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帰ってきたウルトラマン(43) ~座談会;振り返ってみたウルトラマン/キングストロンの巻 [新マン座談会・3]

ウルトラマンのスーツアクター・きくち英一氏が、聞き手の某映画監督とふたりでビデオを見て、当時の記憶を思い出しながら各話のエピソードを語るシリーズ。第26弾は、隕石から出現した宇宙生物クプクプのかけらを持ち帰った昭夫少年は、マンションの自室の壁に貼りつけていた。やがて増殖して、昭夫の思った通りの形へ変化を遂げていく・・・。第24話『戦慄!マンション怪獣誕生』を取り上げます。

脚本;上原正三
監督;冨田義治
特殊技術;大木 淳

◆隕石から出現した宇宙生物クプクプ。MATはこれを危険と判断、殺処分にしてしまう。だが破片の一部を昭夫少年が持ち帰り、マンションの自分の部屋の壁に貼りつけて楽しんでいた。やがて破片は増殖を繰り返しシミになるが、昭夫の思い通りの形に変化しながら大きくなっていく。ある夜、帰宅した昭夫の母は、荒らされた昭夫の部屋で怪獣に遭遇する・・・。


★★★★★★★★★★★★

聞き手;
「この回には大村千吉さんという、東宝怪獣映画で怪獣に殺される役をやらせたら世界一という方が出られてます」

きくち氏;
「今は、こういう変わったタイプの役者はいませんね。 
この回は、トランポリンでひたすら飛んでます。ウルトラマンとして、初めてトランポリンを使用したんです。このトランポリンのカットの一部は、私ではなくて日体大の学生さんに来てもらって撮ったカットもありますね」

聞き手;
「ピーカン(*)で逆光、上手い編集です。さすが大木淳特撮監督」
(*)映画の撮影用語で、快晴のこと

《キングストロン、口から火を吐く》
聞き手;
「火炎放射器を怪獣の口の中に仕込んでやってますね」

きくち氏;
「これは、遠矢が怖いですよ。火が消えるときに、中にちょっと残るんですよ。それが見えるから。しかし、私も身軽だったなぁ。キングストロンの背中で回転して、背中のツノをつかんでバックドロップなんて、よく考えました」

聞き手;
「今の空中戦プロレスのファイトに通じますね」


◆◆◆怪獣役者;遠矢孝信氏の証言◆◆◆
あの頃は、まだ合成はそれほど使ってなくて、火を吐くときは火炎放射器なんかをモロにヌイグルミの口に仕込むわけです。最初吐いて、次のカットのときガソリンが少し残ってポタポタとしたたっているんですよ。それが口の中で燃えるんですよね。さすがに、ちょっと怖かった。でもその防御は自分で工夫しなきゃならない。布きれ持ってきたりしてね。それでも一回ヌイグルミが燃えて、大騒ぎになったこともありました。


★★★★★★★★★★★★
大村千吉サンといえば、お顔をみれば「あー」と誰でもわかる俳優さんです。筆者が特に記憶に残っているのは、ウルトラセブンの、夜中にワイアール星人に襲われるサラリーマンとか、テペト星人に襲われる釣り人など。とにかくバイプレーヤーとして、映画・テレビに欠かせない人と言えるでしょう。

確か、黒澤映画の椿三十郎か用心棒にもチョイ役で出演しているはずです。ネットで調べてみても、凄い数の映画やドラマにご出演されていて、下へスクロールするのが大変なほどです。中でも、『怪奇大作戦』の欠番になっている『狂気人間』の回はスゴイと思います。

今ではもう見られないのがとても残念です・・・。(あの話は、法律に一石を投じる作品でもあります)
1991年11月にご他界されています。享年70

ご冥福をお祈りいたします(合掌)


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