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ウルトラマン(14) [初代マン・ドラマ2]

《第17話 無限へのパスポート》を取りあげます。

監修;円谷英二
脚本;藤川桂介
音楽;宮内国郎
怪獣デザイン;成田 亨
特殊技術;高野宏一
監督;飯島敏宏

【四次元怪獣 ブルトン(荒垣輝雄)】登場


▼先日、バローン砂漠から帰って来た世界的な探検家のイエスタディ氏が、自宅から突然姿を消して7日が経過した。警察から事件を依頼された科特隊では、早速イエスタディ氏についてパリ本部から資料を取り寄せた。

それによると、今回の旅行でイエスタディ氏は、不思議な隕石を持ち返っていたことが判明した。だがこの隕石について、イエスタディ氏からは特に発表はなかったのである。ムラマツキャップは、アラシとイデをイエスタディ氏の自宅へ向かわせた。

自宅で彼等を待っていたのは、美人秘書の藤井陽子であった。最初、犯人はイエスタディ氏の身近にいる者ではないかと思っていたアラシとイデは、秘書の藤井を一目見て、絶対にこの人ではないと思うのだった。

『早速ですが、イエスタディさんはバローン砂漠から、変わった隕石を持ち帰ったそうですね。それを見せていただきたいのですが』
『実はイエスタディと一緒に、隕石も無くなってしまったのです・・・』

会話が始まった途端、地震が起こったため、三人は急いで応接室を飛び出すとドアから外へ避難した。玄関を出てすぐに揺れは止まり、イデがふと周囲を見渡すと、広大な敷地の真ん中で倒れているイエスタディ氏を発見する。

イエスタディ氏を抱き起こしたイデとアラシ、それに秘書の藤井は、数メートル先から空へ飛び上がって行く隕石を見かけるのであった。意識を取り戻したイエスタディ氏は、叫んだ。
『ミスター福井、危ない・・・』

福井氏は、イエスタディ氏の親友であった。今度の旅行でバローン砂漠から持ち帰った隕石は実は二つあり、もう一つはイエスタディ氏から福井氏へ渡されていた。秘書の藤井は、「危ない」という意味を、その隕石が狙われるという意味では・・・と推理した。

アラシはビートルで、至急福井氏の元へ行ってみることにした。バローン砂漠からイエスタディ氏が持ち帰った二つの隕石。どちらも直径が20センチ程で楕円形をしており、イエスタディ氏が持ち帰った隕石は青い色を帯びていた。

何かの刺激を受けると、ちょうど握りこぶしを広げるようにそれは広がり、Y字形を成すのだ。V字のそれぞれの先端から、5センチ程の長さのアンテナを1本ずつ伸ばして白く発光した瞬間に、イエスタディ氏は四次元世界へ送られてしまっていたのだった。

イエスタディ氏が元の世界へ戻ってきたあと、イエスタディ氏の元を飛び出した青い隕石は、研究所へ車で帰る途中の川口博士に拾われた。運転していた助手が、道路に落ちている青い隕石に気が付いたのである。

一方、アラシは福井氏の自宅を訪問し、まず福井氏が無事であることに安心した。アラシは、イエスタディ氏と隕石も無くなっていることから、強盗団による誘拐・盗難事件と決めつけていた。

福井氏が持つ隕石も珍しい赤色を帯びた隕石であることから、アラシは盗難に遭わぬよう科特隊で保管させてほしいと依頼するのだった。隕石だけでなく自分の身も心配だからと、一緒に連れて行ってほしいと話す福井氏。

アラシは、青い隕石と一緒に福井氏も、科特隊本部へ連れて行くのだった。川口博士は、研究室へ持ち帰った青い隕石にスペキュラー熱線を当てて分析しようとしたところ、青い隕石は突然、川口博士と研究室を四次元空間へ送りこんでしまう。

研究室内は強烈な重力が働いているような感じになり、博士は身体の自由が効かず、声を出しても響かない状態に陥っていた。研究室へ戻って来た助手の吉沢は、研究室のドアを開けて腰を抜かしてしまう。

そこには、見たことも無い空間が広がっていた。全体的に青色に見える空間に、月面のような凸凹な地面が広がり、キラキラ光る目玉のような物体が飛んでいた。

研究所で起こった異常事態の知らせを聞いたムラマツキャップは、福井氏の赤い隕石を保管室で厳重管理するようアラシとイデに命令すると、直ちにハヤタと共に川口研究所へ向かった。

川口研究所へ着いた二人は、吉沢助手と共にドアを開けるが、研究室内は何も異常は無かったのである。ところが、三人が部屋へ入った途端、あの青い隕石がY字形に広がって白く発光し、この部屋は四次元世界になってしまうのであった。

部屋に閉じ込められ、外部との連絡を絶たれてしまうムラマツとハヤタ。ハヤタは丸く固まっている青い隕石を手で抱えていた。
『キャップ、四次元から脱出するには、こいつ(青い隕石)を外へ出すことです!』

ハヤタは、抱えていた隕石を壁に向かって思い切り投げつけた。すると、研究室は元の世界へ戻り、それにまだ気が付かない川口博士が、強烈な重力を受けている状態の姿勢で、手をつっ張りながらひとりで叫んでいた。

『おーい、誰か来てくれ!』
川口博士の置かれた状況がよく呑み込めていないムラマツキャップは、不思議そうな顔で話かける。

『川口さん、どうしたんですか!』
その頃、ムラマツキャップたちと連絡が途絶えたことをフジ隊員から聞いたアラシとイデは、川口研究所へ科特隊専用車で向かっていた。

研究所まであと数十メートルの地点で、青い隕石が路上に落ちているのをみつけたイデ。
『こいつ、人騒がせなヤツだなぁ・・・』

ムラマツキャップとハヤタが、川口博士を連れて研究所の入口から出てきたところを見たアラシは叫んだ。

『なぁんだ、キャップ。無事だったんですか・・・』
『そんな残念そうな顔をするな!』

川口研究所にあった青い隕石と、福井氏から預かり科特隊本部に保管されている赤い隕石。科特隊本部内の保管室にあるバリアケースに、この二つの隕石は並べて入れられていた。

ホシノ少年が、イエスタディ氏の所へ行き、二つの隕石は合体するととても危険だという話を聞いて来る。科特隊のバリアケースの前でフジ隊員にその話をするのだが、バカにして信じてくれないのだった。

病院へ入院した川口博士は、自分が青い隕石を分析しようとして熱線を当てたところ、四次元世界へ連れて行かれたという話を、付き添いで来ているハヤタに話した。宇宙から来た生物ではないかと推測する川口博士。

ハヤタから隕石には片割れがあることを聞いていた博士は、二つが一緒になって核融合を起こし、巨大生物にならないかと心配するのだった。

ハヤタが本部へ連絡して隕石の状態を確認するよう求めた時、二つの隕石はすでに融合して一つになりかけていた。突然、指令室が異様な空気に包まれた。時計の針はすごい速さで逆さに回り出し、空間は歪んでいた。

保管室の隕石が完全合体して、四次元怪獣ブルトンが生まれてしまったのだ。科特隊本部は、四次元空間の霧に包まれていた。キャップ、アラシ、イデ、藤井秘書、そして福井氏は、外部との連絡ができなくなっていた。

連絡が取れないことを不審に思ったハヤタは、病院から科特隊本部へ戻って来た。ムラマツキャップとアラシ、イデと福井、藤井が、外部へ出るための突破口をそれぞれ探し回るが、結局は指令室へ全員戻ってきてしまうのだった。

陸上防衛隊の戦車部隊がブルトンに攻撃を開始すると、空間を自由に操るブルトンは、体から触手を出して振動させ、戦車部隊を地底深くに埋めてしまうのだった。

航空防衛隊の戦闘機が攻撃を始めると、触手を伸ばして怪光線を発射、空を飛ぶ戦闘機が地面を這いまわり、爆発してしまうのだった。防衛隊の戦力ではダメだと思ったハヤタは、ウルトラマンに変身する。

だが、ブルトンは体から触手を伸ばして、時間を逆戻りさせたり空間を自在に操ったりして、ウルトラマンを翻弄させる。ウルトラマンは、ブルトンの触手が持つ不思議な力を封じるため、腕を十字に組んだままその場で凄いスピードで回転を始めた。

すると、ブルトンの触手が爆発を起こして、攻撃が一時停止した。この機を逃さず、スペシウム光線を撃ち込んだウルトラマン。ブルトンは小爆発を起こしながら、空へ飛んで逃げようとする。

だが、間髪を入れずにスペシウム光線を打ち続けると、ブルトンはついに大爆発して地面に落ち、小さな隕石に姿を変えていた。ウルトラマンはそれを拾うと、粉々に握り潰してしまうのだった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★
この回の最後に、ホシノ少年は事件解決の功績をキャップに認められ、隊員服をプレゼントされる。ホシノ少年が聞いたイエスタディ氏の話を信じて分離しておけば、ブルトンは生まれなかったかもしれないからだ。

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ウルトラマン(15) [初代マン・ドラマ2]

《第31話 来たのは誰だ》を取りあげます。

監修;円谷英二
脚本;海堂太郎
音楽;宮内国郎
怪獣デザイン;成田 亨
特殊技術;高野宏一
監督;樋口祐三

【吸血植物 ケロニア(扇 幸二)】登場

▼科特隊の南米ボリビア支部から20年ぶりに帰国したゴトウ隊員。静養したあと、日本支部で正隊員として働くこの男は、どう見ても30歳ほどにしか見えなかった。科特隊員の父と共に南米に渡った10歳のゴトウ少年は、仕事で父が亡くなり、特に許されて見習い隊員として科特隊で働いていた。

その後に認められて正隊員となったため、30歳にして隊員歴20年という特殊な履歴の持ち主になったのである。

ゴトウ隊員の宿泊場所は、ホテル並の設備が整った本部内のレストルームに決まり、ムラマツキャップがお気に入りのパイプをくゆらそうとしていた。胸元からライターを出して火を点けようとするが、点火できない。

フジ隊員がマッチを擦って火を点けるが、風も無いのに火が消えてしまうのだ。擦ったマッチの火が二本立て続けに消えたことを不思議に思ったムラマツは、空調設備の調子をイデに確認させに行かせた。

妙な雰囲気になっているムラマツキャップたちを見て、疲れているから早く休みたいというゴトウ隊員の申し出に、フジ隊員を案内人としてレストルームへ向かわせた。

廊下を進んでいくフジ隊員に、ゴトウ隊員がゆっくりとした声で後ろから話かけてきた。
『フジ隊員、この建物は何製ですか?』
『えっ?普通の鉄筋コンクリートよ』

『いや、その鉄筋の中に特殊な合金が加えてある・・・あなたはそれを知りませんか?』
『知らないわ。そんなことは、ごく一部の人しか知らない秘密事項でしょ!』

フジ隊員の答えを聞いて、何か考え事を始めるゴトウ隊員。不思議なことを言う人だと、フジ隊員は不審に思い始めた。この後、フジ隊員にとって、不審よりも無礼に思うような出来事が起こった。

部屋の前に着いたフジ隊員がドアを開けると、さっさと部屋へ入ってしまったゴトウ隊員。
『どうぞ、ゆっくりお休みくだ・・・』

そう言いかけたフジ隊員を完全に無視して、ゴトウ隊員はドアを閉めてしまうのだった。心の中で腹を立てたフジ隊員は、ふくれっ面をして作戦室へと戻っていくのだった。

一方、本部内の空調設備に特に異常を認められずに戻って来たイデ隊員は、いつもの第六感が働いた。

『なんとなく奇妙ですね・・・』
『またまた、イデの勘繰りが始まったな・・・』

アラシは、イデのこの癖を知っている。20年ぶりの日本だから、チグハグなこともあるだろうと、ハヤタはちんぷんかんぷんなことを言っている。イデの言おうとしていることは、そのようなことではない。

『ボクの言わんとしていることは、生理的というか、本能的というか・・・』

感覚的な不安さをゴトウに感じると言うイデ。ハヤタひとりが、イデの意見に異議を唱えていた。
『君たちはあのゴトウ氏が、謎の怪人物だというのかい?ハハハハどうしたんだ、みんな。経歴、顔写真とも疑う余地は無いじゃないか!』

ムラマツキャップは、ゴトウ氏が突然やって来たものだから、身体検査等の詳しい人物チェックを省いてしまったという。そのイデの思っている感覚的な不安さが、戻って来たフジ隊員によって現実的な形を見せ始めるのであった。

不機嫌な顔をして戻って来たフジ隊員に、アラシが何かあったのかい?と声をかけた。
『失礼な男よ。態度にデリカシーってものが無いわね!』
『変なことが無かったかい?お尻を見たら、尻尾が生えていたとか・・・』

変わったことは無かったか?とイデが問いかけると、フジ隊員が返事をした。
『変なことを言っていたわ。科特隊本部は何で出来ているかって・・・』

笑顔のイデが、勢いよく答えた。
『決まってますよ、鉄筋コンクリート!』

するとフジ隊員は、こちらを振り向き、真顔でゆっくりと答えた。
『いや、その鉄筋の中に特殊な合金が加えてある』

それを聞いたムラマツキャップの顔色が急変した。
『フジ君、確かにゴトウがそう言ったのか!?』

大至急ボリビア支部に連絡を取り、ゴトウの身元を洗うようにムラマツキャップがイデに指示を出した。

『この建物には、外部からの不意の攻撃に備えて、あらゆる熱線・光線を阻止する特殊な合金が加えてある。ゴトウ隊員がこの極秘事項を知っていてもおかしくは無いが、軽々しく口にするところが、ちょっとクサイ』

何度やっても、ボリビア支部と連絡が取れない。そんなとき、タカラ市で奇妙な植物が発生しているという情報が科特隊に入る。青緑色のキノコに似た形態で、短時間にどんどん成長を続けているという。小学校や庭園に突然出現した不気味な植物。

いち早く、この植物のことを調べ上げていた科学者のもとへ、ハヤタ、アラシ、イデは出かけて行った。二宮博士である。二宮博士は、今から20年前に南米アマゾンの奥地で恐ろしい植物を発見した人物の事を紹介し、この植物がタカラ市に出現した植物によく似ていると発言した。

『人は信じないかもしれませんが、この植物は歩くんです。では信じてもらう様に言い直すと、移動することが出来るんです。そして、ある強力な力で動物を麻痺させ、その血を吸って栄養源にしているんです』

その生態を聞き、驚く3人。そして、この吸血植物ケロニアを発見したのが、二宮博士の恩師のゴトウ次郎という人物であると聞いたとき、二重の驚きを見せる3人。
『ゴトウ!』

ゴトウ隊員がケロニアと関係あるかもしれないことが、この時点で濃厚になっていた。二宮博士によれば、吸血植物ケロニアは、より多くの動物とよりうまい食べ物を求め、世界各地へさまよい出したのだという。

ゴトウ隊員の部屋で、フジ隊員が倒れていたことが判明した。ゴトウ隊員が部屋に戻ってくると、倒れていたという。ゴトウが怪しいと睨んでいるハヤタ、アラシ、イデの3人は、室内と持ち物検査をすることにした。ゴトウ隊員の持ち物は、スーツケースと充電器のような機械の二つだけ。

アラシとイデがゴトウ隊員を部屋の外へ連れ出している間に、スーツケース内を捜索していたハヤタは青緑色の植物を発見、一部を採取して二宮博士の元へ届けた。二宮博士は、届いた植物片を顕微鏡で観察しながら思った。

(これは、紛れもなくケロニアだ。ゴトウ先生が発見した当時から比べると、驚くべき進歩を遂げている。もはや、人間をしのぐ高等生物へと進化してしまっている・・・それにしても、先生の息子と偽ってこの恐ろしい吸血植物を持ち込んだあの男は一体・・・)

身体の一部を採取されたゴトウ隊員は、電源の無い機械を操作して、盗まれた部分は二宮博士が持っていることを知るのだった。

二宮博士が夜を徹してケロニアの組織を分析した結果、ケロニアは人間の血が一番うまいことに気付き、人間征服の野望を企てていることを知った。

ゴトウ隊員に化けているケロニアは、二宮博士を襲うためにレストルームから密かに出て行った。だが、監視していたハヤタはそのあとを追跡し、ゴトウが二宮研究所へ侵入するのを見た。

博士の目の前でその正体を表したゴトウ・ケロニアは、両目から怪光線を発射して博士をシビレさせると、殺害しようとした。ハヤタが研究室へ飛び込み、ケロニアを阻止したため、博士は無事であった。

が、研究室から逃げたケロニアは、近くのビルを破壊しながら巨大化すると、ついに人間征服への第一歩を踏み出した。ケロニアはビルを壊しながら、テレパシーで人間に通告した。

『おごれる人間どもよ。我々植物人間が、お前達に取って代わるのだ。遂に高度の文明を持つようになった我々がお前達人間を滅ぼして、植物人間の王国を打ち立てるのだ』

植物人間の持つ高度な文明が作り上げたエアシップが、日本各地へ飛んで行く。ビートルでエアシップを迎え撃つため、科特隊全員に招集がかけられた。防衛軍の戦車部隊が、ケロニアに発砲を開始した。

ケロニアを追っていたハヤタは、キャップの指令を無視して、ビルの陰でウルトラマンに変身した。倉庫を破壊して、ウルトラマンが登場。互いに投げ技を繰り出して、ケロニアとの戦いは一進一退。

ケロニアの目から出す怪光線を両手を合わせて遮ると、ウルトラマンはスペシウム光線を放った。だが、身体で受け止めたケロニアは、ビクともしない。(スペシウムが効かないとは・・・)ハッとするウルトラマン。

植物人間の操縦するエアシップをビートル1機で迎え撃つが、掃いても掃いても落ちてくる枯れ葉のように、次から次へと飛んで来てキリが無い。これではロケット弾が底を突いてしまう。こんな時に行方不明のハヤタをなじるアラシ。

ウルトラマンは右腕からリング状のアタック光線を放ち、それに当たって動けなくなったケロニアを念力で爆破してしまう。ウルトラマンはそのあとすぐに飛び立つと、ケロニアのエアシップをスペシウム光線ですべて破壊して、飛び去っていった。

ゴトウに変身していたケロニアが部屋に置いていった電源のいらない機械。これは彼等が通信用に使っていたものらしい。これについて、ムラマツキャップが解説した。

『植物人間は、ふとしたことから自分の体内に電気を作ることを覚えたんだ。電源が無いのに、彼がこの機械を始動できたのは、そのせいだ』

アラシが、汗をかいて戻って来た。タカラ市に出現した幼少ケロニアを処分してきたのだ。
『あれは、細かく砕くと大変よく燃えるそうで、近所の人が喜んで持って帰りましたよ』

『それで判っただろう。ケロニアは幼年時代、非常に燃えやすいという弱点を持っているんだ。そのため、彼らが身に着けた精神感応で、炎を消してしまったんだ』

ゴトウの目の前で、キャップがパイプに火を点けようとしても火が付かなかった理由は、これであった。

植物が、なぜ高度な文明を持つようになったのかというハヤタの問いかけに答えるように、レストルームに二宮博士が現れた。

『それは、まったく謎です。こんなに科学が発達した世の中でも、不思議なことは多いものです。しかし、いくら高度に発達しても、血を吸って身を肥やすようでは、それは文明とは言えません・・・』 (終わり)


★★★★★★★★★★★
脚本家の海堂太郎は、樋口監督のペンネームである。
ケロニア役ゴトウ隊員役は東宝映画では知られた桐野洋雄氏。日本人離れの顔つきが不気味に映る。又、二宮博士役の中山昭二氏は、この作品でキリヤマ隊長役に決まったとか。ゲスト出演した回のイメージが良くて、のちにレギュラーで使われるという話はよくあることらしい。
P.S ウルトラマンの中で一番好きなエピソードは、このケロニアであります。

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