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人造人間キカイダー ドラマ6 [キカイダー・ドラマ]

第37話から最終話までは、いわゆる「ハカイダー登場編」といえる内容です。宿敵ハカイダーの出現で、ドラマはますます混とんとして面白くなっていきます。


★★★★★★★★★★★★
第40話《危うしジロー!機能完全停止!》
原作;石ノ森章太郎
脚本;長坂秀佳
監督;北村秀敏
スタントマン;高橋健二(JAC)
オートバイスタント;室町健三 
特撮;特撮研究所

[前回までの話は・・・ ダーク破壊部隊アンコウブラウンによって洗脳され、ダーク戦士にされそうになった少年たちを救ったジロー。ジローを父殺しの犯人と信じるマサルは、ジローの居所を警察に通報し、警官隊がすぐ近くまで迫っていた。助け出された少年たちに見送られて、密かに現場を立ち去るジローであった]


◆『チョンギース チョンギース』
一人で風景画を描いていた少年は、何者かが迫ってくる気配を感じていた。少年は写生を止め帰ろうとして、飛んでくる巨大なキリギリスの羽根の襲撃を受ける。ハンペンとマサルの乗った車がたまたま通りかかり、道路に飛び出してきた少年に気付いて急停車した。

三人は地面に刺さった巨大な羽根を見てすぐに逃げ出すが、その前方にダーク破壊部隊キリギリスグレイが立ちはだかっていた。
『写生をしていたその小僧に、用がある』

マサルは、とっさにサブローからもらったデスホイッスルのことを思い出し、キリギリスグレイに向けて特殊光線を浴びせた。固まったように動かなくなるキリギリスグレイ。だが光線を照射したままでは、自分も逃げられない。

マサルはホイッスルを鳴らして、サブローを呼ぶことにした。サブローが現れ、キリギリスグレイと対峙する。
『マサル達に手を出すことは、俺が許さん』

キリギリスグレイは、邪魔したことをプロフェッサー・ギルに報告するぞと、ハカイダーにクギを刺しておいて、この場を去っていく。
『バカめ!プロフェッサー・ギルなど、怖くは無いわ!』

キリギリスグレイが企む「市民キチガイ計画」とは、自分の腹部にあるスピーカーから発したマッドサイクル(気が変になる音波)を電波塔に送って増幅し、それを各家庭のテレビから流して、日本国民をキチガイにしてしまう計画であった。

ハカイダーに邪魔されて、少年の絵を奪いそこなったことをギルに報告するキリギリスグレイ。それを聞いて、「ハカイダーは反逆する気か」と、不信感を抱くギル。

キリギリスグレイは少年の家に侵入し、少年を捕まえて絵を奪おうとするが、ジローが少年を助ける。ジローはキカイダーにチェンジして、キリギリスグレイに立ち向かう。ところがマサルが現れて、キカイダーにデスホイッスルの特殊光線を浴びせてしまう。

機能停止したまま動かないキカイダーに、襲いかかるキリギリスグレイ。今度こそジローを捕まえた時にホイッスルを鳴らしたマサルだったが、マサルの手元が狂って、光線はキカイダーをそれてキリギリスグレイに当たっていた。

ダーク基地のギルの部屋のドアを、突き破って入ってくるハカイダー。その態度に怒るプロフェッサー・ギルは、さらにキリギリスグレイの邪魔をしたことを詰る(なじる)と、
『そんな話なら、聞く必要などない』

さらに反発し、ギルの部屋の天井を突き破って出て行くハカイダー。ハカイダーはもはや、ギルの手に負えない人造人間になりつつあった。

ハンペンの車でマサル達が少年の絵を運ぶことになり、それを知ったダークは、車のタイヤを破壊してしまう。徒歩で絵を運んでいる所を襲う計画なのだ。
『お父様はダーク基地のどこかで生きている。そして、お父様の脳はハカイダーの頭の中にあるのよ』

ジローに聞いたことを、歩きながらマサルに話して聞かせるミツ子。途中で、少年の描いた絵の中にある塔と同じ電波塔を見つけるミツ子とマサル。ミツ子の鋭い勘が、この電波塔はダークの秘密基地だと看破した。

秘密を知られたダークは、ミツ子とマサルに迫る。そこにジローが現れ、マサルに向かってこう言う。
『君に疑われて、生きていたくない』

ジローは、自らデスホイッスルの標的になろうとする。キリギリスグレイが後ろからジローを狙っていたが、そんなことは構わない。ミツ子はデスホイッスルをマサルから取り上げると、ジローに戦うよう促した。ジローはキカイダーにチェンジして、キリギリスグレイと対戦する。

そこにサブローが現れた。キカイダーがキリギリスグレイを倒すのを待っているのだ。だがキリギリスグレイの体内スピーカーによって三千倍に増幅されたギルの笛の音が、キカイダーの電子頭脳に激痛を与え、遂にギルに忠誠を誓うようになってしまう。

ギルは反逆者ハカイダーを始末するようキカイダーに命令を下すと、キカイダーはサブローに闘いを挑んでいった。サブローはハカイダーに変身して、望むところだと、キカイダーと戦い始めた。

このままでは父の脳が死ぬかもしれないと思ったミツ子は、レールの上に立ってこの様子を見ているキリギリスグレイにトロッコをぶつけて、胸のスピーカーを壊してしまう。正気に戻ったキカイダーは、ハカイダーと闘っている自分に焦る。

ハカイダーは闘いを望むが、キカイダーは断じて戦いたくない。だが、脳の血液交換の時間が来てしまい、ハカイダーは闘いを止めてダーク基地へと帰っていく。

キリギリスグレイに追いかけられていたミツ子とマサルをキカイダーは助けると、「銀河ハリケーン」でキリギリスグレイを攻撃してこれを倒した。マサルは今度のことでジローを信じるようになり、兄のように慕うのだった。 (つづく)

ドラマ7へ、進んでください。

★★★★★★★★★★★★
この撮影の頃は、住宅造成地がたくさんあったのだろう。特撮番組では、よくこういった場所を使っていたものだった。水戸黄門と違って、周りを気にする必要がないのが、特撮番組の良い所だね!
よーく見ると、ダーク戦闘員達は、筆者も昔履いていたスニーカーを履いている!これは、足元が不安定で危ないからということだ。
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人造人間キカイダー ドラマ7 [キカイダー・ドラマ]

「ハカイダー登場編」もいよいよ佳境に入りました。ハカイダーとキカイダーとの決着はどう着くのか?それにより、光明寺博士はどうなってしまうのか?また悪の組織ダークとギルの運命は?ドラマはますます面白くなっていきます。


★★★★★★★★★★★★
第41話《壮絶 ジロー空中分解!》
原作;石ノ森章太郎
脚本;長坂秀佳
監督;畠山豊彦
スタントマン;高橋健二(JAC)
オートバイスタント;室町健三 
特撮;特撮研究所

[前回までの話は・・・ キリギリスグレイの胸のスピーカーで増幅されたギルの笛の音は、キカイダーの電子頭脳を狂わせた。キカイダーはギルの命令に従い、まずダークに反逆するハカイダーに戦いを挑む。だが、ミツ子の機転でキリギリスグレイのスピーカーは壊れ、正気に戻ったキカイダーは、ハカイダーとの対戦を避けようとする。逃がすまいとするハカイダーだが、脳の血液交換の時間が来てしまい、ダーク基地へ帰っていくのだった]


◆工事現場の作業員たちは、山の向こうへと続く地図に載っていない道路を見つける。見てはいけないものを見てしまった作業員たちは、ダーク破壊部隊・アカ地雷ガマの黒玉地雷攻撃によって、全員殺されてしまう。

作業員たちが見たもの、それはダーク本部へと続く秘密のダーク道路であった。プロフェッサー・ギルはこのアカ地雷ガマに、キカイダーだけでなく反逆したハカイダーも殺すよう、命令を下した。

ミツ子とマサルが歩いていると、封筒が落ちている。中を見ると、手術中の光明寺博士の写真が入っており、その裏には地図が描かれていた。この地図が示す場所へ行けば父に会えると思った姉弟は、ちょうど通りかかったハンペンの車に乗ってその場所へ行こうとする。

だが、ハンペンはワナだから危険だと止める。ジローが現れ地図を見て、これは僕をおびき出すためのワナだから自分が行くと言って、サイドマシンで出発する。ジローが出発したあとに口笛の音が響いて、サブローが現れる。

サブローは、ミツ子たちの目前で初めてハカイダーに変身すると、
『ジローは目的地には着けないぜ。ジローに遠慮せず、行きたい所へ行くがいいさ!』

そう言うと、ハカイダーはジローの後を追ってバイクを飛ばした。後を追ってくるハカイダーに気付いて、キカイダーに変身したジロー。ハカイダーを何とか振り払うことができたと思ったキカイダーがサイドマシンから降りたとき、目の前にハカイダーが現れる。

戦いたくないキカイダーは、「地獄五段返し」「ギロチン落とし」と、ハカイダーが繰り出す連続技に耐えるのだった。そして反撃するキカイダーの投げ技が決まり、ハカイダーは崖下へ転げ落ちていった。
『ハカイダー、死ぬなよ・・・』

その頃、ミツ子とマサルはハンペンの車に乗って、地図に記された場所へと向かっていた。だが、途中でアカ地雷ガマに襲撃され、ミツ子とマサルは捕虜になってしまう。ハンペンは一人逃げ出したが、逃げ出した先に停めてあった黒塗りの乗用車をダークの車だと思った勘のいい?ハンペン。

トランクに隠れて待っていると、案の定、アカ地雷ガマたちがミツ子とマサルを連れてこの車に乗り込んだ。行く先はダーク本部基地。秘密のダーク道路を通って、車はダーク本部へ到着した。

ジローもサイドマシンを飛ばして、地図に描いてあったダーク道路へ続く隠しトビラを強引に開け、ダーク本部へ向かっていた。途中にいるダーク戦闘員の襲撃は退けたが、アカ地雷ガマが出現して、長い舌をジローに巻き付けてどんどん引き寄せる。

強い力で数メートルまで引き寄せると、5千度の火炎を吐いてジローを火あぶりにしようとする。しかもギルが笛を吹いて、ジローを苦しめる。だがアカ地雷ガマの吐く火炎の中に身を投じたジローは、炎の音でギルの笛の音が聞こえなくなり、キカイダーへチェンジすることができた。

回転しながら敵の両肩へ両足でキックを見舞う「回転アタック」が決まった瞬間、大爆発が起こり、キカイダーの身体はバラバラになってしまった。アカ地雷ガマのからだ全体が巨大地雷になっており、触れた者は爆発してしまうのだ。

ダーク本部の地下牢へ監禁されてしまったミツ子とマサル。その部屋には、手術台に乗せられた光明寺博士もいた。ミツ子とマサルは、目を閉じている光明寺博士に懸命に呼びかけるが、意識は戻らない。やはりジローの言う通り、博士の頭には脳が無いのだ。

車のトランクに忍び込んでいたハンペンが、活動を開始した。あちこち歩き回って、基地の空気口を覗いたら、下にマサルがいるではないか!だが、マサルを助ける前に戦闘員に見つかってしまい、一時退却せざるを得ないハンペン。

逃げる途中で、突然大きな爆発音がして、空からキカイダーの頭部が降ってきた。ハンペンは周囲を見回すと、腰と両足、腕などが散乱している。落ちてきた頭部を胸に抱えたまま、泣きそうな顔のハンペン。

分解してしまったキカイダーの身体を、修理できる者はいない。また、バラバラになったキカイダーの部品回収にダークが迫る。キカイダーは一体どうなるのか!? (つづく)

ドラマ2へ、進んでください


★★★★★★★★★★★★
ハカイダーのカッコよさは、ダークに造られているのに、ダークの言うことを聞かないこともあるというところだ。首領ギルの命令をも無視し、ダークロボットに対しては、「命令通りに動く低能ロボットとは、わけが違う」と、豪語する所だ。光明寺博士の脳は、ハカイダーの行動にどういう働きかけをしているのだろう?

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