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帰ってきたウルトラマン(25) ~座談会;振り返ってみたウルトラマン/サドラ・デットンの巻 [新マン座談会・2]

ウルトラマンのスーツアクター・きくち英一氏が、聞き手の某映画監督とふたりでビデオを見て、当時の記憶を思い出しながら各話のエピソードを語るシリーズ。第13弾は、霧吹山へ単身乗り込んだ加藤隊長を、二大怪獣が襲ってきた。ウルトラマンにとって初めての試練、1対2のハンディキャップマッチ戦!第3話『恐怖の怪獣魔境』を取り上げます。

◆原因不明の転落事故が多発し、いつしか魔の山と呼ばれるようになった霧吹山。その上空をマットアローでパトロールする上野隊員と郷隊員。ウルトラマンの超能力で怪獣の声を聞いた郷は隊長に進言するが、上野は何も聞かなかったと否定する。

念のため本格的な調査をしたにもかかわらず何も発見できないMATの中で、怪獣の存在を主張する郷と他の隊員との間に確執が生じてしまう。チームワークの乱れを懸念した加藤隊長は自分の目で確かめるべく、単身霧吹山へ登山する。

休暇中に加藤隊長行方不明の連絡を受けた郷は、ひとり霧吹山へ捜索にでかけ、そこで怪獣サドラに襲われ重傷を負った加藤隊長を発見する。やがて怪獣デットンも出現し、二大怪獣に囲まれて絶体絶命のピンチに立つ郷と加藤隊長であった・・・。

脚本;上原正三
監督;筧正典
特殊技術;高野宏一


★★★★★★★★★★★★

聞き手;
「この回はウルトラマンと二大怪獣の対決ということでもう一匹怪獣が出てきますが、このデットンに入っている方は誰なんですか?

きくち氏;
「私が主催していたJFA(ジャパン・ファイティング・アクターズ)というアクションチームの國麿氏という人です」

聞き手;
「ウルトラマンやってられた時は、タバコは吸われていたんですか?」

きくち氏;
「それまでは吸っていましたが、この撮影の一年間は止めてましたね。やはり息切れがしますから」

聞き手;
「さすが、節制されていたんですね。ご結婚は?」
きくち氏;
「してました。長男が2歳ぐらいになってました。よく現場に連れて来て、遊ばせてましたよ。その息子が、今や182センチ。僕より大きいです」

《ウルトラマン、怪獣にキックを決める》
聞き手;
「なかなかいいキックですね」

きくち氏;
「あれ、本当に入っているからね」

聞き手;
「のど元を蹴りましたが、あそこは、本当は顔ですよね。結構蹴られていました?」

きくち氏;
「でも鉄骨が入っているから、大丈夫。逆にこっちが痛い。怪獣からの攻撃としては、サドラの爪。これは硬質ブラスチックなんで、これでたたかれると痛いんですよ」

聞き手;
「この新ウルトラマンは帰って行く時とか、やられて時にスーッと消えていく演出があります。これは初代ウルトラマンと差別化された所ですね」

きくち氏;
「僕の方が弱いから(笑)」

聞き手;
「いやいや。人間に近づいた、新しいウルトラマン像です」


◆◆◆怪獣役者;遠矢孝信氏の証言◆◆◆
当時僕は『宇宙猿人ゴリ』もやってましたから、時にはウルトラマンとスケジュールがかち合うこともありました。先輩のチャリンコを借りて往復したり、むこうの制作さんが迎えに来てくれたりで大変でした。

東條昭平助監督さんが、僕が帰ってくるまでサドラに入ってたこともありましたね。ウルトラマンとの絡みはボクですが、サドラの出現シーンとかは東條さんが入ってたと思います。


★★★★★★★★★★★★
この新マンに出てくる「デットン」は、「テレスドン」のアトラクション用スーツをそのまま撮影に使用したものであることは、今日よく知られている。

驚いたことに、当初は「テレスドン」そのものが再登場する予定で学習雑誌にもそう予告がされていたのだが、肝心のテレスドンの着ぐるみがアトラクションでの酷使や保存状態の悪さも手伝って、どう見ても「テレスドン」には見えなくなってしまった。

着ぐるみの補修により鼻先が盛り上がり、「テレスドン」とは似ても似つかない別物になったため、急きょ「テレスドンの弟」として「デットン」がデビューしたという訳であった。従ってデットンは新規に製作された着ぐるみでは無く、またテレスドンとの兄弟関係も何の根拠もない後付けであった


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