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ウルトラQ(11) ~『神田博士は、これはケムール人と交わしたテレパシーの記録だと言っているんだ』 [ウルトラQ・ドラマ]

今回は第14話『2020年の挑戦』を取り上げます。
監修;円谷英二
脚本;金城哲夫・千束北男
特殊技術;有川貞昌
監督;飯島敏宏

◆正体不明の飛行物体が、航空自衛隊のレーダーに捉えられた。天野二佐は直ちにジェット哨戒機2機を飛ばして迎撃に向かわせたが、逆に撃墜されてしまう。その物体はそのあと消滅してしまった。

防衛会議で、事実をありのままに話した天野二佐は、解任されてしまう。サンライトプールで、高さ10メートルの飛び込み台から飛び込んだ男性が、着水寸前に消えるところを見ていた男性がいた。

スーッと音も無く消えた男性のことを、一緒にいた女性に告げるが信じてくれない・・・。山荘で夏を楽しむ恋人同士。2階から1階に降りてきた女性の目の前で、ガラスのコップでジュースを飲んでいる男性が消えてしまった。

ガラスのコップが地面に落ちて割れるのを見た恋人の女性は、何が何だか解からず・・・。毎日新報の江戸川由利子は、後輩の友田を連れてレジャー記事の写真を撮りに来ていた。

ゴーカートを楽しむ女性の写真を撮ろうと、カメラをセットしてピントを合わせてシャッターを切る。坂道にさしかかったゴーカートがブレーキを踏みながら減速した時、運転者の女性が消えるのを二人は見た。

由利子はすぐにデスクへ電話を入れるが、デスクは全然信じてくれない・・・。星川航空に万城目淳を訪ねてきた二人。一人は江戸川由利子、もうひとりは解任された航空自衛隊の天野だった。

江戸川由利子も友人の天野も、不可思議な体験をして万城目のもとで鉢合わせしたのだ。万城目ならきっと、話を聞いて信じてくれるにちがいないという淡い希望を抱いて、二人は来たのだった。

友人の天野が語ったレーダーに映った謎の飛行物体と、由利子が見た人間消失とは、何か関係があるとにらんだのは、意外にも一平であった。それには理由があった。「2020年の挑戦」という小説の内容と二人が話した内容とが、非常によく似ているからであった。

一平は、二人の話を小説にすれば面白いという発想に過ぎないが、万城目の考えは違った。友人の言葉を信じ、まずはその飛行物体が消滅した地点へ行こうということになった。万城目の操縦で、海上を捜索している星川航空のセスナ。

だが、何も見つからない。天野も自分が間違っていたのかもしれないと思うようになり、海上をじっと見ていた。もう帰ろうと話かけるつもりで、万城目の方を向いた時、今まで横にいたパイロットの万城目が消えていた。毎日新報の現像室に入った由利子。

友田がレジャー写真のネガを現像しているはずなのだが、いない。
『友田君?どこ行っちゃったのかしら・・・』

せまい現像室にいきなり入ってきた男性は、急ぎの現像だからと由利子に謝って作業を開始した途端、スーッと消えてしまった。悲鳴をあげる由利子。どうやら狙われたのは、由利子だったようだ。

実はゴーカート場で撮った写真には、人間が消失する様子が連続写真で写っていた。その連続写真の中には、謎の液体も写っていた。
『飛行機の中で万城目君が消えた直後、私もこれに似た物を見たんです!』

映写室でネガ・フィルムを拡大したものを観ている由利子、天野、そしてデスクの三人。このネガに写っている液体が、人間消失の犯人だと断定する由利子と天野。

『犯人はこのネガを狙ったんだわ。だから現像室で友田君が消されたのよ。後から入ってきた渡辺さんは・・・』

『江戸川君の代わりに消されたわけだナ・・・』
『はっきり言わないでください。怖いわ』

デスクは言う。これはあまりにも突飛な出来事だし、決定的な目撃情報が無い。だが、すでに社会部の記者たちが目撃情報を集めに走り回っているし、警視庁には事情を説明して、由利子の身辺保護に刑事をつけてもらっていた。

宇田川という老刑事が、由利子に会いにきた。風采の上がらぬその容姿に、ガッカリする由利子。夜、電話ボックスの中で一平に電話をかけている由利子を、謎の液体が狙っていた。天井から由利子に向かって落ちてくるゼリー状の液体。

間一髪、宇田川刑事に助け出された由利子。ふたりは少し離れた所から、その液体をしばらく観察した。宇田川刑事がくわえていたタバコの火を液体に投げると、ボッと燃えたあと完全に消滅してしまった。

一平は由利子との電話の会話で、神田博士の書いた本の内容について説明していた。
『神田博士が書いた「2020年の挑戦」という本の内容通りに、すべての事件が起こっているんだぜ!由利ちゃん』

しかも、この本の内容は、Xチャンネル光波を実験中にケムール人と交わしたテレパシーの記録だと、博士は書いている。謎の液体は、ケムール人の意志力で運動しているため、液体を操るケムール人が近くにいるはずだ。案の定、宇田川刑事は謎の怪人を見かける。

怪人は両目が段違いに付いていて、鼻も口も無い不気味な顔をしていた。低い声で笑いながら、大きな歩幅で走り去る怪人。夜道を、サイレンを鳴らしたパトカーが猛スピードで追いかけるが、追い付けずに逃げられてしまう。

「2020年の挑戦」の著者・神田博士は宇田川刑事の親友であり、電子工学の権威であった。だが、現実と妄想をごちゃまぜにして発表したため、宇田川刑事が精神病院に入れたという。

消された人達は、みな2020年という未来の時間を持つケムール星へ電送されてしまっていた。医学の驚異的な進歩により寿命を500才まで延ばすことに成功したケムール人だが、肉体の衰えを止めることは出来なかった。

そこで地球人の若い肉体に、ケムール人の生命を移植することを考えたのだ。一平と天野は、この窮地を神田博士に救ってもらおうと神田宅へ向かうが、一足遅れで消されてしまっていた。

だが、室内でケムール人の苦手なXチャンネル光波を出すKミニオドの試作品を見つける。警察の協力のもと、一平と天野は東京タワーの送信室で、神田博士の本の通りにKミニオドからXチャンネル光波を作り出すことに成功する。

これを東京タワーからケムール人へ発射して、倒してしまう計画だ。遊園地に出現したケムール人は、頭を拳銃で撃たれて一度は絶命するが、巨大化してよみがえってしまう。

東京タワーから発射されたXチャンネル光波は巨大ケムール人の頭に当たり、ケムール人は頭にある管から液体を吐いて、完全に絶命して消失した。

ケムール人の死と共に宇宙から霧が降りてきて、ケムール星に拉致された全員が戻ってきた。万城目淳も無事に戻り、由利子と再会するのだった。

ケムール人の死によって出来た水たまりが、わずかに残っていた。水たまりに右足を入れてみた宇田川刑事は、スルスルスルと足から消えていくのだった。
『助けてくれ~!』 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
何と言っても、あのケムール走りである。
大きな歩幅でタッタカ・タッタカ走っていく姿と靴音?は、何度見ても爽快である。



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