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ウルトラセブン(26) ~『神無き知恵は、知恵ある悪魔を作ることなり。奴らは悪魔でしかないんだ』 [ウルトラセブン・ドラマ2]

今回は第18話『空間X脱出』を取り上げます。
 監修;円谷英二  
 脚本;金城哲夫 
 監督;円谷 一
 特殊技術;大木 淳
 
◆ウルトラ警備隊の隊員達にとって、月に一度の特別訓練の日がある。この日はスカイダイビングの訓練が、キリヤマ隊長の指揮のもとに行われていた。
『みんな、俺に続け。行くぞ!』

その中で一人だけ、冴えない顔をしている隊員がアマギであった。彼は高所恐怖症であった。キリヤマ隊長から順に、アンヌ、ダン、フルハシと飛び降りていく。だが、次のアマギは足がすくんで飛び降りることができない。

バッキャロー。電子計算機ばかり相手にしているからだ。さぁ、グッと目を閉じて、息を深く吸い込む。ワン、ツー、スリー』
ソガ隊員に後ろから押されて、叫び声をあげながら落ちて行くアマギ隊員。そのあとすぐに、ソガが続いた。

キリヤマ隊長以下最初の4名は、着地地点に無事に到着。アマギとソガが降りてこない。キリヤマ隊長が訓練機に連絡を取ると、すでにダイビングしたとの連絡だ。風に流されたのかもしれないと、心配顔のダン。

その頃、アマギは深い森の中で、パラシュートを引っかけてバタバタ動いていた。やっとのことでパラシュートを外すと、アマギの頭上からカブトムシ程の大きさの虫が次々と落ちてきて、肩や胸に吸い付いてくる。右手の甲に付いた虫を取り除くと、血が付いていた。この虫は吸血昆虫だ。

すぐに払い落とすと、ソガを探して走るアマギ。太陽の光が射し、赤や黄色の木々が生い茂る、霧がかかったこの森。ここは一体、どこなのだろうか。歩いていると誰かのパラシュートが落ちているのを見つけた。それには暗号文字で、「コノモリハ フツウノ モリデハナイ ソガ」と書かれていた。

大声でソガの名を呼ぶが、返事が無い。ビデオシーバーを使おうとふたを開けるが、電波妨害されて使えない。すると、どこからか鈴のような音がして、頭痛がして頭を抱えるアマギ。上を向くと、巨大な星人らしき生物が、その音を出しているようだ。耳をふさぐが頭が痛い。スーパーガンを撃つと、その星人は消えてしまった。

遠くで助けを呼ぶ声が聞こえる。急いで声のする方向へ行ってみると、沼にはまって身動きできないでいるソガを発見した。「底なし沼だ!」と叫ぶソガ。アマギはロープを使ってソガを救出すると、パラシュートを使って簡単なテントを張り、ソガを休ませるアマギ。

その頃本部では、二人の捜索活動を始めていた。すでに2時間が過ぎているのに、連絡が無い。と、通信員から二人のビデオシーバーらしい電波をキャッチしたと、連絡が入る。
『二人とも、今までどこをうろついていたんだ!現在位置を知らせろ』
『それが我々にもよくわからないんです・・・』

その会話の向こうで、鈴のような音が聞こえてきて、頭に激痛が走るのを感じた本部の隊員達。超人的なダンの耳には人間以上に激しく聞こえるらしく、かなり苦しそうであった。キリヤマ隊長はダンとアンヌに、ホーク3号で二人が話していた「霧のかかった森」を捜索するよう指示を出した。だが、それを発見することは出来なかった。

2年前にワシントン基地に勤務していた時に出現したという擬似空間のことを、マナベ参謀が突然話しだした。大気圏内に不可思議な空間を作り、獲物を狙うベル星人の話だった。アマギとの会話の向こうで聞こえていた音は、脳波を狂わせるベル星人の発する音だったのだ。

彼らを救出しようにも、ベル星人の作る擬似空間を発見することは難しいと話すマナベ参謀。だが、キリヤマ隊長はダンとアンヌを連れてホーク1号に乗ると、ビーコンでビデオシーバーの電波を逆探知して、擬似空間を探ろうと考えた。思惑通り、擬似空間を探し当てたホーク1号。3人はアマギとソガを捜索するために、擬似空間に上陸した。

その頃、アマギとソガは、擬似空間に棲むクモのような怪獣グモンガに襲われていた。緑色の毒ガスを吐いて二人にせまるグモンガ。大声を出して助けを求めるアマギとソガの声を聞き、助けに入るキリヤマ隊長達。ダンがスーパーガンで攻撃している間に、吸血植物に足を絡まれて動けないアマギとソガを、キリヤマ隊長とアンヌが救出した。

ベル星人が出現して、頭を狂わすベルの音を鳴らしている。ダンはその音に苦しんでいた。苦しみながらも両腕をクロスして戻すと、ダンの身体は陽炎のように消え、巨大なセブンの姿となって現れた。だが、セブンになってもこの鈴の音は頭に激痛を与えるらしく、防戦一方のセブン。

一発のキックが逆転の口火を切る。空へと逃げるベル星人を追うセブン。空中戦の末、真っ直ぐに両腕を伸ばして両手の平を合わせると、リング状の破壊光線、ウルトラスパイラルビームがベル星人に命中。落下していくベル星人は、沼の中に沈んで行った。

ベル星人の死と共に、擬似空間がどんどん消えて行く。森が、沼が、次々に消えて行く。ホーク1号に戻ってきたキリヤマ隊長達は、発進準備をしていた。ダンがまだ戻ってきていないと訴えるアンヌ。だが、もう脱出しないとホークが危ない。ホーク1号は緊急発進して、擬似空間を脱出した。その頃、セブンはベーター号に乗り込み、変身を解いてダンに戻った。

雲のように見える擬似空間が、消失していくのがホークから見える。
『みんな、こんな言葉を知っているか。神無き知恵は、知恵ある悪魔を作ることなり。どんな優れた科学力を持っていても、奴らは悪魔でしかないんだ』 

ダンがベーター号から話かけてきて、全員が無事であることを喜ぶキリヤマ隊長。本部へと帰投するホーク1号。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
擬似空間の森の中には、赤い木や黄色い木などがある。赤い木は、スプレーをかけて赤く塗ったに違いない。ブルーレイで鮮明な画像なので、それがよく解ってしまうのだ!



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