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人造人間キカイダー 陰のあるヒーロー [キカイダー対談・1]

チェンジ!スイッチオン 1・2・3!
ダブルチョップ! 大車輪投げ! 電磁エンド! 

石ノ森章太郎氏の創った陰のあるヒーロー、人造人間キカイダー。そして打倒キカイダーだけが使命のハカイダー。企画メーカーの平山亨氏が、仮面ライダーを意識して差別化を図ったヒーロー。

ライダーとはアクションの形を変えて、機械の特徴をデフォルメした演出をしている。戦いの中で互いにぶつかったときの金属音(カン、キンという音)などの機械的要素を取り入れた演出やサイドカー付バイクという設定も、とてもカッコイイと思う。

さて人造人間キカイダーには、仮面ライダーとは違う変身ヒーローものという存在のほかにもう一つ、『打倒!8時だよ全員集合』という使命があった。70年代前半の土曜夜8時といえば、このお化け番組がお茶の間を独占していた時代だ。筆者もこの番組はよく見ていた。

『カラスの勝手でしょ!』とか『東村山音頭』とか、月曜日の学校でドリフターズのコントが話題になったものだった。そんなお化け番組の裏番組に人造人間キカイダーをぶつけて牙城を崩そうとしたのが、当時のNET(現テレビ朝日)であった。

しかも8時30分からはアニメ『デビルマン』を当てて援護射撃である。子供の筆者だけでなく、当時子供ならみんな大いに迷ったことと思う。

筆者は、キカイダー+デビルマンを見ていた。資料によれば、視聴率は当初低迷していたがやがて上昇していき、平均視聴率40パーセントのお化け番組に対して、16パーセントを稼いだという。これが大成功と言わずして、何であろう。

中期以降は登場人物の内面を掘り下げてドラマ性を高めることに成功、最終的にハカイダーの登場へとつないでいく。ハカイダーはヒーローの撃退だけが任務というキャラクターである。

実はすでにキカイダーが始まる半年前にこのキャラは出現していた。フジテレビ系にてオンエアされたピープロ制作の変身ヒーローもの『怪傑ライオン丸』の『タイガー・ジョー』である。虎錠之介ことタイガー・ジョーは、まさにサブローことハカイダーと同じヒーローの抹殺という使命を背負っていた。

先んじられた東映ではあったが、この悪役にテーマソング『ハカイダーの歌』を与えたことと、そのテーマをバックにバイクで疾走するハカイダーの映像をながしたことで、視聴者に強烈なインパクトを与えることに成功した。ここに孤高の悪のヒーロー、ハカイダーが誕生した。

最後に、キカイダーはタイトルの変遷が著しい。地獄からの逃亡者→人造人間レッドブルー→人造人間ブルーレッド→人造人間ゼロダイバー。これに決まりかけた時に、視聴率がゼロにダイブ(飛び込む)するのは縁起が悪いということになり、放送直前に石ノ森章太郎氏が考えた人造人間キカイダーに決定したという。



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