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帰ってきたウルトラマン(3) ~ウルトラマンスーツに入るきっかけ [帰ってきたウルトラマンこぼれ話1]

帰ってきたウルトラマンのスーツアクターは、皆さんご存じ、ひげのダンディ・きくち英一氏。「ジャパン・ファイティング・アクターズ(JFA)」の創設メンバー。大学卒業と同時にこれに参加。以降、テレビ、映画作品に多数出演する。

『帰ってきたウルトラマン』の出演依頼が来た時は、『ウルトラセブン』での経験から激務になることが予想されたため・・・ここから先は、きくち英一氏の話をどうぞ。

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きくち氏がウルトラマンに入るきっかけは、故・円谷一社長(当時)からの1本の電話にはじまる。

きくち氏の話し
「『1968年正月放送のウルトラセブン前編・後編(ペダン星人・キングジョー)の放送が間に合いそうにない。しいては、君やってくれないか』との電話を頂き、1回限りという約束で引き受けました。

セブン役の上西弘二氏はガッチリタイプ、私はヒョロッとモヤシタイプだったので、上西氏のスーツは合いません。急いで新宿御苑のアクアラング屋さんへ行き、セブンスーツを新調しました。

のちにウルトラマンのスーツもここでお願いすることになるのですが、当時は何度も足を運ぶとは夢にも思いませんでした。セブンの撮影は12月の寒い時期に行われました。東宝第一ステージに造られた神戸港。キングジョーとのアクション。

と言っても、私だけがひたすら飛んだり跳ねたり、ひっくり返ったり。そんな感じで撮影は終わったわけです。その4年後、ふたたび円谷社長からお電話を頂きました。『今度、帰ってきたウルトラマンをやることになった。お宅に誰かいい人はいないか?』。

私は一度ウルトラセブンをやっていたので、その大変さは解っているつもりでした。ましてや一年を通してやるとなると、相当な体力を要するだろう。私は中岡慎太郎氏を紹介しました。

中岡氏は採用となりホッとしていると、また円谷社長から電話があり、『主役が団次郎君になった。中岡君だとあまりにも体型が違う。君がやってくれないか』。直々に依頼を受けてしまった私。本心は『やりたくない』でした。これを受ければ、1年間他の仕事には手を出せないだろう。

ましてや仮面・・・。かと言って、やりたくありませんとは、とても言えるわけもないです。そこで体よく断るように作戦を考えました。

1)ギャラをふっかける
2)隊員など顔出し役を要求

1)はなんなくクリア。2)は隊員役はもう決まっているので、何か考えるからと。しかし、体力的にウルトラマン以外の仕事なんてとても無理なので、決まらなくてよかったです」

「後日、怪獣役も誰かいないか頼まれたので、アクションセンス、体力、なにより素直なヤツということで、日大後輩の遠矢孝信君に白羽の矢を立てました。彼の怪獣役はスタッフが称賛していました。重労働であるのに、本当によくやっていたと思います」


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以上のように、当初ウルトラマンを「嫌々やっていた」きくち氏ではあったが、やがて「菊池さんのウルトラマンには表情がある」と言われたり、「東京都世田谷区帰ってきたウルトラマン様」という宛先で1日に何通も子供たちからファンレターが届くようになって、演じるのが嬉しくなったという。



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