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帰ってきたウルトラマン(39) ~座談会;振り返ってみたウルトラマン/モグネズンの巻 [新マン座談会・3]

ウルトラマンのスーツアクター・きくち英一氏が、聞き手の某映画監督とふたりでビデオを見て、当時の記憶を思い出しながら各話のエピソードを語るシリーズ。第24弾は、旧日本軍が秘密裡に開発していたイエローガス弾を食べて、毒ガスを吐く能力を身に付けた怪獣が出現!自分の父が毒ガス研究に携わっていたことを知った岸田隊員は悩み、責任を感じた彼は・・・。第11話『毒ガス怪獣出現』を取り上げます。

脚本;金城哲夫
監督;鍛冶 昇
特殊技術;高野宏一

◆時代劇のロケ隊が全員死亡している所を、山中で発見するMAT。現場に残っていたフィルムには、絶命するロケ隊と怪獣らしき姿が映っていた。ロケ隊の死因は旧日本軍が秘密裡に開発していたイエローガスを吸ったためと判明する。

軍人であった父がイエローガス開発に関わっていたことを母から知らされ、悩む岸田隊員。岸田は父の罪を償おうとひとりで怪獣に立ち向かっていくが、負傷してしまう。郷は岸田の仇を撃つべくウルトラマンに変身するが、怪獣の吐く毒ガスに苦戦を強いられる・・・。


★★★★★★★★★★★★

《怪獣、毒ガスを吐く。苦しむウルトラマン》
きくち氏;
「これ、本当に苦しいんです(力が入ってる)」

聞き手;
「のぞき穴が小さくて、そこから入ってくるんですからね」

きくち氏;
「入るときはスーッと入ってきて、出るときはなかなか出て行かない。水の中と同じです。まさに画面通りに、中ではきくち英一が苦しんでいるんです」

《炎に巻かれるウルトラマン》
聞き手;
「火の中で戦ったり、危険なことだらけですが、やっぱり怖かったですか?」

きくち氏;
「怖かった!」

聞き手;
「ウルトラマンの中でも?」

きくち氏;
「見えないから余計怖かった。視界が狭いと、どうも恐怖心が増すんです。ウルトラマンのペインティングは、燃えやすいラッカーみたいなものですし・・・。このシーン、股の下に火薬とガソリンを仕込んで、「ヨーイ、スタート!」で私が横転して逃げるときに爆発するはずだったんですが、スタッフのタイミングが早すぎて、股間に熱いものを感じたんです。

出来上がったフィルムを見て驚きました。股間のあたりが燃えながら横転している。きれいなんです、これが。(笑)まぁ無事でよかったんですが、場所が場所だけに再起不能の危機でしたね。(笑)」

◆◆◆怪獣役者;遠矢孝信氏の証言◆◆◆
僕は不精なタチなんで、当時の記録は取ってないんです。撮影以外の写真が一枚あるくらい。これはジーンズ履いて見に行った時の写真です。(向かって左側には短髪で上下ジーンズ姿の遠矢氏が腕を組んで、右側にはウルトラマンの着ぐるみを着たきくち氏が腕を組んで、並んで写っている。
(こう見ると、二人の背格好はほぼ同じ。よく広島カープの衣笠選手に似てるって言われていたそうです)

円谷一さんの息子さんで浩くんが、この現場によく遊びに来ていたのを覚えています。その子が立派な青年になって、東映でのちに「宇宙刑事シャイダー」やるんですもんね。当時はそんなこと考えもしなかった。面白いもんですね。


★★★★★★★★★★★★
このモグネズンの回は、金城哲夫氏が最後に書いたウルトラのシナリオである。1969年に円谷プロを退職し沖縄へ帰っていた金城氏が、このシナリオを書いたのは71年のこと。沖縄での活動は円谷時代ほどは自分の才能を活かせず、その後不幸な事故によって、76年に若くしてこの世を去ってしまうのである。享年37。

早世といえば、遠矢氏の証言に出てくる円谷 浩氏も若くして亡くなっている(享年37)。身長が高く立派な体格で、大河ドラマにも出演されていた円谷家から出たこの俳優を、筆者は好きだった。平成ウルトラマンにも出演していたっけ。(合掌)


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