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仮面ライダーV3(23) [ライダーV3/キバ・ツバサ・ヨロイ編]

今回は、第51話《ライダー4号は君だ!!》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;鈴木生朗
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;内田一作


◆◆ある朝、小笠原諸島南方にある無人島が、原因不明の爆発を起こして海中に没してしまう。原因は、八ヶ岳にあるデストロンのサソリ谷アジトから打ち上げられた、ミサイル実験によるものであった。

デストロン科学陣が総力を上げて作り上げたプルトン爆弾を乗せたロケットの実験は、凄まじい破壊力をみせた。

『おめでとう諸君。我々は来るべきゼロアワーを期して、東京の中心にプルトンロケットを撃ち込む。東京は消滅し、日本のすべての機能は止まってしまうだろう。その期に乗じて、一気に日本をデストロンの支配下に収めるのだ』

テストロケットの成功により、首領は一気に東京に向け、今日の正午ちょうどにプルトンロケットを打ち上げる指令をだした。たまたま、ロケット発射の様子を見てしまった者達がいた。八ヶ岳でキャンプを張っていた城南大学山岳隊の5名である。

彼らは、見てはいけないものを見てしまったのだ。急いでそのことを知らせるべく下山しようとしていた時、怪人ザリガーナが現れ、彼ら5人は襲われてしまうのだった。ザリガーナの口から吐く泡で、ほとんどの者が溶かされてしまった。

遭難した山岳パーティを探していた捜索隊が、リーダーの西岡一人を発見して助けだしたというニュースが流れた。それを聞いた風見志郎は、収容されているふもとの七条医院へと向かった。

担当医に話を聞いた志郎に、ザリガニのお化けとか、ロケットがどうしたとか、西岡は妙なことばかり言っていると話す医師。転落のショックで頭を打ったためでしょうと話す医師に、志郎は面会を申し込む。面会を快諾した医師は志郎を病室へ通すフリをして、後頭部を一撃するのであった。

七条医院の医師と看護師は、デストロンに入れ替わっていた。だが、結城丈二がそれに気づき、西岡を連れて逃げていた。しかし、ザリガーナが現れて、結城と西岡に迫ってきた。

一方、不意を突かれて、意識を失ったままデストロンアジトの地下室へ運ばれて行った風見志郎。だが、風見を逃がそうとする男がいた。対面した医師の男だった。注射を打って志郎の意識を回復させると、頼みがあると告げる。

『デストロンのプルトンロケットが、今日の正午、東京へ向けて発射される。東京にいる妻子を助けてほしいのだ』

『その計画は、オレが阻止する。場所は?』
『サソリ谷の奥に発射場がある』

散々デストロンで手を汚したその男は、自分のことはいいから東京を守ってほしいと言って、志郎を逃がす手伝いをするのだった。

ザリガーナに襲われ、崖っぷちに追い詰められてしまった結城と西岡。結城はライダーマンに変身して、ロープアームで対面の崖にある大木にロープをくくりつけ、西岡を抱えて脱出することに成功する。だが、ザリガーナもしぶとくライダーマンの足につかみかかり、捕まえようとする。

西岡を逃がして懸命に戦うライダーマンに、アジトから脱出したV3がハリケーン号で空からやってきた。そして、ハリケーン号でザリガーナにアタックすると、崖から10数メートル転落してしまうのだった。

『いずれ、まとめて始末してやる!』
ザリガーナは捨て台詞を残して、地中へ潜っていった。志郎はデストロンのプルトンロケット計画を、結城に話した。

『奴らは今日の正午に、プルトン爆弾を乗せたロケットを東京へ向けて発射するんだ』
『発射基地は?』
『サソリ谷』

横にいた西岡が、地図でその位置を示した。
『僕らがベースキャンプを張っていた近くです』

サソリ谷へ行ってみると、志郎を助けたデストロンの男が処刑されていた。ロープで吊るされたその男を降ろしてやろうとして、志郎と結城は仕掛けられた爆弾で吹き飛ばされてしまう。結城は助かったが、志郎は吹き飛ばされて意識を失ってしまう。

志郎が意識を回復した時、正午の発射時刻まで10分足らずに迫っていた。結城は正午まで時間が無いので、一人でサソリ谷のアジトへ潜入していった。ヨロイ元帥と戦闘員達の前で、デストロン首領の声が演説をしている。

それを、ドアの向こうで聞き耳を立てて聞いている結城。
『我々のプルトンロケットを東京へ撃ち込むゼロアワーが、近づいてきた。いよいよ、我々の世紀が始まるのだ』

『首領を、日本へお迎えした甲斐がありました。ただ、風見志郎と結城丈二の死体が確認されていないのが、残念です・・・』

『アハハハハ、結城丈二か。ヤツのバカさ加減には、笑いが止まらん。自分が消される運命だったことも知らずに、私をV3からかばったのだからな!結城丈二は生きている!今も、そのドアの外に来ているぞ!』

結城は、ヨロイ元帥と首領の前に姿を現すと、首領に訊ねた。
『待ってくれ、首領。あなたは、人類を滅ぼすつもりか!』
『人類など、虫けらの価値さえも無い!』

『首領!あなたは・・・それでも人間か!』
『愚か者め!私が人間だと、誰が言った!』

結城は首領の言葉を聞いたとき、今まで首領を信じ、首領の為に尽くしてきた自分の行動が、すべて悪魔に忠誠を誓って働いていたことに気付くのだった。

結城は、プルトンロケットを発射するためのスイッチに手をかけるヨロイ元帥に、立ち向かっていった。だが、ヨロイ元帥は怪人ザリガーナに変身して、結城を払いのけるのだった。結城はライダーマンに変身して、ザリガーナに立ち向かう。

だが、改造人間のザリガーナにとって、ライダーマンは敵では無い。ぶちのめされて、プルトンロケットの発射ボタンは遂に押されてしまった。発射60秒前のカウントダウンが始まった。それを見たライダーマンは、ザリガーナから逃れてロケット発射台へと急ぐ。

その頃、志郎は森の中を歩いていて、戦闘員の死体を見つける。そこがアジトへの入口であった。潜入した志郎の前に、首領の声が出迎えた。
『来たな、風見志郎!』

志郎の目の前に黒装束の首領の姿が現れ、それは数人の親衛隊に変わった。
『ヘンシン ブイスリァー!!』

志郎は変身してV3となり、親衛隊を蹴散らしながらアジトの中心まで進んだ。ところが、それは誘導されたに過ぎない。V3にロケット発射阻止をさせないための、時間稼ぎであった。首領の声が響く。

『ハハハハ。すでにロケットの発射ボタンは押されたぞ』
『しまった!』

ライダーマンは、ロケット発射台に行く途中で、ロケット操縦者の戦闘員を見つける。このロケットは自動操縦ではなく、人間操縦型であった。乗り込もうとする戦闘員を倒して、代わりに操縦席に座ったライダーマン。

首領のワナから逃れたV3は、ザリガーナのいる指令室に入ると、そこでモニターに映るライダーマンを見た。
『よせ、ライダーマン!』

結城は、自分がロケットを操縦して安全に爆破することで、今までの償いをするつもりであった。
『さらばだ、V3。後をたのむぞ。プルトン爆弾は、安全な場所で爆発させる』

ロケットは発射台を離れ、上昇を始めた。ロケットのスピードが上がり、物凄い重力に耐えながら、ライダーマンは、ロケットを出来るだけ上空で爆発させるために、レバーを引いてどんどん上昇していく。

そして、ライダーマンは持っていた爆弾に点火した。炎に包まれる操縦席のライダーマンの険しい顔の中に、都民を救うことができた安堵の笑顔が・・・。
『ライダーマン、結城丈二の最期を見よ!』

プルトンロケットは、地上に影響が及ばない上空で大爆発をおこした。ライダーV3もザリガーナも、戦いながら爆発するロケットを見た。

『ん・・・ライダーマンめ!』
『ライダーマン、よくやってくれた。君は人類を守った。俺は君に、仮面ライダー4号の名を送るぞ・・・』

V3・風見志郎は、大空に散った結城丈二の魂に向かってそう叫ぶと、ザリガーナと戦闘を続けながら、デストロンを必ず叩きつぶすことを誓うのだった。 (つづく)


★★★★★★★★★★★★
東京中に繁殖したヒトデはどうなったのか、物語中では語られていない。怪人の死滅と共に、分身のヒトデも消えて無くなった??
プルトンロケットの操縦席で自爆するライダーマンのシーンでは、ライダーマンの歌が流れている。



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