ウルトラマンの中身のきくちさんに対する意識みたいなものは、どうですか?」
団氏;
「意識は別に無かったですよ。僕らはその頃の子供達よりも、純粋に見ていたかもしれないですよ。誰がどんな状況でどんな辛さで撮っているかってことは、知ってるわけだから。もっとリアルに映ればいいなというのは片隅にはあるにせよ、ある意味でもっとハマって観ていたような気がするんですよ」
きくち氏;
「カッコイイ団チャンが変身して、俺になるわけでしょ。だからさ、カッコいいそのままをって・・・、ヘナッとしてたんじゃね。だから待ち時間なんかでも、写真を撮られるのにはうるさかった。ちゃんと撮るって言ってから撮るようにって」
団氏;
「僕はね、人が演ってるのよりも飛行機関係が気になった。いやね、せっかく時間かけて一所懸命やってね、ピアノ線が見えてる。アレはね・・・」
きくち氏;
「キングザウルス三世ね。あれ面白かったんだけど、(ピアノ線が)見えてたね。この前ね、この人と51本見たのよ」
団氏;
「(目を丸くして)ほんと?!」
きくち氏;
「忘れてる事、結構あってね」
団氏;
「そうでしょう」
聞き手;
「団さんは、怪獣では何がお好きだったんですか?」
団氏;
「逆転の発想でね、ツインテールが好きだった」
聞き手;
「へぇー、きくちさんのベストテンでも第一位ですよ」
団氏;
「あの逆転ね、なぜもっとやらなかったのかなと思うくらい」
きくち氏;
「ほら、これこれ。(沢村忠ゲストの回の写真を指して)俺ね、この時目黒ジム見に行ってたのよ」
聞き手;
「団さんこのとき、沢村さんと演られたんですよね?」
団氏;
「演りましたよ」
聞き手;
「ホントにリングに上がって?強かったですか?」
団氏;
「そう、本当に。そりゃあ、もう強かったですよ(笑) むちゃくちゃ強い、迫力ありましたよ」
聞き手;
「団さん、スポーツは?」
団氏;
「まぁね。でも格闘技は、やったこと無いですよ。高校の時、バスケットやってました」
聞き手;
「ウルトラマンと言えばSFXの走りのような番組ですけど、洋画でもSFXはお好きですか?」
団氏;
「好きですね、ルーカスとか。ラブロマンスは大嫌い!(笑)。テレビも映画もラブロマンスは全く観ない。映画の本来の意味みたいながね、SFXにはあるような気がするんですよ」
聞き手;
「なるほど。怪人20面相も演られてますが、ああいうものもお好きなんですか?」
団氏;
「でっかいスクリーンとか、作り手の夢とか、非現実とか、そういうのを見せてくれるのが映画だと思う。アニメはあんまり好きじゃない。マンガは好きだけど。
マンガは自分の世界をどんどんやってるっていう感じがするんだけど、アニメは変に具体的で、チョコチョコ動かれてもって感じがする(笑)やっぱり実写モノで日本よりお金をかけてるアメリカのSFXは、スゴイのを見せてもらったって感じがする」
きくち氏;
「団チャンは舞台では、ラブロマンスが多い」
団氏;
「そう。ラブロマンスってのは、舞台でやればいいんだよ」
聞き手;
「その後ウルトラシリーズには、タロウで出演してますね。あれはおかしかったですよロケ行って、みんな黒い服で」
団氏;
「ハハハ、センス悪いでしょう、ねぇ。何かヘンな字が書いてあってね(爆笑)」
聞き手;
「いやぁ、団さんって面白い方ですね!ウルトラマンっていうのは、誰にお会いしても愉快な方が多いですね!」
団氏;
「そうなのよ。駿ちゃんだけだった、真面目な人は。池田駿介」
聞き手;
「ドラマの中でも、真面目な人でしたよね」
団氏;
「あのまんま。おかしいですよ、あの人。古いタイプの映画から出てきた人なんですよ。僕はコマーシャルから出てきた人間でしょ。コマーシャルから出た人間っていうのは、ナメだとか手だけの演技っていうのは心情的に分るんですよ。
でも映画から出てきた人っていうのは、嫌がる。たとえば人の陰に隠れた時、コマーシャル出身の人は肩だけの芝居を考える。そういうのを叩き込まれるからね。でも池田さんとか、映画出身の人は違うんだよね。いつでもしっかり顔を出してキッチリ芝居をやろうとする習性が出来ちゃってる。
そういう生真面目さがおかしくって、アフレコの時みんなで大笑いしたこともあったね」
(つづく)
★★★★★★★★★★★★
好きな怪獣の上位に挙げるものの中に、ツインテールがある。団時朗氏もきくち英一氏も、一位に挙げている。もっともこの二人は自分の出演作品に限っているので、バルタン星人とか、パゴスとか、レッドキング、ゴモラ、エレキングなど怪獣ファンの間では人気があるのだが、このふたりの口からは立場上?言えないのかもしれない。
筆者はエレキングが好きである。きくち英一氏のベスト3を挙げておこう。第二位がシーモンス・シーゴラス、第三位がアーストロンだそうだ。最強怪獣の呼び声高いベムスターは6位であった。『好きな』という意味には、姿がカッコイイ、本当に強い、強そう(強いとは限らない)、色彩が美しいなどもあると思う。
バキシム、メトロン星人などは色彩の鮮やかさで好きだし、ゼットンやベムスターはウルトラマンを倒した強い怪獣だ。もはや怪獣は、日本文化のひとつと言えるかもしれない。怪獣だけではない。ライダーや戦隊に登場する怪人たちの姿の素晴らしいこと。
これらもすべて日本の誇れる文化だ。怪獣・怪人が登場して、半世紀近くが経つ。筆者の周りには小さい時から怪獣・怪人がいて、彼らと一緒に育った。だからいまだに、彼らのことが忘れられない。そんな日本が好きだし、日本に生まれて本当に良かったと思う!
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