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宮内洋、ヒーロー一本道(10)  『ヒーロー番組は教育番組である』その1 [宮内洋・2]

いままで宮内洋氏は、出演したバラエティー番組などで常々、『ヒーロー番組は教育番組だ』という持論を語ってきた。このことについて、今回は紹介している。

ネタバレになるかもしれないが、宮内氏が言いたいことは、
・教育の原点は家庭
・他人の痛みを知れ
・大事なのは親子の絆
ということだろう。そのために、親は子の手本になることだ。

何も立派なことをせよというのではない。人として恥じないような生き方をすれば、それを見て子供は育つということだ。子供にとって一番近いお手本は、学校の先生でも隣のおじさんおばさんでもなく、親である。親がしっかりと導いてあげなくてはならない。

てまえみそながら、筆者の父はそういう意味では、とても立派な人だったと胸を張って言える。そして宮内氏も、ヒーローを演じながら観ている子供達に正しいこと・大切なことを教えてきた、と自負している。子供番組では無く「教育番組」として、ヒーローを演じてきたと。


★★★★★★★★★★★★
子供は観てマネをする。日常生活の中でも、親や兄姉を観て、そしてマネをする。ましてや『ヒーロー番組』を観てなら、なおさらである。アクションショーなどでV3の変身ポーズをとると、風見志郎はまず右へ両手を持っていく。だが、ちびっ子たちの大多数は、左に持っていく。

テレビと向かい合っているからだ。それほど、いりこんでマネをする。型だけではない、心の部分までも。だから、手本とならなければいけない。報道によると、最近の教育問題に関して、学校側に「しつけ」を要求する親が多いということだった。

「しつけ」とは家庭でするもので、学校は勉学と集団生活を養う所ではないのだろうか。我が国の文化の中で、「正しく箸を持つ」ことを教えることこそ、家庭のしつけである。箸を使うシーンの時、役者本人はもとより、監督やスタッフも十二分に気を配らなければならない。『ヒーロー』は正義のみならず、すべてが正しくなくてはならない。子供がマネをするからである。

近頃は「いじめ」の問題も大きくなっている。「いじめる子よりいじめられる子に、問題がある」と発言する人がいた。「いじめ問題」は、昔も大なり小なりあった。だが、今ほど社会問題にはなっていない。マスコミ・報道関係が扱うほどの問題にはなってなかったのだと思われる。それが今はどうだ。

生徒が先生を殴打する、刺す。人が人を平気で殺す。考えられないことだ。宮内が演じてきたヒーロー番組の中なら、「決して血を見せない」「人を殺さない」は鉄則だ。大人社会にのみ存在していたストレスが、今は子供社会へも流れ込んでいる。どうしてなのか?

ヨーロッパナイズされた家庭内の間仕切り、子供のプライバシーを守るために個室部屋を与えるなど、昔の2世帯・3世帯が同居した時代に比べて、生活環境や住宅事情の変化を考えると致し方ないかもしれないが、核家族化することによる子供の孤立化が関係しているのか。

学校を終えて家へ帰っても、誰もいない。そのような子供は、『ただいま!』というあいさつ言葉を忘れてしまう。鍵っ子ばかりの問題ではなく、社会全体の問題かもしれない。親子の絆(きずな)がヒーローを生み出す。愛がヒーローを生み出す。

ここでいうヒーローとは、もちろんヒロインも含めた人間ヒーローである。男女の区別はない。家庭での親子の絆が、イジメから解放する決め手になる。今「いじめられる側」にいる子供たちよ、勇気と希望を持って頑張ってもらいたい。最後は必ず勝つことを信じて。

そして「いじめる側」の子供には言いたい。「最後に勝つ者は、どのような者か」を、ヒーロー番組を観て悟ってほしい。根性ものもそうだが、耐えることも大事な要素だ。昔は筆箱の中に、鉛筆を削るためのナイフを入れていた。それで指を切って、血を見て痛さを知った。

今は鉛筆削り器、シャープペンシルがあるので、指を切らない血を見ないから、痛さを知らない。人を殴る。殴られたことのある者は、痛さを知っているから加減するし加減の仕方を知っている。

パパ・ママたちに言いたい。今の子供たちに、自分らが観た昔のヒーロー番組を観せてあげてほしい。いや一緒になって観てほしい。きっと親子間の絆を深めることが出来るに違いない。  (つづく)



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