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マグマ大使(3-1) [マグマ大使・ドラマ1]

今回は、第21話『細菌を追え!』を取りあげます。 

 原作:手塚治虫 
 音楽;山本直純
 脚本;梅樹しげる
 特殊造型;開米栄三・照井 栄   
 監督;土屋啓之助
 特技監督;小嶋伸介
 
◆ゴアは次の地球侵略の策として、スペクターと呼ばれる3個の異物を円盤から地球へ放った。それは地球に到着すると、粘度のある液体になり、そのあとすぐに3人のヒトの形に整った。まるで忍者部隊のような黒ずくめの3人は、すぐに行動を開始する。

狙う目的の場所は、大阪にある宇宙科学研究所だ。そこでは、これから重大な会議が開かれようとしていた。宇宙の帝王を名乗るゴアが放った「人間モドキ」は人間の生活に溶け込み、一見しただけでは人と区別がつかない。

だが人類は、それを判別する方法を遂に見つけるのだった。人間の細胞は動物質だが、人間モドキの細胞は植物質なのだ。エックス線を使って、その違いを識別する機械「人間モドキ識別機」を、人類は開発したのである。

目的の人物に機械から出るエックス線を照射して、簡単に判別することができるのであった。しかも大きさはコンパクトサイズに出来ており、持ち運びが簡単である点も大きなメリットであった。

今回大阪の宇宙科学研究所に集まってくる会議のメンバーに対し、この識別機を使って研究所入口で、人間モドキか否かを簡単に判別することができる。人間モドキにとって、この「識別機」を騙すことは絶対に出来ないのであった。

この秘密会議の主題は、この人間モドキを一掃するための新兵器についてであった。山科博士をはじめとして各国の科学者たちの知恵を結集して、この会議のために作りあげた秘密兵器が、スニード博士の手によって極秘に運び込まれていた。

その新兵器とは、この研究所の細菌研究部の金庫の中に厳重に保管されているGGH-9(ジージーエイチ・ナイン)と呼ばれる細菌であった。この細菌は人間には無害だが、人間モドキに付着すれば猛烈な勢いで繁殖して、それを倒してしまうという。

計画では、これをロケットに積んで日本上空で散布することで、短期間のうちに人間モドキだけを全滅させることができると予想された。

この細菌を奪い取る使命を、スペクター3人衆は帯びていた。自分達の身体を液体状にして排水溝から研究所内に侵入し、厳重な警戒網をくぐり抜けて細菌研究部の前までやってきた3人。

壁を通過できる能力のある3人は、細菌研究部の壁をすり抜けようとして、3人とも壁にぶつかってしまう。この壁は特殊コンクリートで造られた壁であった。3人は方針を変え、ドアの隙間から液体化して侵入すると室内の警備兵らを襲った。

襲われた者達は身体が溶かされ、警備服だけが襲われた状態のまま床に落ちていた。3人は金庫を爆破し、GGH-9を奪うことに成功した。そして研究所を爆弾で破壊して逃げ去って行った。会議の出席メンバーのうち、山科博士だけが奇跡的に命を取り留めることができた。

人間モドキ対策委員会で山科博士とは懇意な村上は、大阪へ取材の出張を命ぜられる。村上は待ち合わせ場所のホテルで名古屋支社の木田記者を待っていたが、迎えに来たのは片桐と名のる男だった。村上は何も疑わずに、片桐と二人で山科博士の入院している病院へと向かう。

警戒厳重な病室前。面会者は一人だけということで、村上が人間モドキ識別機を受けてから入室した。山科博士は全身大ヤケドを負って包帯姿が痛々しいが、命が無事であったことを喜ぶ村上。

ここで山科博士から、思いもよらないことを村上は聞かされる。本物の細菌 GGH-9は新倉博士が持っていて、伊丹空港にこれから到着するという。そのあとすぐに高槻ロケット発射場へと運び、打ち上げてしまう予定になっていた。だが、その秘密の話を聞かれてしまう。

ドアの隙間から、液状の何物かがスーッと出ていくのを村上は目撃した。あの片桐という男が、どうやらその何物かであるらしい。病室前の廊下には、二人分の警備服が落ちていた。急ぎ、伊丹空港へタクシーを飛ばす村上。

火山島秘密基地。アースといえども、世の中に増殖した人間モドキを退治する方法は、分からなかった。その理由は、地球や人間を造ったのはアースだが、植物は太陽と水から自然にできあがったもので、アースの力が及ばないものなのだ。

だが、人類の知恵が必ず解決するであろうと、アースは信じていた。大阪へ出張した父を追って、ガムの背に乗り大阪へと向かうマモル。二人は大阪へ向かう途中で、ゴアが送りこんだ怪獣を目撃する。恐竜ステゴサウルスのような背びれを持った2脚直立怪獣ストップゴンだ。

ガムはアースに禁止されている技を使って、ストップゴンに攻撃を仕掛ける。ガムの力が勝り、ストップゴンは陶器が割れるように粉々に砕けてしまう。
『ガム、やったぁ!』

だが、力を使い果たしたガムは、マモルのもとへ戻ると気を失ってしまう。しばらくしてガムは回復し、目を覚ます。だが、ストップゴンもテープを逆再生させたかのように、粉々だった身体が元へ戻っていた。マモルはマグマ大使を呼ぶことにした。

『ピロピロピー♪ ピロピロピー♪ ピロピロピー♪』
火山島基地から発進したマグマ大使は、マモルとガムのもとへ急行した。 (つづく)


★★★★★★★★★★★★
ガム役の二宮秀樹氏は、ガレオンとドロックスが登場する4話分だけ、吉田次昭氏に替わってもらっている。理由は、大映映画「大魔神逆襲」に出演するため、マグマ大使の撮影現場を離れることになったからだという。



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