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ロボット刑事(16 終) [ロボット刑事・ドラマ]

今回は、第26(最終)話『バドー火星に死す!』を取りあげます。
原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山亨・斉藤侑・別所孝治(フジTV)
監督;内田一作

【前回までの話・・・バドーロボットの犯罪を次々と阻止してきた特別科学捜査室を壊滅させるため、バドーは直接関係ない芝刑事の娘たちにまで、危険が及ぶような手段を使ってくるのだった。バドー最後の大攻勢が迫って来ていた・・・】


◆中央原子力研究所の原子力限定機を狙うという犯行予告をするバドー。そこで芝刑事は、原子力限定機を隠してしまう。しかしその芝刑事が、バドー工作員たちにより拉致されてしまう。バドーは、拉致した芝刑事を八代湖畔に運び、そこで水素原子を爆発させて核爆発させる爆弾実験を見せる。

ケイと新條は、ジョーカーで原子力研究所へ急ぐのだが、ケイが芝刑事の危機をソナーでキャッチし、進路変更して八代湖へ向かう二人。だが途中で、バドー最後にして最強のロボット・ハグルマンに襲撃される。身体を歯車のように丸めて、回転しながらケイに迫るハグルマン。

ケイはハグルマンと戦いながら、新條刑事を逃がして八代湖へ向かわせた。八代湖に着いた新條刑事は、そこで拉致された芝刑事を発見する。だが、水中の水素原子を爆発させる爆弾が、一発八代湖に落下した途端、巨大な火柱が上がり、芝と新條は大怪我をしてしまう。

芝と新條が、八代湖畔にある救急病院に運び込まれたを聞かされた奈美と由美は、すぐにその救急病院へ向かったが、病院内でバドー工作員の待ち伏せに合い、拉致されてしまう。

ケイがハグルマンと戦っている間に、奈美と由美を拉致する計画はまんまと成功した。ハグルマンは、ケイを引きつけておくための囮だったのだ。
『芝刑事の娘誘拐作戦は、完了した!』
『しまった!』

拉致された奈美と由美を乗せたバドーの車が、工作員の運転でバドー基地へ向かっていた。新條刑事は怪我を押して病院から抜け出し、バイクに乗ってその車のあとを追った。車に追い着き、工作員たちをすべて片づけて車を奪回した新條だったが、乗っていた二人は人形であった。

病院に入院している芝刑事に、謝る新條とケイ。
『いいんだよ、気にするな。どんな目にあっても見苦しいマネはするなと、あの娘たちにはいつも言ってある・・・』

芝刑事の病室に、バドーの声が響く。芝が隠した原子力限定機と娘二人を交換する、という条件を突きつけるバドー。バドーの「地球壊滅作戦」を遂行するためには、芝が隠した原子力限定機がどうしても必要なのだ。

その頃バドー基地では、台の上に寝かされた奈美と由美が、それぞれ両腕に鉄の重りをくくりつけられ、少しずつ重量を重くしていく拷問を受けていた。

『ハハハハ。バドーに逆らうものは、苦しむのだ。お前達を誰が助けに来てくれるかな?』
『父も新條さんも、きっと助けに来てくれます』
『ケイがきっと助けに来てくれるわ!』

東京都内全域で、水道の蛇口から出た水が燃えあがるという事件が起こっていた。都民に水道の使用禁止を呼びかける警察。芝刑事は電話でそのことを聞いて、覚悟を決める。バドーと話し合いをするために、バドーカードのスイッチを押す芝刑事。

呼び出しを受けてやって来たハグルマンに、芝は告げた。
『バドーの首領に会いたい』
だが、芝刑事の身体は回復していないため、連行されて娘二人と同じ部屋へ監禁されてしまう。

新條とケイは、バドーの本部を探す手がかりとして、奈美と由美が工作員たちに襲撃された病院の廊下に落ちていた土を調べてみようということになった。分析の結果、その土の成分は「キリガサキ」という場所であることが判明する。ジョーカーで宙を飛び、「霧が埼」へと急ぐ新條とケイ。

霧が埼灯台は、バドー秘密基地になっていた。基地へ向かう途中で、ハグルマンの襲撃に遭う。ケイがハグルマンと対戦している隙に、新條刑事は霧が埼灯台に侵入する。すると、灯台が轟音と共に揺れはじめ、ロケットになって飛び上がって行くではないか。

上昇していくロケットを見て、ケイは海岸へ降りてマザーを呼んだ。マザーはオレンジ色の光線でケイを回収すると、マザーロボットも轟音と共にロケットのように噴射して飛び上がっていった。そして、バドーロケットの後を追っていった。

二つのロケットが宇宙空間へ飛び出して行き、バドーは火星を目指して飛行していた。サオリはケイに告げる。
『今まで、ケイにはたいへん苦労をかけましたが、弟のことは私が始末をつけます』

弟・ジョージに無線で問いかける姉・サオリ。だがジョージはミサイルを発射して、マザーロボットを破壊しようとするのだった。やがてバドーロケットは、火星に軟着陸した。マザーロボットもジョージを追って、火星に軟着陸した。

「ブローアップ」した赤いボディのケイは、マザーロボットからバドーロケットに乗り移り、新條、芝、奈美・由美を脱出カプセルに乗せて脱出させた。マザーのオレンジ光線がカプセルを包みこみ、4人をのせたカプセルはマザーの体内へ安全に回収された。

ハグルマンは決着をつけるために、ケイを待っていた。バドーロケット内で戦っているうちにロケットの外へ飛び出した二人。火星の台地に降りた二人は、火星の重力と気圧に回路を合わせ、地球で戦う時と同じように戦い始めた。

バドー最強のハグルマンは、強いだけでなく賢い。ハグルマンは自分こそが世界一だと思っていたが、ブローアップされたケイと戦い、Kミサイルを撃ち込まれた時にケイには勝てないことを悟る。
『ケイ、見事だ!お前こそ世界一のロボットだ。俺はバドーと共に死ぬ。さらば!』

そう言うと、ハグルマンはバドーロケット内に戻り、首領室にいるバドーを追い詰める。
『く、来るな、ハグルマン!』

バドーはムチを使って反撃するが、生身の人間がロボットには勝てない。
『バドー、最期の時だ!』

バドー首領・ジョージと共に自爆するハグルマン。バドーロケットは大爆発を起こして、粉々になってしまう。それを見たサオリは、顔を両手で覆ってしまう。ここに、犯罪組織バドーは壊滅した。

平和な時が戻り、芝、奈美、由美、新條、そしてケイが乾杯をしようとしていた。頭に包帯を巻いた芝刑事は、明るく笑いながら言った。
『ケイ、いつまでも一緒にやってくれヨナ』

芝、新條、ケイはビールジョッキを片手に、奈美と由美はジュースのグラスを片手に、それぞれが
『乾杯!』
『おい、ケイ。おまえ飲めるのか?!』

『エ!あ、そうか、ハハハハハ・・・』
頭の包帯がまだ取れない芝大造が声を立てると、赤いジャケットを着たケイが、頭を掻いて笑っていた。 (おわり)


★★★★★★★★★★★★
霧島サオリ役の君夕子女氏は、『ロボット刑事(73年)』に出演された時は20代前半であり、演歌歌手としてご活躍されていたのだが、79年に一度引退されている。84年に復帰して歌手活動を再開、75年にレコードを出されている。大阪府出身。


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